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Posted by ブクログ
ジャンヌ結婚までの流れが早すぎて、残りページ数を考えても、悲劇が起きる予感はしていた。
ジャンヌがジュリアンへの愛が揺らぐシーンから雲行きが怪しくなっていった。新婚旅行でチップをあまり渡さなかったり、急に態度を変えたり。
夫婦の仲がだんだん冷めていく様子がリアル。ジュリアンの行動がいちいち蛙化現象を誘う行動なの勘弁してくれ…
ジュリアンもポールも控えめに言ってゴミクソ。ただ、ジャンヌの不幸を引き立てているという意味では一役買っている。
虚無な生活とはおそらくこういうジャンヌのような生活を指すのだろう。しかし、最後の最後でポールの赤ちゃんを連れてきたロザリのセリフからは、ほんの少しだけ希望が見えた気がした。
Posted by ブクログ
ずっと読んでみたかった古典
最近この光文社古典新訳文庫の本をよく手に取ります
すごく読みやすい
他の訳を読んだことないので、この作品が特に読みやすいのかもしれないけど
純潔に育てられたジャンヌが、恋をし結婚、夫の不貞行為に悩み、親の死も経験する
愛する息子は、手紙で金を無心してくる
ジャンヌが過酷な人生を生き抜く
リゾン叔母さんが良い役どころで、
ジュリアンがジャンヌに優しく
「足が冷たくはありませんか」と尋ねたことに
「私は、誰からも、一度もそんなことを言ってもらったことがない」
と泣く姿が哀れな印象があったけど
最後の方になると、独り身は極端な不幸に会うこともなく、自由に動けることが、
もしかして幸せかもしれないと読んでいて思えました
そして最後のロザリのセリフ
「人生ってのは、皆が思うほど良いものでも、悪いものでもないんですね」
Posted by ブクログ
恵まれた境遇で育てられた娘ジャンヌが、希望と期待を抱いて愛した男性のもとへ嫁ぎ結婚生活が始まる。しかし皮肉にも、そこから彼女の転落人生は始まった。
リアリズム文学の名作として挙げられる本作ですが、これが『女の一生』であったら人生に匙を投げたくなります。
女癖の悪い夫、心を通わせた友人、そして最愛の息子にさえ…。題名は『裏切り』でも良いのではと思うほどジャンヌには苦闘と絶望の日々が押し寄せます。薄幸な彼女がそれでも周囲に期待し、夢破れ打ちひしがれる姿に、もう可哀想すぎて読んでいられないと暗い気持ちになるか、悲劇のヒロインと化した主人公に好奇心すら湧き読み進めるかは読者によって異なるかと思いますが、私は訳の読みやすさにも助けられ後者でした。女中がポツリと漏らしたラスト1行に、この本が伝えたかった全てが詰まっているように思います。
自分の人生に悲観し嘆きながら生きるか、与えられた環境のなかで逞しく切り開きながら生きるか。実は様々な「女の一生」が垣間見える味わいのある作品です。
Posted by ブクログ
ありふれた人生の惨めさ、滑稽さ。年齢をとってから読むと、それは笑えるし心安らぐし、救われる気がするから不思議だ。
人生に夢見ていた主人公が現実に打ちのめされていく。しかし自分は不幸だと考える主人公だけでなく、登場人物すべてが現実の中でみっともなさを晒しながらも、それでも何とかギリギリ現実社会の中に踏みとどまって夢を抱き続けるのだ。
自然主義文学の代表作と評されているが、リアリズムとは堅苦しいものではなく、現実社会の中でお互いに恥らいを持って知らないふりを決め込んでいる、人間のみっともなさをさらりさらりと描いてくれるのだ。
良いことでも悪いことでも、何かが自分の前で起こるのは不幸ではない。それはある意味で豊かな人生でさえある。
この物語の最重要人物はリゾン叔母である。だって彼女はいつも側にいるのに家族親戚にさえほとんど存在しないかのように人生を生きて死んでいくのだ。彼女の目から見たら、主人公の人生さえ幸せとしか言えないのではないだろうか。
Posted by ブクログ
壮絶な話だった。
女性版、ヨーロッパ版『暗夜行路』を感じた。
