異人たちとの夏(新潮文庫)
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異人たちとの夏(新潮文庫)

605円 (税込)

3pt

妻子と別れ、孤独な日々を送るシナリオ・ライターは、幼い頃死別した父母とそっくりな夫婦に出逢った。こみあげてくる懐かしさ。心安らぐ不思議な団欒。しかし、年若い恋人は「もう決して彼らと逢わないで」と懇願した……。静かすぎる都会のひと夏、異界の人々との交渉を、ファンタスティックに、鬼気迫る筆で描き出す、名脚本家山田太一の独自の小説世界。第一回山本周五郎賞受賞作品!(解説・田辺聖子)

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異人たちとの夏(新潮文庫) のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2024年03月20日

    冒頭のひと段落で心が掴まれた。「妻子と別れたので、仕事場に使っていたマンションの一室が私の住居になった。テレビドラマの脚本を書くのが職業である。多くの時間、一人で部屋にいる。少し前には、やって来る女がいたが、妻と別れ話をしているうちに離れて行き、それはそれでよかった。離婚で多量の感情を費やし、人間と...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年05月25日

    離婚したばかりのシナリオライター。浅草をぶらついていると12歳の時に亡くなった両親と会う。しかし、彼らと会うたびに痩せていき…同じマンションの新しい恋人は引き留めようとするが。

    真夏の怪談、とも言える傑作。すごく日本風で、懐かしくもあり、心地よくもある。ラストのどんでんも無理がなく、さもありなんと...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年05月17日

    映画化されたのをテレビで観て、原作を読んでみたかった。
    映像が浮かぶような描写がとても良かった。
    あのすき焼きの場面はやはり切なくていいですね。

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    Posted by ブクログ 2023年04月29日

    大人になって、今日明日ばかりを見ながら一日一日を送り、家庭を持ち、子供たちも大きくなると、色褪せたはずの過去が懐かしく思い起こされる。 一言で言うなら、子供時分に亡くなった父母たちが現れる怪談話でホラー染みたシーンもあるけど、ランニングシャツ姿で両親に囲まれて卓を囲むほの温かい思いが全体を包んでいる...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年02月05日

    再読。
    昭和63年に刊行された小説だが、好きな作品なんで、これまでに何度も読み返している。
    作品全体に漂う夕暮れ時の描写というか、セピア色のけだるい色彩もいい。
    両親との最後の食事シーンは、やっぱり泣けてしまった。
    僕にとっては一押しの、毎年、夏になると決まって読みたくなる作品である。

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    Posted by ブクログ 2018年11月19日

    人は、1人では生きていけない・・・
    自分一人で何かしているようであっても、後ろには多くの人がいて、その人たちの支えがあって生きている。

    山田太一氏の作品はいくつか読ませてもらっているが、この作品は非常に好きな作品の1つです。


    主人公の男性は、離婚を機にマンションの1室で1人生活を始める。
    家族...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2017年04月23日

    タイムトラベルもので、浅田次郎の地下鉄に乗ってと相似しているが、心にぐっとくる名作であることに変わりない。さすが名脚本家。

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    Posted by ブクログ 2018年10月14日

    型にはまったシンプルなストーリーだ。でも、親として、子として、人としての意味をストレートに考えるきっかけを与えてくれる作品。

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    Posted by ブクログ 2024年04月28日

    現代のロンドンを舞台に同作が映画化されたとのニュースを見て、読み始めました。
    離婚して妻にも息子にも遠ざけられる中年の主人公が12歳で事故で亡くした当時の若かった両親に再会?、同時に同じマンションに住む胸に傷痕のある若い綺麗な女性と恋に落ちるも、周りの人からは会うたびにやつれていくと主人公は言われる...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年04月11日

    映画「異人たち」が公開されるので、原作本を手に取ってみた。
    「ひとりで暗闇の中空にぽつんといるような気がする。静かすぎる… 」
    妻と大学二年の息子と離別した47歳のシナリオライター。男のとった行動を読みながら、故山田太一さん脚本の数々のドラマを思い出した。

    環八近くの騒音が途切れないマンションは殆...続きを読む

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異人たちとの夏(新潮文庫) の詳細情報

  • 映画化

    「異人たち」

    2024年4月19日公開
    出演:アンドリュー・スコット、ポール・メスカル、ジェイミー・ベル

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