螢川・泥の河

螢川・泥の河

506円 (税込)

2pt

土佐堀川に浮かんだ船に母、姉と暮らす不思議な少年喜一と小二の信雄の短い交流を描いて感動を呼んだ太宰治賞受賞の傑作「泥の河」。北陸富山の春から夏への季節の移ろいの中に中三の竜夫の、父の死と淡い初恋を螢の大群の美しい輝きの中に描いた芥川賞受賞の名編「螢川」。

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螢川・泥の河 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    「あーよかった!」という読後感を残して忘れてしまう小説があるが、この『泥の河』と『螢川』は情景が深く沈み忘れられない小説。
    『泥の河』は昭和三十年の大阪。馬車引きは子どもの頃、目にしていた。乾いた馬糞を遊び道具にする逞しい子どもがいた。でも、水上生活者は想像するしかない。天神祭りの出来事、そして哀し

    0
    2025年09月27日

    「螢川」「泥の河」について

    「螢川」
    宮本輝の芥川賞受賞作「螢川」は宮本文学の永遠の傑作だ。この小説の舞台は富山。
    主人公は中学三年生の竜夫。昭和三十七年三月から物語は始まる。

    この物語において、竜夫の父の死や竜夫の友人・関根の死が主人公の人生に陰翳をもたらす。
    同級生の英子に想いを寄せる竜夫の恋心にすら、友人の死の影が伸び

    #切ない #感動する

    0
    2025年08月28日

    Posted by ブクログ

    物語がよくできていて、それを登場人物が力強く引っ張っていき、構成もすばらしいバランスなので、ラストの感動に繋がる。
    デビュー当時から一流としか言いようがない!

    0
    2025年08月27日

    購入済み

    今は昔の「すかみたいな死に方」

    昭和30年代を時代背景とした両作は、事故や病気で、人が「すかみたいな死に方」をする。このあたり、令和初期には、ややリアリティを感じ難く、数十年を経た今日の庶民生活の向上に(現在の物価高等の困窮を軽視するつもりはないが)感慨深い。🏞️両作いずれも心に沁み入りつつ、知識と感性の全てを注ぎ込んでもなお、理

    #感動する

    0
    2025年08月13日

    Posted by ブクログ

    戦後の哀しい時代の空気が、文章を通して、強烈なイメージとして蘇る小説だった。

    「泥の河」は、ずっと記憶に残りそう。素晴らしい小説だった。

    0
    2025年01月28日

    Posted by ブクログ

    宮本輝をこの本から入った。
    泥の河、とにかく泣ける、美しく哀しい。
    昔の日本はこんな貧乏だったのかなぁと想像しながら読んだ。
    映画もぜひ見たい

    0
    2025年01月17日

    Posted by ブクログ

    文章が美しく、情感に溢れている。泥の河が特に刺さった。
    泥の河:悲しくも美しい戦後の風景。人々は逞しく生きるも、残酷な人生。
    螢川:4年間住んだ富山の方言が懐かしい。

    0
    2024年10月06日

    Posted by ブクログ

    丁寧に綴られた言葉とリアルな情景が秀逸
    人間の生の美しさと強さとそして嫌悪が
    子どもの視点を通して不器用に映し出される
    忘れた頃にまた読み返したくなる一冊

    0
    2023年11月01日

    Posted by ブクログ

    確かに美しい文体で、イメージの中の風景も自分の幼少期が思い起こされる。
    今、考えると初恋だった近所の年上のお姉さん❗
    幸せになってたらいいなーと思いながら読めた作品

    0
    2023年10月08日

    Posted by ブクログ

    昭和30年代という戦後復興真っ只中の日本が舞台の小説。

    「泥の河」は、大阪で食堂を営む家族と、舟で様々な地域を転々としながら生活を営む家族との何か切なくなるような話。

    「螢川」は、富山に住む家族に降りかかる友人、親との死別などの悲劇、幼なじみとの淡い恋心を交えながら家族の揺れ動く心の描写に美しく

    0
    2023年10月05日

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