ぜんぶ本の話

ぜんぶ本の話

小説・文芸
1,500円 (税込)

7pt

はじめて読んだ本をおぼえていますか?

ページをめくれば溢れだす、しあわせな時間と家族の思い出。さあ本の国へ旅にでよう――。
本書は、文学者の父・池澤夏樹と声優、エッセイストの娘・池澤春菜のふたりが、「読書のよろこび」を語りつくした対話集です。
「本は生きもの」と語る父。「読書の根本は娯楽」と語る娘。児童文学からSF、ミステリーまで、数多くの本を取り上げ、その読みどころと楽しみかたを伝えます。池澤家の読書環境やお互いに薦めあった本、夏樹さんの父母(春菜さんの祖父祖母)である作家・福永武彦や詩人・原條あき子について等、さまざまな話題が登場。さらに巻末にはエッセイ「福永武彦について」(池澤夏樹)、「ぜんぶ父の話」(池澤春菜)も特別収録しています。

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ぜんぶ本の話 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    お二人の尋常ならぬ多読っぷりにたじたじ。
    少年小説もSFもミステリーもあまり読んでいないわたしには知らない本が多かった。
    唯一興味が重なりそうな児童文学でさえ読んでいないものが多く、さらにわたしの好きな少女小説はちょっと苦手、とのことで…時々知っている本が登場する程度だったけど(ケストナーとかサンテクジュペリとか)、やっぱり本について語られるのを読むのは楽しい。

    p40 宮沢賢治の「貝の火」や「土神と狐」jは今はわからないけど、いずれわかるだろうって思いながら読んでた、とか、わかるなあ、と。

    春菜:『銀河鉄道の夜』でいえば、河原のサンタクルスの火を見て、「みんなあそこへ行くんだ」ってつぶやく箇所。印象的なのに、何が描いてあるのかわからない。とても美しいものが描かれている気がするのだけど、それが何かはっきりとは理解できない。
    夏樹:「すごいらしいけど、よくわからない。また来よう」。で、いったん去る。それを繰り返す。
    春菜:じつは『星の王子さま』もそう。(略)読み終えるたびに「また三年後くらいに戻ってこよう」と思う。
    (略)
    春菜:奥のほうに何かがあるのに、「ここから先にはまだ行けない」という感覚がいつもあって、まるで、一見さんお断わりの「注文の多い料理店」みたい。「次に来たときは扉が開くかな」と思いながら読み続ける。そんな作品。

    日本はSF翻訳大国だそうで、「ウィンターミュート」という作品について、春菜さんが「あれを英語で読まなきゃいけない人は損しているとすら思う」と言っていたのが面白いなと。さらに父親の夏樹さんが「シェイクスピアと一緒だ。イギリス人は原文でしか読めない」と。翻訳が原文を凌ぐほど素晴らしいとは!(わからないでもないけど、何てこと!)

    夏樹さんが父親の福永武彦について語るp160以降はとても興味深く貴重。

    ◎池澤夏樹が選ぶ福永武彦の三冊
    『深淵』(『池澤夏樹=個人編集 日本文学全勝17』河出書房新社収録)
    『世界の終わり』(同)
    『廃市』(同)
    「今は父の一族のことを書くべく準備を重ねている。九州北部から得て多くの実績を上げた聖公会の信徒たち。」とのことで、出版されたら読みたいな。

    0
    2026年03月28日

    Posted by ブクログ

    池澤夏樹さん、春菜さんの、本が大好きな親子だから実現した濃厚な対談です。対話形式だから読みやすい。
    読書を趣味にしたいけど、どうせなら良いものを手に取りたいという方にオススメ。決して本を読む事は偉いとか、沢山読んだ奴が勝ち、なんて事はなく、出てきた本の中から自分の心にささったものを手に取ってみる。合わないと思ったら本を閉じてOK。そんな、ゆるーい感じで未知の本とのマッチングをしてくれる本です。
    お二人とも知識量が半端なく、賢い方同士の会話って、聞いていて興味深いし、得られるものが多々ありました。
    また、自分の好きな本が取り上げられていると嬉しいですね。

    0
    2021年08月04日

    Posted by ブクログ

    池澤さん父娘の対談集。読書歴、書評、創作を引っくるめ『本』について語り合う。ジャンルが多岐に渡り、本が読みたくなる本だった。

    0
    2020年12月25日

    Posted by ブクログ

    お父様が最高の本読み仲間であるという池澤春菜さん。
    羨ましいです。
    私の父も本が大変好きでしたが、もうこの世にいないので、話ができません。(50代で早逝しました)
    私事で恐縮ですが、高校のときビクトル・ユゴーの『レ・ミゼラブル』をどちらが早く全巻読めるか、競争したことを思い出しました。父は完読したけれど、私は遂に完読できずじまいでした。

