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Posted by ブクログ 2023年04月16日
大学4年生だったかな。まぁ、十何年も前のこと。ちょっとお手伝いしてたバイトのマスターが、好きな本なのだと、いくつか本を下さって、そこに安部公房の砂の女があった。それまでは、高校の教科書で赤い繭が載ってて、奇妙で怖い感じの話を書く人くらいの印象だったのだけど、
そこからどハマりして、いくつか呼んだ記...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年09月12日
小学校の高学年くらいに「棒になった男」や「他人の顔」が紹介されていたのを読んで興味を惹かれて手に取った一冊。
ファンタジーやSFか、カフカのような不条理モノか、乾いていながら、新宿ゴールデン街的な雑さと人間の粘度ある文体からにじみ出る別世界、でもそれは非常に身近で、そんな世界の話に引き込まれた。
...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年05月22日
アヴァンギャルド。
もはや死語であったはずの前衛がこの2020年に再読して生き生きとしてしまう。
「天は人の上に人を作らず」
ある種の人たちは自らの事を選ばれた人間だと思ってはいないだろうか。
実際には誰もが誰かを選んでいるだろうし、同時に誰も誰かを選んでなどいない。
無知のヴェールという...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年11月17日
相変わらずの突飛な発想力で、生から死、死からその先へとくるくる変わる短編集です。
テーマはヒューマニズム。
機械にされた人、藁を食べる人、死んだ人間が生者を観察したり、公房独特の180度の発想の転換で楽しませて…というのもありますが、これからの教訓になる一冊です。
鉛の卵で、予期しているのが怖いくら...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年12月22日
「死んだ娘が歌った・・・・・」について
一文あらすじ
家が貧乏なために出稼ぎで上京した少女が、「自由意志」によって殺される話。
メモ
職場の上司から「自由にしてよい」と命じられ、出稼ぎ先を首になった少女は、欲しくもない自由を手に絶望して自殺する。
近代以降の人間は、自由を万人が持つべ...続きを読む
Posted by ブクログ 2016年12月07日
安部公房との出会いは、高校2年生の時に使用していた現代文の教科書の中だった。
本書にも収録されている「棒」という素っ気ないタイトルが冠せられた10ページ程度の作品で、非条理、無説明、急展開な内容に惹きつけられた。
数年後に「砂の女」を読み、少し違う雰囲気だけど良いなと思い、「棒」を連想させるタイトル...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年12月11日
安部公房の短編集は読むのにすごくエネルギーがいる。長編小説であれば最初から最後までトップスピードというわけにはいかないので「遊び」がある。遊びとは、安部公房の世界から我々の住む、あるいは理解し得る世界へ戻って来れる瞬間のことである。しかし短編小説では向こうの世界に入ったっきり、物語が終わるまで帰って...続きを読む
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