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Posted by ブクログ 2015年05月16日
久しぶりの再読。チェーホフの四大戯曲の中では最も完成度が低く、あちこちデコボコしたような印象を覚える作品だが、四作品の中で唯一「青春もの」と呼べる内容であり、チェーホフらしからぬ若々しさに溢れている。後の作品、とりわけ『三人姉妹』の萌芽が随所に見える点も興味深い。この作品でうまく表現しきれなかったモ...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年09月09日
研ナオコさんの唄う「かもめはかもめ」(中島みゆきさん作詞作曲)は、このチェーホフの戯曲が何処かにあって生まれたのだろうか。
唄を知っていたせいか、読んだ感想に歌のイメージが被る。ドールンが感じるトレープレフの作品の印象と、かもめと、ニーナの背景に、日本海のようなブルーグレーの印象が残る。ウルフの「波...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年03月24日
チェーホフ四大戯曲。
女優の母を持つ戯曲家を目指す息子と、かもめのように自由になりたい女優志望の彼女。伯父、作家、管理人の一家、医師、教師などと過ごすひと夏の別荘地生活は
劇的なことも起こらなく誰が主人公など分かりづらい日常劇。1896年(明治29年)初演では喜劇と勘違いされ大コケに失意のチェーホ...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年10月07日
四幕の戯曲で、さほど厚くない本だが、少しずつ読み進める。一人一人の台詞は短いし、次々登場するので、最初は「えっと、コイツ誰だっけ?」登場人物のページを何度も見直す。
様々の恋が織りなす人生模様とカバーの裏にあるが、誰もが自分勝手だと思う。
一番違和感を感じたのは、アルカージナかな。息子を愛している...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年11月17日
誰もが現状に満足せず、不満を持って生きている群像劇。
自由に空を飛べるかもめを夢見ながら、あるいはそうであるはずなのに、撃ち落されて地面に落ちてしまうかもめ。理想と現実のギャップを埋められない。
2年後、そんなかもめたちは飛ぶことができるようになったのか? 飛ぶことができたのは誰なのか? それを決め...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年03月31日
偏食気味で良くないのですが、そもそも文学系の本を読むことは少ないですね。特に戯曲は、シェークスピアを除いてほとんど読んだことがありません。
ということで、恥ずかしながらチェーホフははじめてです。この「かもめ」、後の「ワーニャ伯父さん」「三人姉妹」「桜の園」とともに四大戯曲と呼ばれたチェーホフの代...続きを読む
Posted by ブクログ 2009年10月04日
噛みあわない言葉をかわす人びとの、滑稽でかなしい群像劇。
劇中に散りばめられた恋する者と恋い慕われる者同士でさえ、なにひとつ分かりあえない。求めるものを追えば追うほど、それは遠のいていく。たとえば「夢」。たとえば「愛」。
そんな子供っぽいたあいのない幻に裏切られたら、あとはただやり過ごすだけの日常を...続きを読む
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