Posted by ブクログ
2015年05月26日
「口紅」
入院した余命僅かな妻が口紅を欲しいと言った。
原田は妻が化粧するのを好まなかった。一度だけ妻が薄く化粧した時も、化粧をするなと怒った。
→気付かず失ったものは大きいんだなーと思った。
「夜の匂い」
井沢は地味な女幹子と付き合い始めた。結婚も意識していた。
だが、幹子の友人のまり絵が頻繁...続きを読むに電話をかけてくる。面倒だな、と思っていた井沢だったが、ある日幹子の家にいるとまり絵が来て……。
→赤裸々だなぁと思った。そして結末が意外すぎた。あ、そっち? っていう。まぁこういう話もありじゃないかな。
「終の季節」
リストラにあった杉浦は、それまで家庭を蔑ろにしていたせいでリストラと同時に離婚する。だが、その時に杉浦は娘の友人で援助交際をしている女子高生に電話をした。どうしても、援助交際をやめさせたかった。
→なんか切ないなぁ。いいお話だと思う。
「言い分」
婚約者がいると言うのに同僚の女の子と浮気する洪一。二人の対立する主張に挟まれてしまう。
→優柔不断な男の話かな。それにしても「自分」というものがなくて驚いた。こういう人と付き合うと大変だろうな…。
「僕の愛しい人」
千晶を愛しながらも金持ちの令嬢真帆子と結婚した。結婚しても千晶との関係は続けた。だが千晶は死んでしまった。そこで僕がとった行動は。
→千晶は嬉しくなかっただろうなぁ…いろんな意味で。でも生まれてくる子供は女の子なんだろうと思わされた。
「バス・ストップ」
妻子がいる木島は浮気を続けている。浮気発覚直後は怒っていた妻も、今では模範的な妻だ。だから木島は安心して浮気を重ねていたーー。
→失ってから大切だったと気づくんですね。
「濡れ羽色」
取引先のるみ子と付き合って半年、考次はカラスが好きなるみ子と別れ同じ会社の久美と付き合い始めた。だが、家で戯れている最中にベランダにカラスがやってくる。そして、久美は唐突に家を出て行った。
→るみ子怖いです。あの時のあの台詞はそういうことだったのか〜って。しかもオウムじゃなくてカラスってところがまた怖さを倍増させてます。
「分身」
一回り以上年下の妻を貰った田崎は、パソコンを覚えた妻に暮林という名前でメールを送り始める。最初は返信しなかった妻も、やがて心を開き始めた。そして二人は会うことになり……。
→誰やねん。
ってなった。不思議な話。田崎さん趣味悪いね。
「父が帰る日」
借金をして妻子を捨てていった男。その息子が、自分を捨てた父を引き取ることになった。父は病身の身だった。
→最後にこの話持ってくるのは卑怯だと思う。皆んなで幸せになれたらいいね。きっと、父親を許すことで息子も楽になれると思う。