    そして、皆さんご存知かと思いますが、春奈さんのおじい様は福永武彦さんです。
    でも、春奈さんは、読むこと、書くことは血でなくて、環境だとおっしゃっています。
    私は目下、SFが読んでみたいけど、何を読んだらわからないジャンルなので、春奈さんの「SFはパパの書庫があった」というのも羨ましいと思いました。

    この本で一番読みごたえがあったと思うのは、児童文学の章です。
    『星の王子様』の基本にある世界観は農業というのは初めて知ったし、『ムーミン』のアニメは楽しいけれど原作はかなり鬱々とした暗い話だというのも知りませんでした。
    少年小説はイギリスだという結論も興味深かったです。

    SFの章では、日本はSF・ファンタジーに関して、翻訳大国であるということ。
    これはやっぱり読まないと損なジャンルかもしれないと思い、挙げられた書名をメモしましたが、お薦めの、『サンリオSF文庫総解説』を買うのもいいかも(私には少し高度な気もしますが)しれません。

    春奈さんの書評やエッセイは拝読したことがありますが、脚本家でもあられたことは、マルチな方だと驚きました。小説を書きたいとも思っていらっしゃるそうです。

    そして、私は池澤夏樹さんの評論は拝読したことがあるのですが、小説は『スティル・ライフ』を積読していますが、なんとまだ1冊も読んでいないことに気づきました。
    春奈さんお薦めの『マシアス・ギリの失脚』と小説ではないけれど、『いつだって読むのは目の前の一冊なのだ』は前から読みたかったのですが、読んでいないので是非、読まないとと思いました。

    0
    2020年07月27日

    Posted by ブクログ

    本の合間に読んでみたいと思って読み始めたが、結局一気読みした本。
    夏樹先生と春菜さんの語りなので読みやすかった。
    まだまだ読書量が浅いので、読んでない作品もたくさんあるのだが、頭に残っている本を選んで読んでいきたいと改めて思った。
    春菜さんってなんでも読んてそうだけど、その中でも好みがあるんだなと嬉しくなった。
    親子の話の中で、自分自身を振り返るのってしんどいところもあると思うけど、そこも書かれていて、ある意味覚悟の感じられる本だった。

    0
    2026年05月27日

    Posted by ブクログ

    著者のお二人を「理想的な親子」と言ったら、言い過ぎでしょうか?

    もちろん、見えないだけで、家族にはいろんな側面があると思います。
    でも、この本で本について語り合うふたりのやりとりには、
    まさに “同志” としての絆を感じる、信頼に満ちた空気が流れていました。

    私も父とはあまり多くを語りませんが、本のことだけは、なぜか少しわかり合えている気がします。
    父は、本を読む私を、どこかで信じてくれているような気がするんです。

    そして今は、幼い娘とも、いつかそんな関係が築けたら、と願ってしまいます。
    もしかすると私は、娘のために、少しずつ本を集めているのかもしれません。
    いつか彼女が困ったとき、つらいときに、この本棚に並ぶどれかが力になってくれたら、うれしい。

    さらに、本好きの “同志” として、おすすめの本について語り合える日が来たらいいな、と。
    そんな夢のような親子像を描きながら、今日も私は本を読みます。

    ちなみにこの本、プレゼント選びのヒントにもぴったりです。
    私自身、甥っ子へのプレゼントを、この中で紹介されていた本から選びました

    0
    2025年11月13日

    Posted by ブクログ

    いやいや、お二人を作りあげた愛しい本たち、あまりに私の好みと合致していて、読んでいる間は感動の連続だった。楽しかった!
    ちょっと昔の岩波少年文庫をイメージさせる本のカバーも嬉しい。
    池澤夏樹が福永武彦の息子だったというのは、初めて知った。そして、最後に紹介された母・原條あき子の作った練馬区立大泉第二中の校歌が素晴らしい!この学校で学ぶ生徒たちがうらやましい。

    0
    2024年03月26日

    Posted by ブクログ

    私も相当本を読んでいた幼年時代だったけれど、思っていた以上に海外作品に触れていなかったのかも あと同じ本を繰り返し読む子供だったからでもある というように自分の幼い頃の読書の記憶を辿りたくなる本である

    0
    2023年08月17日

    Posted by ブクログ

    本が好きな父娘が本について語り合う。ただそれだけなのに面白い。ただそれだけだから面白い。
    児童文学から始まり、SFやミステリへと。物語の面白さが溢れ出す。正直自分とは本の好みは違うけど、だからこそ面白いのかも。
    さあ本を読んで本を語ろう。

    0
    2022年07月26日

    Posted by ブクログ

    書評集付録で対談を読んだことがあったけど、本作は純粋に親子二人の対談本。自分もその場に居合わせて、一緒に読書論を交わし合ったような気分を体験できる。内容がちんぷんかんぷんだとそうはいかないけど、本書はちょうど良い感じ。本好き同士の話は面白い。そして、父・夏樹氏の発言から引いたこのフレーズに、自分の感想は集約される。

    0
    2022年04月12日

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