新潮文庫の検索結果

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  • 河童・或阿呆の一生(新潮文庫)
    3.7
    芥川最晩年の諸作は死を覚悟し、予感しつつ書かれた病的な精神の風景画であり、芸術的完成への欲求と人を戦慄させる鬼気が漲っている。出産、恋愛、芸術、宗教など、自らの最も痛切な問題を珍しく饒舌に語る「河童」、自己の生涯の事件と心情を印象的に綴る「或阿呆の一生」、人生の暗澹さを描いて憂鬱な気魄に満ちた「玄鶴山房」、激しい強迫観念と神経の戦慄に満ちた「歯車」など6編。(解説・吉田精一)
  • カフカ断片集―海辺の貝殻のようにうつろで、ひと足でふみつぶされそうだ―(新潮文庫)
    3.7
    カフカは完成した作品の他に、手記やノート等に多くの断片を残した。その短く、未完成な小説のかけらは人々を魅了し、断片こそがカフカだという評価もあるほど。そこに記されたなぜか笑える絶望的な感情、卓越した語彙力で発せられるネガティブな嘆き、不条理で不可解な物語、そして息をのむほど美しい言葉。誰よりも悲観的で人間らしく生きたカフカが贈る極上の言葉たち。完全新訳で登場。(解説・頭木弘樹)
  • ごんぎつねの夢(新潮文庫)
    3.7
    1巻781円 (税込)
    15年ぶりのクラス会にキツネ面の男が乱入し、散弾銃を発砲した。SATにより射殺された犯人は、なんと恩師だった。幹事の有馬に託されたメッセージは「ごんぎつねの夢を広めてくれ」。次第に見えてくる恩師の過去、名作「ごんぎつね」にまつわる哀しい史実、消えたかつての同級生の秘密……。探索の果て、周到な計画と謎の原稿に隠された真相が明らかになる。切なさと希望に満ちたミステリー。(解説・伊与原新)
  • 友達・棒になった男(新潮文庫)
    3.7
    平凡な男の部屋に闖入して来た9人の家族。善意に満ちた笑顔で隣人愛を唱え続ける彼らの真意とは? どす黒い笑いの中から他者との関係を暴き出す傑作「友達」〈改訂版〉(谷崎潤一郎賞受賞)。日常に潜む底知れぬ裂け目を三つの奇妙なエピソードで構成した「棒になった男」。激動の幕末を生きた人物の歴史的評価に新たな光を当てた「榎本武揚」。斬新な感性で“現代”を鋭く照射する、著者の代表的戯曲3編を収録。(解説・中野孝次)
  • 箱男(新潮文庫)
    3.7
    ダンボール箱を頭からすっぽりとかぶり、都市を彷徨する箱男は、覗き窓から何を見つめるのだろう。一切の帰属を捨て去り、存在証明を放棄することで彼が求め、そして得たものは? 贋箱男との錯綜した関係、看護婦との絶望的な愛。輝かしいイメージの連鎖と目まぐるしく転換する場面(シーン)。読者を幻惑する幾つものトリックを仕掛けながら記述されてゆく、実験的精神溢れる書下ろし長編。(解説・平岡篤頼)
  • 飛ぶ男(新潮文庫)
    3.7
    ある夏の朝。時速2、3キロで滑空する物体がいた。《飛ぶ男》の出現である。目撃者は3人。暴力団の男、男性不信の女、とある中学教師……。突如発射された2発の銃弾は、飛ぶ男と中学教師を強く結び付け、奇妙な部屋へと女を誘う。世界文学の最先端として存在し続けた作家が、最期に創造した不条理な世界とは。死後フロッピーディスクに遺されていた表題作のほか「さまざまな父」を収録。(解説・福岡伸一)
  • 旅のつばくろ(新潮文庫) 電子オリジナル版
    3.7
    つばめのように自由に、気ままにこの日本を歩いてみたい――。世界を歩き尽くしてきた著者の、はじめての旅は16歳の時、行き先は東北だった。それから歳も経験も重ねた今、同じ土地を歩き、変わりゆくこの国のかたちを見て何を思ったか。本州「北の端」龍飛崎、太宰治の生家を訪ねた五所川原、宮沢賢治の足跡を追った花巻、美景広がる軽井沢や兼六園などを歩いて綴った、追憶の旅エッセイ。〈電子オリジナル版〉は沢木耕太郎撮影の写真が収録されています。
  • モテの壁(新潮文庫)
    3.7
    「モテとか興味ない」と嘯(うそぶ) きつつ、モテるあいつは人生得してるようでなんだかシャクだ。何があるんだ、モテるやつには。何が違うんだ、俺たちとは。自称「モテに失敗したコラムニスト」が全力で嫌がりつつもモテを分析。小学生向け雑誌からインド映画、ジブリにAV男優まで。ただの「モテ」テク本とは一線を画す考察の先には 人生を変えるヒントがある!……かも? 「モテるかもしれない。」改題。
  • 月夜の散歩(新潮文庫)
    3.7
    どう工夫してもイマイチなポテトサラダに悩み、入手困難なご当地調味料にときめく。調理前のかたまり肉に高揚し、冷めゆく天ぷらに絶望する。弁当屋で顔を覚えられた恥ずかしさに悶え、飼い主に似てきた猫を愛で心を整える……。思い描いた立派な大人にはなれぬまま加齢していく人生の、ささやかな思考や出来事を、味わい深く見つめ出す。ふつうの生活がいとおしくなる、日常大満喫エッセイ。
  • 号泣(新潮文庫)
    3.7
    1巻781円 (税込)
    新宿の男装ホストクラブで働く百合には、声優になる夢があった。だが現実は、池袋の狭いアパートで、不幸の典型のような共同生活。同居人の真優はソープ嬢、累はホスト狂い。百合自身にも暗黒の過去があった――。知らない男からの宅配便、心臓を鷲づかみにされる恐怖、ルームメイトとの不協和音、そして惨劇。とめどなく涙流れる結末が恐怖を超える余韻を残す傑作。『愛しのシャロン』改題。(解説・長江俊和)
