幻の光

幻の光

605円 (税込)

3pt

人は精がのうなると、死にとうなるもんじゃけ――祖母が、そして次に前夫が何故か突然、生への執着を捨てて闇の国へと去っていった悲しい記憶を胸奥に秘めたゆみ子。奥能登の板前の後妻として平穏な日々を過す成熟した女の情念の妖しさと、幸せと不幸せの狭間を生きてゆかねばならぬ人間の危うさとを描いた表題作のほか3編を収録。芥川賞受賞作「螢川」の著者会心の作品集。

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幻の光 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    他人の内面を暴き立てるでなく、ただ自分の中身を観察する。こういうひそやかな小説にこそ、日々が宿るのかもしれない。

    0
    2025年09月19日

    Posted by ブクログ

    『生と死』

    どんな環境におかれようとも、わずかな幸せを求めて懸命に生きようとする力

    そんな力も、理由もなく突然訪れる『死』の前では無力だ

    『死』に向き合いながら生きていく人の儚さを、淡々とした語りの中で感じざるを得ない

    0
    2021年04月29日

    Posted by ブクログ

    関西に所縁のある四編。土地の知識があるのでより満喫できた気がする。
    ・『幻の光』何て言ったらいいものか。なぜそんな言葉を言ったのかわからない、なぜそんな行動をしたのかわからない、という主人公ゆみ子の支離滅裂がわかりすぎて辛い。
    ・『夜桜』宮本輝の小説のよさって、人が生きているところなんだろうなと思っ

    0
    2013年02月28日

    Posted by ブクログ

    表紙の裸婦絵は高山辰雄でとても印象深い。
    表題作「幻の光」ほか短編3作を所収で、どれもしっとりとした雰囲気の中で人間の情念を丹念に描いた作品になっている。
    「幻の光」は前夫の自殺した理由をわからず空虚にさまよう心を抱えながら再婚し、奥能登曾々木で暮らす主人公が、前夫に語りかけることで自らと対話すると

    0
    2012年07月01日

    Posted by ブクログ

    宮本輝短編Weekだった。この文体、この視点、純文学なんだよな。。すごいな。たぶんこれ書いたとき、俺と同年代か年下、すごいな。。

    0
    2012年04月08日

    Posted by ブクログ

    初めて読んだ宮本輝の本。学生の頃。
    これをとてもよい本だと思えたことが、なんだか大人になったような気がしたもんだ。

    確かに暗い。でもそれがよい。
    この暗さに乗っかる関西弁がものすごく響く。

    0
    2011年04月01日

    Posted by ブクログ

    愛する者に理由も分からず先立たれた女性の嘆きを描く表題作ほか3編が収録された短・中篇集。

    いずれも、「死」や「喪失」が、方言とともに哀しくもしっとりと心に染み入る、そんな作品。
    50年近く前の作品ですが、その時代の空気や情景が浮かぶような、読みやすい作品でした。

    0
    2025年05月06日

    Posted by ブクログ

    たまたま表題作の映画化(是枝ちゃんでしたか!)の再上映の予告編を見て手に取りました。
    演歌の世界なのか、解説ではその論評でしたが、そんな感じはしなかったかな。単に当方が演歌を分かっていないだけかもしれませんが、自然と混じりあった人間の暗さとそこにほのかに見える光、という感じでウェットでもなく、かとい

    0
    2024年08月31日

    Posted by ブクログ

    人の死と官能がいいタイミングで出てくる。
    意外と表題作よりその後の作品の方が好きだった。
    解説の「画面は全体に暗色なのに、表面というより底の方から、どこからともなく一種の明りがうかびあがってくるような絵にぶつかることがある。」この通りの一冊だった。

    0
    2024年08月23日

    Posted by ブクログ

    やっぱり宮本輝は天才だなあ…生きていくために必要な情念とか生命力についての言葉が重すぎる。これだけの結論を出すには、一体何人の人生と向き合ってきたのかね…

    唯一苦手な点があるとすれば、人が死にすぎる、失いすぎる点かも。でも宮本輝の悲劇って最終的には幸せな方を向いてる気がするので、嫌いにはならない。

    0
    2023年07月26日

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