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二冬続きの船の訪れに、村じゅうが沸いた。けれども、中の者は皆死に絶えており、骸が着けていた揃いの赤い着物を分配後まもなく、恐ろしい出来事が起った……。嵐の夜、浜で火を焚いて、近づく船を座礁させ、積荷を奪い取る――僻地の貧しい漁村に古くから伝わる、サバイバルのための過酷な風習“お船様”が招いた海辺の悲劇を描いて、著者の新境地を示す異色の長編小説。
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Posted by ブクログ
何この表紙、と思い手に取った初・吉村昭作品 大当たりでした 話こそ暗いけれどあまりの緻密さに驚く 船を見ると、あ、お船様、、と心の中で出てくるようになってしまった、、笑
ぬるい個人主義に浸かりながら、それでも不平不満を言って暮らしている自分の頬を打たれたような。 共同体が優先順位が一番高く、個人の幸せなどそんな概念がない。 誰かのわがままや判断ミスで、共同体自体の存続を危うくするからだ。 僅か数世代前まで、私たちの先祖はこんな暮らしをしていたのだのだと、おそらく昭和...続きを読む初期の地方はまだその記憶を持っていただろうと思う。 生きるために、村ぐるみの犯罪に手を染める。 おそらく、本当にそういうことはあっただろうと思う。 因果応報とかそんな簡単な話ではなく、それがなければ人を売るしかない、そんなギリギリの暮らし。 方言や感情の共感など一切排除された厳しい文体なのに、一気に読んでしまった。 この時代の人は、どんな顔をしていたのだろう。 2026/1/17追記 平凡社ライブラリーの日本残酷物語1に非常に似た話が載っていた。お正月に、船の難破を祈ってお膳をひっくり返すという行事や、風の強い日に海辺で貧しい漁村に住む人々が火を焚き、船を誘い込み暗礁させるなどの行為が行われていたと。 この章を読んで物語を膨らませたのだろうな、と思うほど酷似していた。だからどうだ、ではあるけど実際の記録と繋がったのでメモしておきたい。
小説にこんなに引き込まれるのはいつぶりかってくらい、すごい文章だった。 作物もろくに育たない厳しい環境で、たった十七戸で身を寄せ合い破船がもたらす恵を待ち望む小さな漁村の密かな風習と事件。身を切るような貧しさが、鮮やかに心に斬り込んでくるようだった。
すごい本でした。柚月裕子さんが手元に置いている本ということで購入しましたが一気に読まされました。少し古い本ですが、客観的でテンポ感のある無駄のない文章がとても読みやすく、感情に流されない描写は小さな貧しい漁村の風景や人々の生活を目の前に甦らせてくれました。流行りの軽いストーリーの本で時間を潰すのも良...続きを読むいですが、このような重厚感のある内容の本は読書をしたという充実感を与えてくれると思いました。しばらく余韻に浸りたいと思います。
小さな村で過ごす少年の3年が書かれている。 魚をみろ、魚でさえいつも体を動かしている、と口癖のように言う母。お金のため3年の奉公に出た父。お船様からの恵みがなければまともに食べていけない貧しい村。 少年が成長していく描写が多いにも関わらず、いつこの日々が崩れるのかという緊張感や悲しさが終始漂っており...続きを読む、小さなお船様が来た時には、こうなるだろうと頭では分かっていながらハラハラした。 悲しい物語と銘打たれている小説より、毎日を淡々と、感情さえも淡々と書かれている方が一層悲しく思えることもあるものだと思った。
物語はフィクションであろうが、舞台にとっている設定は必ずしもフィクションとも言い切れないのかも。 貧しい漁村が生きるために、冬の荒れた海を航行する船に向かって火を灯し灯台と勘違いさせて座礁させその積荷を奪ったという苛酷な生きる知恵とその悪行に対する大きな報い。
なんだろうな...海の恵みの描写とか四季の移り変わりの描写とかうつくしい風景目白押しのはずなのに人々の暮らし描写の陰鬱さがそれに並ぶ不思議。村から出たいとも思わず村長を中心に一致団結することで暮らしが成り立つ不思議。地方の因習ネタのホラーとか好きなんだけど現実に即するとなるとこうなるのか...
やっぱり吉村昭先生の作品に間違いは無いです。 生きる為には難破船にだって…。 人間が一番怖い,そう思える作品でした。
閉じた世界の恐ろしさ
狭い世界に閉ざされた人々にとって、長年培われた常識は絶対のもの。とはいえ、外の常識とここまでかけ離れてしまうものか。それでいて、外との繋がりは捨てきれない、人の性が恐ろしく、そして悲しい。
世の中と隔絶した名も無き漁村を舞台に描かれる、江戸時代の極貧生活。わずか17戸の小さな貧村では、夜の岬で塩焼きという風習が行われていた。しかしその本当の目的は、遭難した船をおびき寄せ座礁させるためものであった。 口減らし、年季奉公という名の身売り、死を意味する山追いなど、一般庶民がまともに食えない時...続きを読む代である。遭難船は「お舟様」と呼ばれ、村にとって恵みをもたらす一大慶事であった。前年に、大量のコメを積んだ「お舟様」によって潤った村が、2年連続で新たな「お舟様」を迎えた。しかし、船には積荷はなく、20数名の乗船者は皆一様に、謎の赤い布を身に付けて死に絶えていた。村長はその着衣を村民に分配する。しかし「お舟様」は村に絶望的な厄いをもたらす事となる。
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破船
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吉村昭
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