  • 「線」の思考―鉄道と宗教と天皇と―(新潮文庫)
    3.7
    なぜ小田急江ノ島線沿線にはカトリック教会や女学校が多いのか。JR阪和線沿線にはなぜ古代から現代までの歴代天皇の足跡が豊かに残るのか。JR山陽本線沿線の内陸部に多くの新宗教が発生したのはなぜなのか――。鉄路という「線」に沿い、地を這うように移動し、考えることで、歴史の死角に隠された地下水脈が発掘される。旅情をそそり、知的興奮のとまらない歴史紀行ミステリー・ツアー。(解説・山本理顕)
  • 新任警視(上)(新潮文庫)
    3.7
    1~2巻935~990円 (税込)
    1999年8月。東大法学部卒の25歳新任警視・司馬達(しばとおる)は、とある県警の公安課長を命ぜられた。67人もの部下は年齢も経験も遥かに上。新米指揮官は日々戸惑うばかり。しかも、着任地は日本最大の武装カルト教団「MN」の本拠地だ。はたして来る大晦日までに、教団本部〈教皇庁〉を攻略し、2000年問題に乗じた未曾有の重大テロを封圧(ふうあつ)できるか。国家の安寧を守る公安警察の死闘の日々が始まった。
  • 孤独の意味も、女であることの味わいも(新潮文庫)
    3.7
    人に絶望しても、性暴力に遭っても。愛する子を喪って、すべての「いま」に正解がないように思えても。人生には必ず意味がある。救えない人間などどこにもいないのだから――。母親の後ろに隠れていた少女が、異性の欲望に晒されて呆然とした青春時代を経て、自由を渇望し、自らの言葉だけで生きるに至るまで。気鋭の国際政治学者が、端正な文章で紡ぐようにして綴った等身大のメモワール。(解説・茂木健一郎)
  • ビタミンBOOKS―さみしさに効く読書案内―(新潮文庫)
    3.7
    さみしい時こそ、本を読もう――。文庫解説の名手が紹介する本の楽しみ方とは。活躍中の作家たちの傑作を読むと、同じ時代に生きていることが嬉しくなる。渾身のノンフィクションは、現実に向き合う力をくれる。太宰や三島など文豪の名作も、きっと身近に感じられる。励まし、教え、時に人生の指針も与えてくれる本に出会うための一冊。『読むよむ書く 迷い多き君のためのブックガイド』改題。
  • デッドライン(新潮文庫)
    3.7
    2001年の春、僕は大学院に進んだ。専門はフランス現代思想。友人の映画制作を手伝い、親友と深夜にドライブし、行きずりの相手とセックスをする日々を送りながら、修士論文の執筆が始まる。テーマはドゥルーズ――世界は差異からできていると唱えた哲学者だ。だが、途中までしか書けないまま修論の締め切り(デッドライン)が迫ってきて……。気鋭の哲学者が描く青春小説。芥川賞候補、野間文芸新人賞受賞作。(解説・町屋良平)
  • きみはポラリス(新潮文庫)
    3.7
    どうして恋に落ちたとき、人はそれを恋だと分かるのだろう。三角関係、同性愛、片想い、禁断の愛……言葉でいくら定義しても、この地球上にどれひとつとして同じ関係性はない。けれど、人は生まれながらにして、恋を恋だと知っている――。誰かをとても大切に思うとき放たれる、ただひとつの特別な光。カタチに囚われずその光を見出し、感情の宇宙を限りなく広げる、最強の恋愛小説集。(解説・中村うさぎ)
  • お鳥見女房(新潮文庫)
    3.7
    将軍の鷹狩りの下準備をするお鳥見役には、幕府の密偵という裏の役割があった。江戸郊外、雑司ケ谷の組屋敷に暮らす矢島家は、当主が任務のため旅立ち、留守宅を女房・珠世が切り盛りしている。そんな屋敷に、ある日、子だくさんの浪人者が押しかけて来て……さまざまな難題を持ち前の明るさと機転で解決していく珠世。その笑顔と大家族の情愛に心安らぐ、人気シリーズ第一作。(解説・向田和子)
  • 太陽・惑星(新潮文庫)
    3.7
    太陽は毎日輝いている。そりゃそうだ。けど、輝き果てた後には何が残るのか? 金か、それともカネかーー。新宿の安ホテルで、アフリカの赤ちゃん工場で、パリの蚤の市で、インドの湖畔で、我ら人類は飽くなき欲望をスパークさせ、挙げ句の果てに太陽による錬金術が完成。ついには不老不死が実現する。バンザーイ!……なのかどうかはあなたが決める。異能の芥川賞作家の伝説的デビュー作。(解説・町田康)
  • 窓の魚(新潮文庫)
    3.7
    温泉宿で一夜を過ごす、2組の恋人たち。静かなナツ、優しいアキオ、可愛いハルナ、無関心なトウヤマ。裸の体で、秘密の心を抱える彼らはそれぞれに深刻な欠落を隠し合っていた。決して交わることなく、お互いを求め合う4人。そして翌朝、宿には一体の死体が残される――恋という得体の知れない感情を、これまでにないほど奥深く、冷静な筆致でとらえた、新たな恋愛小説の臨界点。(解説・中村文則)
  • この橋をわたって(新潮文庫)
    3.7
    妾は、猫で御座います。名前は、「ファー」って呼んでいただければ――。猫には、秘密の使命が隠されていたことが明らかにされる新井素子版『吾輩は猫である』。素直になれない猫と、不器用なカラスの友情を描く「黒猫ナイトの冒険」。十四歳少女が土地神からの風変わりな試練に立ち向かう「なごみちゃんの大晦日」など、日常から伸びる「橋」をわたった先に待つ、心あたたまる8つの不思議。
