水中都市・デンドロカカリヤ(新潮文庫)

水中都市・デンドロカカリヤ(新潮文庫)

737円 (税込)

3pt

ある日突然現われた父親と名のる男が、奇怪な魚に生れ変り、それまで何の変哲も無かった街が水中の世界に変ってゆく「水中都市」、コモン君が、見馴れぬ植物になる話「デンドロカカリヤ」。安部短編作品の頂点をなす表題二作に、戯曲「友達」の原型となった「闖入者」や「飢えた皮膚」など、寓意とユーモアあふれる文体の内に人間存在の不安感を浮び上がらせた初期短編11編を収録。(解説・ドナルド・キーン)

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水中都市・デンドロカカリヤ(新潮文庫) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2022年11月25日

    安部公房の作品という感じでとても良かった。この世界に身を浸すことが楽しい。意味や風刺はもちろん私には読み取りきれない。でもそれでもいい、そのまま作品を楽しめばいいと解説に書いてあって楽な気持ちになった。純粋に安部公房の描く世界の美しさと不可思議さと、その文体の見事さに浸って良いのだと思った。

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    Posted by ブクログ 2022年06月04日

    11の無慈悲な短編集
    シニカル・ウィット・刹那・苦悩に溢れ
    あらゆる人間の負の感情を曝け出すも
    対極にある無頼な世界に帰結する

    タイトル2作も情け容赦ない末路を辿るが
    “何か”を犠牲にする事で救われたような…
    無責任な安堵が心を満たした

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    Posted by ブクログ 2021年10月09日

    箱男を数年前に読んだ以来の安部公房。
    この人の文章によって思い描く景色は、古いビデオテープに録画した古い映画のような、ざらざらした触感の音声と映像で再生される。
    そうして再生された景色も、埃と砂でざらざらしている。

    また、この与太話の説得力は何だろうか。
    「ショウチュウを飲みすぎると魚になる」とか...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2017年11月15日

    安部公房は以前別のを読もうとして全く入り込めなかった過去があったので避けてたけど、今回これを読んでみたらすごく面白くてすらすら読めました。

    シュールで不思議な雰囲気で、社会や政治への風刺が多い短編集だったかなという印象です。
    とんでもなくシュールってわけでもなく入り込みやすい気がします。
    後味は全...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2016年02月12日

    安部公房の一部ドタバタも含むSF中心の短編集。青年が突然、珍しい木「デンドロカカリヤ」に変化する。夜中に突然現れた見知らぬ家族によって家が乗っ取られるなど、わかりやすい恐怖から、世の中が知らぬ間に水の底になって、人間が人喰い魚に鳴ってしまうなど、常識の根本が覆されてしまうものまで、多彩な作品群。

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    Posted by ブクログ 2016年01月09日

    多分初めて読んだ安部公房だったと思う。
    ここで無頼派にハマった。
    若いうちに読んどいて良かった。

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    Posted by ブクログ 2015年03月10日

    圧倒的想像力というか空想力!
    安部公房の頭の中ってどんなことになってるんだろう。
    実存への不安感とシュールさでぐらぐらする、面白い!!

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    Posted by ブクログ 2014年12月17日

    表題2作。
    ひどくシュールな漫画を読んでいる気持ちになる。
    水中都市にしても、デンドロカカリヤにしても
    「ある枠」をはめて物語を一層意味深くしている。この作者、物一つ眺めてからの創造力が桁外れだ。モノづくりにとってはネタの宝庫かもわかりませんね。

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    Posted by ブクログ 2013年03月18日

    カフカ的な作品で理解が難しかったです。断片的には、何かを象徴しているのかなっと思うシーンもあるのですが。。。これを読んで面白いといえる人っているのでしょうか。。。

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    Posted by ブクログ 2011年05月14日

    シュールレアリスム
    非現実的であるのに、何故か日常生活に浸透しているような感覚が恐ろしい。
    特に水中都市がすきだった。
    全体的に陰鬱で一文字一文字重みがあるのに、何故かそれがずくずくと心地よい。
    二元性。

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