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結納のため、札幌に向った鉄道職員永野信夫の乗った列車は、塩狩峠の頂上にさしかかった時、突然客車が離れて暴走し始めた。声もなく恐怖に怯える乗客。信夫は飛びつくようにハンドブレーキに手をかけた……。明治末年、北海道旭川の塩狩峠で、自らを犠牲にして大勢の乗客の命を救った一青年の、愛と信仰に貫かれた生涯を描き、生きることの意味を問う長編小説。
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Posted by ブクログ
読んでよかった。 自分の尊敬する人がキリスト教だけど、あの人はこういうことを考えて人と接していたのかなあとか考えた。 確かに何百年も前の教えが時代も文化も言語も超えて、色褪せず人の心に在り続けるのすごいな。売ることを目的とせずに。だから正しいとか絶対ではないけど、それだけ響くんだろうな。 主人公の幼...続きを読む少期の純粋な疑問が自分の思いと重なった。自分は日常に流してしまうけど時々掘り起こして自分の正義を見つけたい。
明治時代の北海道を舞台に鉄道会社に勤める青年・永野信夫の生涯を描いた物語。モデルとなる人物がいたということに驚き。 少年時代はキリスト教に否定的だったけど、そこから教会学校の校長になり周りから信頼され尊敬される存在になるまでの心境や成長が丁寧に描かれているので洗礼を受けることが自然と受け入れられた。...続きを読むキリスト教徒ではないけれど、生きていく上で大事なことをたくさん教えてくれる。 自責や葛藤を抱えつつも「自分がどう生きるべきか」「本当に自分が信じるべきもの」を問い続けていく。 後半の揺るぎない信念を得て立派に成長した信夫より、私は前半の人間味のある信夫の方が共感できる。 信夫のような行動なんて到底できないし、自己犠牲な美徳といわれても残された家族の立場にたったらたまらないと思う。 信夫が「自分にとっての正義とは何か」を問い続けてきた結果、その答えが自分にとってはこの命を使うことであり、その特別な使命を背負ってこの世に生まれて来たのかもしれない。
傑作です。キリスト教の記述が出てきますが、これは宗教がテーマの話しではありません。人がどのように生きていくか、考えさせる本です。何回か読んでいますが、この本を読む度に心が洗われます。
昭和43年に刊行された本だという事にまず驚きました。少しも古臭さを感じる事がない、文学って普遍的なんだなと。 この本を手にとったきっかけは、本の紹介の所に、実際にこのような鉄道事故があった事という内容へのざっくりとした興味からでした。 いつ事故が起きるのか、その鉄道事故が起点になり、物語が進んでいく...続きを読むのかと読む前は勝手に思っていましたが、進めど進めどそんな描写は出てこず、9割読み終わったラストシーンだったのですね。 長編小説ですから、すっかりその世界に浸って読み進めていたので、鉄道事故のシーンは衝撃的過ぎました。号泣して目が真っ赤になってしまった。 自分だったらこんな生き方をする事が出来るのか、、、もちろん、電車に飛び込んででも人を助けるとか、そういう表面的な事では無く、どんな人生を選び取って自分は生き進むのか、今後も何度も何度も考えずにはいられない読書体験となりました。
とてつもなく魂が震える作品である。人生の意味、誠実に生きること、死とは、信仰とは何かを読者に突きつける傑作。一人の人間として、悩み、苦しみ、ひたむきに生き抜いた永野信夫。強い絆で結ばれた幼馴染み、吉川。彼との愛に生きる、のぶ子。そして、三堀の変化。まさに人生のバイブル!
昭和43年に刊行された、明治時代のお話。 読み始めは表現や時代の古さになじめないところはあったけど、すぐに慣れてぐいぐい引き込まれた。 キリスト教について、深く考えたことが無かったし接点もなかったけど、この小説を読んでもっと深く知ってみたいと思った。 信夫のようには生きられないけど、少しでも恥ずかし...続きを読むくない生き方をしたいと思った。 それにしても、50年以上前の作品が今だに売れている、読まれているのはすごい。読んでみて納得したけど。
中学生の時によみ、 目が腫れて次の日学校に行くのが恥ずかしいくらいに号泣した本。 細かな内容は覚えていませんが、 とにかく泣いた記憶があり、忘れられない一冊。 優しさに泣きまくってしまった思い出... 大人になった今、また買い直しました。 改めて読み直すつもりです。
人を愛するとはどういうことか。キリストの教えを交えつつ少年時代からの信夫の心情や考えの変化が描かれる。信夫は立派で、ふじ子さんは美しくて大変癒された。人間なかなかこうなれるものではない。信仰心の強さを感じた。
最後は読むのが辛かった。震えた。 昭和43年に新潮社から刊行。手元の文庫版は令和3年発行の101刷で、時代を越えて多くの方に読まれたことを感じます。偶然見たSNSの投稿で知った作品でしたが、読むことができて良かったです。
この本を読む聖書を知らない人々にとって、初めて触れる「聖書」になるのではないでしょうか。 日本は信仰に薄い人種ですが、もともとは侍魂や、商人とは、農民とは、など生き方の根底に信仰のようなものがあったようなもので、まったく無ではなかったのではないかと思います。今ではそれももはや無きに等しい時代になりま...続きを読むした。本来なら今こそその「愛」について「隣人」について考えなければならない世の中なのだと思います。傾倒する必要はなく、ただ少し「教え」に触れるだけでも救われる人もいるのではないかとそう思いました。その触れるというものの一つに、この本はとても良いように思われます。 私は信仰については戦争など悪しきイメージが先行してしまい、怖く恐ろしいもので触れてはいけないように思っていましたが、この本を読んで少し考えが変わりました。昔の小説にはキリスト教や仏教などが多く触れられています。それをもっと理解したく宗教についても調べてみようと思いました。
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