海外文学 - 切ない作品一覧
-
4.2象徴学を専門とする著名な大学教授ロバート・ラングドンは、プラハを訪れていた。最近恋仲になった気鋭の純粋知性科学者キャサリン・ソロモンの講演を聴くためだ。講演でキャサリンは、人間の意識にまつわる驚くべき発見について解説した著書を発表予定だと話した。しかしそれは、何世紀にもわたって人々が信じてきた通念を脅かしかねないほど斬新な内容だった――。 残忍な殺人事件が起こってラングドンは大混乱に巻き込まれ、キャサリンは原稿とともに突然姿を消す。物語がロンドン、ニューヨークへとひろがるなか、ラングドンは懸命にキャサリンをさがしながら謎を解明していく。そして、未来の科学や謎めいた伝承と苦闘したすえに、ある秘密のプロジェクトに関する衝撃の真実を知る。それは、人間の心についての常識を根底から覆すものだった。
-
5.0青年エドモン・ダンテスは「ファラオン号」の次期船長の有力候補として、希望に胸ふくらましてマルセーユに帰港する。そこにはフィアンセが首を長くして彼の帰りを待っていた。だが、足取りも軽く父親とフィアンセのところへと急ぐダンテスの背後には、「ファラオン号」の会計士ダングラールの食い入るような憎悪のまなざしがあった。…ダンテスが知らずして託された手紙が陰謀の引き金をひく。ダンテスは無実の罪を着せられ、死の牢獄「シャトー・ディフ」に幽閉される。囚人三十四号としての十四年の獄中生活! だがダンテスはついにチャンスをとらえて脱獄する。まず知りたいのはフィアンセのこと、父のことだ。せめて獄中で知り合ったファリア神父から聞いたスパダの秘宝を手に入れることができれば…雄大な構想で展開する波瀾万丈の物語。 全5巻。
-
4.3宗教象徴学者ラングドンは、スペインのビルバオ・グッゲンハイム美術館を訪れていた。元教え子のカーシュが、“われわれはどこから来たのか”“われわれはどこへ行くのか”という人類最大の謎を解き明かす衝撃的な映像を発表するというのだ。カーシュがスポットライトを浴びて登場した次の瞬間、彼は額を撃ち抜かれて絶命した。カーシュ暗殺は、宗教界によるものか? もしくは、スペイン王宮の差し金か? かくして、誰も信用できない中で、ラングドンと美貌の美術館館長・アンブラは逃亡しながら、人工知能ウィンストンの助けを借りて謎に迫る! ※本電子書籍は角川文庫「オリジン(上)」「オリジン(中)」「オリジン(下)」を1冊にまとめた合本です。
-
4.2舞台は東西冷戦下のチェコスロバキア。「プラハの春」と呼ばれる1968年に実現した束の間自由主義体制とその後のソビエト連邦の侵攻、「正常化」という名の大弾圧という歴史的な政治状況下で、苦悩する恋人たち。不思議な三角関係など、四人の男女のかぎりない愛と転落を、美しく描きだす哲学的恋愛小説。チェコ出身の作家ミラン・クンデラの代表作にして世界的ベストセラー。原著は1985年に刊行され、1988年にフィリップ・カウフマン監督、主人公トマシュにダニエル・デイ=ルイス、テレーザにジュリエット・ビノシュを起用して映画化されたことでも広く知られている。
-
4.5死を待つだけだったおばあちゃんの快進撃がもふもふの命を救う!? インディーズ出版社発の世界的ベストセラー! 8ヵ国が版権取得 米Amazonで★4.5/3000件超の大好評(※2025年11月現在) 老女とネズミのハートフルな…と思いきや、ジェットコースター展開の奇跡の物語 【あらすじ】 夫と息子を亡くし、長い海外生活から故郷の英国に戻ってきた孤独なヘレン。望みはさっさとこの世を去ることだけ。しかし、ある冬の朝、1匹のもふもふのネズミと出会い、人生が変わる。それもたった2週間で。老女とネズミのハートフルな物語……と思いきや、83歳のおひとり様ヒロインが小さな命を救おうと奮闘する、胸スカ&ジェットコースター展開の奇跡の物語! 勇気をあなたにも。 【絶賛の声】 「小さな文学的奇跡。痛々しく美しい……」――ワシントン・ポスト 「魅惑的……。新鮮で面白い。」――パブリッシャーズ・ウィークリー Sipsworth by Simon Van Booy 《担当編集の感想》 原書の紹介文に「ハートフルストーリー」とあったので、刺激的な作品が好みな私にはものたりなさそう、と思っていたのですが、実際に読んでみると、ゆるやかだと感じられたのは前半部分のみで、後半からすごい展開で、想像していたのと全く違う物語でした。ともかくおばあちゃんが大活躍するので、読んでいてスカっとします。高齢女性が人生をやり直すストーリーなのです。読後感がすばらしいので、米Amazonで高評価なのにも納得。これはぜひともお年寄りにもお若い人にも読んでいただき、年を重ねることに勇気や希望を持っていただきたい、と願い企画しました。誰かが誰かを大切にしたいと思う気持ちは貴いです。それを思い出させてくれる作品でした。
-
4.6美しいプリンス・エドワード島で愛されて成長していく少女アン。幸福感あふれる名作の日本初の全文訳。 訳文は、お茶会のラズベリー水とカシス酒、アンの民族衣裳、スコットランドから来たマシューの母など、モンゴメリの原作に忠実に、全文を、みずみずしく夢のある文章で訳した真実の物語。 巻末の訳註では、作中に多数引用されるシェイクスピア劇など英文学と聖書の句、スコットランド系アンとアイルランド系ダイアナなど登場人物の民俗、19世紀カナダの衣食住、キリスト教、草花とハーブをくわしく解説。 口絵には、リンド夫人が棒針で編むキルト、アンとマシューが初めて出逢う駅のモデル、マシューが愛するスコットランドの薔薇など、物語に描かれる品々や場所の写真を11点掲載。 松本訳の旧訳『赤毛のアン』の訳文と訳註を、全面的に改稿した新訳! 児童書でも、少女小説でもない、大人の心豊かな文学『赤毛のアン』。
-
