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妻子と別れ、孤独な日々を送るシナリオ・ライターは、幼い頃死別した父母とそっくりな夫婦に出逢った。こみあげてくる懐かしさ。心安らぐ不思議な団欒。しかし、年若い恋人は「もう決して彼らと逢わないで」と懇願した……。静かすぎる都会のひと夏、異界の人々との交渉を、ファンタスティックに、鬼気迫る筆で描き出す、名脚本家山田太一の独自の小説世界。第一回山本周五郎賞受賞作品!(解説・田辺聖子)
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「異人たち」
2024年4月19日公開 出演:アンドリュー・スコット、ポール・メスカル、ジェイミー・ベル
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Posted by ブクログ
思っていたのとはちょっと違ったけど、さすが山田太一、第一回山本周五郎賞の名に恥じぬ名作。とにかく筋書きが面白く、導入部での主人公の離婚の顛末から一気に引き込まれる。作者と同じく脚本家である設定も効いていて「なるほど、脚本家というものはこういう風に日常をドラマとして捉えてしまったりもするものなのか」と...続きを読む変に感心させられたりもする。 古典的な幽霊譚の構造を踏襲しながらも、現代人の心に直に訴える魅力を絶妙に加えて素晴らしい出来栄えでした。
非常に読みやすく、面白かった。 ページ数が少なく物語もコンパクトなため、自分のような読書初心者におすすめだと思う。 主人公と亡くなったはずの両親が浅草で会う場面が出てくる度にノスタルジックな気分になり、良かった。 次は夏に読みたい。
今年始まったばかりだが…今月読んだ中では一番か二番に面白い。 ドラマを描く脚本家だけあり、読んでいて脳内で映像化できそうなくらい読みやすい。昭和の古きよき親子関係がある 有名な本で、映画化もされたらしいし、本の名前は知ってはいたが、やっと読めてこの歳になってジーンとくる話だった。
アンドリュー・ヘイ監督の映画『異人たち』(2023年)を観てとても好きだったので原作を調べたら日本の作家さんの小説だったのですぐに入手して読んだ。設定は異なるけれど主人公の孤独さやアパートや街の妙な静かさ、両親と再会する戸惑いと温かさ、切なさは共通していた。描かれている妙とも思える世界がとても好きで...続きを読む時間を忘れて読み耽った。終盤は2023年の映画版に比べると和製ホラーだったけれど、そこも好きだった。はー、好きなところが多くて満たされた。
読み始めると、吸い込まれたように、時間を忘れ読み終えてしまった。読みやすい、怖そうで怖くない、共感できる終わり方がいい。
冒頭のひと段落で心が掴まれた。「妻子と別れたので、仕事場に使っていたマンションの一室が私の住居になった。テレビドラマの脚本を書くのが職業である。多くの時間、一人で部屋にいる。少し前には、やって来る女がいたが、妻と別れ話をしているうちに離れて行き、それはそれでよかった。離婚で多量の感情を費やし、人間と...続きを読むの接触は、快楽を含めて、しばらくは沢山だった。」
離婚したばかりのシナリオライター。浅草をぶらついていると12歳の時に亡くなった両親と会う。しかし、彼らと会うたびに痩せていき…同じマンションの新しい恋人は引き留めようとするが。 真夏の怪談、とも言える傑作。すごく日本風で、懐かしくもあり、心地よくもある。ラストのどんでんも無理がなく、さもありなんと...続きを読むいう感じ。 ホラーでもあり、ラブストーリーでもあり、親子愛の話でもある本作。映像化もされているので、そちらも楽しみ。
映画化されたのをテレビで観て、原作を読んでみたかった。 映像が浮かぶような描写がとても良かった。 あのすき焼きの場面はやはり切なくていいですね。
大人になって、今日明日ばかりを見ながら一日一日を送り、家庭を持ち、子供たちも大きくなると、色褪せたはずの過去が懐かしく思い起こされる。 一言で言うなら、子供時分に亡くなった父母たちが現れる怪談話でホラー染みたシーンもあるけど、ランニングシャツ姿で両親に囲まれて卓を囲むほの温かい思いが全体を包んでいる...続きを読む。 子供時代の何とも言えない温かさに触れたくなった時に再読したい。(o^^o)v
第1回山本周五郎賞受賞。大林宣彦による同名映画及び、アンドリュー・ヘイによるリメイク作品を観たことがあって、その流れで本作にも手を出してみた。内容はほとんど同じだけれど、1987年に書かれたとは思えないほど一切古さを感じない。情景描写も人物描写も分かりやすく丁寧なので、鮮明に映像が浮かぶ。そりゃ何度...続きを読むも映像化されるわ…と思った。
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異人たちとの夏(新潮文庫)
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山田太一
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