  • 片眼の猿―One-eyed monkeys―(新潮文庫)
    3.7
    盗聴専門の探偵、それが俺の職業だ。目下の仕事は産業スパイを洗い出すこと。楽器メーカーからの依頼でライバル社の調査を続けるうちに、冬絵の存在を知った。同業者だった彼女をスカウトし、チームプレイで核心に迫ろうとしていた矢先に殺人事件が起きる。俺たちは否応なしに、その渦中に巻き込まれていった。謎、そして……。ソウルと技巧が絶妙なハーモニーを奏でる長編ミステリ。(解説・佐々木敦)
  • 食い意地クン(新潮文庫)
    3.7
    この俺を野蛮人にしてくれる、狂わせてくれる、そういう食べ物の中に間違いなくカレーライスがある(本文より)。焼肉、ラーメン、とんかつ、ナポリタン、大根、塩辛、立ち食いそば、キャベツ……。『孤独のグルメ』原作者である著者が、愛する二十六品目のメニューについて、熱く語ります。あなたはこのエッセイに抱腹絶倒しながら、やがて激しく共感している自分に気付くでしょう。
  • オリンピア1936 ナチスの森で(新潮文庫)
    3.7
    1936年夏、ヒトラーはベルリン大会の開会を高らかに宣言した。それはナチスが威信を賭けて演出した異形の大会にして、近代オリンピックの原点となった――。著者は、そのすべてをフィルムに焼きつけて記録映画の傑作『オリンピア』を産み落としたレニ・リーフェンシュタールの取材に成功する。さらに、激しく運命が転回した日本人選手の証言によって大会を再構築した傑作ノンフィクション!
  • 歴史をかえた誤訳(新潮文庫)
    3.7
    原爆投下は、たった一語の誤訳が原因だった――。突き付けられたポツダム宣言に対し、熟慮の末に鈴木貫太郎首相が会見で発した「黙殺」という言葉。この日本語は、はたして何と英訳されたのか。ignore(無視する)、それともreject(拒否する)だったのか? 佐藤・ニクソン会談での「善処します」や、中曽根「不沈空母」発言など。世界の歴史をかえてしまった誤訳の真相に迫る!
  • 銀婚式(新潮文庫)
    3.7
    証券会社のNY本部で多忙をきわめていた高澤は、妻との関係が壊れ離婚。会社も破綻する。再就職先で直面した、華やかなキャリアなど通用しない中堅損保の厳しい現実。再び転職した地方の無名大学で、都落ちの寂寥感に沈む高澤の前に現れたのは、学部長秘書の清楚な女性だった……。低迷する日本経済を背景に、もがきながら生きるビジネスマンの仕事と家族を鮮烈に描き、万感胸に迫る傑作。(解説・藤田香織)
  • 沈黙の画布(新潮文庫)
    3.7
    愛なのか、狂気なのか──。女性エッセイストが絶賛したことを機に、一躍脚光を浴びた知られざる天才画家。美術誌の編集者だった橘は、胸に迫る画風に惹かれ、無名のまま亡くなった謎の男の画集を企画するが、未亡人は、作品の何点かを贋作と頑なに主張する。いぶかしがる橘をよそに、現存する絵の価格は一夜にして高騰し……。スリリングな絵画ミステリーの超大作。『薄暮』改題。(解説・品川裕香)
  • 通訳者たちの見た戦後史―月面着陸から大学入試まで―(新潮文庫)
    3.7
    日本人は開国とともにやってきた英語と、どう向き合ってきたのか。アポロの月面着陸の生中継で同時通訳者としてテレビデビューし、NHKの英会話番組に長年出演する著者が、自らの来し方と先人たちの軌跡を辿り、戦後秘史を紐解く。進駐軍との交流から英語教育論争まで、英語との付き合いは日本現代史そのものだった! 第一人者による、体験的英語論の必読書。『戦後史の中の英語と私』改題。(解説・阿部公彦)
  • 茶筅の旗(新潮文庫)
    3.7
    宇治の御茶師朝比奈家の養女として、綸は碾茶製造の技術を学び、病に倒れた父の跡を継ぐ。一方、徳川・豊臣の決戦近しの報が走る。豊臣の恩顧に報いるべきか、徳川につくべきか。文化的・政治的存在となった茶をめぐる人間模様の中で、これまで誰も取り上げなかった、御茶師に焦点を当て、激しい時代の流れを縦糸に、綸の正義感と繊細な女心を横糸に錦繡というべき世界を織り成した歴史小説。(解説・末國善己)
  • 世界はゴ冗談(新潮文庫)
    3.7
    〈まったく信頼出来ない語り手〉による衝撃の超認知症小説「ペニスに命中」。太陽の黒点の異常、電子システムの異常、「お風呂が沸きました」等電子音声の異常、異常の連続を描く表題作。午後四時半を征伐に向かった男が国家プロジェクトに巻き込まれる「奔馬菌」。前人未踏のパラフィクションに挑む「メタパラの七・五人」。錯乱なのか預言なのか。天才筒井の進化が止まらない。衝撃の傑作10編。(解説・佐々木敦)
  • いっぽん桜(新潮文庫)
    3.7
    仕事ひと筋で、娘に構ってやれずにきた。せめて嫁ぐまでの数年、娘と存分に花見がしたい。ひそかな願いを込めて庭に植えた一本の桜はしかし、毎年咲く桜ではなかった。そこへ突然訪れた、早すぎる「定年」……。陽春の光そそぐ桜、土佐湾の風に揺れる萩、立春のいまだ冷たい空気に佇むすいかずら、まっすぐな真夏の光のもとで咲き誇るあさがお。花にあふれる人情を託した四つの物語。(解説・川村湊)