4.1韓国でドラマ化・映画化決定! 初恋の人がフェミニストになった!? 「愛」も「権利」もゆずれない、2人の戦争のような恋愛が始まる。 主人公「僕」の視点で描かれる、フェミニストの彼女の姿。 そこには、今を生きる私たちの「現実」が詰まっている――。 本国では「『猟奇的な彼女』のフェミニストバージョン」といわれ、台湾版刊行時には「キム・ジヨンが結婚前にこの小説を読んでいたら人生が変わっていたかも」とキャッチコピーがつけられた、今をいきる、あなたのための物語。 <あらすじ> 就活を前に不安な僕を癒してくれた、愛らしい僕の彼女。毎日のようにベッタリで、付き合って1周年を迎えた。そんなとき僕は、1年間の海外インターンシップに行くことに。遠距離は不安だけど、彼女なら安心だ、待っていてくれるはず――。しかし、出国当日。空港にいたのは、涙ぐむ彼女を抱きしめる僕ではなく、別れのメールをもらってメンタルが崩壊した僕だった。 そんな初恋を引きずりながら 大企業に就職し3年目を迎えた「僕」ことスンジュン。周囲はほとんど結婚して、「まだ独身なの?」とからかわれることも多い。結婚する女性を選ぶだけなのに、なかなか結婚への意欲がわかない。そんなある日、初恋の彼女と出くわした! 心がまた動き出す……ところが、彼女はこともあろうにフェミニストになっていた! 【目次】 プロローグ 1 偶然出会った君 2 いっそ現れないでほしかった 3 どうせ現れたなら 4 メガルの道理と百万ウォン 5 スタートはしたけれど 6 彼女は本当におかしい 7 週末のデート 8 家族のイベント 9 意外な事件 10 彼女の決断 11 僕のチャンス 12 計画通りに進んでる 13 結婚式場で 14 再び、光化門で エピローグ 著者あとがき 日本の読者の皆さんへ 訳者あとがき
-
5.0名匠ノーラ・ロバーツ最新刊 心の奥にひそむ「力」が、彼女に取り返しのつかない悲劇をもたらす…… 12歳の少女シーアは、夏休みをすごすため、大好きな祖母のもとにやって来た。 アパラチア山地に住む祖母は、自然と伝統に育まれたヒーリングパワーあふれる品々の作り手だ。 そんな祖母の技を間近で見るシーアだが、じつは、偉大な力を受け継いでいたのだ。 それは、彼女の家系の女性だけが持つ、不思議な能力―― それが発動するときは、突然訪れた。 ある夜、シーアは、心のなかで、はっきりと見てしまう。 しかし、彼女が体験したのは、その後の人生を一変させてしまう、大きな悲劇だったのだ!
-
4.3ノーベル文学賞受賞作家による珠玉の短篇集 大切な人の死や自らの病、家族との不和など、痛みを抱え絶望の淵でうずくまる人間が一筋の光を見出し、ふたたび静かに歩みだす姿を描く。 『菜食主義者』でアジア人初のマン・ブッカー国際賞を受賞し、『すべての、白いものたちの』も同賞の最終候補になった韓国の作家ハン・ガン。本書は、作家が32歳から42歳という脂の乗った時期に発表された7篇を収録した、日本では初の短篇集。 「明るくなる前に」:かつて職場の先輩だったウニ姉さんは弟の死をきっかけに放浪の人になる。そんな彼女を案じていた私に3年前、思わぬ病が見つかる。1年ぶりに再会した彼女が、インドで見たというある光景を話してくれたとき、小説家の私の心は揺さぶられる――ウニ姉さんみたいな女性を書きたい、と。 「回復する人間」:あなたの左右の踝の骨の下には穴があいている。お灸で負った火傷が細菌感染を起こしたのだ。そもそもの発端は姉の葬儀で足をくじいたことだった。ずっと疎遠だった姉は1週間前に死んだ。あなたは自分に問いかける。どこで何を間違えたんだろう。2人のうちどちらが冷たい人間だったのか。 大切な人の死や自らの病気、家族との不和など、痛みを抱え絶望の淵でうずくまる人間が一筋の光を見出し、再び静かに歩み出す姿を描く。現代韓国屈指の作家による、魂を震わす7つの物語。 [目次] 明るくなる前に 回復する人間 エウロパ フンザ 青い石 左手 火とかげ
-
4.0ドイツ推理作家協会賞新人賞シリーズ最新作! 違法を覚悟でおじの遺灰を撒くべく、クロイトナー上級巡査はスキーシーズンのヴァルベルク山へ登った。山頂近くのレストランでベジタリアンを自称するダニエラという女と出会い、その後二人はスキーを履いてともに下山することになった。夜が迫っていた。 上級コースを滑り降りてしばらく経つと、月を雲が覆い隠し、辺りが闇に包まれた。ゲレンデを外れた二人はやがて夏のハイキングコースに迷い込み、雪の積もったベンチを見つける。そこに雪だるまが座っていた。 クロイトナーが雪だるまの膝の辺りをはらうと中からスキーパンツが現れ、続けて上部の雪を除けると全身が現れた。天を仰ぐような姿で女性が雪まみれになってベンチに座っていた。 クロイトナーの制止を聞かず死体に近づいたダニエラは、死んだ女のスキージャケットを探って鍵の束を取り出すと、冬の夜をも凍らせるような悲鳴を上げた――。 ミースバッハ刑事警察の首席警部ヴァルナー(ただし寒がり)と、はみ出し巡査クロイトナーの迷コンビで人気のシリーズだが、今作は特にクロイトナーの面目躍如たる逸脱行為が事件に大きくからむ。ドイツ推理作家協会賞新人賞受賞シリーズ、待望の第4弾! (底本 2023年2月発売作品)
-
4.5
-
4.0十九世紀末、パリ。華やかなオペラ座の舞台裏では奇怪な事件が続発していた。首吊り死体、シャンデリアの落下。そして、その闇に跳梁する人影……。「オペラ座の怪人」と噂されるこの妖しい男は一体何者なのか? オペラ座の歌姫クリスティーヌに恋をしたために、ラウルは、この怪異に巻き込まれる。そして、その運命の夜、歌姫とラウルは、まるで導かれるように、恐ろしい事件に飲み込まれてゆく。オペラ座の地下で、闇を支配する怪人と対峙したラウルが目にした、想像を絶する光景とは? そして怪人と歌姫の真実とは? 不朽の名作『オペラ座の怪人』の新訳決定版、ついに刊行!
