幽霊たち(新潮文庫)

幽霊たち(新潮文庫)

私立探偵ブルーは奇妙な依頼を受けた。変装した男ホワイトから、ブラックを見張るように、と。真向いの部屋から、ブルーは見張り続ける。だが、ブラックの日常に何の変化もない。彼は、ただ毎日何かを書き、読んでいるだけなのだ。ブルーは空想の世界に彷徨う。ブラックの正体やホワイトの目的を推理して。次第に、不安と焦燥と疑惑に駆られるブルー……。'80年代アメリカ文学の代表的作品!(解説・伊井直行/三浦雅士)

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幽霊たち(新潮文庫) のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2024年01月07日

    そろそろ事件が動く頃だろうと期待するたび肩透かしを食らいながら読み進めていって、最後数ページでようやく自分がこれまで読んできた物語の正体がわかった。アハ体験かよ。

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    Posted by ブクログ 2023年04月08日

    衝撃。
    あらすじとしては単調なのに面白く読み進められる。奇妙な世界観。
    自己、考えること、書くこと、見ること、幽霊たち、たくさん考えさせられる。

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    Posted by ブクログ 2022年06月16日

    作者の意図は、小説を書くことを見ること。その人間離れした奇妙さを言語化すること。しかし、見ることは、書くことと独立はしていない。クールに見ることは出来ないのだ。見るものは読んでしまう、そこに自分自身を。関与しすぎるものに、自己を見失わせる。

    これはメタ小説だ。

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    Posted by ブクログ 2021年10月28日

    軽易な物語ではない。
    張り込みをする探偵が相手を知る度に自分とその居場所に迷い込む。
    語りの主観と客観が行き来する進行に読者も迷い込む。
    私とは誰なのか。彼は私なのか。
    個の存在に社会が付き纏う...
    その旨を暗に示唆する解釈を孕んでいるのか。

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    Posted by ブクログ 2020年01月05日

    オースターの著作を発見したのは「孤独の発明」だった、それからは底に流れるテーマを読み続けてきたが、著作順でなく、この「幽霊たち」を自分なりに初期作品の区切りとして最後に持ってきたことを、自分で誉めたい気分になった。これはどの作品にも流れている「孤独」というテーマの究極の姿を著したものだと感じたからで...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2018年11月18日

    先日読んだ『ガラスの街』に続く「ニューヨーク三部作」の第二弾。
    私立探偵ブルーは、変装した男ホワイトからブラックという男を見張ることを依頼される。しかし、ブラックの周囲では何も起こらず、退屈な時間を過ごすブルーは徐々に妄想を始め、その妄想にしたがって行動を起こす。このプロセスの描写は、徐々に深くなっ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年05月14日

    最初から最後まで現在形でのみ書かれており、主人公であるブルーの心理状態を想像しやすかった。そして内容にのめりこめた。

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    Posted by ブクログ 2022年08月04日

    事件らしい事件は最後まで全く起こらない。主観と客観がグチャグチャしててブルーとブラックがだんだん一体化していくような不思議な感覚になった。

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    Posted by ブクログ 2021年10月20日

    昔新潮社から1989年に発行された単行本を古本100円で購入。初読の際はうかつにもハードボイルド小説の積もりで読んで途中で放り出していたが、『読売新聞』が取り上げていたので、改めて読んでみると、滅法面白くて(ただしどこがどう面白かったのかは説明できない)、ほぼ一気読み。はたしてこの登場人物たちは人物...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年04月28日

     知らない作家の本を読む機会を本屋さんでひょいと見つけることがある。手に取って「これ好きかも」と本の方から呼びかけられたのがこれ。他の欲しい本と一緒に購入。

     案の定、ワクワクするような展開で秘密めいた人物が「どこでもない場所」へ行って「誰でもなく」なるなんて物語、本読みの醍醐味ですよ。想像力を搔...続きを読む

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