無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
Posted by ブクログ 2016年03月04日
詩的な表現を多く含んだ小説なのか、と思ったがこれは違う。
うたかたの日々は、一文一文を真に受け、作中世界の在り方に没入していかなければならないタイプの小説で、伏線や隠喩を解き明かすといった読書をする人にはこの作品の良さが分からないだろう。
我々が生きている世界では、肺に睡蓮は生えない。ハツカネズミ...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年10月30日
面白かった・・・。
以前に別訳で「日々の泡」のタイトルの文庫本を買ったことがありました。もう10年以上前だったか。そのときは申し訳ありませんが、何が何だか訳のせいかのめりこめず、早々に脱落。
今回は、ほぼ盲目的に信じている光文社の新訳であることと、野崎歓氏の訳ということで再購入。読破。
いやあ、...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年06月15日
キッチュ!これに尽きる。読みやすくてサクサク読みすすめられる。
ガジェット満載の楽しいB級文学といったところ。
そんなジャンル存在するのかどうか分からないけど、大好きだ。
例えば映画『唇からナイフ』を観たときの感覚。ワクワクする。
いや待て、そういやこれの映画版観にいったわ。いまはなきシネセゾン渋...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年08月10日
僕たちの生きる世界とはちょっと違い、まるで夢の中での出来事のような非現実的な世界設定に最初はちょっと戸惑うが、物語全体に漂う、青春とその喪失感を描くのにはこれしかないという世界が素晴らしくも悲しい。物語は(お金とか仕事とか)どんどん現実の重みに潰されていくのだが、それでも非現実感は最後の最後まで強調...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年02月25日
「さあ行こう、猫ちゃん」
「これ、猫の毛皮じゃないわよ、オオヤマネコよ」
「オオヤマネコちゃんっていいにくいな」
ひたすらにハッピーで太陽の真下にいるような前半から物語が終わりに近づくにつれて状況がどんどん悪くなっていくのは読んでいて辛かった。儚い。ところどころに散りばめられているファンタジー...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年12月21日
幻想的な表現も助長し、
前半は兎にも角にも甘ったるい場面や描写が多く、カロリー高めであったが、
後半の落ち方に容赦がなく、ひたすら悲しい気持ちに。
とはいえ、思い返せば前半から容赦なく人が死んでゆく世界だった。
その世界に入り込むことへの準備さえできれば、
マジックリアリズムの面白さは跳ね上がる。...続きを読む
Posted by ブクログ 2014年06月02日
美しく楽しい日々が結婚式を境にどんどん転落していく。誰にもどうにもできない虚しさ。ラストのキリストとの対話、ハツカネズミがとてもとても悲しい。全てを読み終えて、まえがきに「大切なことは二つだけ。どんな流儀であれ、きれいな女の子相手の恋愛。そしてニューオーリンズの音楽、つまりデューク・エリントンの音楽...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年10月23日
映画を見てやるせなくなったので、救いを求めて原作を読みました。結末が変わるわけではないので救われたかどうかは微妙ですが、読んだ後と前では印象がだいぶ変わりました。原作も映画もファンタジックな世界観は同じですが、映画の方が実写として現実味が強調される分、悲惨さが増しています。
その点文字だとシュールさ...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年06月17日
ヴィアンはルイス・キャロルを読んでいたのだろうか。
ふつうのラブストーリーを想像すると出鼻をくじかれる。
原語も流行ったころのフランスの世相もわからないから理解できない。という考え方もあるけど。夢のように突拍子なく展開する物語を楽しんでしまえばいいとも思う。子どもの時に不思議の国のアリスを読んでいる...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年02月20日
幻想的でありながらも淡々の物語が進んでいく。
お伽話のような感覚でありながら、音楽描写も表現豊かに描かれており、
すごく切ない大人の童話。
肺の中に睡蓮が育つ病気に侵されてしまうヒロイン。
それを献身的に見守る主人公。
にしても、悲しい物語であり、純愛。
そして、最初のまえがきから、印象的。
...続きを読む
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。