-
4.2ノーベル文学賞受賞作家の最新長篇! 作家のキョンハは、虐殺に関する小説を執筆中に、何かを暗示するような悪夢を見るようになる。ドキュメンタリー映画作家だった友人のインソンに相談し、短編映画の制作を約束した。 済州島出身のインソンは10代の頃、毎晩悪夢にうなされる母の姿に憎しみを募らせたが、済州島4・3事件を生き延びた事実を母から聞き、憎しみは消えていった。後にインソンは島を出て働くが、認知症が進む母の介護のため島に戻り、看病の末に看取った。キョンハと映画制作の約束をしたのは葬儀の時だ。それから4年が過ぎても制作は進まず、私生活では家族や職を失い、遺書も書いていたキョンハのもとへ、インソンから「すぐ来て」とメールが届く。病院で激痛に耐えて治療を受けていたインソンはキョンハに、済州島の家に行って鳥を助けてと頼む。大雪の中、辿りついた家に幻のように現れたインソン。キョンハは彼女が4年間ここで何をしていたかを知る。インソンの母が命ある限り追い求めた真実への情熱も…… いま生きる力を取り戻そうとする女性同士が、歴史に埋もれた人々の激烈な記憶と痛みを受け止め、未来へつなぐ再生の物語。フランスのメディシス賞、エミール・ギメ アジア文学賞受賞作。
-
4.0シェイクスピア、「最初」で「最後」の傑作 徹底注釈&詳細な解説 シェイクスピア、「最初」で「最後」の名作。復讐と再生、植民地支配を描く 邪悪な弟にミラノ公爵位を奪われ、娘ミランダとともに島流しにされたプロスペロー。そんな目に遭わせたナポリ王と弟への復讐を誓い、12年後、魔法で大嵐を起こし、彼らを載せた船を難破させ、島に上陸させる。一行からはぐれ、一人、島に辿り着いた王子はミランダと恋に落ちる。プロスペローはそれを利用し、復讐を果たして公国を取り戻そうとするが…。赦しと再生、そして植民地支配を描いたシェイクスピア単独執筆最後の傑作。 目次 新訳 テンペスト 楽譜 一六〇九年バミューダ海域遭難の二つの手記 ウィリアム・ストレイチー『騎士サー・トマス・ゲイツの遭難と救済の真の報告』抄訳 シルヴェスター・ジュアデイン『バミューダ諸島、別名悪魔の島の発見』全訳 ジョン・フローリオ訳のモンテーニュ「人食い人種について」抄訳 訳者あとがき
-
4.4老王リアは退位にあたり、三人の娘に領土を分配する決意を固める。二人の姉は巧みな言葉で父を喜ばせるが、末娘コーディリアの率直な言葉にリアは激怒し、彼女を勘当、二人の姉にすべての権力・財産を譲ってしまう。ここから老王の悲劇は始まった。シェイクスピア四大悲劇の最高峰を第一人者による流麗の技で訳出。詳細を極めた脚注を付す。
-
4.0デンマーク国王が急逝。王子ハムレットが喪に服すなか、父の弟すなわち彼の叔父は早々に母を娶り、王権を引き継いでしまう。ある日、悲嘆に沈む彼の前に父王の亡霊が現れ、自分が弟に暗殺されたことを告げる。復讐を誓ったハムレットは苦悩を重ねながらも、徐々にその実現に近づくに見えたが、しかし、叔父は彼に対しさらなる姦計を仕掛けていた……。シェイクスピア戯曲の真髄を画期的な訳文で現代に甦らせた永遠の名著。訳者自身による詳細を極めた脚注を付す。
-
4.2「この世界の⽣活は,⽉にとっては⼀つのおとぎ話にすぎません」ひとりぼっちの若い絵かきのもとへ,夜ごと友だちの月が訪れて,空から見たことを聞かせます.月のまなざしが照らしだすのは,悲哀に満ちた地上の人びとの風景.旅を愛したアンデルセンの詩情あふれる名作を,絵本作家・松村真依子の柔らかな水彩絵で贈ります.※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません.
