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Posted by ブクログ
はじめてちゃんと『銀河鉄道の夜』を読んだ。生きているということは、希望と絶望、喜びと悲しみ、生と死がいっぺんにやって来るということなんだと感じられた。冒頭がとても美しかった。天の川の正体を本当は知っているのに、答えられない二人。たったの数行で、二人の関係性と温度感が伝わってくる。からかわれ気味のジョバンニはカムパネルラとかつて仲が良かったことを悟られて、カムパネルラに恥をかかせてはならない。
さいわい、さいわいってなんだ。さそりとか、双子の星とか、チョコの鳥とか、不思議な話に巻き込まれて、さいわいを考える彼らに巻き込まれて、彼らもわたしもさいわいがわからないままだ。
小学2年生くらいの時、父に薦められた『セロ弾きのゴーシュ』を音読しようとしたけど、長すぎて諦めたのを思い出した。大人になって、ちゃんと読んでみてよかった。なんだかんだで、ぶつくさいいながら素直に楽器をならす主人公がとても好き。
Posted by ブクログ
小学生時代に読んでよくわからないなぁと思って、大人になってから読むと、なんて綺麗な表現なんだと思った本。クラムボンは笑ったよのやまなしに似てる表現。
「僕はおっかさんが本当に幸になるなら、どんなことでもする。でもいったいどんなことがおっかさんの1番の幸せなんだろう。」なんだか泣きだしたいのを一生懸命堪えているようでした。
「僕わからない。けれども誰だって本当にいいことをしたら1番幸なんだねえ。だからおっかさんは僕を許して下さると思う。」カムパネルラは、何か本当に決心しているように見えました。
「カムパネルラ、僕たち一緒に行こうねえ。」
ジョバンニが云いながら振り返って見ましたら今まで座っていた席にもうカムパネルラの形は見えず、ただ
黒いびろうどばかり光っていました。ジョバンニはまるで鉄砲丸のように立ちあがりました。もうそこらが一ぺんにまっくらになったように思いました。
このシーンが泣ける。
Posted by ブクログ
1989年刊。新潮文庫の新編宮沢賢治は童話が3冊。そのなかの1冊。「銀河鉄道の夜」「よだかの星」「シグナルとシグナレス」「セロ弾きのゴーシュ」など、14篇を収める。
「銀河鉄道の夜」、最初に出会った頃にはバージョンがいくつかあって、戸惑った。いまは第4稿に落ち着いている。これも本書の編者・天沢退二郎と入沢康夫によるテキスト研究の賜物。でも、旧バージョンに出てきたブルカニロ博士がいない。
私のイチ押し、「猫の事務所」も入っている。軽便鉄道の停車場近くにある猫の第6事務所。所長は黒猫。一番書記が白猫、二番が虎猫、三番が三毛猫、そして四番書記のかま猫。ウィットとユーモア全開、そして風刺。
巻末エッセイは、岩手県出身、賢治研究家で宇宙物理の斎藤文一(南極観測隊員としてオーロラ観測もした)。文芸評論家・斎藤美奈子、韓国文学翻訳家・斎藤真理子の御父上。エッセイの題は「宮沢賢治の宇宙像」。期待して読んだが、ポストモダン風で、かなり難解。
Posted by ブクログ
短編集ということもあり読みやすい。
ただし、決して、宮沢賢治が悪いわけではないのだが、自分に合う話合わない話はやはり出てくる。
そこは仕方ないが、気になるものだけ、惹かれるものだけ摘み読むことができるのはやはり短編集の利点。
私は双子の星、よだかの星、銀河鉄道の夜には美しさの面で強く惹かれた。
宮沢賢治ならではの清い宇宙が読み取れて、幼い頃の純粋な夢を見てるようでした。
この短編集でも特に異質であろうビジテリアン大祭、童話というにはあまりにも思想、宗教色が強く出ていたため、はっきり好みが分かれる話であると思うが、ビジテリアン大祭を深く読むほど宮沢賢治という人間の内面が垣間見える。私的にはとても読む価値がある話だと思いました。
銀河鉄道の夜は言わずもがな名作です。何度も読み返しました。清く儚く切ない、とても純粋な作品でした。
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