華岡青洲の妻

華岡青洲の妻

649円 (税込)

3pt

世界最初の全身麻酔による乳癌手術に成功し、漢方から蘭医学への過渡期に新時代を開いた紀州の外科医華岡青洲。その不朽の業績の陰には、麻酔剤「通仙散」を完成させるために進んで自らを人体実験に捧げた妻と母とがあった――美談の裏にくりひろげられる、青洲の愛を争う二人の女の激越な葛藤を、封建社会における「家」と女とのつながりの中で浮彫りにした女流文学賞受賞の力作。

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華岡青洲の妻 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    歴史は男性の歴史とはよくいったものだ。でも有吉佐和子さんの小説にかかれば、歴史が登場人物の墓の大きさ程度のもので、墓に入るまでが歴史であり、人の人生だとしみじみとわかる。

    0
    2025年09月03日

    Posted by ブクログ

    凄まじい献身物語、おぞましい嫁姑 男のエゴ
    世界初、全身麻酔による乳がん手術成功者

    通仙散(麻酔剤)成就

    0
    2025年05月07日

    Posted by ブクログ

    約200年前に麻酔剤を作り、それを使って乳癌手術を日本人がしていたなんて意外、と思った。
    でもこの本の主題はそこにはなく、それを支えた妻と母、そしてその家族。今では考えられないほどの封建的な考えがあったことに驚かされる。

    0
    2025年04月21日

    Posted by ブクログ

    第6回女流文学賞
    第2回新風賞

    江戸時代末期に世界初の全身麻酔による外科手術を成功させた華岡青洲。
    本書はそれを側で支えた嫁姑の静かな熱き戦いの話。
    全身麻酔という医療技術を得るためには努力だけでなく、知られざる犠牲があったことにぞっとした。
    麻酔がない時代では、癌に気付いても手術ができずただ経過

    0
    2025年03月28日

    Posted by ブクログ

    華岡流医術の生みの親としてその名を馳せる華岡青洲の妻、加恵のお話。

    加恵は天明2年、華岡家へ嫁ぐ。(21歳前後)
    京都へ遊学している夫に代わって迎え入れてくれたのが、青洲の母である於継(おつぎ)だった。

    於継は美人で賢く、何をしても髪の毛1本すら乱れない完璧な人だった。
    加恵はそんな於継を羨望の

    0
    2025年02月19日

    Posted by ブクログ

    有吉佐和子さんの小説は外れがないです。
    今回は姑と嫁という普遍のライバル関係を描きながらも、息子が医術の学びから帰京した瞬間に母の嫁に対する態度が変化したり、息子が母よりも嫁に尽くす態度に嫉妬の炎を燃やしたりと、姑目線、嫁目線で感情が変わって行くさまを、リアルに描いているところが秀逸です。
    この時代

    0
    2025年01月29日

    Posted by ブクログ

    100分で名著から、初めての有吉佐和子

    おもしろかった!!!
    こんなバトル小説だったとは。
    けれど、言葉がきれいだからか、戦いも醜さはなくて美しい。
    母である、ということ、分かるときがくるのだろうか。

    0
    2025年01月24日

    Posted by ブクログ

    すごかった。これぞ女の戦いって感じがします。
    100分de名著で見たので大体の話の流れは知っていたのですが、やはり読むと一段と素晴らしい。

    母と嫁を「自分を生んだ女」と「自分の子供を産む女」と称するえげつなさが最高に良い。
    江戸時代の話なので、今よりもっと”家”というものが重んじられた時代の話では

    0
    2025年01月11日

    Posted by ブクログ

    嫁と姑が競って清州の実験台になろうとする姿は側から見れば美談に見えるがその実、清州を巡る二人の女の激しい葛藤があった。命を賭けてまで相手に勝とうとする女の戦いがすごい!

    0
    2024年12月27日

    Posted by ブクログ

    恐らく中学時代…先輩が書いた読書感想文で本書を知った。
    1804年(文化元年)世界初の全身麻酔による乳ガン手術に成功した華岡青洲。その成功の裏には自ら実験台になることを願い出て失明した妻 加恵の内助の功があった。感想文にあったそんなあらすじを読んで、すぐさま「自己犠牲がテーマか…」と気が進まなくなっ

    0
    2023年11月02日

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