フリオ・リャマサーレスの作品一覧

「フリオ・リャマサーレス」の新着作品・人気作品や、最新のユーザーレビューをお届けします!

ユーザーレビュー

  • 黄色い雨
    ①文体★★★★★
    ②読後余韻★★★★★

     こちらは廃墟、廃村が主な舞台となっている小説で、一人の男の死を村の消滅にかさねて描かれています。
     語り手はその男による死者の視点。これが不思議な設定で、彼の回想や死に行く過程が語られています。その孤独のなかで生と死の境界が淡くなり、昼と夜の境が無くなって...続きを読む
  • 黄色い雨
    ・文体の美しさ。
    ・簡素な舞台と、奥深さ。
    ・不吉さ。
    ・幽霊。
    ・雌犬の存在。
    ・悲しくも優しいまなざし。
    ・異文化。
    出会えてよかった本。



    以上は、2012年、ヴィレッジブックス単行本初読時の、きれぎれの感想。
    以下は、10年経って2022年5月、河出文庫で再読しての感想。
    文庫版では短...続きを読む
  • 黄色い雨
    寂れゆく村に一人取り残される老人。
    圧倒的な孤独と寂寥感が漂う、散文詩のような幻想譚。
    木村榮一の訳が素晴らしく、硬質で乾いた文章と絵画的な世界観に魅了された。
  • 黄色い雨
    「遮断機のない踏切」「不滅の小説」のスバイス加味もあり、すぐ読める厚さながら、受けた衝撃はただならぬ初体験。

    男は生きてるか否か 定かでない。
    降りしきる黄色い雨がその境を作るわけでもない。

    境界はどうでもよくなり、存在を証明する物質の手触り、重量、臭い、色すら感覚としての埒外。

    ポフラの木は...続きを読む
  • 黄色い雨
    すとん、と、心が落ちていきます。
    周囲にひたひたと、孤独が満ちていきます。
    黒い闇のようで、でもそれは黄色い雨です。
    スペインの山奥の棄てられつつある村で、最後の男はどこから、この世のものでは無くなったのかわかりません。
    自分の最期も、こんな風にひとりで、じわじわと彼方側との境がわからなくなるのかな...続きを読む

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