-
3.8〈 じつに、ウルフ的、もっとも、実験的。〉 イマジズムの詩のような「青と緑」、姪のために書かれたファンタジー「乳母ラグトンのカーテン」、園を行き交う人たちの意識の流れを描いた「キュー植物園」、レズビアニズムを感じさせる「外から見たある女子学寮」など。 短篇は一つ一つが小さな絵のよう。 言葉によって、時間や意識や目の前に現れる事象を点描していく。 21世紀になってますます評価が高まるウルフ短篇小説の珠玉のコレクション。 ――ウルフは自在に表現世界を遊んでいる。 ウルフの短篇小説が読者に伝えるものは緊密さや美や難解さだけではない。おそらくこれまでウルフになかったとされているものもここにはある。 たぶんユーモアが、そして浄福感が、そして生への力強い意志でさえもここにはあるかもしれない。(「解説 ヴァージニア・ウルフについて 」より) 【目次】 ■ラピンとラピノヴァ……Lappin and Lapinova ■青と緑……Blue & Green ■堅固な対象……Solid Objects ■乳母ラグトンのカーテン……Nurse Lugton's Curtain ■サーチライト……The Searchlight ■外から見たある女子学寮……A Woman's College from Outside ■同情……Sympathy ■ボンド通りのダロウェイ夫人……Mrs Dalloway in Bond Street ■幸福……Happiness ■憑かれた家……A Haunted House ■弦楽四重奏団……The String Quartet ■月曜日あるいは火曜日……Monday or Tuesday ■キュー植物園……Kew Gardens ■池の魅力……The Fascination of the Pool ■徴……The Symbol ■壁の染み……The Mark on the Wall ■水辺……The Watering Place ■ミス・Vの不思議な一件……The Mysterious Case of Miss V. ■書かれなかった長篇小説……An Unwritten Novel ■スケッチ ・電話……The Telephone ・ホルボーン陸橋……Holborn Viaduct ・イングランドの発育期……English Youth ■解説 ヴァージニア・ウルフについて——西崎憲 ■年表 ___________________ 《ブックスならんですわる》 20世紀の初頭、繊細にしてオリジナルな小品をコツコツと書きためた作家たちがいます。前の時代に生まれた人たちですが、ふっと気づくと、私たちの隣に腰掛け、いっしょに前を見ています。 やさしくて気高い横顔を眺めていると、自分も先にいくことができる、そんな気がします。いつも傍に置いて、1篇1篇を味わってみてください。 ___________________
-
4.2〈大きな悲しみが、私を守ってくれる〉 『ショウコの微笑』<a href= https://www.akishobo.com/book/detail.html?id=949" >『わたしに無害なひと』</a>の気鋭のベストセラー作家、初の長編小説 ---------------------- 夫の不倫で結婚生活に終止符を打ち、ソウルでの暮らしを清算した私は、九歳の夏休みに祖母と楽しい日々を過ごした思い出の地ヒリョンに向かう。 絶縁状態にあった祖母と二十二年ぶりに思いがけなく再会を果たすと、それまで知ることのなかった家族の歴史が明らかになる……。 家父長制に翻弄されながらも植民地支配や戦争という動乱の時代を生き抜いた曾祖母や祖母、そして母、私へとつながる、温かく強靱な女性たちの百年の物語。 ---------------------- 日が昇る前に大切なあの人に伝えておきたいことがあった。 明るくなったら、言えなくなりそうだから……。 2021年〈書店員が選ぶ“今年の小説”〉、第29回大山文学賞受賞。 ---------------------- 【目次】 ■明るい夜 ■あとがき ■日本の読者の皆さんへ ■訳者あとがき ---------------------- 「ものがたりを読む」ことの楽しさや喜びをお届けする新シリーズ〈ものがたりはやさし〉第1弾。
-
5.0あなたは僕を知らない。僕だって、あなたを知らない。 エジプト、カイロ。親に決められた既定路線の人生を歩む新婚の医師ターレクは、 ある日魅力的な青年アリーと出会い、その平穏な未来は一変した。 保守的な地域での同性愛と不倫は疑惑と波紋を呼び、そして物語は思わぬ方向へと転がり始める・・・。 喪失と欠落、そして家族の愛を描く珠玉の文芸作品。 カナダのフランス語圏の作家のデビュー作にしてフランスで大ヒット。フェミナ賞とルノードー賞の最終候補となり、「高校生が選ぶフェミナ賞」やリブレール賞(フランス版本屋大賞と呼ばれている)ほか様々な賞を受賞した、話題の一作。 [著者プロフィール] エリック・シャクール 1983年カナダのケベック州モントリオール生まれ。エジプト人の両親を持つ。パリ・ドーフィンヌ大学を経てモントリオール大学で国際関係論の修士号を取得した。 金融業界で働く傍ら小説を執筆。第一作である本書は2023年カナダでの出版後フランスでも刊行されたちまち人気となり、同年度の「高校生が選ぶフェミナ賞」を受賞したほか、フェミナ賞とルノードー賞の最終候補に選ばれた。翌年にはリブレール賞、フランコフォニー五大陸賞などを受賞。 現在はモントリオール在住。 [訳者プロフィール] 加藤かおり(かとう・かおり) フランス語翻訳家。国際基督教大学教養学部社会科学科卒業。訳書にガエル・ファイユ『ちいさな国で』、エルヴェ・ル・テリエ『異常【アノマリー】』、ダヴィド・ディオップ『夜、すべての血は黒い』、ブリジット・ジロー『生き急ぐ』(以上早川書房)、アントニオ・カルモナ『サヨナラは言わない』(小学館)、セシル・トリリ『ちぐはぐなディナー』(講談社)ほか多数。 [原題] Ce que je sais de toi
-
4.0――わたしはどこにも属していないし、属すためのやりかたを買うお金もない。 カリブ海生まれのジーン・リースは、ヨーロッパでは居場所を見出せない、疎外された人であった。しかも女性である。 自身の波乱に富んだ人生を下敷きにした、モデル、老女、放浪者などの主人公たちは、困窮、飲酒、刑務所暮らし、戦争と数々の困難を生きる。 だが彼女らはけっして下を向かない。 慣習と怠惰と固定観念をあざ笑うように、したたかに生きる。 《いま新たな光を浴びる、反逆者リースの本邦初、珠玉の作品集》 -------------------------------------- 【目次】 ■あの人たちが本を焼いた日……The Day They Burned the Books ■あいつらにはジャズって呼ばせておけ……Let Them Call It Jazz ■心霊信奉者……A Spiritualist ■マヌカン……Mannequin ■フランスの刑務所にて……From a French Prison ■母であることを学ぶ……Learning to Be a Mother ■シディ……The Sidi ■飢え……Hunger ■金色荘にて……At the Villa d'Or ■ロータス……The Lotus ■ではまた九月に、ペトロネラ……Till September Petronella ■よそ者を探る……I Spy a Stranger ■堅固な家……A Soild House ■機械の外側で……Outside the Machine ■「ジーン・リース」へのピクニック……西崎憲 --------------------------------------
-
3.0
-
3.5ジョセフィン・アリブランディは,恋に,大学受験に大忙しの,オーストラリアの女子高生.お母さんは未婚でジョセフィンを産んでおり,おまけにアリブランディ家はイタリア系移民.ジョセフィンは,他人から貼られるレッテル全てから解放されたいと,切に願っています.そこへ,一度も会ったことのなかった父親が現れ…….
