【感想・ネタバレ】1ドルの価値/賢者の贈り物 他21編のレビュー

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Posted by ブクログ 2023年11月13日

「最後の一葉」「賢者の贈り物」がパロディ化されるくらいあまりにも有名だが、もっと多彩な面のある作家。笑いもウェットドライ両方。詩情もある。サキ程毒はないけど、棘はあるかな。

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Posted by ブクログ 2021年10月27日

一編一編に引き込まれ、結末が気になってしまう作品ばかりでした。

どの作品も風景描写や登場人物の感情を巧みに表現していて、日常の些細なことでも文章にするとこんなに面白くなるのかと思いました。

個人的には「水車のある教会」のラストが印象に残っていて、思わず泣いてしまいました。

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購入済み

賢者の贈り物

2020年12月12日

12月、Xmasの季節になるとこの「賢者の贈り物」が読みたくなります。
映像が浮かぶような描写も好きですし、ここに描かれている
思いやり、愛情に心うたれます。

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Posted by ブクログ 2020年01月13日

味わい深い人間模様を綴る短編集。
ラストのオチが秀逸で、一辺倒ではなく意外性をはらみ楽しい。お気に入りは、途中まで読んでオチが解りつつも巧みな明かし方で感動を呼ぶ「水車のある教会」、やはり外せない名作「最後の一葉」、罪の重さと良心の天秤に思いを馳せる「甦った改心」、真に思い合う夫婦の皮肉で心温まる「...続きを読む賢者の贈り物」あたりかな。あとがきで作者の小説になりそうな身の上を知り、その経験が多彩な作品を紡ぐ事になることに納得。
貧乏とお金持ち、恋人、罪人と正直者といった立場をうまく短編に仕上げる作品集、機会があれば再読したい。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2016年02月19日

「賢者の贈り物」 2016/2/16
 日々の暮らしにも事欠くほどの貧しい家庭の夫婦が、お互いにクリスマスプレゼントをするために自分の一番大事で高価な代物を犠牲に、愛するパートナーへの贈り物を買った。その贈り物はお互いの犠牲によって何の意味も価値もないものになってしまったが、本当にそうなのだろうか。...続きを読むその価値のない贈り物をし合った二人を筆者は、聖書に出てくる3人の東方の賢者に例えるほど、彼らを「賢者」であると言っている。彼は何故彼らを「賢者」であるといったのか。「賢者」とはいったい何なのだろうか。
 物語中に「年100万ドルの収入のものと週20ドルの収入の違いとは何であろうか」という問題提起がある。収入や生活環境でいえば、明らかに前者のほうが豊かな生活であることは誰にでもわかる。しかし、主人公夫婦が貧乏だからといって不幸であるようには思えない。つまり、収入の差による物の豊かさや出来ることの多さは幸不幸にはそれほど影響を及ぼさないということである。
 では、この物語がお互い価値がなくなることなく贈り物をすることができたら、彼らは「賢者」ではないのだろうか。この賢者であると言わしめた要素はおそらく相手を想う「愛」ゆえに自分の大切なものを犠牲にしたことである。そのため、贈り物の価値がなくなってしまったこと自体にはそれほど大きな意味はないのかもしれない。
 二人はお互いのプレゼントがお互いの犠牲によって価値をなくしてしまったがために、お互いの本当にプレゼントしたかったもの、「愛」を与え合うことができたのではないだろうか。それは筆者が聖書に出てくる賢者を引用してきたことと非常に合う。豊かな生活を送る者も愛なくして贈り物はできない。いや、クリスマスだから何かものをあげないといけないという義務感から物を与えられても、「愛」があるとは言いづらいし、感じにくい。心も満たされない。そのようなことを儀礼的にい合う仲の二人だったら、筆者は「賢者」とは決して表現しなかっただろう。筆者が一番言いたかったことは、贈り物の本質は「愛」であり、「愛」があれば、例えその贈り物の価値が無くなってしまっていても、心は十分すぎるほど満ちることができるということかもしれない。彼らは贈り物自体には大きな意味はなく、「愛」を贈ることに成功しているから賢者なのだろう。たとえ収入が少なく、高価な贈り物ができなくても大した問題ではなく、「愛」を贈ることこそ大事だということだろう。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2015年07月22日

なんと言うかラストがすごく光っています。
もっと早くに出会えていたらな、と思いました。

表題作の2つはどちらもお勧めです。
特に後者は確かに結末こそ
アレなものとなっていますが
その奥底には考えさせられるものがあります。

著者は浪費と過度の飲酒により命を
落とすこととなりました。
やはり冤罪とな...続きを読むった災難が
そうなる要素を作ってしまったのでしょうか。

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Posted by ブクログ 2023年10月09日

現代の感覚ではベタすぎと思うのもあるが、よく考えたらいくつかはそもそもどこかですでに読んでたかも。
日本人にとってはショートショートといえば星新一たが、あちらの研ぎ澄まされた理系チックな雰囲気と比べると、読者への呼びかけなどいちいち詩的なのが印象的。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2021年09月23日

短篇23編。O・ヘンリーはやっぱりいい。「最後の一葉」「賢者の贈り物」ばかりが有名だけど他の作品も知られてほしい。

「献立表の春」…可愛くて甘酸っぱいラブロマンス
。可愛いの一言に尽きる。いつ読んでもほんわかする。

「甦った改心」…個人的NO.1。金庫破りの恋。

「十月と六月」…印象的な文章が...続きを読む多かった。

「警官と賛美歌」…刑務所のほうがマシというのは今も昔もあまり変わらない。

「ミス・マーサのパン」…女性のささやかな思い込みがもたらす悲しい結末。タイトルとしては「魔女のパン」のほうが好き。

全タイトル
多忙な株式仲買人のロマンス
献立表の春
犠牲打
赤い族長(レッド・チーフ)の身代金
千ドル
伯爵と婚礼の客
しみったれな恋人
1ドルの価値
臆病な幽霊
甦った改心
十月と六月
幻の混合酒(ブレンド)
楽園の短期滞在客
サボテン
意中の人

心と手
水車のある教会
ミス・マーサのパン
二十年後
最後の一葉
警官と賛美歌
賢者の贈り物

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2021年09月22日

一つの話が短いのにどれも意外な結末が待っていて凄い。十月と六月、私も騙されたけど、これ男の方が年上っていう価値観、思い込みが無いと騙されないよなと。(勿論大尉という位もあるが)騙されるタイプの話、読者が持っている常識に左右されるなと思った。

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Posted by ブクログ 2014年03月19日

 23編収録の短編集。

 これは日本人男性作家じゃ書けなかった作品だな、とそれぞれの短編を読んでいて思いました。アメリカの様々な姿を舞台にしている、というのもその一因ではありますが、一番の理由は話の内容です。短編という制約があるからかもしれないですが、一切の迷いや、ややこしい表現もなく、ストレート...続きを読むにハッピーでロマンティックなエンディングを用意、男女の愛の成就を描く点です。

 イメージですが日本の恋愛ものは、一直線に愛の成就を描くのではなく、良くも悪くもうじうじした男女が右往左往し、言外にメッセージを込めつつ恋愛を成立させる、というイメージがあります。O・ヘンリーの作品たちはいい意味で非常に分かりやすく恋愛に向かっていきます。それがロマンティックさの理由のように思います。

 そうしたロマンティックさのイメージと裏腹なシニカルな短編も何編か選出しているあたりも、この短編集の良さだと思います。作品集の最後に近づくにつれ「また幸せな結末だろうな」と油断しながら読んでいて見事に転ばされたことが何度かありました(笑)

 しかし、それを最後の『賢者の贈り物』でチャラにするどころか、見事にロマンティックさを取り戻します。これは作品の並び順も結構計算されているのかな、と考えてしまいますね。

