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唯川恵作品の中でも、ストーリー展開にこれほどまでに引き込まれて読み進めていってしまうほど、面白い作品です。将来設計を考え始めなければいけない年頃の女性心理や行動は、自身の中にある本質的な欲望を知った時に変わっていく…。読み始めは、いつもの唯川作品らしく柔らかですが、終盤に近付くにつれ読む速度が速くなってしまうくらい話の先が気になります。結末まで読んで余韻に浸りながら、自分は主人公と同じ選択をできるだろうか。と考えてたり、自身の中になる本質的な欲望を受け入れたとき、自分自身はどうなっていくのだろうと考えてしまう、女性にとっては、自分自身に置き換えて楽しめる作品です。
Posted by ブクログ
結婚を望み、平凡で安定した生活を望んでいた早映。望んでいたものが手に入る中で数年前に偶然から命を救った麻紗子をとの再会により少し運命が変わる。
麻紗子は情熱的で生きることも死ぬことも同じうように扱い、自分の欲するままに男とセックスし、自由に生きていた。
麻紗子は自由で刺々しい。発する言葉には毒が含まれているようだが彼女の経験から出る自信にみなぎった言葉に圧倒される。自らを信頼している人の激しく力強い言葉は心に突き刺さる。
麻紗子の死をきっかけに早映は自分の内なる欲望に素直になり、光を影をどちらも楽しむようになる。そこに足を踏み込めば簡単には抜けられない。
☆
最終章で心をえぐられた。幸せな生活のが光というのならば、必ず影もあるがそれは簡単に善悪で区別できるようなものではない。
自分の内なる欲望には気づかなければ、もしくは知らなければいいのか。いつか気づいて絶望し諦めるのか。
この物語を読み進めながら読んでいる自分の欲望はどうなのかと見つめなおした。
この本との出会いだって偶然だ。人生は偶然の出会いでいくらでも変わっていく。必然かのように。
恋愛小説といえども本作は官能的・衝動的で光と影がある。セックスの最中の人間はとても敏感になり夢中になる。終わればまた日常に戻る。その対比がとても心を楽しませてくれる。
Posted by ブクログ
やっぱ唯川恵さんの本、好きだなー。
セックスとはなんぞや、愛とはなんぞや、という問いの答えにちょっとだけ近付けたような、そんな気持ちにさせてくれる小説って感じ。
誰も彼もが頭の中で計算しながら上手く生きようと踠いているし、幸せになろうと頑張ってる。
でも、人間には本能も欲もあって。
誰とセックスしようが自分の勝手だけれど、誰かを傷つけたくはない。
そんな我儘を不器用に貫こうとして醜態晒して生きるのが、人間なんだろうなぁ。
セックスの話をしてるのに、なんで愛が出てくるの?という麻紗子の科白には、つい笑ってしまった。
確かに、そうだよねぇ。
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