ゴリオ爺さん

ゴリオ爺さん

出世の野心を抱いてパリで法学を学ぶ貧乏貴族の子弟ラスティニャックは、場末の下宿屋に身を寄せながら、親戚の伝を辿り、なんとか社交界に潜り込む。そこで目にした令夫人は、実は同じ下宿に住むみすぼらしいゴリオ爺さんの娘だというのだが……。バルザックが描く壮大な小説絵巻《人間喜劇》の代表作を、鮮烈な新訳で。(解説・宮下志朗)

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ゴリオ爺さん のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2022年03月19日

    19世紀パリ社交界を舞台に描かれるフランス文学の傑作。モームの世界十大小説の一つ。光文社古典新訳文庫版。

    人間描写力すごすぎワラタ。いや人間観察力ともいうべきか、細密な心理や行動の描写が逐一的を得ていて圧倒される。段落などの区切りがなく長い文章が延々と続くため、序盤の間、舞台設定をつかむまではやや...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年10月28日

    2019.7.10付け朝日新聞掲載の「マンガ時評」で学習院大学教授の中条省平さんは、あの『闇金ウシジマくん』のことを「社会の諸相を細密で巨大な壁画のように描きだす現代日本のバルザック」と例えている。「ウシジマくん」に関する文章にいきなりバルザックが出てきたので、とても驚いた。

    中条教授はさらに書く...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2018年11月26日

    バルザックは初めて読んだが、この本が後世の作家に大きな影響を与えたことは間違いない。それはディケンズの作品にも感じられるし、ロマンロランの「ジャンクリストフ」にも出ている。

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    Posted by ブクログ 2024年01月23日

    なんという悲劇、いや喜劇か。こんな日常にはとても我慢できないだろうな。金、金、金の生む人間喜劇というか、パリという国が生み出したものなのか…いや、こんなことは世界のどこにだってあるよな。日本で言えば、始まったばかりの大河の時代なんかその最たるものなんだろうな。
    まぁでも、ゴリオ爺さんの奥さんはいつど...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年12月22日

    面白かったが、キャラクターの描かれ方が単純で、現実的でないような気がしたため、感情を没入させることはできなかった。でも「野心」とか「虚栄心」とか小説によく出てくるテーマについて色々と考察の深まるお話で、読み切ってよかったと思う。

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    Posted by ブクログ 2021年12月01日

    父性愛の極地
    レアリスム小説のはしり。ここから20世紀小説は「本当らしさ」からの脱却を求め始める。
    映画もあるらしいから観てみたい。

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    Posted by ブクログ 2020年05月05日

    フランス文学の傑作とされているゴリオ爺さんだ。一回読んだだけではなんのことやらよくわからなかった。
    ただ、この小説はゴリオ爺さんと法学を学ぶ学生ラスティニャックの関係性を書いた物語と捉えることもできるのではないかと感じた。

    パリの社交界に憧れるラスニャック。パリの社交界に身を置く娘にひたすら尽くそ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2019年02月17日

    薄情な娘たちに裏切られたゴリオ爺さんの最期の場面は心を動かされる。
    しかし、叙述が長いのと回りくどいのとで感情が遅れて追いつく感じになってしまうので、どうもダイレクトな感動には結びつきにくい。そこは古典なので致し方ないのかもしれないが読みにくいことには違いない。
    死の床のゴリオ爺さんの錯乱しながらの...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2017年11月09日

    ゴリオ爺さん、娘たちのことを愛しすぎてて、、、。

    ラスティニャックの出世欲と真心とのせめぎ合い、分かる気がする。

    あと、娘たちがゴリオに懐いたり、見捨てたりを繰り返してるあたりが残酷なくらいリアル。

    娘たちは父親の財産のことしか頭にないって最初から分かっててるゴリオ、虚しすぎ。

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    Posted by ブクログ 2022年11月29日

     19世紀パリの貴族社会と経済的下層社会の様子がつぶさに窺えた。主人公の学生ラスティニャックは、社交界デビューを果たしつつも同じアパートに住むゴリオ爺さんの二人の娘への献身的な愛に心を動かされていく。ゴリオ爺さんの行動は自身も行き過ぎが娘たちを駄目にしたと反省もしているが、他の生き方もできなかったよ...続きを読む

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