破船

破船

作者名 :
通常価格 528円 (480円+税)
紙の本 [参考] 605円 (税込)
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作品内容

二冬続きの船の訪れに、村じゅうが沸いた。けれども、中の者は皆死に絶えており、骸が着けていた揃いの赤い着物を分配後まもなく、恐ろしい出来事が起った……。嵐の夜、浜で火を焚いて、近づく船を座礁させ、積荷を奪い取る――僻地の貧しい漁村に古くから伝わる、サバイバルのための過酷な風習“お船様”が招いた海辺の悲劇を描いて、著者の新境地を示す異色の長編小説。

  • カテゴリ
    小説・文芸
  • ジャンル
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    新潮社
  • 掲載誌・レーベル
    新潮文庫
  • 電子版発売日
    2013年05月24日
  • 紙の本の発売
    1985年03月
  • コンテンツ形式
    XMDF
  • サイズ(目安)
    1MB

破船 のユーザーレビュー

感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2023年06月17日

    やっぱり吉村昭先生の作品に間違いは無いです。
    生きる為には難破船にだって…。
    人間が一番怖い,そう思える作品でした。

    0

    Posted by ブクログ 2023年06月02日

    面白かった。面白いというと不謹慎だが、淡々とした文章に引き込まれて一気に読んだ。吉村昭氏の本はノンフィクションの記録文学を5冊ほど読んだが、純粋な小説は初めて。
    物語は、どこかの島の南端にある小さな漁村が舞台である。そこに住む少年の視点で書かれているが、食料もままならないほど貧しい生活である。村の人...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2023年03月17日

    おそらく江戸時代。海辺の寒村を舞台に、住民たちの生態を描いている。貧しく情弱な人々の共同体の暮らしぶりや価値感が生々しい。
    たとえば、住民たちは難破船の漂着を「僥倖」として受け止めている。難破船は乗組員たちのとっての不幸なのだが、村の住民たちにとっては天の恵みなのだ。天が与えてくれたものなのだからあ...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2023年02月04日

    こんな過酷な人生を送る人々はいた事に自分の無知を思い知らされた。自分は何と贅沢な日々を暮らしていることか.....
    どうしてこのような土地に暮らすようになったのか?嘗ての平家の落人の部落のように何かに追われたのか、それとも疫病が流行って逃れたのか....
    人間が生きていくには食べることが一番大事でそ...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2022年12月11日

    江戸時代の貧しい村における民俗についての詳細な記述が大変おもしろく、また一方で、彼らのある風習によって村に災厄がもたらされる展開はホラーやサスペンス小説を読んでいるかのようだった。

    物語は主人公の父親が身売りに出てから始まる。
    主人公が9歳という幼さながら一人で試行錯誤しながら漁をこなし、一家が食...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2022年12月04日

    まずいまずいまずい、と、途中のあのシーンで呟いていた。
    だめだめだめ、と思いながら読み進めていたら案の定。
    辛いなぁ。救いと絶望がしっかりと絡まりあったラストだった。

    0

    Posted by ブクログ 2022年10月05日

    百年ほど遡った日本ではどこでも当たり前に存在したであろう閉鎖的な村社会の、閉鎖的にならざるをえなかった厳しい生活環境と自然、最適解として形成されていき逆らう選択肢などなかったコロニーの姿が恐ろしいほどに現実的に描かれている。吉村昭さんの作品に初めて触れたが一文一文が短くて淡々と語られていくのが更に冷...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2022年08月08日

    #やっぱり怖い本 より。
    怖い、というか恐ろしい。悲しくて、ゾッとする。命ってこんなにも儚い…?丁髷の人が出てくるので江戸時代が舞台か。同じ人間の暮らしとは思えない。だいぶ昔の作品だが読みやすく、1日で読破。しばらくは吉村昭さんの本を読もうと思う。

    0

    Posted by ブクログ 2022年07月26日

    話題になっていた本を友人が譲ってくれて読む機会に恵まれました。

    特に時代は明記されていないものの「藩」という表記が見られることから江戸時代だと思われる。

    「お船様」という貧しく、小さな漁村にとっては恵みの行事は、実は船をわざと難破させて荷物を強奪する(ときには殺人も犯す)という現代からすると「!...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2022年05月14日

    超発掘本の帯に惹かれて手に取った本。
    秘境の地の貧しい生活の中、質素に逞しく生きる人々の生活に、儀式をしてまで到来を望む神様の恵の様なお船様の存在は果たして本当に恵みと呼べる物なのか。悪と分かっていても手を染めなければ生きて行けない村の人々の微妙な心情が切なく思える。最後のお船様は、私には祟り神様の...続きを読む

    0

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