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Posted by ブクログ 2018年03月18日
閉鎖された町、革命がテーマですが、読み進めるうちに小さな組織、例えばご近所付き合いとか学校とかに例えると理解しやすいかと思います。
正気の革命なんてものは夢。
だが、そこに魅せられてしまう者がいて、思いが強いと狂気になり、やがてそれは成功か不成功か、人為的なものもあるけど、この本では狂気、狂気、更に...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年04月23日
自分達を不幸にする社会構造をひっくり返すという目的のために存在していた筈の手段が、目的へとすり替わっていく。
最近も頻繁に見かける類の狂気かと思う、元は高い使命意識を持っていたであろう人々が、目的と手段を履き違えて頓珍漢な声を荒げ、白い目で見られる様は。
そしてその活動すら、金持ちの金稼ぎに利用され...続きを読む
Posted by ブクログ 2015年12月05日
閉塞感漂う「花園町」で共産主義的な革命を画策する者たちの哀愁劇を描く。”ひもじい同盟”という極めて貧相な名前から”飢餓同盟”へ名称を変え、地熱発電所を基軸に革命を試みるが・・・。
作品全体に纏わりつくどんよりした暗い雰囲気と、あくの強い個性的な登場人物は安部公房ならではといえよう。ドストエフスキー...続きを読む
Posted by ブクログ 2011年04月10日
ユートピア思想の具現化を追い求めて結成された「飢餓同盟」。
排他主義・権威主義がはびこる廃れた温泉町に革命の機運を起こすべく奔走するが、徐々に手段が目的と化し、自らも政治・経済システムに取り付かれた狂人となり果て、同盟が瓦解していく模様を綴った作品。
支配の重壁に押しつぶされようとしている人々が...続きを読む
Posted by ブクログ 2010年04月26日
ほかの作品にもよく見られるような、土俗性と人間の過剰なまでの人間らしさが散りばめられている作品。
雪に閉ざされた地方都市や戦後間もないであろう時代といった舞台には、確かに今この場にいる自分との距離を感じてしまう。しかし、われわれが日本人である限りはどこにいようとどんな時代を過ごしていようと同様の構造...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年05月17日
花園町のように、一部権力者の圧倒的な支配によって成り立ち、なんともいえぬ閉塞感が漂う町、というのは、こと、田舎においては今だにたくさんあるだろう。生きることに疲れながらも、生きることを求め続けた飢餓同盟の面々のアイロニー。八方塞がりの中でもがき苦しむ現代人もまた、彼らのようにユートピアを求めて彷徨っ...続きを読む
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