  • 春待ち雑貨店 ぷらんたん(新潮文庫)
    3.7
    京都の小さなハンドメイド雑貨店「ぷらんたん」には、恋愛や仕事の悩みを抱えた人々が日々訪れる。なぜかイヤリングを片方だけ注文する女性客や、恋人から奇妙な暗号が刻まれたネックレスを贈られた大学生……店主の北川巴瑠は一人ひとりに寄り添い、進むべき道を照らしていく。そんな彼女もまた、ある秘密を抱えて闘っていて――。懸命に生きる人の心に春を呼び込む、癒しの連作ミステリー。(解説・彩瀬まる)
  • 草薙の剣(新潮文庫)
    3.7
    1巻825円 (税込)
    草を薙いで野火の大難を防いだといわれる神剣――草薙の剣。12歳から62歳まで、6人の男たちとその父母、祖父母が経験した、戦前、戦後、学生運動、オイルショック、バブル、オウム事件、2回の震災、そして現代まで、そこに生きる人間の姿をつぶさに描くことで、「時代」という巨大な何かを立ち上がらせた奇跡の長編小説。知の巨人にして時代の感性だった橋本治の文業40年の結晶。野間文芸賞受賞。(解説・末木文美士)
  • 湖畔の愛(新潮文庫)
    3.7
    1巻649円 (税込)
    今日も一面霧が立ちこめて。ときに龍神が天翔るという伝説がある九界湖の畔で、むっさいい感じで営業している九界湖ホテル。支配人新町、フロント美女あっちゃん、怪しい関西弁の雑用係スカ爺が凄絶なゆるさで客を出迎える。真心を込めて。そこへ稀代の雨女や超美人の女子大生、ついには鳥取砂丘に消えたはずの伝説の芸人横山ルンバも現れて――。文学なのか、喜劇(コント)なのか。笑劇の超恋愛小説。(解説・酉島伝法)
  • 朱く照る丘―ソナンと空人4―(新潮文庫)
    3.7
    1巻649円 (税込)
    輪笏(わしゃく)の領主としての未来を断たれ、ソナンは祖国トコシュヌコで都市警備隊の一員として勤勉に働く。五年の月日を経て士官へと昇進し、父シュヌア将軍が暮らす生家へと戻ることに。弓貴(ゆんたか)での日々は、一夜の夢だったのか――。だが、この国に常駐する弓貴の使者の名前を知り、ソナンは激しく動揺する。ひとりの青年とふたつの国の運命が絡み合う、激動のクライマックス。奇蹟の英雄物語、堂々完結!(解説・瀧井朝世)
  • 老人と海(新潮文庫)
    3.7
    八十四日間の不漁に見舞われた老漁師は、自らを慕う少年に見送られ、ひとり小舟で海へ出た。やがてその釣綱に、大物の手応えが。見たこともない巨大カジキとの死闘を繰り広げた老人に、海はさらなる試練を課すのだが――。自然の脅威と峻厳さに翻弄されながらも、決して屈することのない人間の精神を円熟の筆で描き切る。著者にノーベル文学賞をもたらした文学的到達点にして、永遠の傑作。
  • 鬼門の将軍 平将門(新潮文庫)
    3.7
    触れた者は呪われ、不審死も相次いだという東京・大手町の将門の首塚。GHQも怖れたその塚が壊され、男の生首が転がった。一方、京都・宇治川には首なし死体が。将門の首が宙を飛んだという伝説の再現なのか。事件の謎ときは、歴史の謎へと連関し、成田山新勝寺や神田明神の常識を覆す推理の連打で、隠された解に到達する。伝説の真相を鮮やかに見抜く歴史ミステリー。『鬼門の将軍』改題。
  • 新選組―2245日の軌跡―(新潮文庫)
    3.7
    近藤勇、土方歳三、沖田総司、おのれの志を貫いた最後の侍たち。最強の武装集団となった新選組は池田屋事件で浪士たちを震え上がらせる。だが、時代の波は彼らを追いつめていった。そして、土方は最後の闘いの地、箱館五稜郭へ。新選組研究に半生を捧げる著者が史資料から有名無名の人々の声を聞きとり、その実像を甦らせる。『新選組 二千二百四十五日』を改題し改訂を行った、決定版。(対談・菊池明) ※当電子版には、新潮文庫版に掲載の写真は収録しておりません。
  • いまひとたびの(新潮文庫)
    3.7
    ドライブに連れていって。赤いスポーツカーで――。夫を失った事故ののち、車椅子の生活を送ってきた叔母は若い娘のようにそう言った。やがてわたしは、彼女が秘めていた思いに気づく(表題作)。大切な人と共にした特別な一日。その風景は死を意識したとき、さらに輝きを増してゆく。人生の光芒を切ないほど鮮やかに描きあげ、絶賛を浴びた傑作短編集に、新たに「今日の別れ」を加えた完全版。(解説・北上次郎)
  • 動物たちのまーまー(新潮文庫)
    3.7
    耳を澄ませ。何かが聞こえる――。テノリネコが膨らむ音が。徘徊するネコビトたちの呟きが。貝殻プールのラッコの水音が。盗んだトウモロコシをゆでる熊のご機嫌な鼻歌が。そして、吸血鬼(バンパイア)の奏でる陽気なラグタイムピアノが……。混沌と不条理の中に、世界の裏側へと読者を誘う魅惑的な企みが潜む。デビュー作『レプリカたちの夜』で大ブレイクした鬼才による、異彩を放つ傑作オリジナル短篇集。(解説・杉江松恋)
  • 評伝 石牟礼道子―渚に立つひと―(新潮文庫)
    3.7
    『苦海浄土 わが水俣病』の発表以来、文学界でも闘争の場でも神話的な存在であり続けた、詩人にして作家・石牟礼道子。しかし、水俣病に対する告発という面にとらわれすぎると、その豊饒な世界を見失いかねない。不知火海を前に育った幼年期から、文学的彷徨、盟友・渡辺京二との交流、苦闘の日々、暮らしと命を見つめてやまなかった晩年まで、創造の源泉と90年の軌跡を綴った初の本格評伝。(解説・池澤夏樹)
