砂の女(新潮文庫)

砂の女(新潮文庫)

781円 (税込)

3pt

砂丘へ昆虫採集に出かけた男が、砂穴の底に埋もれていく一軒家に閉じ込められる。考えつく限りの方法で脱出を試みる男。家を守るために、男を穴の中にひきとめておこうとする女。そして、穴の上から男の逃亡を妨害し、二人の生活を眺める村の人々。ドキュメンタルな手法、サスペンスあふれる展開のうちに、人間存在の極限の姿を追求した長編。20数ヶ国語に翻訳されている。読売文学賞受賞作。(解説・ドナルド・キーン)

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砂の女(新潮文庫) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    高校生のときに初めて読んで、何度も何度も読んでいるけど、毎回読み終わったあとに考えにふけってしまう。
    ただ、前回読んだときはこう考えたけど、ちょっと変わったな〜っていう自分の変化も感じられて楽しい。

    社会の中で生きるってどういうことなんだろう。何のために働くんだろう。今わたしは穴の中なんじゃないか

    0
    2025年12月03日

    Posted by ブクログ

    安部公房の海外に翻訳されまくった名作。
    脱出不可の砂地獄で奔放する男とそこに住む女の物語。

    絶望的な世界でもがく男、そんな世界でどこか達観した女。

    閉鎖空間での心理描写、砂に対する情景描写がすさまじく、読んでるこっちがザラザラして息苦しくなるほど。

    気になりすぎて速読した結末は、渇いた現代人の

    0
    2025年11月29日

    Posted by ブクログ

    令和に読んでも全く色褪せていない安部公房の名作

    著者自身が2つ(2人)の自由をテーマにしたと語っているが、やはり非凡な才能がなければこの作品にこのタイトルは出てこないよ

    0
    2025年11月23日

    Posted by ブクログ

    「米の炊けるにおいにも、夜明けの色がまじりかけている。」だったり、表現や文章がとても好みだった。
    ストーリーも面白かった。
    続きが気になって、中盤〜終盤は一気に読んだ。

    0
    2025年11月01日

    Posted by ブクログ

    砂に埋まって息絶えるホラーかと思ったら…

    自分の日々の暮らしにも似たところがあるなんて最後に思うとは…。

    0
    2025年10月08日

    Posted by ブクログ

    友人から薦められて読みました。
    比喩表現の多い文体で、砂特有のざらざらとした質感の物語です。
    それでありながら女と男の間で繰り広げられるやりとりであるとか、情であるとかに湿度を感じる面白い本でした。
    色々なものに対して意義を見出しながら生活することはきっととても充実している。
    でもそれができない環境

    0
    2025年10月01日

    Posted by ブクログ

    自由とは。

    私はこの昔の本を読む前に、事前に少しあらすじを確認し、自由がテーマで、かつ何ヶ国もの国で翻訳されているとのことを知り、興味を持ち読みました。

    先入観を持つことになりうる確認事では。と感じましたが、この大作を読み解くにはそれはあまり関係がありませんでした。

    描写は細かく、かつ繊細。主

    0
    2025年09月21日

    Posted by ブクログ

    【慣れとは恐ろしいものである】なんて言葉が存在する。
    それから【住めば都】だ。
    これはハッピーエンドかバッドエンドか。
    個人的には、主人公の人生は極めて主観的なハッピーエンドで幕を閉じるのではないかと思う。
    多種多様な議論が交わされるだろう作品に駄作は存在しないんじゃないかというのも、個人的見解だ。

    0
    2025年09月14日

    Posted by ブクログ

    砂の生活への充足感も徐々に高まり、溜水装置という武器をも手に入れた男には、もはや罰などない。罰がなければ、逃げる楽しみもないのである。

    創造力に長け、それでいて正確な比喩によって、じめじめとした砂が皮膚にまとわりつく感覚が醸成されている。

    0
    2025年09月09日

    Posted by ブクログ

    ヘミングウェイの『老人と海』あるやん?
    アレを全部砂で埋め立てました。みたいな小説です。

    もう少し丁寧に書きます。

    話の筋としては大衆文学のレールに乗るぐらい面白いです。解説でも言われているとおり、ミステリと呼べるぐらい明確なゴール、謎があります。

    一方で比喩表現や情景描写が複雑で想像しずらか

    0
    2025年11月28日

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