-
3.7アメリカで話題独占!「葬儀屋」ブログを書籍化した 異色のベストセラー、ついに日本上陸! 今を生きるすべての人に贈る再生の物語。 「死は生の正常な一部である」 「死を健全に理解すれば、そこには美が見出される」 ・生後すぐの赤ん坊 ・がんと闘病していた少女 ・大好きだった祖父 ・薬物中毒の男 ・アルコール依存症の男 ・ダウン症の中年女性 ・排除されていたレズビアン ・余命二日で自ら電話をかけてきた男 ...ありとあらゆる形の死に接した、葬儀屋の六代目。 苦しみながらも、大切な人を失った人々に寄り添い続けていくうちに、 彼は死に希望と美しさを見出す。 死は、弱さを受け入れる強さをくれる。 米タイム誌が「必読の書!」と太鼓判。 原書である 『Confessions of a Funeral Director:How the Business of Death Saved My Life』 はAmazon.comで4.6/5.0の高評価(6月6日時点で189人がレビュー)を得ている。 翻訳は『死ぬ瞬間』(エリザベス キューブラー・ロス)を訳した法政大学教授の鈴木晶氏。 タイム(ネット版) 「ある葬儀屋の告白」というブログは示唆に富み、幅広いテーマを扱い、時には不遜だ。筆者は死を扱うビジネスの深層に踏み込んでいる。読者は、死についてだけでなく、人生について学ぶことができる。 ワシントン・ポスト 著者は有名ブロガーとして知られる。彼は葬儀屋という地味で堅い職業を定義し直し、人生における究極の関心事についての会話を誘う。
-
5.0イタリア映画界の巨匠が新作を自ら小説化! 『ニュー・シネマ・パラダイス』『海の上のピアニスト』などで知られる、イタリア映画界屈指の名監督ジュゼッペ・トルナトーレ。この秋日本公開の映画『コレスポンデンス(原題)』(ジェレミー・アイアンズ、オルガ・キュリレンコ主演)を自ら小説化した美しく切ないミステリーです。 若く美しい大学生エイミーは、大学の天文学者エドと密かに愛を育んでいた。あまり会えない中、メールやスカイプで知的な会話から他愛ないおしゃべりを楽しむ日々。 そんなある日、授業を受けているエイミーのスマホに、エドからいつものようなメールが届く。そしてまさにそのとき、教鞭を執っていた教授からエドの訃報が知らされる。混乱するエイミー。しかしその後も、折に触れてエドから愛にあふれたメールや手紙が届く。エイミーは謎を解き明かすため、エドの暮らしていたエジンバラへと向かう……。 自身の映画の脚本も数多く手がけた巨匠による、温かくも悲しい恋の謎を軸に人間の喪失と再生を描く物語。
-
4.0新世紀最初の日食。世界中の人々が黒い太陽から放たれるフレアに見とれていたそのとき、巨大地震が太平洋全域を襲う。 中部太平洋で沈没船探査をしていたジャックのもとには米海軍からの救援要請が届いた。米大統領を乗せたエアフォース・ワンが太平洋上空で姿を消したのだ。軍に遺恨のあるジャックは渋りながらも捜索に乗り出す。 一方そのころ人類学者のカレンは与那国島沖に沈むという〈ドラゴン〉と呼ばれる遺跡へ向かっていた。そこで彼女が目にしたのは地震で隆起した古代都市だった!
-
4.016歳のアンナは、今日もベッドから起きてこない母親のかわりに 13歳の妹と5歳の弟の面倒をみている。 父親は自身が経営する中華料理店にかかりきりで母親を顧みることはない。 本書は、ヤングケアラーであるアンナが、人種差別、いじめなど、様々な困難を乗り越え成長し続ける物語。 精神疾患と闘う家族重くなりがちなテーマだが、アンナの気持ちがていねいに 描かれ、ローリーとの初恋がさわやかに織り交ぜられて、青春小説としても楽しめる。 ウェイ・チムは中国からの移民の人々と話した際に、精神疾患を不名誉・恥と 捉える文化の相違を知って本作を思いついたという。 患者本人だけでなく、家族も偏見に苦しめられる状況を変えたいと願いを こめた。オーストラリアを舞台に、精神疾患と闘う家族にスポットライトを 当てた本作は、オーストラリア、イギリスをはじめ、世界で高い評価を受け、 作者の代表作となっている。
-
-ホテルの忘れもの係の少年が伝説の謎を解く。 夏はにぎわう観光地、しかし、冬になると濃い霧に包まれ不思議なことが起こる海辺の町イアリー。魔物がすむという伝説のあるイアリーの海は通称「魔海」とも呼ばれている。 ある冬の日、この町の老舗「魔海ホテル」で忘れもの係をしている少年ハービーのもとへ、自分自身が「忘れもの」だと訴える少女バイオレットが助けを求めて転がりこんでくる。両親に会いたいという切実な願いと、おそろしい魔物マラマンダーの卵伝説が絡まりあい、物語は加速する。 気が弱いけれど正直者のハービーと、おてんばで賢いバイオレット。 絶妙コンビが町の伝説にまつわる謎と、自分たちの出生の秘密を解いていく冒険ファンタジー「イアリーの魔物」シリーズの第1巻。
-
4.0美しき街への痛切な愛を謳う傑作トルコ文学。 イスタンブルの地下牢獄の一室に、学生のデミルタイ、温厚なドクター、気難しい床屋のカモが閉じ込められていた。苛烈な拷問を待つあいだ、彼らは互いに物語をして時を過ごす。そこに激しい拷問を受けたばかりの老人キュヘイランが加わる。彼は幼い頃から父が影絵で物語ってくれたイスタンブルに憧れていた。彼らはまるで疫病を避けて家に閉じこもり物語をし合った『デカメロン』のように物語り合い、空想の世界でお茶を飲み、煙草を味わう。やがて彼らの過去が少しずつ明らかになり、と同時にそれぞれがまた拷問へと連れだされていく…。 2018年EBRD(欧州復興開発銀行)文学賞受賞。東西が溶け合う美しい街と、その地下で彼らを襲う残酷な現実――クルド系トルコ人の作家がイスタンブルへの痛切な愛を謳う傑作トルコ文学。 (底本 2023年9月発売作品)
-
