メルヴィルの作品一覧
「メルヴィル」の「白鯨」「書記バートルビー/漂流船」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「メルヴィル」の「白鯨」「書記バートルビー/漂流船」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
「書記バートルビー」
1853年に発表された作品なのに、現代人である我々にも落ち着かない読後感を齎す普遍性を持つ作品。資本主義の価値観と距離を置く読み手にはバートルビーの「そうしない方がいいと思います」という静かな抵抗や、その後の一切の拒絶に、少なからず共感を抱くのではないだろうか。最後にある“配達不能郵便物”というメタファーは、バートルビーが届ける言葉の宛先を失った存在だと示唆しているのと同時に我々自身も世界と切り離された希薄な存在であるということを突き付けてくる。
「漂流船」
アメリカ人のデラーノ船長を視点人物にしてサンタ・マリア島の沖合に漂流してきたスペインの奴隷船「サン・ドミニク号」
Posted by ブクログ
面白かった。
船に乗るまでは語り部として明確にこちらに物語を伝えていたイシュメールの存在(自我というべきか)がいつのまにか消えほとんど三人称の小説のようになっているのに時折思い出したように「わたし」が戻ってくるところなどそれこそまさに浮き上がっては沈む鯨のようで、おそらくはそのような広い意味でも鯨が主人公の小説なのだろうな、と感じた。
序盤の陸上での物語の中のイシュメールとクィークェグの友情(というには描写が濃すぎないかと思ったが、実際同性愛関係として見られている向きもあるらしい)、エイハブの己の狂気を自覚してなお止まらぬ狂気的な復讐心、そしてそれらを全て押し流すように、いとも簡単に何もかもを
Posted by ブクログ
とてもボリュームのある作品。あらすじは比較的単純だが、哲学的思想が散りばめられていて考えさせられる。聖書やギリシア神話からの引用が多い(岩波文庫版は、注が物凄く詳しい)上、くじらに関する専門的な記述も多い。池澤夏樹は、『白鯨』は、データベースであると言っているが、それはあくまでもくじらに関してだけ。この作品の魅力はそんなデータベースにある訳ではない。くじらが好きなので、そのくじらのデータベースも魅力的なのだが。
1851年にアメリカで書かれた文学作品が、現代政治を読み解く装置としても働いている。不思議で奥深い作品だ。サマセット・モームが世界の「十大小説」に選んだことだけのことはある。1851