  • 日本の聖域 シークレット(新潮文庫)
    3.7
    「報道しない自由」を謳歌する大メディア。その内向きな姿勢が深刻になる中、国民の知る権利に開いた「穴」を埋める役割が、より重要になっている。「がん告知」の闇、診療報酬支払基金、慶應大学医学部、安倍首相「私邸」、創価学会「婦人部」、神社本庁……。新聞やテレビが触らない、この国の秘密の領域に鋭く斬りこむ24の深層レポート! 会員制情報誌の名物シリーズ第五弾。
  • 北海タイムス物語(新潮文庫)
    3.7
    1巻1,045円 (税込)
    全国紙記者の夢破れた野々村巡洋が入社した、北海タイムス。配属された整理部は、他紙の4倍の仕事量にして7分の1の年収だった。変人だらけの職場。連日の酒席。過酷な労働環境に厳しすぎる先輩。失望に加え、恋の終わりすら味わった野々村だが、あることを契機にプロフェッショナルとなる覚悟を決める――。著者が身を置いた北海道の名門新聞社を舞台に描かれた、熱血度120%の長篇小説。(解説・北上次郎)
  • 沈黙法廷(新潮文庫)
    3.7
    1巻1,155円 (税込)
    独り暮らしの初老男性が絞殺死体で発見された。捜査線上に浮上したのは家事代行業の地味な女性。女の周辺では、複数の六十代男性の不審死が報じられ、疑惑は濃厚になっていく。女は、男たちから次々に金を引き出していたのか。見え隠れする「中川綾子」という名前の謎とは。逮捕後も一貫して無実を訴える彼女だが、なぜか突如、黙秘に転じた……。判決の先まで目が離せない法廷小説の傑作。(解説・細谷正充)
  • けさくしゃ(新潮文庫)
    3.7
    1巻825円 (税込)
    腕っぷしは弱いが、見た目は役者と見紛うばかりのいい男。柳亭種彦は二百俵取りのお殿様で、暇を持て余す趣味人だ。その読み手を楽しませる才能を見込んだ版元の山青堂は、彼の戯作で一山当てようと目論む。渋々ながらも書き始めた種彦。すぐに戯作の虜になるが、世に出した作品がその身を危うくする……。実在した流行作家の若き姿と、本を愛おしむ仲間たちとの痛快な活躍を描く。(解説・新井見枝香)
  • ゆびさきたどり(新潮文庫)
    3.7
    十年ぶりに再会した昔の男。年下の彼が、年を重ねた私を「変わらない」と抱き寄せる。久々の体の重みと秘部を這う舌の感触に、疼(うず)きも潤みも蘇り――(「枯れ菊」)。「ネクタイ目隠し」「ストッキングで両手拘束」親友チルがSNS に綴る“運命の彼氏”との情事にカオルは驚く。それはカオルが彼に教えた前戯であり、まだ彼との関係も続いていた(「オンナの友情」)。艶やかに溢れ出す極上欲情短編集。(解説・門賀美央子)
  • 幻の料亭「百川」ものがたり―絢爛の江戸料理―(新潮文庫)
    3.7
    旬の鱸(すずき)や真鯛は煎酒で食すのが粋。夏は砕いた氷を入れた霰酒(あられざけ)を嗜む。採れたての松茸は丸ごと焼いて、昆布の味噌漬けを土産に。化政文化が花開いた頃、贅を尽くした料理と風流なもてなしで頭角を現し、文人墨客にも愛された日本橋の料亭「百川」。幕末には黒船一行を迎える饗宴を任された名店の運命とは。古今東西の食に通じた著者が解き明かす、江戸料理の真髄! 『幻の料亭・日本橋「百川」』改題。(解説・檀ふみ)
  • バブル―日本迷走の原点―(新潮文庫)
    3.7
    1980年代後半、金融自由化・国際化の中、地価と株価が急上昇し、日本全体は陶酔的熱狂(ユーフォリア)に浸った。当時、住銀、興銀、野村、山一などの銀行や証券会社と大蔵・日銀、政治家、「バブルの紳士」が繰り広げた狂乱の時代とはなんだったのか? 現場を見続けた「伝説の記者」が日本独自の資本主義システムまで議論を深め、「失われた20年」と呼ばれるデフレを招いた原因を捉える〈平成〉史決定版。(解説・勝英二郎)
  • 黄泉がえり again(新潮文庫)
    3.7
    あの大地震から二年。熊本で、死者が次々生き返る“黄泉(よみ)がえり”現象が再び発生した。亡くなった家族や恋人が帰還し、驚きつつ歓迎する人々。だが、彼らは何のために戻ってきたのだろう。元・記者の川田平太は、前回黄泉がえった男とその妻の間に生まれた、女子高生のいずみがその鍵を握ると知るのだが。大切な人を想う気持ちが起こした奇跡は、予想を遥かに超えたクライマックスへ――。(解説・大矢博子)
  • ジーン・ワルツ(新潮文庫)【電子特典付き】
    3.7
    1巻1,100円 (税込)
    帝華大学医学部の曾根崎理恵助教は、顕微鏡下体外受精のエキスパート。彼女の上司である清川吾郎准教授もその才を認めていた。理恵は、大学での研究のほか、閉院間近のマリアクリニックで五人の妊婦を診ている。年齢も境遇も異なる女たちは、それぞれに深刻な事情を抱えていた――。生命の意味と尊厳、そして代理母出産という人類最大の難問に挑む、新世紀の医学エンターテインメント。※【電子版あとがき】をはじめ、ストーリー上の出来事が一目でわかる【桜宮年表】や【作品相関図】、小説・ノンフィクション作品の【海堂尊・全著作リスト】、小説作品の【「桜宮サーガ」年代順リスト】など数々の電子版特典を巻末に収録!