 このロマンティックさは、有川浩さんファンの方が読んだら案外はまるんじゃないでしょうか? 一編一編のページ数も少なめでとっつきやすいと思うので、いろんな女性層に読んでもらってときめいてほしいな、と思いました。

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Posted by ブクログ 2012年10月20日

アメリカ、ニューヨークを舞台とした短編小説群
最後の一葉、賢者の贈り物で有名なO.ヘンリー

読みやすいが、所々落ちが意味不明なところがある。原作での言葉遊びの類いだろうか?それとも時代や地域性の問題だろうか?または宗教的な基礎知識だろうか?

いずれにしろどの作品も市井に生きる人々の心暖まる話が多...続きを読むく、癒される。たまに皮肉めいた作品もあるが

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Posted by ブクログ 2012年07月29日

40年振りのO.ヘンリー。天まで届けとばかり背伸びしていた大学時代は異端こそ正統であり、よく言えばハートウォーミング、悪く言えばお涙頂戴のO.ヘンリーなど文学の範疇外だった。どうせ読むならサキ、ビアス。ところが此の度読み返してみるとなかなか面白い。O.ヘンリーと言えば都会が舞台の小粋な人情話が定番だ...続きを読むが、米国南/西部、南米を舞台にした話が何編か入っている。遠くに住んでいて偶に故郷に帰って来る伯父さんの法螺話みたいな雰囲気が実に良い。私も甥っ子にとって、そんなちょっと不思議な外国住まいの伯父さんにならなきゃ。

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Posted by ブクログ 2012年02月05日

賢者の贈り物をちゃんと読みたいなと思い短篇集を買ったわけですが、いくつか知ってる内容がありびっくりしました。最後の一葉もO・ヘンリーだったんですね。都会派といわれてるみたいだけど、ところどころ牧歌的な物語もあるし、粗暴なものもあって幅広く楽しめます。最後に物語をぐるんっとひっくり返してしまう手法も好...続きを読むきです。短編だけど、ひとつひとつに教訓を探してしまう、その物語の深さに惹きつけられますね。

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Posted by ブクログ 2017年08月16日

 ハッピーエンド、すれ違い…結末は色々だけど、短編らしく最後は気持ち良く終わりを迎えます。ニヤリとさせられる作品が多いかな。
 有名な「最後の一葉」や「賢者の贈り物」の他にも微笑ましい作品などがたくさん。きわどい描写や、ヴァイオレンスシーンなどなくても、小説って充分楽しめるのではないか、と思ってきて...続きを読むいる昨今。長い長い財産になりそうな一冊です。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

短編集ですが、ヘンリーの名前をきちんと知らなくても、聞いたことある!という作品があると思います。
なんていうか、日本語で言うところの下町人情モノというかんじの作風なので、雰囲気的には宮部みゆきに近いかも?
疲れた時に、ちょっと読んでほっとするのにぴったりです。

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Posted by ブクログ 2022年11月26日

道徳の授業で使われた話の原作だったり、英語の教科書に載っていた話であったり、思い出しました
結末にはオチがあり、起承転結がはっきりしている
装飾的な表現が多いけれど翻訳の質が高くて読みやすかった
久しぶりに米文学に触れたなぁ
最後の解説が大変詳しくて著者の生涯が分かり、各話の理解が進んだ

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2014年07月06日

代表作「最後の一葉」「賢者の贈り物」は別格の出来だが、他はちょい温くて捻った恋愛話が続く。その中でもパン屋の女主人の片思いの話が一番スパイスが効いて印象に残った。

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Posted by ブクログ 2013年01月06日

「最後の一葉」が読みたくて購入。
ほかに、「献立表の春」「警官と賛美歌」「賢者の贈り物」がいい。
400ページ弱で23編なので、ごく短い小噺のような感じ。
オチだけで勝負してる感じが潔いが、冴えないオチもいくつか。。
「最後の一葉」は、ベタなんだけど、傑作という言葉の用法として辞書に丸々載せたらいい...続きを読むと思うくらい好き。

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Posted by ブクログ 2011年12月30日

やっぱり、ゆうめいどこの『賢者の贈り物』・『最後の一葉』
がよかった。

あとは、『甦った改心』がすごく好き!

