無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
※期間限定無料版、予約作品はカートに入りません
Posted by ブクログ 2020年10月25日
戦前に建てられた英国調のビルはGHQに接収され、屋上にアンテナを張り巡らした姿が骸骨に見えると、いつしか骸骨ビルと呼ばれるようになった。
この建物をマンションに建て替えようという話が持ち上がるが、ほぼ孤児院としてそこで育った人々は今も居座っており、主人公の八木沢が彼らを立ち退かせるために送り込まれる...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年12月23日
四十七歳でサラリーマンをやめ、第二の人生に向けてある仕事に就いた八木沢省三郎。その仕事は土地開発会社で、大阪に戦前からあるビルに住んでいる人々を荒立てず、穏やかに転居をさせると言うものであった。
そのビルは、妻のある男が建てその夫婦の死後、男の愛人の子・杉山轍正が相続したものであった。彼がフィリ...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年11月16日
大阪の十三というところに戦前から建っていた堅牢でイワクありげな建物「骸骨ビル」の除却という業務に、ひょんなことから関わった主人公が、様々な人間模様、それも戦前戦後のどさくさで、好むと好まざるに関わらず、悲壮的な宿命を負った戦災孤児の人間模様を絡めながら、話は、読者を引き込んでしまいます。
人間置かれ...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年09月06日
広い意味での戦災孤児と、それを育てた二人の男を巻き込んだ事件を、平成の世にヤギショウの聞き語りで進む物語は、初っ端から怪しい雰囲気を醸し出しながら進んでいく。ヤギショウは標準語、骸骨ビルの住人は大阪弁。彼らの語りを慣れない関西弁のイントネーションで読み進めるのは大変だ(笑)さて、ヤギショウと彼の親族...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年02月24日
宮本輝、予備校生だった二十年前に出会った作家。模試の国語で『星々の悲しみ』が出題されて以来の付き合い。大学二年くらいまでの間に、当時出版されていた作品の、ほぼすべてを読んだと思う。
それからは数年に一冊、なんとなく手に取り、毎度のようにしっくりと身体に染み込んでくる感覚を味わってきた。
たぶん、森の...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年11月12日
日曜朝のFM、小川洋子さんのメロディアスライブラリーでこの本を取り上げていた。表紙のバロック風というか不気味なイメージにも惹かれ手に取った。
表紙のイメージとは違って、大阪十三のゴテゴテしたような、侘しいようなビル。かつての孤児達の職業は猥雑さが満載だが、スッキリ書かれているので、いやらしさが無い。...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年01月13日
心に響くお話でした。
すべての登場人物に奥行があって、引き込まれました。
戦争によって、孤児とならざるを得なかった子供たち、
戦地での体験に、心縛られる大人たち、
誰もが必死で生きねばならなかった終戦直後の暮らし。
ただ生きるのではなく、人として崇高に生きる事の大切さ。
魂魄…魂は心だけではなく体に...続きを読む
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。