  • 食べる女―決定版―(新潮文庫)
    3.7
    おいしいものを食べているときと、いとしいセックスをしているとき、女は一番幸せになれる。台所で立ったまま生玉子かけごはんをすする自由。深夜のラーメン屋で相席になった男とのラブアフェア。恋人の裏切りを知った後に食べるチーズの官能。逝ってしまった大切な人たちを想いつつ縁先で傾ける日本酒と肴。味覚と心を研ぎ澄まし、人生の酸いも甘いも楽しむ女たちを祝福する、美味なる短編集。
  • きことわ(新潮文庫)
    3.7
    貴子(きこ)と永遠子(とわこ)。葉山の別荘で、同じ時間を過ごしたふたりの少女。最後に会ったのは、夏だった。25年後、別荘の解体をきっかけに、ふたりは再会する。ときにかみ合い、ときに食い違う、思い出。縺れる記憶、混ざる時間、交錯する夢と現。そうして境は消え、果てに言葉が解けだす――。やわらかな文章で紡がれる、曖昧で、しかし強かな世界のかたち。小説の愉悦に満ちた、芥川賞受賞作。
  • ポーカー・フェース(新潮文庫)
    3.7
    「初体験」から書き起こし、靴磨きの老人と鮨屋の主人の手がもたらす感懐へと導かれる「男派と女派」、銀座の酒場のエピソードがやがてカクテルの逸話へと姿を変える「マリーとメアリー」……波から波へと移るように、小路をふっと曲がるように、意外な場所へと運ばれるめくるめく語りの芳醇に酔う13篇。『バーボン・ストリート』『チェーン・スモーキング』に続く傑作エッセイ集。
  • アメリカ最後の実験(新潮文庫)
    3.7
    音楽家の父を探すため、アメリカの難関音楽学校を受験した脩。癖のある受験生や型破りな試験に対峙する中、会場で「アメリカ最初の実験」と謎のメッセージが残された殺人事件が発生。やがて第二、第三と全米へ連鎖していくその事件に巻き込まれた脩は、かつて父と仲間が音楽によって果たそうとした夢こそが事件に深く関わっていたと知る。気鋭の作家が描く全く新しい音楽小説、ここに誕生!(解説・吉田隆一)
  • ボクたちはみんな大人になれなかった(新潮文庫)
    3.7
    1巻572円 (税込)
    それは人生でたった一人、ボクが自分より好きになったひとの名前だ。気が付けば親指は友達リクエストを送信していて、90年代の渋谷でふたりぼっち、世界の終わりへのカウントダウンを聴いた日々が甦る。彼女だけがボクのことを認めてくれた。本当に大好きだった。過去と現在をSNSがつなぐ、切なさ新時代の大人泣きラブ・ストーリー。あいみょん、相澤いくえによるエッセイ&漫画を収録。
  • 不発弾(新潮文庫)
    3.7
    大手電機企業が発表した巨額の「不適切会計」。捜査二課の小堀秀明は、背後に一人の金融コンサルタントの存在を掴む。男の名は、古賀遼。貧しい炭鉱街の暮らしから妹を救うため、体力頼みの場立ち要員として証券会社に就職。狂乱のバブルを己の才覚のみでのし上がった古賀は、ある事件をきっかけに復讐を始めるのだった――。欲望に踊らされた男たちの終わらない闘いを描く経済サスペンス。(解説・磯山友幸)
  • 本当はエロかった昔の日本(新潮文庫)
    3.7
    兄と妹の近親姦から国作りが始まる『古事記』、義母を犯して子を産ませた光源氏が、結局、妻を寝取られるという「不倫の恋」満載の『源氏物語』、セックス相手によって人生が変わる「あげまん・さげまん」神話、男色カップル弥次喜多の駆け落ち旅『東海道中膝栗毛』など、古典文学の主要テーマ「下半身」に着目し、性愛あふれ情欲に満ちた日本人の本当の姿を明らかにする、目から鱗の一冊!(特別対談・まんしゅうきつこ×大塚ひかり)
  • 質屋の女房(新潮文庫)
    3.7
    哀しい、無器用な劣等生は、社会にうまく適応してゆく人々の、虚偽を見抜く力をもつ……。先天的に、世間に対する劣弱意識に悩まされた著者は、いたずらに自負もせず、卑下もしない、明晰な自己限定力をもって、巧まざるユーモアのにじむ新鮮な文章で、独自の世界をひらいた。表題作ほか、処女作『ガラスの靴』、芥川賞受賞作『陰気な愉しみ』『悪い仲間』など、全10編を収録する。
  • 掲載禁止(新潮文庫)
    3.7
    人の死を見るツアーに参加したジャーナリストが目にした異様な光景(「原罪 SHOW」)、マンションの天井裏に潜む歪んだ愛(「マンションサイコ」)。恋愛していたら決して読んではいけない戦慄作「斯くして、完全犯罪は遂行された」の他、不気味な読み味の「杜の囚人」と、どんでん返しに言葉を失う表題作「掲載禁止」。繰り出される謎と仕掛けに、一行たりとも目を離せない衝撃の作品集!
  • ダンシング・ヴァニティ(新潮文庫)
    3.7
    美術評論家のおれが住む家のまわりでは喧嘩がたえまなく繰り返され、老いた母と妻、娘たちを騒ぎから守ろうとおれは繰り返し対応に四苦八苦。そこに死んだはずの父親や息子が繰り返し訪ねてきて……。コピー&ペーストによって執拗に反復され、奇妙に捩れていく記述が奏でるのは錯乱の世界か、文学のダンスか? 巨匠が切り開いた恐るべき技法の頂点にして、前人未到の文学世界!