人生のなかの一場面がすごく特別なものに思える。

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Posted by ブクログ 2010年10月02日

O・ヘンリー「1ドルの価値/賢者の贈り物、他21編」

さすが短編の名手だけあって100年以上前に書かれたものでも古びてない。上手いなぁ〜って思う。でも、イマイチな話も多かったかも。p216の「二十年後」からの四つ。「最後の一葉」「警官と賛美歌」「賢者の贈り物」は読んで損無し。「最後の一葉」はこれが...続きを読むオリジナルなのか!って発見出来るし、「警官と賛美歌」は思わずニヤリw 「賢者の贈り物」小さい頃に誰でも読んだ事あるよね。

「多忙な株式仲買人のロマンス」

「献立表の春」
p22
・暦が白々しくも「春が来た」と嘘をつく時期になった。
・春とはなんと驚くべき魔法使いである事か。石と鉄で出来た、この冷たい大都会にも、季節の便りを届けてしまうのだから。

「犠牲打」
p40
・あれがその昔、俺が夜も眠れないほど想い詰めた娘なんだからね。

「赤い族長の身代金」
p50
・こういう田舎に片足を突っ込んだような街では〜。
・ウェルター級の熊並みに暴れやがった。

「千ドル」
・おしゃれな話。

「伯爵と婚礼の客」

「しみったれな恋人」
p109
・それがショップガールの笑みというやつだ。心によほど固い鎧を着込んでいるか、キャラメルでもなめているか、あるいは気まぐれな愛のキューピッドの悪戯を軽く受け流すぐらいの気持ちの余裕があるか、いずれかの防衛手段を講じておられないようなら、この手の笑みは避けた方が無難だとここに強くご忠告もうしあげておきたい。

「1ドルの価値」

「臆病な幽霊」

「蘇った改心」
p173
・胸を焦がした想いも成就した。

「十月と六月」

「幻のブレンド」

「楽園の短期滞在客」

「サボテン」
p227
・おいおい、トライズデイル、一体どうしたんだ? 全世界の不幸をひとりで背負い込んじまったみたいな顔をして。それじゃ、君が結婚したのかと思うぞ。

「意中の人」

「靴」

「心と手」

「水車のある教会」

「ミス・マーサのパン」

「二十年後」

「最後の一葉」
p325
・あの窓の向こうの木の葉が落ちたら私は死ぬの、っていうドラマのオリジナルなのね。

「警官と賛美歌」
p340
・「枯れ葉が一枚ソーピーの膝の上に落ちて来た。それは冬将軍からの名刺だった」
枯れ葉が落ちて来た事を「冬将軍」からの名刺と表現していた。冬将軍が毎年名刺を配るから冬支度が出来るってもんだって。
・「裏切り者のズボンとおしゃべりな靴」←貧乏だとすぐわかってしまうという意味。
・ソーピーは自分が落ち込んでいた深い穴を振り返った。今の自分を造り上げている自堕落な日々を、下劣な欲望を、枯れ果てた希望を、無駄にしてしまった能力を、さもしい目的振り返り、空恐ろしくなって慌てて目を背けた。

「賢者の贈り物」
p356
・神様お願いです。私の事を「やっぱりきれいだって」あの人に思わせて!


解説
p376
・ペンネームの由来は、生涯に一度だけ受けたインタビューで、新聞の社交欄にあった平凡なヘンリー名を選び、とびきり簡単で呼びやすいOをファーストネームしたと語っている。

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Posted by ブクログ 2010年01月07日

2010.1
よく知っている話あり、初めてみる話あり。心温かくなる話が多いです。元金庫破りの話は、どこかで何度も目にした話だけど、一番好きな話かな。

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