5.0監視の目を盗み、ゾンダーコマンドによって撮影された四枚の写真から、アウシュヴィッツの真理に触れることはできるのか。
-
4.2ウクライナの国民的作家による「マイダン革命」勃発後半年間の記録と考察。2022年のロシアによるウクライナ侵攻の根源を伝える。世界的なベストセラー小説『ペンギンの憂鬱』の著者であるウクライナの作家アンドレイ・クルコフが、2013年に起きた市民デモ「マイダン(独立広場)革命」の激動の日々――自由を求める市民側と警察や特殊部隊の武力衝突、大統領の国外逃亡、クリミア半島のロシア編入、続く内乱――を一市民の視点から書き留めたドキュメント。池上彰氏のウクライナ解説付。浅田次郎氏推薦。
-
4.4白い犬の後を追いかけてきたタロコ族の少年と、自分を売ろうとする父親から逃げてきた少女。山の深い洞穴で二人は出会い、心を交わす。 少年が少女の村に、少女が少年の村へ入れ替わり出ていくのを、巨人は見つめていた。 山は巨人の体であった。人々に忘れ去られた最後の巨人ダナマイ。彼の言葉を解すのは、傷を負った動物たち。 時を経て再会する二人を軸に、様々な過去を背負う人々を抱えて物語は動き出す。 舞台は原住民と漢人、祖霊と神が宿る台湾東部の海豊村。 山を切り崩すセメント工場の計画が持ち上がり、村の未来を前にして、誇りを守ろうとする人々と、利益を享受しようとする人々が対立する。 巨人がなおも見つめ続ける中、かつてない規模の台風が村を襲い、巨人と人間の運命が再び交差する――。 物語を動かすのはつねに、大いなるものに耳を傾ける、小さき者たち。 ★2023年台湾書店大賞小説賞受賞 ★「博客来」ブックス・オブ・ザ・イヤー入選
-
3.8今なお 城をさ迷う幽霊たちの物語の中に、 英国の歴史を読み解く鍵がある 英国においては、言ってみれば先住者である幽霊たちを追い出すという発想は一般的ではないようだ。日本のように、視たら祟られる、呪われる、というような話はほとんどなく、英国の幽霊はほとんどの場合、ただそこにいるだけだ。悪さをするわけでもないなら共存しよう、というのが英国人の考えらしい。むしろ、歴史を体現する存在である幽霊に親しみを感じ、価値を見出す向きすらある。(中略) 幽霊を恐れながらも尊重しようという英国人の姿勢からは、幽霊は歴史的事実に基づく存在であり、民衆の共感、同情、尊敬の念によってこの世にとどめられているものであるとする、彼らの幽霊に対する意識が見てとれる。 ――「CASE1 ウィンザー城と25人の幽霊」より抜粋 幽霊は英国の歴史を背負って現れる。 ハットフィールド・ハウスではエリザベス1世が少女の姿で現れる。 彼女が25歳で英国女王に即位する前の日々を過ごした、穏やかな記憶が残る場所だからだ。 エリザベス1世の母アン・ブーリンは、ロンドン塔を首のない姿で徘徊する。 ヘンリー8世がアンと離婚したいがために、彼女に姦淫罪を着せてロンドン塔で斬首したのだ。 男児欲しさに六回結婚し、妻を二度処刑したヘンリー8世は、埋葬されたウィンザー城内で足を引きずりながら歩き回っている。 晩年の彼は足の腫瘍に苦しみ、肥満した身体を引きずって移動したのだ。 幽霊を恐れず、追い出さず、寄り添う民衆の意識が彼らを城にとどめている。 幽霊を幽霊たらしめている背景をひも解くことで、英国の歴史が見えてくる。 ロンドン生まれの小説家・織守きょうや氏が英国の幽霊と城にまつわる歴史と、そこに隠された秘密を紐解いていく。 数多の英国の住宅を訪問し、その魅力を描いてきた山田佳世子氏がイラストで幽霊城を物語る。 英国の歴史の扉を開ける鍵となる一冊。 建築史家の中島智章氏による幽霊城の解説つき。
-
3.8
-
3.4◆享楽的で退廃的なムードが漂う第1次大戦後のパリ。高等中学に通うポールは、憧れの男子生徒ダルジュロが投げつけた雪玉で大けがを負ってしまう。◆同級生のジェラールがポールを家まで送っていくと、そこには、美しく奔放な姉エリザベートがいた。ポールとエリザベートは、社会から隔絶されたような「子供部屋」で、ふたり一緒にくらしているのだった。◆エリザベートと「部屋」の魔力に惹かれたジェラールは、その日から、ふたりのもとへ足しげく通うようになる。◆そこへ、ダルジュロにうりふたつの少女アガートがあらわれ、運命に吸いよせられるように4人の共同生活がはじまる。◆同性愛、近親愛、男女の愛。さまざまな感情が交錯するなか、4人はまだ幼く未熟であるがゆえに、たがいに傷つけあうことしかできない。◆やがて、ポールとアガートが強く惹かれあっていることを知ったエリザベートは……!◆20世紀のフランスで天才芸術家の名をほしいままにしたジャン・コクトーの小説を、西洋画家・東郷青児が美しく鋭い筆致で訳しだした名作。
-
4.0
-
5.018XX年初頭、イギリスのとある町の救貧院で1人の男の子が生まれ落ちた。母親は子供を産むとすぐに、ぼろ布団の中で息を引き取った。過酷な環境の中で育った孤児オリヴァーはその後、葬儀屋サワベリーなどのもとを転々とするも、残酷な仕打ちに見まわれ続ける。ついにロンドンに逃れたオリヴァーを待ち受けていたのは凶暴な盗賊団一味だった……。若きディケンズが19世紀イギリス社会の暗部を暴露し、痛烈に風刺した傑作長編小説。
-
5.0タイの人気作家プラープダー・ユンの、日本オリジナル編集による短編集。2002年、29歳にしてタイの最も権威ある文学賞である「東南アジア文学賞」を受賞した『存在のあり得た可能性』を含め、タイで発表された初期の人気短編集などの中から12編を厳選し、宇戸清治氏が構成・翻訳した2007年の同名書籍の電子版です。どの作品にも実験的アイディアとタイ語の言葉遊びが散りばめられ、日本の日常にそのままあてはまるほどリアルでクールな視点もみずみずしく、読む者に不思議な読後感をもたらします。著名な父を持つがゆえに「親の七光り」と向き合わざるを得ない複雑な自我を描いた「バーラミー」や、手から紙片が滑り落ちてから、屈んでそれを拾うまでの間の長大な追憶「存在のあり得た可能性」など、その新鮮な構想力と、散弾銃のように続く濃密でピュアな言葉の連射は「文芸アート」とも言えるもの。2000年代東南アジアの文学の季節に萌芽した傑作短編集として長く愛されることでしょう。