  • 私の恋人(新潮文庫)
    3.7
    一人目は恐るべき正確さで世界の未来図を洞窟の壁に刻んだクロマニョン人。二人目は大戦中、収容所で絶命したユダヤ人。いずれも理想の女性を胸に描きつつ34年で終えた生を引き継いで、平成日本を生きる三人目の私、井上由祐は35歳を過ぎた今、美貌のキャロライン・ホプキンスに出会う。この女が愛おしい私の恋人なのだろうか。10万年の時空を超えて動き出す空前の恋物語。三島賞受賞作。
  • GHQと戦った女 沢田美喜(新潮文庫)
    3.7
    昭和23年、進駐軍兵士と日本人女性との混血孤児を救うため、GHQと対峙し、児童養護施設エリザベス・サンダース・ホームを創設した沢田美喜。三菱財閥・岩崎家の令嬢は、なぜ養う子供のミルク代にも事欠く生活に人生を捧げたのか。その決意に秘められた「贖罪」の思いとは何か……。恐れず怯まず進駐軍と戦い、たった一人で「戦争の後始末」に立ち向かった女性の愛と情熱の生涯を描く! ※当電子版には、新潮文庫版に掲載の写真の一部は収録しておりません。ご了承ください。
  • 東海道新幹線 運転席へようこそ(新潮文庫)
    3.7
    元新幹線運転士が、あなたを運転台にご招待。まずは、35年前の東京駅から初代0系「ひかり」号で出発。懐かしのエピソードやウラ話に耳を傾けつつ、桜咲く東海道をご一緒に。復路は現在の新大阪駅より、最新型N700A「のぞみ」号で発進します。日本が誇るハイテク装備やプロフェッショナルから見た車両発達史など、初公開の話題も満載。どなた様も、お乗り遅れなさいませんように! ※当電子版では新潮文庫版掲載の写真は収録しておりません。ご了承ください。
  • ぬるい毒(新潮文庫)
    3.7
    あの夜、同級生と思しき見知らぬ男の電話を受けた時から、私の戦いは始まった。魅力の塊のような彼は、説得力漲る嘘をつき、愉しげに人の感情を弄ぶ。自意識をずたずたにされながらも、私はやがて彼と関係を持つ。恋愛に夢中なただの女だと誤解させ続けるために。最後の最後に、私が彼を欺くその日まで──。一人の女の子の、十九歳から五年にわたる奇妙な闘争の物語。渾身の異色作。
  • ご破算で願いましては―みとや・お瑛仕入帖―(新潮文庫)
    3.7
    間口二間の小さな店を開いたお瑛は今年十六。両親をなくし、兄の長太郎と立ち上げた「みとや」は三十八(みとや)文均一の雑貨店だ。ところが能天気な兄が仕入れてくるのは、いわくつきの品物ばかりで……。不気味な守り刀、恋歌が書かれた五枚の不思議な絵皿、なぜか手に入った亡き父の煙草入れ。山ほどの算盤が意外な結末に結びつく表題作をはじめ、色とりどりの人間模様が心に沁みる情味豊かな六編。
  • 細胞異植(新潮文庫)
    3.7
    国内二例目の赤ちゃんポストで張り込んでいた新聞記者・長谷部友美が目撃したのは、嬰児を抱いた石葉宏子の姿だった。独身だと思っていた知人の行動に戸惑う友美。慌てて姿を消した石葉の行方を追ううちに、女の抱えていた修羅が浮き彫りになってゆく。最後に掴みとった驚愕の真相とは。先端医療は新たなる福音か、人倫を揺さぶる悪魔の誘惑か――。『流転の細胞』改題、全面改訂完全版。
  • 特命金融捜査官(新潮文庫)
    3.7
    ひとりの男が失踪した。金融庁長官の特命を帯びた捜査官の伊地知耕介がマークしているベンチャー銀行の専務だった。銀行の急所を突く証拠と共に消えた金庫番を探し出し、伊地知は不正を暴くことができるのか。野望実現に驀進する会長の坂巻、銀行に巣くう闇の暴力組織。男たちは沖縄の離島へ飛ぶ……。金融界を熟知した著者が放つハードボイルド金融エンターテインメント! 『鬼忘島』改題。
  • すべてはあの謎にむかって(新潮文庫)
    3.7
    見上げる雪空に響く賢治のことば。文豪「ドス」を貫く心揺さぶる「ラズ」の力。たらい回しにされるおばさんクレーマーの心中と、怒髪天を衝いた新幹線車内の衝撃。小説家の日常は諸事ぐるぐる渦巻いてやがてあの謎へむかう……。オモロイからロマンティックまで、週刊新潮人気連載を厳選したエッセイ集。『ぜんぶの後に残るもの』『人生が用意するもの』を合本化し改題したオリジナル文庫を電子化。
  • セックスボランティア(新潮文庫)
    3.7
    「性」とは生きる根本――。それはたとえ障害者であっても同じことだ。脳性麻痺の男性を風俗店に連れていく介助者がいる。障害者専門のデリヘルで働く女の子がいる。知的障害者にセックスを教える講師がいる。時に無視され、時に大げさに美化されてきた性の介助について、その最前線で取材を重ねるうちに、見えてきたものとは――。タブーに大胆に切り込んだ、衝撃のルポルタージュ。
  • 芥川症
    3.7
    父の死因とは一体何だったのか? 食い違う医師・看護師の証言。真相を求め、息子はさまよう(「病院の中」)。多額の募金を得て渡米、心臓移植を受けた怠け者の男と支援者たちが巻き起こす悲喜劇(「他生門」)。芸術を深く愛するクリニック院長と偏屈なアーティストが出会ったとき(「極楽変」)。芥川龍之介の名短篇に触発された、前代未聞の医療エンタテインメント。黒いユーモアに河童も嗤う全七篇。
