作品一覧 2023/03/01更新 SFのSは、ステキのS 試し読み フォロー おかえり台湾 食べて、見て、知って、感じる 一歩ふみ込む二度目の旅案内 試し読み フォロー 子供の詩の庭 試し読み フォロー このSFを読め!堺三保解説百本勝負 試し読み フォロー Genesis されど星は流れる 試し読み フォロー ぜんぶ本の話 試し読み フォロー 台湾市場あちこち散歩 試し読み フォロー ヒミツのヒミツの猫集会 試し読み フォロー 火守 試し読み フォロー 無垢の歌 試し読み フォロー 1~10件目 / 10件<<<1・・・・・・・・・>>> 池澤春菜の作品をすべて見る
ユーザーレビュー 火守 劉慈欣 / 池澤春菜 / 西村ツチカ 病気の恋人を治すため、サシャは火守の元へ赴く。 なんとあの「三体」の劉慈欣の児童書・絵物語です。日本版では西村ツチカさんが絵を描いているので、原書ではどのような雰囲気なのかちょっと興味がありますね。 ストーリーは月や星を行くとてもメルヘンな仕上がりで最後はふっと切なくて、他の作品で読み慣れた劉の印...続きを読む象はあまり感じられません。それでもところどころSF作家だなあ、と思わせる描写があったりして面白かったです。 この世界観を支えるのはなんと言っても西村ツチカさんの絵で、静謐な世界観を美しい、独特のタッチで描き出しています。西村さんといえば映画化もされた「極北百貨店のコンシェルジュさん」などの著作がありますが、その独特ながら図抜けた画力と画風は唯一無二といえます。 そんな西村さんと劉慈欣のコラボした本なんて見逃せるはずはないのです。劉のやさしい世界観と西村さんの圧倒的画力をぜひご堪能ください。 Posted by ブクログ 火守 劉慈欣 / 池澤春菜 / 西村ツチカ 中国のSF作家である劉慈欣による童話です。 ヒオリの命を救うために、サシャは世界の果てで隠遁生活を営む火守を訪ねます。 夜空に輝く星は人の数あり、各々の星を磨き直せば体も回復すると火守は語ります。 三日月へロケットを飛ばしロープを引っ掛けるシーンは、幻想的かつ科学的で素敵な雰囲気でした。 火守にヒオ...続きを読むリを救ってもらう見返りにサシャは仕事を引き継ぐ約束をしますが、ヒオリが回復した後に心変わりはしないでしょうか…。 世界観、文章、絵、全てが温かい一冊です。 Posted by ブクログ 火守 劉慈欣 / 池澤春菜 / 西村ツチカ 劉慈欣はアイデアの人だ。垢抜けないが、それでもその手があったかと思わせる設定や展開やディテールが次々と出てくる。段取りや手順を語る時は理屈っぽく説明調なのに、たった一言の情景描写で突然詩的になったりする。『三体』と一緒だ。でも『三体』と違って、すごく短くてファンタジック。劉のエッセンスが詰まっている...続きを読む感じがする。挿絵も物語の雰囲気にぴったりで素晴らしい。 Posted by ブクログ 火守 劉慈欣 / 池澤春菜 / 西村ツチカ 劉慈欣氏初の童話。物語はサシャという青年が東の孤島に立っている場面からはじまる。淡々と描かれる情景描写。火守が持つ能力。サシャの願いが叶った後に描かれる火守の仕事に圧倒された。劉慈欣らしいラスト。私は少しだけ怖い。→ 童話を読まずに大人になったので、深読みしすぎなのかもしれないが、火守の仕事があま...続きを読むりにも過酷で驚いた。若き火守となったサシャはこれからずーっと火守なんだろうし、背の高い老人はずーっと火守だったんだ。 誰かがやらなければならない仕事だし、でもそれを1人の火守にやらせるのはどうなんだろう 好きな描写は40ページ。三日月の船が星々の間を通る場面。星がぶつかるときに「夏の風になる風鈴のような音を奏でる」らしい。すごく綺麗。 あと、蟻が出てきた瞬間テンション上がった(笑) Posted by ブクログ ぜんぶ本の話 池澤夏樹 / 池澤春菜 父と娘の本に関する対談。 羨ましい。 私も、読んだ本について思う存分語り、読んでない本について存分に語られているつもりで、つまり第3の話者のつもりで読みました。 もう本を読みながら心の中で語る、語る。 だって児童文学、少年文学、SF、ミステリ、好きなジャンルの本ばかりなんですもの。 比較的少年文...続きを読む学は読んでいないけれど。 私はイギリスの文化(小説、音楽、映画)が好きなのですが、児童文学というのは圧倒的にイギリスが多いのだそうです。 なるほど、子どもの頃イギリスの児童文学を読みふけった結果、すり込まれたんやな。 物心ついた時から周りには本が当たり前にある環境で育った娘は、留学していた時、段ボール箱1箱分の本を持って行った。 それっぽっちの本、すぐに読み終わってしまう。 そうしたら、そのあと読む者もなく、どうしたらいいのだろうと恐怖だったと。 (実際には体調不良で途中で帰国したようですが) 私は、家に本がふんだんにはなかったので、何度も何度も同じ本を読んで育ちましたから、多分一通り読み終わったら最初から読みなおすね。 何の恐怖もなく。 最強の読書人親子だと思いますが、実は彼らは翻訳物の児童小説で育ったので、日本の者をあまり読んでいない。 それは私もわかる気がする。 昔風の言い回しが今も残る近代の日本文学より、今の言葉で訳してくれている翻訳物の方が断然読みやすかったし、遠い世界の風物を想像する楽しみもあったり、何より日本の小説は(児童文学も)辛気臭くて説教臭くて貧乏ったらしいものが多かったので。 でも、池澤夏樹は「何が面白いの?」と切って捨てた『次郎物語』は、私すごく面白く読めたんだよねえ。 それに出て来る無計画の計画は、今も私の行動指針だ。 だから感想なんてものは人それぞれなんだよね。 読みながら心の中で大いに語っていたので、多分私の血液はふつふつと煮えたぎっていたと思います。 そのくらいエキサイティングな読書でした。 ああ、楽しかった。 でも本当はリアルでこういう話をしたいんだよねえ。 だれか誘ってくれないかなあ。←自分からは出て行けない小心者 Posted by ブクログ 池澤春菜のレビューをもっと見る