ポール・オースターの作品一覧
「ポール・オースター」の「ムーン・パレス(新潮文庫)」「インヴィジブル」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「ポール・オースター」の「ムーン・パレス(新潮文庫)」「インヴィジブル」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
一ヶ月半をかけてようやく読み切りました!
ネタバレになってしまうため内容はあまり詳しく言えませんが、一章の途中から違和感を覚え、二章を読み始めると「これってまさか...」と慄き、さらに読み進めて、この本の構造そのものに気づいたとき「とんでもない本に手を出してしまった...」とかなり驚愕しました。
しかしこの構造自体が今まで人生の可能性について、あり得たかもしれない出来事や人にはコントロールしようのない偶然を何度も題材にしてきたポール・オースターならではであると思いました。まさしく集大成の作品です。
一滴の水滴が水面に落ちて波紋がゆっくり広がっていくように、少年の頃のある人との出会いが考えの礎
Posted by ブクログ
ポストモダニズムがどうとか、巻末にあった文章のようなことは難しくてわからない。作家たちの歴史を学ぶ必要がある。
ただ単純に、読んで、構造的な面白さが印象深かった。前衛アートのように構造を楽しむものなのかな、と思った。
主人公たる探偵ブルーは、ホワイトに「ブラックという男を監視してほしい」と依頼される。しかしブラックは日がな一日机に向かっていて、外出は散歩程度のものだ。依頼の意図も知らないブルーは焦れて、飽き、やがてホワイトとブラックについて物語を妄想したり、自己について深く考え込んだりする。ついにブラックと接触したブルーは、ブラックもまた誰かを監視するよう依頼された探偵だと知る。
監視する者
Posted by ブクログ
2009年刊行の当作品、表題の示す通り、まさに不可視~Invisibule!!
作品中の部分が実は手記の引用であったり、ある箇所が本人が他者の語りを組み立てなおしたものであったり。。。真相を掴もうとするほどに、霧が濃くなっていく。
1960年代後半のコロンビア大学 2人の男が出会った。とある出来事から繰り広げられていく情景がずんずん不可視的 invisibule 化していく。
流れに戸惑い、流され、宙に放り出されて迷子になって行くのは私だけじゃないだろう。
文学志望の美青年 アダムは暴力と禁断の愛の時間を経て 仏へ、カリブの島へと各地へ流れていく。
その時間は春夏秋と手記の形でつdられて
Posted by ブクログ
物語の中に著者が出てくるメタ要素がある中で、同じくメタ要素のあるドン=キホーテをとりあげるというユーモアさもありつつ、妻と息子を失った主人公の虚無感ゆえの自己の抽象化と、そこから起こる探偵物語のような展開に惹き込まれる。
どうなっていくんだろうと没入するほど、奇妙に歪められた世界を見ることになった。
結論から言うと解決はされていない。
俎上に載せられた問題は何もわからないまま、物語の幕は閉じる。
真実の物語なのだから、常に答えが用意されているとは限らないよね、という感じなのか。
それでも、面白い。
個人的な読字体験として、プルーストとイカ〜読字は脳をどのように変えるか〜を併読していて、文字