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孤独な天才芸術家ジェドは、個展のカタログに原稿を頼もうと、有名作家ミシェル・ウエルベックに連絡を取る。世評に違わぬ世捨て人ぶりを示す作家にジェドは仄かな友情を覚え、肖像画を進呈するが、その数カ月後、作家は惨殺死体で見つかった―。作品を発表するたび世界中で物議を醸し、数々のスキャンダルを巻きおこしてきた鬼才ウエルベック。その最高傑作と名高いゴンクール賞受賞作。
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Posted by ブクログ
ウェルベックはスキャンダラスなイメージだけが先行していて買わず嫌いだったけど、名声に負けない傑作!読んで良かった。
22.9.14〜29 ウエルベックの作品を読むと、毎回中盤でほだされるのはどうしてだろう。主人公が語る建前の中からその奥にある感情を読み取れるようになるからなのかな。特に、この作品だと父との会話でうおーと感動して、そのままぐいぐいと読んだ。書き出しからある種のこっち側への宣言みたいに見て取れる/作...続きを読む家ウエルベック自身がこちらに見せかけている言葉たちも好き。カラックスのポーラXみたいだと思った。ウエルベックのなかだと一番好きかも。
2012年頃、壊疽を起こしつつも自己増殖をやめない市場経済とその中での生活に倦んでウィリアム・モリス社会主義を標榜した。同時期に発行された、作中で度々モリスに触れるウエルベックの『地図と領土』。漠として抱き続けているこの気鬱さの実体が、ものすごく精緻に暴かれたような。圧倒された。 『服従』におけるユ...続きを読むイスマンスや、この『地図と領土』におけるモリスなど、ウエルベックが作中で重要なモチーフとして取り上げるものと、自分がそれらに興味を持つ時期が全くかぶっていることに何か不思議さと、不健康な誇りを感じる。
架空の芸術家の一生を描いたウェルベックのゴンクール賞受賞作。架空の図録とか、架空の美術展を描いた小説はいくつかあるが、ここまで壮大に「架空の近代芸術」を描く(予言する、というべきか?)とは度肝を抜かれた。さらにウェルベックが惨殺されるという驚天動地の展開で警察小説テイストも加わり、ボリュームたっぷり...続きを読む。ウェルベック特有のあからさまなセックス描写は必要最小限で控えめ…かなぁ。
①文体★★★☆☆ ②読後余韻★★★★★ この小説の主人公は現代アーティストです。この主人公が物語のなかで作り出す芸術作品の表現描写がすばらしく、とても感銘を受けました。この作品群は視覚を主にしたものがほとんどといっていいのですが、文章でこれほど表現されているものを私は読んだことがありません。実際...続きを読むこの作品を見てみたいと思いました。 そしてそのお父さんが建築家、というか大手の設計会社の経営者というほうが近い人物なのですが、そのお父さんが彼の創作活動のひとつのキーパーソンにもなります。主人公の彼のお父さんとの会話からは、若い頃はデザイナーであるウィリアム・モリスにあこがれたはなしであったり、反対に近代建築の巨匠であるル・コルビュジェの考え方を批判などが触れられています。でもそれは自分が成し遂げれなかったことに対する嫉妬そいうか羨望も思わせます。建築好きとしては、この場面は話のなかで印象的なところのひとつでもあり、登場人物を通して繰り広げられる作者の考察や偏愛が多くをしめ、それはこの小説の中で様々な分野の視点で語られ、それがこの小説の魅力にもなっています。それらがストーリーの中でうまく整理されて語られているところに、この作家の力量の大きさを感じます。
著者本人が登場して惨殺されるという突拍子もない設定だが物語は破綻することなく粛々と進んでいく。ユーモアと批評を散りばめた文体がクセになる。現代におけるアートのあり方をテーマに選んだこの作品がフランスで非常に高い評価を得たのは、そもそもアートに対する関心や批評性が高いからとも言えるだろう。肖像画を描く...続きを読む画家の心情は想像するしかないのだが、村上春樹による「騎士団長殺し」にも描かれていたように対象の姿からなにかを掘り起こすような内面的な闘争がそこにあるのだろうか。興味深い。
作者が作中に登場するにしては「重要とはいえ脇役」って珍しいような、コレやったら本人役やなくても良くね?とも思ったり。あと、何となく雰囲気が春樹っぽいような、春樹のそういうとこあまり好きやないような。いや、最近の春樹読んでへんけども。
「素粒子」に比べて政治的主張の色彩が薄い点で、より純粋かつ大衆に受け入れやすい小説。現代の商業的芸術に異議を唱えるべく、作家自ら死体となって現れるあたりは衝撃的でもある一方、心から美術を愛する人たちにとってはある種の救いになる作品でもあると思いました。
☆3.5。 どんな話なのだろうと思ってたらアートの話だった。 文庫本あとがきに「服従」について記載があった。 つぎは「服従」を読もう。 映画化するとして勝手にキャスティング考えてみた。考え中 ジェド…マチューアマルリック オルガ...イリーナシェイク ウエルベック 父 ギャラリスト マリリン ジャ...続きを読むスラン...ヴァンサンランドン エレーヌ クリスチャン...ラファエルペルソナ 単行本の表紙はフェルメールっだったけれど文庫のはそういうことだったのね。
初ウェルベック。 主人公の芸術家についての詳細な描写が多いので興味を持って調べたら、架空の人物、作品の題名もモチーフも全部架空だったのね。 位置付けを知らないまま読み始め、どういう方向性になるのか戸惑っていたら、第3章で急展開を見せるし… 現代のフランス社会と芸術に詳しければ、この本に出てくる人物...続きを読むやメディアの意味とニュアンスについて、作者の感覚と同じものを持てたのかもしれない。
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地図と領土
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ミシェル・ウエルベック
野崎歓
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