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Posted by ブクログ 2023年07月11日
戦災孤児について全く知識が無かったので、この本を読むことにより生きることがどれだけ大変だったろうかと思いを巡らせることができた。
一人一人インタビューしたものを日記ふうにしたためてあるのでグイグイと読めた。
話の端々に心に沁み入る箇所があった。
うまくまとめられなかったので再読してピックアップしよ...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年10月25日
マンションへの建て替えを了承したものの、ビルに居続ける茂木氏。彼は生きる場所と意味を与えてくれたビルの正統な後継者である友人阿部氏に不義理を働いた女性に、彼女がそこで知るべきことを知らせる義務感から居残っていた。
そのビルで育った子供たちの思い出と、彼らを育てた阿部・茂木両氏との思い出とが読んでいく...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年12月23日
骸骨ビルと言う場所の意味、阿部轍正の存在、そして茂木泰造の思い。終わりに向けて動き出す…。
パパちゃんに対し周囲からは邪推され陰口を叩かれる中、自己保身しか考えていなかった役所が子供たちを引き取りたいと言ってきた時に、彼が言った言葉。
「人間としての誇りは捨てんが、小さな自尊心なんていつでも捨...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年12月18日
とても面白かった。初めて読んだ宮本輝作品。十三を舞台にして戦後を描く。登場人物の置かれた状況は大変だが、それを不幸自慢にしないところがいい。事実と虚構を混ぜて効果的に伝えるということにこの作品は成功している。生臭くないがリアルに思える。そう感じることの出来る作品だったと思う。後半、物語世界が閉じてし...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年11月16日
ビルの住人の戦後の話は、まだまだ続く。そして、成人に達してからの住人の日頃の生活、性質などが少しずつ明らかになっていく。
父親代わり、母親代わりの二人が住人の戦災孤児の精神構造構築に与えた影響のすごさが描かれている。
そして、除却するための条件について、色んな思惑が語られる。
濡れ衣を着せられた父親...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年04月26日
大阪十三にある通称「骸骨ビル」。開発のため立ち退きを促す担当者として派遣された八木沢省三郎と個性豊かな住人たちとの交流がなんとも楽しく味わい深い。
敵対する関係のはずがいつしかヤギショー、ヒデト、サクラちゃん、トシ坊、ナナ、チャッピー、ヨネスケと渾名で呼び合う人間関係に入り込んでいく。
そして中庭に...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年09月19日
何と言っても装丁TAKORASU「植木街」
何かが届きました。
響きました。
落としどころもよかった。
ラスト皆が骸骨ビルに。
36枚の絵と80ページノートのコピー。
パパちゃん、テッちゃん=阿部轍正
亡くなってからの物語
茂木のおじちゃん=茂木泰造
骸骨ビルで育てられた戦災孤児の面々。
チャ...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年04月03日
宮本輝の作品に共通しているように思うが、この作品にも「光」が登場する。人間の存在を超えた何かが、人の運命を決定しているかのような感覚。苛酷で残酷な世の中に、稀に存在する点のような光と、存在としての人間が生死を超えていく様を現代的な言葉で、日常的な風景の中に、よくもまあ上手く織り込めたものだと思う。
...続きを読む
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