小泉八雲の作品一覧
「小泉八雲」の「小泉八雲集(新潮文庫)」「夏に絶対読む! 怪談」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
- 作者をフォローする
- フォローすると、この作者の新刊が配信された際に、お知らせします。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
「小泉八雲」の「小泉八雲集(新潮文庫)」「夏に絶対読む! 怪談」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
小泉八雲が外国人だったと最近になって知った。
内容は日本なのに文体が訳書なところが、「外国人が日本を舞台にして作ったゲームに感じる違和感」に似て趣があるというか、独特で面白い。
私は「茶碗の中」が特に好き。
ミステリー的な面白さがありながら、丁度続きが気になるところで尻切れ蜻蛉…前につんのめるような感覚。茶碗の中の男が何者なのか、何が目的なのか…何も分からないまま。
今の時代「分からなさ」を「分からなさ」のままにしておくことはあまり歓迎されず、明快であることが大きな価値基準とされている。それはそれで良いのだが、こういった「どうにも消化できない澱」というのは忘れ難く好ましい。
電灯の届かない不
Posted by ブクログ
作者である小泉八雲先生が残した作品集から選び抜かれた作品がまとめられた今作。日本の19世紀の日常の生活や民族習慣、民話や伝説さらには怪談など様々なものが描かれている。
怪談話には、聞いたこともある話がたくさんあり、そのモチーフや最初になった作品なのかな、とも思えた。
また、「日本人の微笑」はとっても興味深い作品であった。これは、小泉八雲が感じた日本の習慣や良いところ、国民性を描いているエッセイみたいなものだった。その中で欧米の価値観である人権の意識や資本主義が導入されると日本人の伝統的な価値観が失われ、貧者への圧倒的な義務を課す社会となるだろう、と予言しており、実際にそのような社会になっている
Posted by ブクログ
何度読み返しても素晴らしい。上田和夫の訳も好きだ。「影」「日本雑記」「怪談」などの短編集から選ばれた作品集である。英国人だった八雲は妻の節子から怪談話を聞き、それを英文の本にまとめた。その意味で彼は小説家ではなく翻訳家であって、ほとんどの話に出典があり、他の作家も文章に書き起こしているものも多い。有名な「耳なし芳一の話」も元ネタはあるが、似た話は西日本に多く残る昔話で柳田國男は徳島の「耳切り団一」の話を書いていた。私が好きな話は、未完で終わるが故に謎と恐怖が最高潮のままで余韻を残す「茶碗の中」と微笑む日本人の謎について語るエッセイ「日本人の微笑」でしょうか。