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クラゲ水槽の前で突然交わした、初めてのキス。夏の夜、廃墟と化した植物園での貪るようなセックス。真っ逆さまに、恋と性の狭間にころげ堕ちて行った私たちは、永遠を信じない振りして確かに信じていたんだ――。16歳の圧倒的筆力が突きつける、瑞々しい恋、残酷な生と性。デビュー作でいきなり映画化の超問題作。
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Posted by ブクログ
性描写が生々しい でも、それと対比にするように心情もーーー特に思春期特有の不安感や焦燥感ーーーが細密に描かれていて読み手のこちらも気持ち悪くなるほど(褒めてます
いろいろな登場人物の視点から、それぞれの恋愛を描いた短編集。 1話ずつ進むたびにディープになる恋愛観が描かれていて読みごたえありますが、 1番印象に残っているのは、表題作の「ジェリー・フィッシュ」です。 大人になったら忘れてしまうような10代特有の女の子同士の恋愛、はじめての経験がみずみずしくてきれ...続きを読むいでした。 最初は詩的な文章が大仰に感じて独りよがりに思えましたが、次第に世界観にひきこまれていき、ラストは感極まりました。
若いということの 美しさと残酷さと 拙さと 成熟への過程と 世界を切り取る 鋭い刃物のような 視点と 放っておいても 勝手に 放っておくから 自然と 傷ついてしまう 危うさと 脆さと 自分と 自分の体と 指先から ほんの少し離れてしまうだけで 自分ではないから どうにもできない そんなことは...続きを読む 当たり前なのに そんなことで 心がどうしようもなく 揺れ動いて 悲しくなって 強く 生きていかなければと 思う 悲しみを飲み込むことが 苦しいなら 苦しみを吐き出しながら 生きればいい きらきらと広がる未来のはずが 覗き込んだ瞳の奥の 深い底が 海のように深く 水たまりのように浅く 簡単に どこか遠いところに 届いてしまいそうで 怖くて 揺れる 揺れながら しがみつくように それでいいのだと 思う そうして生きていくものかもしれないと 思う ―――それから 「ジゼルの叫び」を読んで 生命力と死の力強さに打たれて 溺れそうになりながら そういえば、あの時漂っていた海月は どうなったのだろうと、思って 前作のジェリーフィッシュを 読んでみた 刃物みたいな若さから目を背けて あまり読まないまま 閉じた 永遠ではないはずの時間が ずっとそこにあるような気がして ドキドキした いつまでも若いままではいられない でも あの時手にしたものが いつまでも どこか遠くを もちろん今も 照らしているんだって 思った
ちょっと衝撃的でした。絵画のような光を感じさせる文章で綴られている内容が高校生のどろどろとした「恋」心やセックスに対する蒼い感情。 後付けでR-18文学賞の候補になっていたと知って納得。 個人的には安心して?読める「夜の国」が良かった。 クラゲは癒されるけれど、暗い水槽に妖しく光る様を想像するだけで...続きを読むドキドキします。 次の作品にも期待しています。
ジェリー・フィッシュ…まんまるのクラゲが意図せず浮き沈みしている平和な様子を見ていると人間よりよっぽど幸せみたい。 果肉と傷痕…傷痕というのは痛々しい表現。こういう発想がそもそもMの人独特なのかな。 夜の国…恋愛を超越した先に男女の友情が生まれた。 エフェメラ…美しいお姉さんに対する強い気持ちが迫っ...続きを読むてきた。 崩れる春…評価はこの章。暗い過去を海に流して生まれ変わればいい。何度でも。
☆夜の国 私だって、2つ上の先輩2人が待ってる図書室があったら通う! 「好き、っていう気持ちには一種類しかない 家族でも同性でも関係ない」と言う先輩。 どんな主義なんだ。 こんな先輩も、いつかこの夜の国から出るときがくるのかしら。 ☆エフェメラ 生身の人間を神格化して…それって夢を見て...続きを読むいるのと一緒。
女子中学生、高校生の学校生活を中心にした物語だが、よく理解できない部分が多かった.いじめの実態が詳しく記載してある点は参考になる.女子の怖い面がよく書けている.登場人物は篠原叶子、宮下夕紀、平井裕輔、杉田眞子、佐藤栞、翡翠と琥珀などだが、裕輔の飼っている白蛇のアカネの存在が異色だ.
高校生が書いたとは思えない・・・! とても色彩の表現が鮮やかな作品。 また、美しさへの願望がとても強い作品。
ふざけているのか?本気なのか?わからないけど、キスで始まった2人の関係。 女の子同士。 気持ちが良い事が大好きという叶子に彼氏ができた。 嫉妬して落ち込む夕紀。 「クラゲになりたい」という。 ゆらゆら海を漂うだけの綺麗なクラゲになりたい。 キラキラしていて、キレイなストーリーだった。 痛み→快楽、歪...続きを読むんだ叶子の官能。 連作短編集。文章が美しい。 他の作品も読んでみたいと思った。
作品紹介の瑞々しい、という表現に唸った。ぴったりだ。 ただし、表題作から徐々に、これは無くても良かったかなぁ、といった感が強くなる。湊かなえの告白を読んだときもなのだけれど、デビューの短編が鮮烈すぎて単行本の形をなすために付け足されたものは蛇足のように思えてしまった。
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