主人公ジャンヌはジュリアンと結婚するも、ジュリアンは乳姉妹のロザリを妊娠させ、ジャンヌは発狂しかける。しかしジャンヌはジュリアンとの間にできた我が子を溺愛し、生きる希望を見つける。ジャンヌが仲良くなった伯爵夫人とジュリアンが愛人関係になることが発覚する。母親が亡くなる。母の死に悲嘆に暮れるが、母が奔放な女性だったことを手紙で知り、心が荒れる。神父に入れ込むが、教義オタクのような神父に嫌気(?)が指す。ジュリアンと愛人関係にあった伯爵夫人の旦那が、ジュリアンと伯爵夫人を亡き者にする。ショックでジャンヌは流産。お父さん、叔母さんも亡くなる。ジャンヌは度重なる心労で老婆のようになる。息子は甘やかしすぎたため放蕩を繰り返し、ロザリがジャンヌを助けるために戻ってきて、住み慣れた家を手放すことになる。ジャンヌは息子が可愛いあまり、何度も息子の言いなりになり疲れ果てるが、最後に孫を抱いて希望を抱く?っぽい話だ。(あまりに出来事が多すぎるので、順番が違う部分があるかもしれない)
結局みんな自分勝手だと思った。
旦那のジュリアンは金銭感覚が合わない吝嗇家で、上っ面はいいが、頑固でマイルール強め。読んでいると、ジャンヌが好きだったのではなく、ジャンヌにはお金があるから&肉体を自由にできるから、という理由や目的で近づいたようにしか思えない。こんな人と結婚したら、しがらみだらけで不幸になることは目に見えているが、ジャンヌの世界には適齢期で良さそうな男性がきっとジュリアンしかいなかったのだろう。気の毒である。ジュリアンには怒りが湧く。全て自分の都合の良いように解釈、主張する。浮気をされても神父の教えによってジュリアンを許さないといけないことに、憤りを感じた。なんでも許すならやりたい放題ではないか。また自分の娘を汚された父である男爵と母の男爵夫人もジュリアンに対して怒っていたものの、自分たちも若かりし頃同じようなことをやっていたことを思い出して口をつぐむあたりは、自分が1番大事なんだなという調子の良さを感じて嫌だと思った。時代のこともあるが、ジャンヌは自分自身の世界を確立した方が生きやすかったのではないか。彼女はいつも他人に振り回されている。そして希望だと思った息子も溺愛しずきたあまり、息子に良いように利用されてしまっていた。子供を大事にすることは母親として素晴らしいことだが、旦那の浮気などで精神的にアクセルとブレーキが上手いバランスで働いていないように思う。結局他人に依存することが多かったのが、彼女の不幸だったのではないかと思う。
でも長い人生、こんな感じで大変なんだろうなと思った。ジュリアンがロザリを妊娠させたことが分かったあたりからこの話は読むのが面白くなっていった。そして世間知らずなのに?(だから?)妙に過激な行動をとるジャンヌももはや面白い。これがフランス文学かと思った。結婚の重み、しがらみにもなることを痛感した。
神父と叔母の役割は何か?
神父→神を信じて幸せになる、ではなく生の生命から生きる希望を感じることへの対比?
Posted by ブクログ
京都〜山形への新幹線で一気に読んだ。超おもしろかった。
「アンナ・カレーニナ」のアンナも、この「女の一生」のジャンヌも(あと他にもいた気するけど)、テンション上がり下がり激しくて情緒不安定気味で美しくて無垢で無邪気で無知でなんか不幸。ヨーロッパの貴族って皆こういう感じなの?そんな彼女たちに共感して心寄り添わせることなんて普通に考えてできないんだが、何故か、できるんです。モーパッサンすごい。
最初ジャンヌが恋に恋して、恋の歓びにおののく場面、素晴らしかった。読んでるだけで光が差してきそうだった。でも美しい場面だからこそ、だいたいのあらすじ分かってるからか、のちの不幸な人生との対比が際立ってしまって読んでて辛くなった。それにしてもジュリアンて嫌な男。こういう男だけは好きにならんようにしよう!と、気を引き締める!
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