ある島の可能性

ある島の可能性

辛口コメディアンのダニエルはカルト教団に遺伝子を託す。2000年後ユーモアや性愛の失われた世界で生き続けるネオ・ヒューマンたち。現代と未来が交互に語られるSF的長篇。

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ある島の可能性 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    537P

    ミシェル・ウエルベック
    1958年フランス生まれ。ヨーロッパを代表する作家。98年『素粒子』がベストセラー。2010年『地図と領土』でゴンクール賞受賞。15年には『服従』が世界中で大きな話題を呼んだ。『ある島の可能性』など。

    0
    2024年12月28日

    Posted by ブクログ

    ウェルベックの短い引用に気になるものが多かったし、一応SFに分類されているということで、読んでみた。かなり哲学的な内容で、強制的に自分の今の生き方を見つめ直させられる。ウェルベックの、中年男性の悲哀を克明に描写する力はなんなんなのか。コロナ期はみんな引き籠もってオンライン通信ばかりしていただろうし、

    0
    2024年10月28日

    Posted by ブクログ

    傑作。
    ファインアートから先端科学、社会情勢、宗教、地勢学、そして人類の命題?であるところの愛について、余すところなく考えが巡る素晴らしい読書体験だった。未来からの注釈を過去を生きる自分たちが読むことになるスタイルも洒落てたし、何よりフォーカスされてる主人公が喜劇を生業にしていた点、読後に振り返った

    0
    2019年12月07日

    Posted by ブクログ

    老いるのが怖くなる小説だった。
    人が不死の技術を手に入れて、肉体が老いてもまた新たな肉体を手に入れることができるようになり、そうした未来の可能性において人類はほとんど解脱に近い静穏な状態なのだけど、そうした描写になぜか息が詰まる。宗教SF。
    その未来のダニエルの視点で現代のダニエルの手記を見通すなか

    0
    2019年05月31日

    Posted by ブクログ

    人生の成功者による快楽の追求。その果ての絶望を描いた傑作である。人は誰も老いには勝てない。描写は情け容赦なく、描かれた性への渇望はグロテスクである。主人公のダニエル1の若い女性に対する執着心、特に最後の無様な姿は見苦しく醜悪だが、それは単なる性欲を超えた一人の人間としての絶望の叫びだ。愛と性に対して

    0
    2019年05月28日

    Posted by ブクログ

    読み応えのある、読む価値を感じる作品。
    ウエルベックの作品はすべて読もう。

    著名お笑い芸人ダニエルの人生記と、それを確認し、注釈を加える2000年後の彼のクローンたち(24代目と25代目)の物語。
    ダニエルは辛口で卑猥な芸風で世間の人気を得、二人の女性を真剣に愛するものの、老いには逆らえず、愛に振

    0
    2018年11月04日

    匿名

    購入済み

    我々が中世やさらに言えば原始時代の人類の生き方を本当のところでは想像できないように、進化した未来人(ネオ・ヒューマン)は現代を生きる我々の苦しみを理解することはない。近現代の人間の苦しみは人間の実存に由来する普遍的なものではなくて、歴史的条件に由来するものでその条件さえなくなればその苦しみも無くなる

    0
    2025年09月21日

    Posted by ブクログ

    人と感想を話すことって大事だなーと思う

    特に本の入り口が、「人からお勧めされた」時は感想を必須で誰かと話さないと自分の中にモヤモヤが残ってしまう。

    これ面白いね!だけじゃなくて、これ気持ち悪いね、、って時は特にそう。

    ウェルベックはめちゃくちゃハードル上げられた本だった。でも、2005年にこれ

    0
    2025年07月19日

    Posted by ブクログ

    闘争領域の拡大に続いて2冊目のウェルベック。 序盤は冗長的で少し読むのが億劫になるが、途中から先の展開が気になって一気に読んでしまった。 人間の老いや愛することなど人間的な営みに対する大きな問いかけなのかなと感じた。近未来のネオヒューマンを通して過去の人間だったときの人生記を見ていく様が後半グッとく

    0
    2025年02月01日

    Posted by ブクログ

    22.11.12〜12.19
    快と不快のバランスがゼツミョーだった。ウエルベックの作品はいつもそうかもしれないけど。
    Back2Backな構成だから形式は『素粒子』に似ているけど、この小説は構造として『人生記』があるから、全体的にカッチリしてる印象を受けた。
    アイデアとしての人生記の面白さと、書き手

    0
    2023年04月27日

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