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誠実に生きる人間に自然は容赦なく襲いかかる。「苦難の意味」を真正面から問いかける感動の長編。
上富良野郊外で、開拓農民の祖父母や兄、姉、妹と暮らす耕作は、中学進学をあきらめ、小学校の代用教員として、一家の生活をわずかながら支えている。そこへ、長い間離れて暮らしていた母が帰ってくるという吉報が届く。そんなとき、十勝岳が突然大噴火、一帯を泥流が襲う……。1926(大正15)年5月に実際に起こった十勝岳大噴火を背景に、懸命に生きる人間の姿を描く感動の長編。
「三浦綾子電子全集」付録として、夫・三浦光世氏による「創作秘話」、十勝岳中腹に立つ著者写真等を収録!
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Posted by ブクログ
読後、「なんてこった!」と神の仕打ちにしばらく放心してしまった。
親の不在や貧しい暮らしでも、人格者の祖父母に育てられた拓一と耕作の、性格対比にも取れる心の成長を見守るように読みました。
いろんな人間がいろんな思いで生きていることを登場人物たちの言動から、立ち止まって考えるきっかけにもなります。
それにしても、耕作は真面目で頭のいい、良い子なんだけど恋愛に関しては、どうも野暮天。告白されて動揺するシーンはちょっと笑いました。
働き手となる馬の青が、家族同然に扱われているとわかるシーンでは涙を誘います。
働き者で善人で誠実に生きている者へ容赦ない試練が襲いかかる運命に、神様はあんまりだと思ってしまう。これじゃヨブ記じゃないか!と思って、はっと我に帰る。あーそう言うことか!と。
後半は外出先で読まないことをおすすめします。
泣いちゃうかもだから!
続編があるので、その後の人生がどうなるのかを気にかけながら読みます。
Posted by ブクログ
何かと忙しなくて苦手な春、現実逃避がしたくてここに戻ってきた。実際の十勝岳噴火による泥流被害を元にしているので 決して明るい気分になれる話ではないし、悲しさと悔しさで涙を流しっぱなしだけれど、自分の正しいと思うことを貫き通す勇気と、誰に認められなくてもひたむきに頑張る活力をもらえる。
耕作や拓一よりも若かった初見の時から20年が経ち、もう佐枝さんの方が歳が近いのも不思議な感覚。読む度に感じるものも変わっているし、また気が向いた時に戻ってきてもっともっと深く味わいたい。
8年程前から紆余曲折あり遂に決定した映画化も本当に応援したいし、今後も古典としてずっと読み継がれていってほしい。
Posted by ブクログ
耕作が教師になって同じ境遇の子の綴り方に涙ぐむ優しさにふれる。耕作の恩師、菊川先生のようだ。
耕作が尊敬する菊川先生も、論語や聖書に精通する耕作のおじいちゃんも慈愛に満ちた人だ。もの知りなだけではない。人が学ぶうえで、生きるうえで、本当に大切なことを教えてくれる。
徴兵制のある時代、小作人が蔑まれた時代、お金のために子どもが売られた時代、そんな時代の話。読み進めるのが辛い場面、切ない場面もあるが、読むことをやめることができない。
貧しさの中、理不尽な扱いを受けながらも凛として生きていく耕作。そしてその兄、拓一。
そして十勝岳噴火、山津波。
良子は母に会えることを楽しみにしていたのに
それも叶わず亡くなった。
「正しい者」がなぜ試練を受けなくてはならないのか。深い哀しみの中、耕作の心はどうなっていくのだろうか。
Posted by ブクログ
生まれや育ちが貧しく貧困でも、真っ当に生きる姿に惹かれました。
四人兄妹(富、拓一、耕作、良子)育ての祖父母の言葉こそ、脈々と後世に語り継がされていくべきものですね。
愚直にも真っ直ぐ真っ当に、真面目に生きていくことの大切さ、今の世では死語とも言われても刷り込ませるべき内容だと思いました。
天災なのだからやむ無し…
それだけで片付けてはいけないだろう。
自分が生き残れたのが日頃の行いの良し悪し云々と漏らすシーンがあったが、何故あんたがそれを言うのか?他の人にとった態度、言動は問題無かったのか?
昔の設定だからその当時、その土地柄の風習もあろうが、それら度外視しても都合のよいことを言ってはならぬ。
富の義母には解せぬものを感じました。
四人兄妹の絆の固さ、仲睦まじさが目に浮かびます。
だからこそ、じっちゃやばっちゃは元より富と良子の最期が哀れでしかないですね…
特に末の子の良子が可哀想でなりません。母との再会も果たせず死に目にも見てもらえず濁流にのまれる…
誰にも罪はないのになぁ…
そして生き延びた男兄弟の拓一と耕作。
後に彼等がどうなるのかは続編にて完結するとのこと。
スタンバイは出来ていますので、早速続編に取り掛かります。
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