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船場に嫁いだ多加は頼りない夫を立ててよく働くが、夫は寄席道楽に耽って店を潰す。いっそ道楽を本業にという多加の勧めで場末の寄席を買った夫は、借財を残したまま妾宅で死亡する。多加のなりふりかまわぬ金儲けが始まった。金貸しの老婆に取入り、師匠たちの背中まで拭い、ライバルの寄席のお茶子頭を引抜く──。大阪商人のど根性に徹した女興業師の生涯を描く直木賞受賞作。
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「花のれん」
2025年3月8日~ テレビ東京 出演:北川景子、伊藤英明、上川隆也
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Posted by ブクログ
裸一貫から大阪で商売を始める多加。大阪女商人のど根性物語。大阪弁が軽快で面白い。何よりも商売の立上げとはこうやってやるんだと言うばかりのお手本のようなドラマだ。退職して浪人中の僕みたいに、さぁこれからセカンドライフ何しようなんて考えているときに勇気と元気を与えてくれる痛快な小説だった。
花のれん。 古き時代の心かよわき女性が、旦那の度重なる失態に呆れながらも、三行半をしたためることはせず、旦那を健気に信じ、共に商いを営んできた。 人との出会い、繋がり、絆。そのすべてを商売に賭け、自分の人生をも担保にした主人公は、自分が決意した幕引きを遂げた。 幸せだっただろう。商売繁盛、...続きを読む一世風靡、時の大阪で大円団を築いたのだから。けれど、満たされるどころか、虚無と不乱の入り混じる感情の中で、一人ぽっちだったのではなかっただろうか。 そよ風にたなびく、藍染を白抜きし、季節の花を散りばめた花のれんをくぐる、白い喪服を羽織った女性。 脇目も振らず歩いていく。 その目は、表情は、誰にも見えない。 けれどきっと、その先で待ってくれている誰かを夢見て、少女のように爛々としていると思う。 「花のれん」は、はっきり言えば切ない物語りだった。だけど、紆余曲折、波瀾万丈の人生も、主人公からしてみれば、百花繚乱にきらめいていたのではと、私は思った。
あらすじ 第39回直木三十五賞受賞作 船場の呉服店に嫁いだ多加(たか)は、家業に関心を持たず、芸事にうつつを抜かすばかりの頼りない夫・吉三郎に、いっそ道楽を本業にしてはどうかと勧める。二人は店を廃業して寄席を始めたが、吉三郎は妾宅で急死。幼い子どもとともに残された多加は覚悟を決め、なりふり構わず人気...続きを読む芸人を集め、金策に走り、寄席の屋台骨を支えるのだった――。女興行師の奮闘ぶりを描き、著者に直木賞をもたらした傑作細腕繁盛記。エンタツ・アチャコや桂春団治など、実在の芸人が花を添える! 感想 これぞ吉本興業だ‼︎
素晴らしの一言 大阪商人の根性と笑いで元気がわき出る一冊と言っても過言ではない。 人生迷ったら再読すべし。
大阪商人の根性を女興行師の姿に重ねて描いた1958年第39回直木賞受賞作。 夫が作った借金を背負った状態から、逆境に抗い次々と商売に打って出る姿が勇ましくも見え、また商売に対する目利きが素晴らしいとも感じる。自分が「よい、これは売れる」と思ったものには、自ら足を運び、成功を収めてからも常に現場に...続きを読む出て第一線で活躍する姿が頼もしい。戦前戦後の男性優位の時代にあって、この活躍は素晴らしいとも思うし、またそれを卑屈に思うこともなく支える人達もまた素晴らしいと感じる。これがカリスマ性だとも思う。
新しい寄席を買う場面で、お多加はん、今度はちょっと高うおまっせ、という金沢亭に対して、いきなり 女なぶりは、きつうおます、なんし、後家の細腕一本でっさかい、と応じる多加、丁々発止のやりとりであります。金沢亭、そんな汚い女勘定言わんときなはれ、と言い、対する多加は、わての筒一杯の手銭だす、と腹を決めて...続きを読むの対応、この辺りの言葉のやり取りが素晴らしく(確か、林真理子さんもここが凄いと書かれていたような)、☆四つです
船場のグウタラ亭主に嫁いだ多加 呉服店がうまく行かなくなったところで 道楽だった芸事を本業にと提案 最初は夫も懸命に働くがお金がまわる ようになると妾をつくり妾宅で死ぬ 多加は白い喪服で葬儀を行う 以後は商売に邁進 通天閣を買うほどになる しかし戦争が始まり 噺家も亡くなり小屋の再興もうまく いか...続きを読むない中 命尽きる 人との関係やきっぷの良さ 世話になった人は惜しみなく尽くす そしてよく働く これ大事よね 最後は再び立ち上がるかと思ったけど 亡くなった なんだか悲しい気持ちで読み終えた
浪花女のど根性、商売の才覚と事業欲に溢れる多加の嫁いでから生を終える迄の物語り。 心根は優しいが生活力がなく、まして事業の才能もない夫吉三郎が外に作った若い女の家で腹上死し、その葬儀に二夫にまみえぬを誓う白い喪服を纏った多加。 寄席の上客であるどこか夫に似た伊藤に思いを持つも事業を優先する多加。 一...続きを読む粒種の久男にも母親らしい子育てより事業を優先する多加。 だが、大阪の大空襲で殆どを失ったが、芸人の借金を片っ端から棒引きし、寄席芸で儲けたからそれで損してもええとうそぶく多加。 また、思いを寄せた伊藤の自殺の写真をあり得ない高額で記者から買い取った行動に多加の思いが溢れ、多加の人物像に深みを感じました。 平穏で穏やかな人生でもなく、悲しみや悔いも多かっただろうが、多加のその骨太な人生に圧倒されました。
舞台は大阪。道楽者の夫を早くに亡くし、女手ひとつで寄席の商売を拡げていく女性、多加の物語。 地元が舞台なので、一軒一軒寄席を増やしていく様や、それぞれの土地柄による寄席の雰囲気の違いがわかりやすく、とても面白かった。 女性にとって仕事とプライベートのバランス問題はいつの時代も難しく、両立なんて不...続きを読む可能だなと思った。
山崎豊子氏の直木賞受賞作品。裏表紙を見たら、昭和33年発行となっていて驚いた。著者は大阪人であり、この作品は大阪出身の人にしか書けないと思う。山崎氏の他の大作とちがい、1冊で完結の読みやすい本である。 大正時代に、呉服屋に嫁入りした多加が、商売がうまくいかず、遊び人の夫に悩まされ、一人になった後落語...続きを読むの寄席を開いて奮闘する話。行動力がある多加のバイタリティに感心する。歴史小説ではないが、どうやら小説のモデルとなる女性がいたようだ。大阪のお笑い、今でいうと吉本興業のような、特有の文化が発達していく過程が楽しめる。読んでいると、主人公の女性を応援したくなってくる。今も昔も、女性がビジネスで成功するには、男性以上の努力と犠牲が必要なのだなとつくづく思った。 大阪が舞台なので、会話がすべてコテコテの大阪弁である。それも風情があってよい。
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