方舟さくら丸(新潮文庫)

方舟さくら丸(新潮文庫)

935円 (税込)

4pt

地下採石場跡の巨大な洞窟に、核シェルターの設備を造り上げた元カメラマン「モグラ」。[生きのびるための切符]を手に入れた三人の男女とモグラとの奇妙な共同生活が始まった。だが、洞窟に侵入者が現れた時、モグラの計画は崩れ始める。その上、便器に片足を吸い込まれ、身動きがとれなくなってしまったモグラは――。核時代の方舟に乗ることができる者は、誰なのか。現代文学の金字塔。(解説・J・W・カーペンター)

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方舟さくら丸(新潮文庫) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    面白かった。安部公房の中では比較的理解しやすい内容だったのでは。主人公の肥満男モグラは核戦争に備えた方舟を作り、ノアさながら乗船させる人間を選別していく。
    肥満男のモグラのせいで昆虫屋がかたまりに思えてしまい、ずっと空気階段のコントを見てるような気持ちになってしまった。

    0
    2025年03月27日

    Posted by ブクログ

    性の威力
    便器を中心に生活する滑稽さ
    対しユープケッチャは自分のフンで生きる
    人は大きな流れのユープケッチャとも言えるし正反対とも言える
    政治的な側面や民主主義に関する疑問提唱でもあり、核戦争に対する皮肉でもある。自分が作った王国を危機に瀕死させて自分が脱出する。
    そして、サクラ。サクラを題名に使い

    0
    2024年10月05日

    Posted by ブクログ

    初めての阿部公房。読んではいないが映画やその他の情報からの「砂の女」の暗くて重いイメージで読む気になれなかった。しかしそのイメージ撤回。複雑で深く、喜劇的でもあっておもしろかった。世界が滅びても自分は生き延びるってどういうことだろう。

    0
    2023年10月06日

    Posted by ブクログ


    個人的には名作。
    『密室』は苦手だったが、こちらは後期安部公房の寓話性とダンジョンの面白さが噛み合って先がとにかく気になった。
    ラストの静寂と、もの寂しさは次作『カンガルーノート』に引き継がれる新鮮さでとても良かった。

    0
    2023年01月03日

    Posted by ブクログ

    次はどうなるの?どうなるの?と読書が止まらない作品でした。読み終わらない間のわくわく感と、自分もその場に居るようなスリル感。楽しくてしかたありませんでした。安部公房さんの本また読みたいと思う。

    0
    2022年10月18日

    Posted by ブクログ

    学生時代以来の安部公房。
    BOOKOFFで購入。
    「砂の女」を読んで新婚旅行で鳥取砂丘に行ったくらいだから、学生時代にはわりと熱心に読んでいたと思う。
    安部公房はくせがあり、最初にスッと入れないとなかなか読み通すのが難しいが、これはスッと入れた。
    スマホもパソコンもほとんど普及していない時代、想像力

    0
    2022年02月27日

    Posted by ブクログ

    放置された地下採石場跡の広大な洞窟に、モグラこと〈ぼく〉は核シェルター設備を作り住み込んだ。近づく核投下の日までにこの方舟に乗れる資格のある人を見つけて乗船切符を渡そうとするが、ひょんなことで3人の男女とシェルター内での共同生活が始まる。しかし洞窟に侵入者が現れ、仇敵とも言える父親からの連絡、さらに

    0
    2021年12月26日

    Posted by ブクログ

    安部公房で一番好き。この作者は、閉塞的な環境の人間模様を書かせたらピカイチですね。

    話変わるけど、ノーベル賞は安部公房に取ってほしかったなあ。あと数年生きていれば……。

    0
    2019年07月07日

    Posted by ブクログ

    ふと読み返したくなり再読。3年ぶりくらいに読んだが、印象が変わった。
    安部公房後期の長編。この小説の見所は「登場人物全員悪役」ということだろう。しかも小悪党。それらの登場人物が騙し合い、出し抜き合い、物語は進む。
    まず笑ったのが「デブ」の頻出具合。主人公のもぐら君がデブなんだけどデブやブタと言われた

    0
    2014年09月27日

    Posted by ブクログ

    読む本がなくなってしまったので、BooksKiosk新大阪店で買いました。
    (2013年9/28)

    男は、砂の穴からは逃げなかったけれど、
    岩の穴からは逃げ出したんですね。
    (2013年10月5日)

    0
    2013年10月06日

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