作品一覧 2022/12/23更新 嵐が丘 試し読み フォロー 一杯のおいしい紅茶 ジョージ・オーウェルのエッセイ 試し読み フォロー インドへの道 試し読み フォロー ウェイクフィールドの牧師 むだばなし 試し読み フォロー オーウェル評論集 試し読み フォロー 回想のブライズヘッド 試し読み フォロー 遠い山なみの光 試し読み フォロー パリ・ロンドン放浪記 試し読み フォロー 息子と恋人 試し読み フォロー 1~9件目 / 9件<<<1・・・・・・・・・>>> 小野寺健の作品をすべて見る
ユーザーレビュー パリ・ロンドン放浪記 ジョージ・オーウェル / 小野寺健 前半のパリでは、高級ホテル、高級レストランで働いていた筆者がその裏側のとんでもないカオスぶりを面白おかしく描き出す。人物描写が巧みで、活気にあふれた破茶滅茶な喧騒があたかも目の前で起きているかのような臨場感。どんちゃん騒ぎのパリ、ちょっとみてみたい。 後半のロンドンは、浮浪者に身を窶した筆者の、まさ...続きを読むしく放浪記である。魅力ある浮浪者仲間の生き様はときに明るく読める瞬間もあるが、根本的にはイギリスの制度上の問題や大衆の意識について、鋭い疑問を投げかけている。 ブレイディみかこ氏の「労働者階級の反乱-地べたからみた英国EU離脱-」でも似たようなことが述べられていた点は非常に面白い。 本書は約100年も昔に書かれたものにも関わらず、Brexitを引き起こしたイギリスの問題の本質について警鐘を鳴らしていたのである。 (というか100年あっても人間の性質なんてほとんど変わらないのだとも言える) 大衆、いわゆる一般市民と自負する人々の視点からは、”彼ら”(=浮浪者、失業者たち)は労働意欲がなく、酒ばかり飲んで、ときには暴力を振るう危険で野蛮な奴ら、というレッテルを貼って別人種だとみなされる風潮がある。自分も一歩踏み外せば失業して同じような生活になる可能性があるにも関わらず、意識の上では社会階層が完全に分断されているようだ。 オーウェルが指摘したこの分断意識の問題は、100年後のBrexitの国民投票において、”見捨てられた人々の反逆”として形に現れた。 イギリスだけじゃなく日本、というか世界中で分断が進む現代においては絶対読んでおくべき本。社会の一員として、この問題を”自分ごと”だと意識するための重要な視座を与えてくれる。 Posted by ブクログ パリ・ロンドン放浪記 ジョージ・オーウェル / 小野寺健 前半はパリの貧窮生活、後半はロンドンの浮浪者生活を描くルポルタージュ。 パリのホテルの裏方現場の様子が、具体的かつとてもイキイキしていて、目に浮かぶようだ。 ロンドン生活の描写はもっとあっさりしているが、罵言の変遷や施しを受ける浮浪者の心理など、オーウェルの着目点は今読んでも新鮮で魅力的だ。 翻訳...続きを読むもとても読みやすい。 Posted by ブクログ インドへの道 E・M・フォースター / 小野寺健 前半ではイギリス人とインド人が分かり合える希望がある。しかしある事件をきっかけにその希望が途絶えたように思われ、インド人アジズの反英感情は爆発する。それでもいつかは本当の意味で友人になれる日が来るのではないかという希望が再び暗示される終わりを迎える。 まごうことなき傑作。イギリス人がインド人を軸に...続きを読むこのような物語を書けるものなのか。著者E・M.フォースターのもう一つの代表作『ハワーズ・エンド』は好きな人もたまに見かけるが、個人的にはそっちよりもこちらの方が好みだった。 Posted by ブクログ 遠い山なみの光 カズオ・イシグロ / 小野寺健 カズオイシグロさん、生まれも育ちもイギリスだとおもってたけど、5歳までは日本に居たのね 足に絡まるロープがループするとこ怖 えつこさんがさちこさん、、? Posted by ブクログ 一杯のおいしい紅茶 ジョージ・オーウェルのエッセイ ジョージ・オーウェル / 小野寺健 言わずと知れた『動物農場』『1984年』の著者、ジョージ・オーウェルのエッセイ!どんな人なのかと思ったら、回顧主義者のちょっとメンドクサイおっさんで、食器洗いに苦心している庶民的なところもあり、全文通して真面目な文体なのにめっちゃ面白い人だった(interestingというよりfunny)! 第2...続きを読む部の『ジュラ島便り』はジョージ・オーウェルが知人にあてた書簡をとりまとめたものなのだけど、この時に、あの『1984年』を書いていたんだなぁ、と思うと不思議な感じです。この手紙を書いた2、3年後には亡くなってるんですよね。人生は短い。 もし、ジョージ・オーウェルが現代に蘇ったら、私なら間違いなく、いの一番に彼に食洗機を見せる!! Posted by ブクログ 小野寺健のレビューをもっと見る