ブックライブでは、JavaScriptがOFFになっているとご利用いただけない機能があります。JavaScriptを有効にしてご利用ください。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
来店pt
閲覧履歴
My本棚
カート
フォロー
クーポン
Myページ
2pt
修道院で教育を受けた清純な貴族の娘ジャンヌは、幸福と希望に胸を踊らせて結婚生活に入る。しかし彼女の一生は、夫の獣性に踏みにじられ、裏切られ、さらに最愛の息子にまで裏切られる悲惨な苦闘の道のりであった。希望と絶望が交錯し、夢が一つずつ破れてゆく女の一生を描き、暗い孤独感と悲観主義の人生観がにじみ出ているフランス・リアリズム文学の傑作である。
アプリ試し読みはこちら
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
この作品好きすぎる…!モーパッサンの人生における現実を浮かび上がらせる残酷なまでの冷徹な観察眼と、直接そうとは表現せずとも登場人物の心情の奥底まで読者の心に突き刺してくる表現技術によって、長編とは思えないほどあっという間に引き込まれ一夜で貪るように読破してしまいました。 はじめ完璧な男性に見えた夫...続きを読むジュリヤンが、新婚旅行の最中から徐々にそのケチで小狡い性格を露呈していく描写のなんと面白いこと!それに対し、あれほど夢見がちにジュリヤンに恋していたジャンヌにその存在を「赤の他人」を言わしめるほど諦めに満ちた冷めた感情のなんとリアルなこと! 劇的な展開に引き込まれる作品でありながら、母親に裏切られたあの永遠の別れの夜の情景や、引っ越し準備の際に育った家の思い出を名残惜しむジャンヌの言動など、とにかく何気ないひとつひとつの文章にハッとさせられます。彼女の行動から、感情表現などほとんどなくても、その悲しみや失望、喪失感が胸に迫るのです。 生きる時代も国も家族もまるで違うのに、どうしてこんなにもジャンヌの人生がまるで自分のことのように感じられるのでしょうか。物語そのものが面白いのはもちろん、文学の尊さを感じられる作品でした。
風景描写が素晴らしかった 目の前にその光景が広がるようで、まるで見たことのある景色のように感じる。 海がみたくなった。 ジャンヌが夢見心地から現実を知る時が来た時はつらかった。 結婚するような年までそういったことに全くの無知であることは、恐ろしい事だと思う。 愛したひとからの裏切り、不信続きの人生...続きを読むだが、孫娘とロザリによってこの先は幸せに生きられるのか。 叔母の最後の登場がいつか思い出せない。 でも読み返してまでいつだったかを確認する気もおきない。 いつの間にか一読者である自分さえも叔母を軽んじている不思議
「朝ドラ」ことNHK『連続テレビ小説』題材によくある 「波乱万丈な女性主人公の半生」もの 小説分野でいうなら女性が主役の教養小説 というものの古典 フランスの田舎の田園に生きたある女性の半生 書かれたのは1880年くらい なので「女性」というものの扱いが現在とはいろいろ違うと思われる 題名の『女の一...続きを読む生』は大正二年に和訳されたとき付けられたらしいが 現在だったらこの題名にはならないのでなかろうか 「女性の生涯とはだいたいこのようなものであるとして、作者から客観的に外からながめられている」 というように解説には書いてある ほほう 「朝ドラ」のようなものは小説の分野でいうなら何にあたるのだろうか 主人公が男性の場合だったらどうか 主材料における「仕事」「家庭」の割合の違いの他に 男性と女性はそれほど明確にわけられるものだろうか この作品では「ある1人の女性の半生」を 「だいたいこのようなもの」と表現するには不十分 修道院時代がまるきり空白であるし 解説にあるように本編も短編の断片のつながりでしかなく 主人公の家族に向ける視点しか書かれていない 都会へのあこがれはなく田園に住みたがるのだが 新婚旅行はイタリアに行きたがるのである 主人公の行状に「だいたいこのような」とみられる すなわち「朝ドラ」のような一面は確かにあるものの それは男性側である彼女の夫も彼女の両親のどちらにも変わらずあるものだ この時代のある「生涯」がこの小説のようで それが100年後にも「だいたいこのような」普遍性を持つのは確かでも 「女性の」だけ であることにはかなり疑問 同じように教養小説といったら男性のもので 女性は「少女」「娘」の次は「妻」で「母」で上がりであるのは だいたいそうかもしれないが 男だっていつの時代でも家庭においてはだいたいそのようなものである 外では仕事で名誉で英雄で事跡で歴史で蹉跌で諦観で教養小説なのかもしれないが 家庭のなかだけだって仕事とだいたい同じようなものではないか 演じるひとは同じなのだから と(この題名をよしとする)解説に文句を書いたが 内容には特になし この前に読んだ武者小路せんせいの『友情』と比べると どちらが「古い」のかわかったものではない その時代を描くことの結果が どの時代でも変わらぬひとの在りかたでなければならなく そのほうが偉くて高くで良い というわけではもちろんないが 100年後も読まれるのがどちらかは明らかである
世間知らずのお嬢さんが、女という魔物(!)に成長していくまでを克明に美しく描いている。ジャンヌに、目も当てられない悲劇が次々降りかかって来ても、男どもがどんなに馬鹿で愚かしくっても、そんなのどうでもいいんですよ!女って強いってか底が知れないんです。泣いて打ちひしがれてそんなの抱えたまま達観しちゃって...続きを読むなんかうまく説明できない…。モーパッサンには身近な観察例がいたんだろうか。なんでこんなのかけたんだろう。そして最後に付け加えるのは、男と女ってどうしてこうも同じ方向見ていることが難しいんでしょう、ってことです。
フランス文学らしいフランス文学。文字通り哀れな女の一生を描いている。面白い。登場人物も作者も違うのだが、雰囲気が「ボヴァリー夫人」と似ている。
山本有三の『女の一生』と読み比べた。どちらも素晴らしい。女の一生には儚い美しさや悲しみが伴っている。恋愛。愛した人の裏切り。出産。子どもの成長と母からの独立。女であるということは、どういうことなのだろうか。女の一生とは、女とは何かを確認していくプロセスなのかもしれない。確実に私もその道を歩いてる気が...続きを読むする。
海をはじめとする美しい自然の描写と、冷静すぎるほどの人間の描写が印象的。 この本に出てくる程では無いにせよ、男性特有の冷たさは心当たりある人も多いのでは。しかし女性においてもジャンヌの母も浮気していた様に、結局は人間ってこんなものだよね…という話をジャンヌの目を通じて語っている。 ジャンヌもそんな風...続きを読むになるかなと思っていたら純粋なままで、最後は彼女の欲しがっていた女の子を抱いて物語が終わる。 リゾン叔母さんは可哀想で、それゆえの歪んだ部分も見えてとても好き。何か問題起こすかなと思っていたら、そのまま亡くなってしまった。
順風満帆な貴族の娘のジャンヌ。彼女の幸せな少女時代とそこから転落していく人生がひたすら悲惨だった。だからこそ、物語を締めくくる最後のセリフは悲しみを乗り越えていくジャンヌと読者の胸に希望を灯す美しいものだった。
これ結構あるあるだったのかな…とおもうとガーンとなるが、 まあこのくらいてんこ盛りじゃなくても、要素要素はいまでも見聞きするか… 結婚した女の一生に起こる最悪のあるある詰め放題パック300ページどん!!!! 逆にこれの反対をいけばめちゃくちゃ幸せになれそうとさえ思える
思っていたよりは読みやすかった。 良妻賢母がよしとされる時代の女性の人生について、非常にリアルに感じることができた。 「夫に恵まれなかった」という考え方はイスラムの物語でも見かけたことがあるけれど、そんなことを理由に自分の人生を振り回されたくないよね。 フェミニズムの議論の題材にも使えそう。 読んで...続きを読むそのまま、ではなく誰かと議論したくなる作品。
レビューをもっと見る
新刊やセール情報をお知らせします。
女の一生
新刊情報をお知らせします。
ギ・ド・モーパッサン
新庄嘉章
フォロー機能について
「新潮文庫」の最新刊一覧へ
「小説」無料一覧へ
「小説」ランキングの一覧へ
モンテ=クリスト伯(1)
狂女
試し読み
青い鳥
ある女の告白
ある自殺者の手記
親ごころ
作者のこれもおすすめ一覧へ
一覧 >>
▲女の一生 ページトップヘ