フリオ・リャマサーレスの作品一覧
「フリオ・リャマサーレス」の「黄色い雨」「リャマサーレス短篇集」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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Posted by ブクログ
物語を語っているのは何者なのか?
生きた者なのかそれとも死んだ者の記憶が語っているのだろうか?
物語はピレネーの山にある小さな廃村の話だ。
しかし、はじめのうちは何が書かれているのかを手探りのように読み進めていくことになる。
必然的にじっくりと辛抱強く読むことになるのだが、やがてその内に少しずつその背景が、全貌が明らかになってくる。
村からは人々が消え去り、自らの子どもや妻さえも。そこで、老人はただひとり、唯一の友である雌犬とともに記憶と時間の中をさまよいながら過ごすのだ。
圧倒的な哀しみのテンションで書き綴られ、ラテン文学の特徴なのか、時間が行ったり来たりして迷宮をさま
Posted by ブクログ
たったひとりで、過疎化した村の終わりを見届けた男の話だった。孤独に死に向き合う語りが胸を打つ。
主人公は死ぬまでの果てしなく思える年月を過ごしたあと、死んでからの真に果てしない時をも過ごしている。荒廃した村に流れる時間が、まるで止まっているような錯覚を引き起こし、不思議な体験ができた。
主人公の生まれ育った土地であるし、戦争から息子が帰ってくる、娘の墓があると思えば移住が選択肢に入ってこないのもやむを得ない。生活があったかつての村の姿を知るだけに孤独感は増すと想像できる。サビーナの自死、雌犬の最期は特に深い悲しみが襲ってきた。
現在と過去と未来のすべてが主人公の記憶の中で一体となり、最後はただ