-
3.2「五月の朝に詩的な《赤いワンピースの娘》に出会って以来、おびただしい数の犠牲者が、人生の暗い波間に、永久に姿を消し去った」……モスクワの新聞社へ持ち込まれた、ある殺人事件をめぐる小説原稿。そのテクストの裏に隠された「おそろしい秘密」、そして読み終えてなお残り続ける「もう一つの謎」とは何か? 近代ロシア文学を代表する作家が若き日に書いた唯一の長篇小説にして、世界ミステリ史上に残る大トリックを駆使した恋愛心理物語の古典。巻末に、江戸川乱歩による評論を収録。 江戸川乱歩――「チェーホフともあろう作家の、こういう作品を知らなかったのだから、われわれの全く気づかない面白い探偵小説が、まだどれほど残っているかと思うと楽しくなる。……探偵小説のトリックの歴史から考えても、相当大きな意味を持つ」。 解説・佐々木敦
-
4.5なぜ、韓国文学はこんなに面白いのか。なぜ『82年生まれ、キム・ジヨン』は、フェミニズムの教科書となったのか。世界の歴史が大きく変わっていく中で、新しい韓国文学がパワフルに描いているものはいったい何なのか。その根底にあるのはまだ終わっていない朝鮮戦争であり、またその戦争と日本は深くつながっている。ブームの牽引者でもある著者が、日本との関わりとともに、詳細に読み解き、その面白さ、魅力を凝縮する。 (「まえがき」より) 『最近日本で、韓国文学の翻訳・出版が飛躍的に増えている。この現象は、読者の広範でエネルギッシュな支持に支えられたものだ。読者層は多様で、一言ではくくれないが、寄せられる感想を聞くうちに、読書の喜びと同時に、またはそれ以上に、不条理で凶暴で困惑に満ちた世の中を生きていくための具体的な支えとして、大切に読んでくれる人が多いことに気づいた。(中略)韓国で書かれた小説や詩を集中的に読む人々の出現は、ここに、今の日本が求めている何かが塊としてあるようだと思わせた。それが何なのか、小説を読み、また翻訳しながら考えたことをまとめたのが本書である。』 【目次】 まえがき 第1章 キム・ジヨンが私たちにくれたもの 第2章 セウォル号以後文学とキャンドル革命 第3章 IMF危機という未曾有の体験 第4章 光州事件は生きている 第5章 維新の時代と『こびとが打ち上げた小さなボール』 第6章 「分断文学」の代表『広場』 第7章 朝鮮戦争は韓国文学の背骨である 第8章 「解放空間」を生きた文学者たち 終章 ある日本の小説を読み直しながら あとがき 本書関連年表 本書で取り上げた文学作品 主要参考文献
-
4.0一九八六年四月二六日,その事故は起こった.人間の想像力をこえる巨大な惨事に遭遇した人びとが語る個人的な体験,その切なる声と願いを,作家は被災地での丹念な取材により書きとめる.消防士の夫を看取る妻,事故処理にあたる兵士,汚染地に留まりつづける老婆――.旧版より約一・八倍の増補改訂が施された完全版.解説=梨木香歩
-
4.6ケンタッキー州の炭鉱町デンヴィルで貧しい生活を送る女子高生テンリー 石炭会社の奨学金で大学に進学することを夢見る彼女だが、数年前の炭鉱事故で父と兄を亡くした、 同じ高校に通うカイランドも奨学金を目指していることを知る。 互いに夢を語り、相手の孤独を癒していくなかで、深く惹かれあっていくふたり。 しかし選ばれる奨学生は、ひとりだけだった。抑えきれない気持ちをもてあますなか、旅立ちの日が近づき……。 大好評『世界で一番美しい声』のミア・シェリダンが贈る、無垢で切ない純愛ラブロマンス!
-
4.8犯人と探偵役である市公安局所長との二視点で描く倒叙物の中国ミステリ。 中国を舞台にしていながら「官僚連続殺人」という設定にやられた! 何よりもリーダビリティに優れており、犯人VS探偵の決着の付け方も上手い! ――作家 三津田信三さん推薦! ◎累計20億PV、中国で社会現象となった大ヒットサスペンスドラマ「推理之王」三部作(『バーニング・アイス 無証之罪』『バッド・キッズ 隠秘之罪』『ロング・ナイト 沈黙的真相』)の原作者・紫金陳の原点! ◎人気作家が東野圭吾『容疑者Xの献身』に挑んだ意欲作! ・本格×社会派 両立する傑作! ・全てを欺く犯人の罠!! 真の狙いとは?! ・生き生きと描かれた警察官僚の行動や思考から、中国独特の犯罪捜査や解決方法が見えてくる。 中国ミステリ作家・紫金陳『官僚謀殺』シリーズ 邦訳第一弾『知能犯之罠』 「十五人の局長を殺し、足りなければ課長も殺す」――殺された公安局副局長の死体の傍らには、そんな“予告状”が残されていた。警察幹部が殺害され、拳銃が奪われる大事件。しかし、当初は誇大妄想的な衝動犯の犯行とみなされ、解決は容易と思われていた。だが、捜査が進むにつれ犯人は、警察の人海戦術の弱点や科学捜査の限界、そして防犯カメラネットワーク「天網」の盲点すら熟知して周到な計画を練り上げていたことが明らかになる。そして予告通り起こる、第二、第三の殺人。 暗礁に乗り上げた捜査を立て直すべく、指揮官の高棟は学生時代の旧友・徐策に協力を乞う。徐は数理論理学の天才と称され、アメリカに渡って心理学に転身、論理的思考のエキスパートとして成功したバンカーだ。 「友達のためだと思って、事件を分析してみてくれないか?」 だが、高棟は知らなかった。徐策こそが、一連の事件の真犯人であることを。 そして高棟は、現代中国の社会システムそのものを嘲笑うかのような、恐るべき徐策の「殺人トリック」に直面することとなる……。 実際の事件に着想を得た、官僚連続殺人事件をリアルかつスリリングに描く、「官僚謀殺」シリーズ第一弾!
