作品一覧

  • 教皇ハドリアヌス七世
    5.0
    1巻4,356円 (税込)
    「まぎれもない世紀末文学者の一人であろう。」澁澤龍彦 「文学の森には驚くほど美しい宝石が隠れている。」河村錠一郎 冴えない元聖職者志望が、突然「ローマ教皇」に――!? 屋根裏部屋で一匹の猫と暮らす中年作家ジョージ。聖職者を志すも夢破れた彼のもとに、ある日突然、枢機卿が訪れる。「あなたが教会での将来を断たれたのは誤りでした。」念願の神父となったジョージが、観光気分で教会選挙に沸くローマへ行くと、知らぬ間に教皇に選出されていた! 「ハドリアヌス七世」を自称したジョージは、型破りな〈宗教改革〉に乗り出し、謀略渦巻く教皇庁に大波乱を巻き起こす――! 澁澤龍彦も注目した、異形の英国世紀末作家による〈伝説的奇書〉にして破天荒な〈自伝的幻想小説〉が、遂に邦訳!!! ★栞エッセイ=河村錠一郎 ・澁澤龍彦、生田耕作、丸谷才一、D・H・ロレンス、グレアム・グリーンらが注目・絶賛した「異形の英国世紀末作家」の代表作。 ・河村錠一郎氏の紹介により、文学の「裏街道」読者に邦訳が待望されていた「幻の奇書」。 ・造語や古語を鏤めた革新的で実験的な文学的手法を駆使した、英国モダニズム文学の正統な「古典的名著」。 ・聖職者を志すも挫折した作家の男が書いた「作家が教皇に成り上がる物語」。いわば「100年前のなろう小説」。 ・英ガーディアン紙「最高の英語小説100冊」選出。 ・英国の名門ペーパーバック「ペンギン・クラシックス」所収。

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ユーザーレビュー

  • 教皇ハドリアヌス七世

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    今年の翻訳大賞はこれで決まりだ。もう何年も前に『コルヴォー男爵を探して』(A・J・Aシモンズ、河村錠一郎訳)を読み、「これが今まで本邦初訳であったのがちょっと信じられない。稀覯本に限らず、奇書、珍書に目がない読者なら何を措いても読まねばならない一冊」と書いたことがある。そのコルヴォー男爵こと、フレデリック・ロルフの代表作『教皇ハドリアヌス七世』の本邦初訳である。

    待つこと久し。待ちわび、待ちあぐね、ついには老齢のせいもあって、待っていたことさえ忘れ果ててしまった今ごろになって訳出されるとは。生きていてよかった、というと大げさに過ぎるが、期待を裏切らない出来映えである。ギリシャ語、ラテン語はお

    0
    2023年11月01日

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