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砂丘へ昆虫採集に出かけた男が、砂穴の底に埋もれていく一軒家に閉じ込められる。考えつく限りの方法で脱出を試みる男。家を守るために、男を穴の中にひきとめておこうとする女。そして、穴の上から男の逃亡を妨害し、二人の生活を眺める村の人々。ドキュメンタルな手法、サスペンスあふれる展開のうちに、人間存在の極限の姿を追求した長編。20数ヶ国語に翻訳されている。読売文学賞受賞作。(解説・ドナルド・キーン)
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Posted by ブクログ
これまで読んできた小説はなんだったのか、と思うほどに面白かった。 安部公房ははじめて読んだが、おそらくこの寓話的な内容と非常に独特な設定が特徴なのだろう。しかし、たとえば10代でこの小説を読んでも、登場人物の少なさ、ストーリー展開の遅さに満足できなかっただろうとも思う。 もしかしたら、ある程度の読解...続きを読む力が要求される小説かもしれない。
読後は何も感じなかったけど、日々、日常に埋もれてゆく自分と照らし合わせてジワジワ刺さる… 何かを成したいと願いながらも、現状維持を求めてしまう2面生。人間のリアルさを感じた
ある著名人が言っていた作品で、興味はあったが今ではないと思っていた。しかし本屋に行ったら、光を差しており思わず買ってしまった。余談でした。 本作は砂の女というタイトルの通り、砂の女と男の物語であり、比喩表現や物語の構成などさすがであった。また、どっぷり浸かってしまい、口の中や喉の表現があれば無意識...続きを読むに、自分の口を探ってしまう。ジャリジャリとした食感も伝わってくるそんな作品でした。 正直なところ、未熟なのでこの本が伝えるメッセージはあまり掴めなかったです。
蟻地獄のような、砂の中に女性と閉じ込められ、逃げることを画策するも、成功せず。 まず、砂の中に女性が1人で住んでいる。というところから魔性の女を想像しましたが、普通の女性で。 毎日決まった時間に起きて、家に落ちてくる砂をひたすら掘り出すという作業をします。 自分で生き方とか、一日の過ごし方を...続きを読む考えなくていいから楽ちん。いう人にとっては天国なのかも……。(ただ主人公のような人にとっては地獄なわけで。でも、慣れたら天国なのか?)
砂の穴に閉じ込められて必死に逃げ出そうとする男と、不自由で厳しい生活に適応し満足することを知っている女。 この物語はフィクションではあるが現代の日常においても制約と自由の関係は似た構図があるかもしれない。 国家や社会の枠組みの中で生活を営んでいる私たちであるが、「社畜」ということばがあるように朝から...続きを読む晩まで会社という組織に縛られて疲れて眠るだけの生活を続けそこから逃避したいと思う人間もいれば、仕事を含めて人生を謳歌する人間もいる。人間が生きていく上での自由や満足って何だろう。
導入が読みやすかっただけに、中盤辺りは男の感情が文体に現れすぎていて、読み進めるのに思ったより時間がかかった。 文章に「....」や「!」が多くて、失踪者・仁木順平の抑えられない激情を把握しやすかった。 最後のページ鳥肌立ったわー本当に。 あんな終わり方あります? 途中かなり陰鬱で、描写が砂砂...続きを読むしていて、比喩表現が独特で、読むのやめようかなと思ったけど、最後まで読んで良かった〜。 ラストの方で⭐︎2から⭐︎5に変わった。 虫探しに行ってこの物語のように失踪しちゃった人って本当にいるのかもね。 絶対起こりうるとも言い切れないし、絶対起こりえないとも言い切れない。 SFかと思いきや一気に現実に引き戻されるような本だった。
古い作品だけど読みやすくて面白く一気読みした。 深い考察とかはできないけど単純に読んでいて引き込まれる。ほぼワンシチュエーションで飽きさせることなく話が展開していくのが本当にすごい。色んなメタファーがありそうなのでまたいつか再読したい。 世にも奇妙な物語とか好きな人にもお勧め
『砂の女』が発表されたのは1962年、キューバ危機の年だ。もはや歴史にマッピングされる時代である。なのにこの小説は、文学作品特有のカビ臭さがない。むしろ新鮮なくらいである。 たとえば、三島由紀夫は作者の一年後輩に当たる。優劣をつけるわけではないが、三島の作品と比較すると、安部公房がいかに現代的かがわ...続きを読むかるかと思う。 安部公房は日本で最初にワープロを使って執筆した作家と言われる。理知的な文章は、小説家というよりも実験家のようである。実際、彼は東大の医学部出身で、数学は得意中の得意だったという。 大空に羽ばたく自由もあれば、巣穴に籠る自由もある。それがこの小説のテーマだと、昔読んだインタビューに書いてあった記憶がある。あれほど戻りたいと願った日常が、結局は砂掻きのように単調な反復でしかないという皮肉。家と職場の往復から必死に逃れてたどり着いた先が、スマホゲームのデイリーミッションという現代人の実像。『砂の女』の主人公はわれわれ自身なのかもしれない。
自由とは何かと考えさせられた。主人公にとっては移動できる自由よりも、自分で試行錯誤できる自由に生きがいを見出したのではないかと感じた。主人公は結局のところ外の世界に出られても、本当の意味での自由はなかったのではなかったのだろうと思う。
部落に囚われた主人公の葛藤が巧みな比喩によって表現されているので、最後まで主人公の心の動きの変化について、のめり込んで読むことができる作品でした。 主人公の部落から抜け出そうとする姿は、豊かさを取り戻そうとする現在の人々の姿に照らし合わせることができるのではないかと感じました。主人公は部落の生活...続きを読むを非難し、そこから抜け出そうとしていました。しかし、自分の心の自分でも気づかない深いところでは、その生活の「よさ」を創り出していたのかもしれません。 現在先行きが見えない状況のなかで豊かさを求めることは、環境を非難するのではなく、その環境から「よさ」を作り出そうとする視点を身につけることが必要なんだと考えました。
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