-
4.31億人が読んだ自己啓発の世界的ベストセラー初の文庫化! 茂木健一郎氏大絶賛! 「人間の『やる気』『勇気』『行動力』を考える上での永遠の名著」 [本書の内容] 男は何も聞かずにキューバへ急いだ――。米西戦争時、マッキンレー大統領はキューバのリーダー・ガルシアへ宛てた手紙をローワンに託した。居場所不明のままボートに飛び乗り、4週間後には手紙を届けて無事生還。自国に勝利をもたらしたという。物語を通じ、物事に積極的に取り組む「自主性」、課題に挑む「行動力」の重要性を説く。100年にわたり支持され続け、1億人以上が読んだ自己啓発の世界的名著。解説:茂木健一郎。 [目次] はじめに <第一部 1億人が読んだ物語『ガルシアへの手紙』> 第一章 ガルシアへの手紙 エルバート・ハバード 第二章 解説『ガルシアへの手紙』から学べること <第二部 『ガルシアへの手紙』の主人公、ローワンによる完全実話の手記に学ぶ> 第三章 ローワンの手記 ガルシアへの手紙を、いかに届けたか アンドリュー・S・ローワン ローワンの手記 その1 ローワンの手記 その2 ローワンの手記 その3 ローワンの手記 その4 第四章 解説 ローワンの手記から学ぶべきこと おわりに 付録 エルバート・ハバードの言葉 解説 茂木健一郎
-
5.0THE KITE RUNNER by Khaled Hosseini, 2003 ●推薦・鴻巣友季子 「いちど地に墜ちた凧(カイト)はもう二度と空を飛べないのだろうか? そんなはずはない。つぐないは待ってくれる。あなたに駆けだす勇気さえあれば」 世界800万部突破 52ヵ国語に翻訳 120週連続でNYタイムズ紙ベストセラーIN! 1975年、アフガニスタン。僕は、僕を最も愛してくれた君を裏切った。 最高に感動するエンタメ名著、堂々復刊! 平和な時代のアフガニスタン。裕福な家に生まれた僕は、召使いのハッサンと兄弟のように育つ。父の愛に飢えていた僕にひたむきに尽くすハッサン。1975年の凧合戦の日、「君のためなら千回でも!」と凧を追いかける彼を、僕は裏切り、人生を破壊してしまう。最も愛してくれた人なのに…。そして2001年911テロ直前の米国で、僕は一本の電話を受ける。それは償いの旅の始まりだった。世界800万部、52ヵ国語に翻訳! 感動の名著復刊! ●解説・町山智浩 「本作で最も大きなフィクションは使用人の息子ハッサンである。アミールと兄弟のように育つ彼は実在しない。彼はホッセイニが祖国アフガニスタンに残してきた人々、特に少数民族ハザラ人を象徴させて創造したキャラクターだ」町山智浩(解説より抜粋) ●絶賛の声! 「獰猛な残酷さと、救いのある愛の物語」NYタイムズ紙 「『風と共に去りぬ』のような、驚くべきデビュー作」ピープル誌 「ロシア侵攻前の栄光の時代からタリバンの恐るべき支配に至るまで、アフガニスタンが感動的に描かれている」エンターテインメント・ウィークリー誌 ※本書は、二〇〇七年十二月にハヤカワepi文庫より刊行された同名作品を加筆修正し、復刊したものです。
-
4.51999年、あの超ベストセラーの映画化が決定! 主役の最終オーディションに残った少年二人それぞれの運命。 一人は約束された世界的スターの座に就くが、「もう一人のハリー」は!?……選ばれなかったNo.2が20年後に見た光景・・・ 少年マーティンは両親の離婚に伴い、父の住むロンドンと母の住むパリを行き来しながら成長する。 ある日、マーティンは父に連れられて行った撮影現場でプロデューサーの目に留まる。 世界的大ベストセラーの映画化で主役を演じられるのか? だが、最終セッションで、もう一人の少年が主役に選ばれてしまう。 マーティンの希望は潰え、いやでも自分の運命を「奪った」ライバルの栄光を見続け、挫折感に苛まれることになる。 マーティンは人生を棒に振ってしまったのか? セカンド・チャンスはあるのか? 名作『ナタリー』の作家が描く選ばれなかった「ナンバー2」の物語。
-
5.0「まぎれもない世紀末文学者の一人であろう。」澁澤龍彦 「文学の森には驚くほど美しい宝石が隠れている。」河村錠一郎 冴えない元聖職者志望が、突然「ローマ教皇」に――!? 屋根裏部屋で一匹の猫と暮らす中年作家ジョージ。聖職者を志すも夢破れた彼のもとに、ある日突然、枢機卿が訪れる。「あなたが教会での将来を断たれたのは誤りでした。」念願の神父となったジョージが、観光気分で教会選挙に沸くローマへ行くと、知らぬ間に教皇に選出されていた! 「ハドリアヌス七世」を自称したジョージは、型破りな〈宗教改革〉に乗り出し、謀略渦巻く教皇庁に大波乱を巻き起こす――! 澁澤龍彦も注目した、異形の英国世紀末作家による〈伝説的奇書〉にして破天荒な〈自伝的幻想小説〉が、遂に邦訳!!! ★栞エッセイ=河村錠一郎 ・澁澤龍彦、生田耕作、丸谷才一、D・H・ロレンス、グレアム・グリーンらが注目・絶賛した「異形の英国世紀末作家」の代表作。 ・河村錠一郎氏の紹介により、文学の「裏街道」読者に邦訳が待望されていた「幻の奇書」。 ・造語や古語を鏤めた革新的で実験的な文学的手法を駆使した、英国モダニズム文学の正統な「古典的名著」。 ・聖職者を志すも挫折した作家の男が書いた「作家が教皇に成り上がる物語」。いわば「100年前のなろう小説」。 ・英ガーディアン紙「最高の英語小説100冊」選出。 ・英国の名門ペーパーバック「ペンギン・クラシックス」所収。