海の沈黙・星への歩み

海の沈黙・星への歩み

ナチ占領下のフランス国民は,人間の尊さと自由を守るためにレジスタンス運動を起こした.ヴェルコールはこうした抵抗の中から生まれた作家である.ナチとペタン政府の非人間性をあばいたこの二編は抵抗文学の白眉であり,祖国を強制的につつんだ深い沈黙の中であらがいつづけ,解放に生命を賭けたフランス人民を記念する.

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海の沈黙・星への歩み のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2020年06月17日

    映画にもなりましたが、終始静かな作品で心に残ります。レジスタンス、運動に加われなくとも、私達に出来る、出来たのは、海よりも深い沈黙を徹すこと。

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    Posted by ブクログ 2016年02月23日

    フランスを愛し、フランスに憧れた他国人が、戦争という非常時において挫折し、希望を失って去っていくまでを、抑えた筆致で描いている。これは、「暗殺された愛」という言葉で表現されている。「星への歩み」では、主人公を殺すのは敵国人ではなくフランス人である。それが一層悲壮である。
    (2016.2)

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    Posted by ブクログ 2014年02月08日

    何度も読み返した記憶があります。
    レジスタンス文学は今や時代遅れかもしれません。
    しかし哀しさ、切なさが静かな音楽のように流れるこの小説、今でも読む価値は十分あると思います。

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    Posted by ブクログ 2019年03月10日

    岩波文庫赤

    ヴェルコール 「 海の沈黙 星への歩み 」 ナチス占領下のフランスを描いた 抵抗文学2編

    「海の沈黙」ナチス将校に対して、沈黙により抵抗したフランス人の物語。ナチス将校の巧みな懐柔策に対して、徹底して 沈黙を貫く姿を描く。沈黙であることが 自由と正義に基づく抵抗を より一層 際立たせ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2014年01月25日

    抑制された怒りの迫力を体感する読書。
    敵国の非を糾弾することに終わらず、内なる敵も睨んでいる。「星への歩み」の主人公は帰化してフランス国籍を取得した男であり、生まれながらにフランス人だったものとの比較の中で、愛国感情についても一考察入っているところが、この物語の深みであると感じる。

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    Posted by ブクログ 2018年03月05日

    海の沈黙

    静謐な物語。
    重く垂れ下がった空気が存在する。
    そして、かぎりない 沈黙が。

    ドイツ人将校が、私の家にやって来た。
    そして 2階に住むようになった。
    寒い夜に 暖炉にあたりに来た。
    蜂の羽音のような声で、いろいろ語った。
    かれは 作曲家で フランスが好きだった。
    しかし、私と姪はひとこ...続きを読む

    0
    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2011年12月22日

    フランスとドイツという二国間にあるものは複雑で、日本人にはおいそれと理解出来ないものだと思うけれど、これを読むとその末端には触れられる気がする。

    抵抗文学、というにはあまりに繊細で切ない。

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