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Posted by ブクログ
【写字室の旅】
オチがよかった。あと数ページだけどどうやって物語が終わるんだろうって思ってたところでのそういうことか、と分かった時は快感だった。
オースターが今まで書いてきた作品の登場人物たちが沢山出てきて、それぞれの作品を思い出しながら楽しく読めた。オースターはそんなつもりで書いてないかもしれないけど、ファンからしたら最早ファンサービスだと思う。
物語の登場人物が自我を持ったらという題材は色んなところで見るけど、物語を世に生み出すことの責任や畏怖のようなものを感じた。
【闇の中の男】
前半の写字室の旅と同じく物語を作ることについてのお話。
こちらは前半とは違い、作り出された物語の中の人物の方に感情移入して読んでいたから、その物語の終わり方には驚いた。
前半で物語を生み出すことの恐ろしさや責任を感じた後にこの作品を読むことになるので、それでも結局物語は物語で、どんな結末になろうとも現実世界での生活は続くし、そこにフィクションの人物は介入できない虚しさみたいなものを感じた。
もしも写字室の旅と闇の中の男の掲載順が逆だったら全然違う読書体験になったと思う。
Posted by ブクログ
ニューヨーク3部作からオースターを読んでる身としては、
この2作は本当にニューヨーク3部作との関係性で語りたくなる作品。
というのはあの3部作はまさに「作家が小説を書くというのはどういうことか」をめぐる3作だったわけだし、
もちろんその後の作品でもそういった問題意識を提示してきたけれど、
この2作は本当にそこを前面に押し出して「書くものの責任」「書かれた世界への畏怖」みたいなものを強く感じます。
「写字室」はコミカルであり、ファンサービス的な部分を感じたけれど、「闇の中の男」は後半の作家を殺さなきゃならないって部分で緊張感が高まるし、映画化もあるんじゃないかと感じました。
スパイク・ジョーンズとかチャーリー・カウフマン辺りが映画化したらおもしろそう。
ただ写字室は原書で10年以上前に読んでたけれど、闇の中男こそそのころに読んでおくべきだった。
ブッシュ、イラクというワードが出てくる感じはやはり911以降のアメリカへの憂いが色濃く出てて、もちろん今も状況はちっともよくはなってないけれど、それでも10年前に読んでたらもっとぐっときたんじゃないかな。
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