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私立探偵ブルーは奇妙な依頼を受けた。変装した男ホワイトから、ブラックを見張るように、と。真向いの部屋から、ブルーは見張り続ける。だが、ブラックの日常に何の変化もない。彼は、ただ毎日何かを書き、読んでいるだけなのだ。ブルーは空想の世界に彷徨う。ブラックの正体やホワイトの目的を推理して。次第に、不安と焦燥と疑惑に駆られるブルー……。'80年代アメリカ文学の代表的作品!(解説・伊井直行/三浦雅士)
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Posted by ブクログ
「孤独の発明」は別として。ニューヨーク三部作を「孤独」というテーマで括るにはこの作品で。狭い世界で、登場人物の少ないところがうってつけかもしれない。 オースターの著作を発見したのは「孤独の発明」だった、それからは底に流れるテーマを読み続けてきたが、著作順でなく、この「幽霊たち」を自分なりに初期作品の...続きを読む区切りとして最後に持ってきたことを、自分で誉めたい気分になった。これはどの作品にも流れている「孤独」というテーマの究極の姿を著したものだと感じたからで。 解説で伊井直行さんは、 三部作はそれぞれ単独で読んでもなんら支障のない作品群なのだが、他の二編をあわせて読むと、一作だけ読んだときとは随分印象が違ってくる「幽霊たち」は特にそうだろう。だから却って、真っ先のこれを読んで、奇妙な小説世界を堪能してみる手がある ---といっては強引に過ぎるだろうか。 全く、私と同じ読後感をもつ人だと、僭越ながらひそかに喜んだ、先に読んで、スタイルのヒントにするのは勿論いい、そして「幽霊たち」を最後に読んで、初期からの作品と三部作はこうしてテーマで繋がっている、と感じることも、オースターの作品を読む楽しみ方のひとつであってもいいのではないだろうか。 「幽霊たち」は奇妙な話で、世界がごく狭い。色の名前のついた人物たちが登場する。まず探偵のブルー、その師匠のブラウン。仕事として見張るように言われた対象のブラック、最初は謎の人物として現れるホワイト。脇役のレッドとゴールドもちょっとした彩を添えている。 ブルーはブラックを見張り続けている。定期的に報告書を送ればいい楽な仕事で、真向かいのマンションの部屋から見ていると、ブラックは一日机の前で何か書いている、作家らしい。 ブラックの生活パターンは見張る必要もない単調なもので、ブルーは変化のない時間に倦んで疲れて、次第に見張っている自分について考えるようになる。そしてついにたまりかねてブラックに接触を試みる。 彼と四方山話をするが、なかでも彼の作家の孤独についての話に心を引かれる。 会うことが重なってくると、ブルーはブラックの窓越しに感じる孤独が自分のものと同化してくるのを感じる。 お互いに身分が同化しお互いが裏表のように分かちがたくなったと感じ始めた朝、彼はブラックの部屋に入っていく。 長く見張るだけの生活はブルーの精神を現実生活から遠ざけ、存在の曖昧な時間を作り出していた。 こうして、奇妙な二人の人間が出会って別れる。ブルーはブラックを打ち倒し、現実であって非現実な感じのまま生活の中に戻ったが、いつか彼はブラックの世界に入ってしまっている。 色の名前のついた人たちは、ある意味人間の最大公約数であって裏返せば最小公倍数でもある。数字というものの意味を生物に置き替えれば、目にする複雑な色は突き詰めれば単純ないくつかの混色であり、違ったように見えても非現実的な世界でそれを見たり感じるとすれば、共通する感情や数字に変換されたものが絡み合っていることに過ぎず、いつか全ての根はゼロが虚数になるかも知れない、などと思いながらこの三部作を締める自分なりの感想にした。
脳味噌とはらわた、人間の内部。我々はいつも、作品をよりよく理解するにはその作家の内部に入り込まねばならない、とか何とか言っている。だがいざその内部なるものを目のあたりにしてみると、べつに大したものは何もない──少なくとも他人と較べて特に変わったところなんか何もないんだ。
探偵ブルーはホワイトから、ブラックを見張ってほしいという依頼を受ける。 ブルーはブラックの真向かいの部屋に住み観察を始めるが、彼の行動はといえば、何か書きものをしているか、散歩しているかのどちらか。 事件らしい事件も起こらず、ただブラックを見張り続けるほか何もすることのない日々に、ブルーはじりじりと...続きを読む焦燥感を募らせる。 無機質なニューヨークの街の中で、物語は色彩を失っていく――。 『書くというのは孤独な作業だ。それは生活をおおいつくしてしまう。ある意味で、作家には自分の人生がないとも言える。そこにいるときでも、本当はそこにいないんだ。』 『また幽霊ですね。』 『その通り。』 『何だか神秘的だ。』(引用) 書くということとアイデンティティをテーマに据えた、煙に巻かれるようなお話。 柴田元幸氏の訳が大変素晴らしく、何度も読み返したい。
鍵はウォールデンである。 ある男を監視する主人公は、男の買ったソローの森の生活を読もうとして挫折する。 ゆっくりと読む、それが主人公の陥った袋小路を打開する唯一の手段。 しかし、その機会を失った事で、停滞していた監視は、主人公を傍観者の立ち位置から巻き込む形で、監視される男へと、一種、予定調和の様に...続きを読む集約していく。 ゆっくり読むべきは、我々読者だったのか? この転換は、小説の丁度ど真ん中でピッタリと折り返す様に起き、計算された構成を味わえます。
奇妙な依頼を受ける私立探偵 ただ、見張り続けるだけ 何かおこるわけでもなく 次第におかしな思考になり おかしな行動をとる いったいなんなの! と、読む側もおかしくなる が、なんだか気になって気になって 一気に読まずにはいられない 読みおわっても 気になって仕方がない
何か起こりそうでなかなか起こらないし、読んでいるうちに主人公と自分がひとつになって一体この主人公は今何をしてて本来は何を成し遂げなければならないのか、主人公が誰かを見ているのか、逆に誰かが主人公を見ているのか、そもそも主人公は誰なのか分からなくなってくる。 最終的にはハッピーエンドとはいかずともトゥ...続きを読むルーエンドくらいにはなったんじゃないかと個人的には思う。失ったものは大きいけど。物語からの脱出成功。 オースター自身の書くことへの不安感が表現されていると思う。三部作の二作目から読んでしまったので残りの作品も近々読んでみたい。
そろそろ事件が動く頃だろうと期待するたび肩透かしを食らいながら読み進めていって、最後数ページでようやく自分がこれまで読んできた物語の正体がわかった。アハ体験かよ。
衝撃。 あらすじとしては単調なのに面白く読み進められる。奇妙な世界観。 自己、考えること、書くこと、見ること、幽霊たち、たくさん考えさせられる。
最後の最後で爆発する「ブルー」の怒りが凄まじい。 きっちり落とし前をつけて新しい世界へ去っていく。なかなか爽快です。 それにしても、行動範囲が限れた主要人物たった3人による駆け引き、よくこんな設定を考えたものだと感心した。
シンプルに読みやすい。 相手を見張るだけ、という単調な設定だからこそ、自己との対話を通して疑心暗鬼に陥っていく展開がとても良い ミステリーの展開がワクワクするので読み終わりのスッキリ感がありつつも、他者を通して自己の存在を確認するというテーマが最後に残されて、行為と行為による影響が人間を人間たらし...続きを読むめていると改めて考えさせられた あと海外小説、映画あるあるで名前覚えにくくて発生するノイズがなかったのが地味に助かった
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幽霊たち(新潮文庫)
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