芹澤恵の作品一覧
「芹澤恵」の「iレイチェル~The After Wife~」「1ドルの価値/賢者の贈り物 他21編」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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『冬のフロスト』、『クリスマスのフロスト』、『暗闇の終わり』などの作品で翻訳を手がける。
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Posted by ブクログ
意外にも世間にはフランケンシュタインが怪物の名前だと思っている人が多いようだ。昔、トリビア系のバラエティ番組で「実はフランケンシュタインは怪物の名前ではないのです!」と発表され、スタジオがどよめくのを見たこともある。
会社でこの本を読んでいる時に通りかかった先輩が、「何読んでるの?あぁ、フランケンシュタインね!これでしょ?」と怪物の動きを真似てみせた。先輩も怪物自体がフランケンシュタインだと思っていたと言う。これだけ知名度があるのに、原作に触れたことがある人は少ないということだろう。
フランケンシュタインは探究心、情熱、名誉への渇望を持ち、死を生に逆転させるという試みを実行する。「死を生に」というのは一見美しく、もし成功すれば人間は死に恐怖することもなくなり、人類の発展にとっても大きく役立つであろうと思われた。しかし、その結果は大きく恐ろしい怪物の形をしてフランケンシュタインの前に立ち現れる。怪物のその外見の醜悪さから、フランケンシュタインは己がしたことのおぞましさに気づき、放り出し逃げ出すことになる。しばしば人間は自分で原因を作り出したにも関わらず、我関せずと責任を放棄したり、脅かされるのではないかと恐怖する。現代ではAIや温暖化など、時代を超えて当てはめることができる普遍的なテーマがフランケンシュタインにはある。
また、社会集団である人間がなんの慰めもなく孤立した状態となった時、どのような心理が働くかという面でも面白く読めた。