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Posted by ブクログ
おもしろい!と思ったり
訳がわからない!と思ったり
おとぎばなしを聞いている気分になったり
ひとつひとつが笑えたと思ったその次には
背筋がゾワ〜と恐怖を感じたり
やっぱりおもしろいのでしょうね
不思議な世界の中にも
素敵な文章の数々
次にあげる表現は雪に囲まれた冬の今だから、
なおさら心に響いて残っています。素敵な表現!
「そしてそれらの雪の上に、また新しい雪が重なり、町の表面はなだらかな雪の曲線に覆われてしまって、数日の後、もしくは数時間の後、不意に映写機の歯車に故障がおきたかのように、街全体がぴったりと動かなくなっていた」
「本当の春が近づいていたのだ‥
ある日、雲の割目から、太陽がいたずら少女の ような手をさしのべた。そして泡立つ古い酒を入れた水がめの底に、誤って落とした金の指輪をさがそうとでもするように、静かに町の睡をゆりさました」
Posted by ブクログ
箱男を数年前に読んだ以来の安部公房。
この人の文章によって思い描く景色は、古いビデオテープに録画した古い映画のような、ざらざらした触感の音声と映像で再生される。
そうして再生された景色も、埃と砂でざらざらしている。
また、この与太話の説得力は何だろうか。
「ショウチュウを飲みすぎると魚になる」とか、酔っ払いの戯言のようなのに、なんとなく「そういうもんかな」と思わせる。
起承転結が夢のようにチグハグで、読み終わってすぐは「なんだこれは」と思うのに、なんとなく腑に落ち…いや落ちないわ。全然落ちない。その腑に落ちなさと不条理が良い。
あまり深く考えない方が楽しく読めるのかもしれない。
ざらざらした貧しい雰囲気と与太話を楽しむには。
Posted by ブクログ
安部公房の一部ドタバタも含むSF中心の短編集。青年が突然、珍しい木「デンドロカカリヤ」に変化する。夜中に突然現れた見知らぬ家族によって家が乗っ取られるなど、わかりやすい恐怖から、世の中が知らぬ間に水の底になって、人間が人喰い魚に鳴ってしまうなど、常識の根本が覆されてしまうものまで、多彩な作品群。
様々な表現が文学的で、理解するのに時間がかかることを除けば、筒井康隆や小松左京を読んできた人にとっては、非常に面白い本と感じるであろう。特に気になるのは、作中人物の思考だと思って読んでいると、急に第三者の視点のような表現が織り込まれるところ。
こういう作品群から、現代文の問題を出されたら、絶対解けない自信がある。
それはそうと、いくら文学的な表現が多くとも、この本全部がエンターテインメントである。面白くて楽しくて恐い。おそらく作者も楽しんで書いていたはずで、そこを踏まえて、ついている解説が結構的はずれではないかと思うのだが、読まなきゃ良いんだな。
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小説・文芸
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