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亡父の友人の厚意で、札幌の病院長の家に下宿し、医学部を目指す佐川惇一。誰もが羨む裕福な一家と思われたが、やがて彼らが世間から隠そうとする家族の闇に触れる。近くにいながら信じあえず壊れてゆく家族を目の当たりにしながら、生きることの意味を問い続ける惇一たち。再生への祈りに満ちた現代小説。
家族だからって仲がよい
とは限らない。
裕福な病院長一家を蝕むものは――
愛と祈りの作家・三浦綾子、最後の現代小説
幸福って何だろうね
テーマは一貫している。〈人間はいかに生きるべきか〉という問いかけがそれである。その問いに全身をかけ、いちどもしりぞいたことがない。(高野斗志美「解説」より)
Posted by ブクログ 2022年01月31日
静かに自己を見つめ直したい時に三浦綾子さんの作品を手にする。ご自身がキリスト教信者であることで、作中でも頻繁に神や祈りに触れ、登場人物の宗教観の有無も大事な要素だ。裕福な家族の崩壊を、第三者の惇一とともに目の当たりにしながら、"人の生きる道"を読者に問う。裕福一家の末娘は「うちに...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年08月28日
人間はいかに生きるべきか。クリスチャンである三浦綾子さんの小説は、様々なかたちでそれを問うてくる。
主人公の佐川淳一は、亡き父の友人である谷野井陶吉の厚意で、医学部を志すため東京から札幌に移り住んだ。陶吉は札幌の病院の院長で、淳一は谷野井家に下宿しながら勉学に励んでいたが、誰もが羨む裕福な一家と思...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年01月13日
札幌の医者家族のドラマを通して、家族観、男女観、宗教観に問題提起。昭和30年代以降が舞台と思われ、漱石モノより現代に近いはずだが、強く伝わってくるものがなかった。医者という富裕層が舞台だからか。
登場人物それぞれの心の闇についても印象に残ったのは「あなたの体はキレイ?」と尋ねられて以降、妻を抱け...続きを読む
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