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自分には血のつながった兄がいる。後年その異母兄を訪ね邂逅した瞬間を鮮やかに描く「兄」。十歳の時に住んでいた奇妙なアパートの住人たちの日常が浮かぶ「トンネル長屋」など、まるで物語のような世界が立ち上がる――。自身の病気のこと、訪れた外国でのエピソード。様々な場面で人と出会い、たくさんのいのちの姿を見つめ続けた作家の、原風景となる自伝的随筆集。新たに五篇を収録した完全版。
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Posted by ブクログ
エッセイをあまり読んだことがなく、難しそうと敬遠していたのだが、とても読み進めやすい内容であった。 本書の中で、見えない闇や本質に触れる描写があったが、自分が思っている以上に人には様々な事情があるし、背景がある。 人の事情や背景に触れたときに、自分が初めて感じられることがあるのではないかと思った。
エッセイでありながら小説的でもあり、それらの境目を不思議な感覚で味わえる一冊でした。19編それぞれに描かれた生と死が様々な表情を見せてくれます。ほほえましかったり悲しかったり、切なかったりやさしかったり、ときには恐ろしかったり不気味だったり。 お気に入りは『パニック障害がもたらしたもの』です。私...続きを読むもパニック障害(と併発していたうつ病)に苦しんだ時期があり、共感したとともになにか救われたような気がしました。宮本輝さんが出会ったお医者さんがおっしゃっていたという「天才は、ほとんどこの病気を持っています」という言葉を鵜呑みにしようかなと思います。できる限りストレスを少なく、もっとシンプルに生きていきたいです。 解説の行定勲さんとの対談番組(「SWITCHインタビュー 達人達(たち)」)も以前に拝見しました。むしろそこで初めて宮本輝さんを存じ上げ、そのときは「ゆるい雰囲気がなんとなくすてきな人だなあ」と感じただけなのですが、その後に短編集である『星々の悲しみ』を拝読して虜になりました。 この『いのちの姿 完全版』は、宮本輝さんの他の小説やエッセイをもっと楽しみたいなと思わせてくれる作品です。この一冊に出会えてよかった。
「小説は書き出し、随筆は最後の一行」と言われる。作家生活43年、著作も100冊を超える作家ともなると、この要諦を縦横に使い、随筆の形を借りた小説、あるいは小説の器の中に随筆を盛り込むといった芸当ができるんだなぁと陶然としながら読み了えた。あとがきにこんな文章を寄せている。「『これ以上書くと創作の領域...続きを読むに至る…』という、ぎりぎりの分水嶺あたりをうろつきながらエッセイというジャンルを超える企みを貫くことができた。」本書はまさしくこの一文に集約される。 異父兄の存在を知り、後年密かに兄を訪ねていく話、27歳の時に突如襲われたパニック症候群によりサラリーマンを辞め、小説家になろうと決意に至った話、シルクロードやドナウ河の長期に亘る取材の中での交流と邂逅…、これまでの人生の歩みで得た「経験値の引き出し」をひとつずつ開け、その中のエピソードにまた別のエピソード加えたり、掛けたりしながら小説に反映してきたことを語る。 秋の夜長、読書の愉しさを玩昧できる、もってこいの一冊。
宮本輝、初読み。文章が好き。 人にはそれぞれ事情がある、という言葉、これを読んで、めちゃくちゃ重みがあった。
宮本輝さんのエッセイ集です。 宮本さんがさまざまな経験をされている事がわかる小説でしたが、なぜか、とても静かな気持ちで読める小説でした。落ち着いて静かに読みたい時におすすめの一冊です。
カバーを失くしてしまった上、しばらく本棚にしまいこんでいた。 ポツリポツリと読んでる。 決して順調とは言えないのだけど、ゆったりとした静かな時間がこのエッセイには流れている。 気持ちが静かでクリアになる。 また再読してみたい。
~2021.08.05 最後の「櫁柑山からの海」が好き。 子供のころの、今とは全く異なる、あの暑さを思い出した。
自伝的随筆集。自分の人生を後から振り返ってみてもこんなにバラエティー豊かなエピソードは出てこない気がする。それともこれは小説家という職業の鋭い観察眼と類まれな筆力のなせるわざ?
幼い頃の出来事をこんなにも鮮明に覚えているとは!特異な体験と思ったが、昭和30年代ならありえたのかな。
筆者の育ちのルーツは大阪の堂島の外れ、大阪湾に注ぐ河口付近であると。今や一大テーマパークで賑わうあの辺りにも、たしかにその日暮らしを精一杯生き抜く貧しい人たちの姿があった。
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