Posted by ブクログ 2022年05月06日
西村賢太の私小説作品には秋恵の存在がとても重要である。彼の作品の大半に登場する彼女。罵詈雑言、常に殴られ蹴られて、貫多の凶暴性の引き立て役にある。悲しいけど。
極論、秋恵無しでは多くの物語も生まれなかっただろうし、もしかしたら彼がこれ程まで世に知れ渡る作家になることもなかったかもしれない。秋恵に感謝...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年03月21日
相変わらずの素晴らしきマンネリ、北町貫多&秋恵シリーズ。2人のかみ合わない同居生活の中、寛多が自分勝手に憤怒して幕を引く短編集。内1作は小説家として成功した寛多、つまり現在の著者の身辺報告。
寛多の爆発を誘発する起爆剤としては、金魚の飼育、古本店主との会話、居酒屋での外食などなど。毎回、これだけの...続きを読む
Posted by ブクログ 2015年09月19日
余りにも黙り込み続けているので、目を開けたまま寝ているのではないかと疑った程の緘黙。西村賢太氏が母校で初めて課外授業に立つというのに、アイデアの方は全く出てこない。結局、児童自らのダメ体験を書くという陳腐な案が終着点となる。著者は謙遜するが実は大変イイ授業であった。私小説の素晴らしさを広く伝え、大き...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年08月08日
西村賢太さんの作品を読んだ方ならもうお馴染み(あまり馴染みになりたくないのですがw)、これでもかというDV癖の描写。「痴者の食卓」、2015.7発行。人工降雨、下水に流した感傷、夢魔去りぬ、痴者の食卓、畜生の反省、微笑崩壊の6話。気のいい女性、6歳下の同棲相手、秋恵への北町貫太の一方的な暴言と暴行...続きを読む