  • 首折り男のための協奏曲
    3.7
    被害者は一瞬で首を捻られ、殺された。殺し屋の名は、首折り男。テレビ番組の報道を見て、隣人の“彼”が犯人ではないか、と疑う老夫婦。いじめに遭う中学生は“彼”に助けられ、幹事が欠席した合コンの席では首折り殺人が話題に上る。一方で、泥棒・黒澤は恋路の調査に盗みの依頼と大忙し。二人の男を軸に物語は絡み、繋がり、やがて驚きへと至る! 伊坂幸太郎の神髄、ここにあり。
  • 死刑のための殺人―土浦連続通り魔事件・死刑囚の記録―
    3.7
    確実に死ぬには死刑が一番だ。できるだけ多くの人を殺そう――。2008年茨城県土浦市で9人を殺傷した金川真大。「完全勝利」と言い残し2013年絞首刑に。享年29。「殺人は悪じゃない」と嘯き、ひたすら死刑を求めた男。死は彼の望み通りと分かっていても尚、極刑を願う遺族の苦悩。面会を重ね、葛藤する記者たち。何が彼を凶悪犯罪に走らせたか。死刑制度の意味を問う驚愕のドキュメント。
  • うさぎとトランペット
    3.7
    宇佐子は、転校生のミキちゃんを仲間はずれにするクラスの雰囲気に傷ついて、学校へ行けなくなった。微熱が続く夜明け、宇佐子は公園から響いてくるトランペットの音色に心惹かれる。ミキちゃんに誘われて町のウィンド・オーケストラでトランペットを習うことになった宇佐子は、きらめく音、ブラスの楽しさ、演奏する喜びを知る。音楽に解き放たれて、伸びやかな心が育っていく……。
  • 月の上の観覧車
    3.7
    1巻649円 (税込)
    閉園後の遊園地。高原に立つ観覧車に乗り込んだ男は月に向かってゆっくりと夜空を上昇していく。いったい何のために? 去来するのは取り戻せぬ過去、甘美な記憶、見据えるべき未来──そして、仄かな、希望。ゴンドラが頂に到った時、男が目にしたものとは。長い道程の果てに訪れた「一瞬の奇跡」を描く表題作のほか、過去/現在の時間を魔術師のように操る作家が贈る、極上の八篇。
  • 黒船秘恋
    3.7
    黒船来航、台場建造で騒然とする江戸品川。川越藩樋口家の主・杢右衛門と妻・沙代は、台場守備の陣屋築造のため、下屋敷に移り住むことになった。砂塵が舞う仮住まいの暮らしに、みおという砂まみれの女が下女としてやってくる。そして夫の朋友彦三郎も同居することに……。夫と妻と女と男、妖しく揺らぐ恋情を、新たな時代の息吹のなかに濃やかに描き出す長編小説。
  • 夜は満ちる
    3.7
    日常の裏側に死者たちは佇む。生きていた時に抱いていた想念を、妖しくも美しい幻に変えて、この世に残っている者たちを誘う。闇の中で死者たちが開く異界への扉。その向こうで、過去と未来は入り混じり、夢と現実が交錯し、死者と生者のひそやかな交歓が繰り広げられる。やがて、あふれくるエクスタシーと共に、すべては黄泉の世界へ流れゆく――。恐怖と官能を湛えた極上の幻想譚集。
  • もいちどあなたにあいたいな
    3.7
    澪湖(みおこ)は大学三年生。父の妹の和(やまと)を幼少の頃から母親より慕っていた。その叔母が、最近、どこかおかしい。叔母夫婦はようやく恵まれた愛娘を生後五カ月で亡くしていた。それで、精神に変調を来したのだろうか。大きな悲嘆が彼女を壊してしまったのか……澪湖の疑惑は深まるばかり。不安な彼女を支えてくれたのは、オタク青年木塚くんだった──独自の文体で、人格変容の恐怖を探る長編。
  • 童子の輪舞曲―僕僕先生―
    3.7
    道士・司馬承禎と暮らす那那と這這の大活躍。変幻自在な旅のお供・第狸奴(だいりど)の生態。劉欣の苦悩と、秘められた優しさ。シリーズ第七弾は、僕僕ワールドのキャラクター総登場の豪華短編集! そして、最後に明かされるのは、美少女仙人・僕僕の秘密。ふと気づけば、先生によく似た女性と結婚していたが、彼女は老衰で死にかけていて……。謎が謎を呼ぶ、魅惑のファンタジー六編。
  • サロメの乳母の話
    3.7
    ホメロスが謳うオデュッセウスの漂流譚はでっちあげだ! と糾弾する妻ペネロペ。不器用で世渡りが下手な夫を嘆くダンテの妻。サロメの乳母、キリストの弟、聖フランチェスコの母、ブルータスの師、カリグラ帝の馬……歴史上の有名人の身近にいた無名の人々が、通説とはまったく違った視点から語る英雄・偉人たちの裏側。「ローマ人の物語」の作者が想像力豊かに描く短編小説集。
  • 秘花
    3.7
    そこには花と幽玄が絡みあい解けあった濃密な夜の舞があった――。『風姿花伝』『花鏡』などの芸論や数々の能作品を著した能の大成者・世阿弥。彼が身に覚えのない咎により佐渡へ流されたのは、齢七十二の時だった。それから八十過ぎまでの歳月の中、どのように逆境を受け止め、迫り来る老いと向かい合い、そして謎の死を迎えたのか……。世阿弥、波瀾の生涯を描いた瀬戸内文学の金字塔。
  • 海峡の鎮魂歌
    3.7
    昭和9年春、函館の潜水夫・泊(とまり)敬介は、時化(しけ)る海と吹き荒れる風に妙な胸騒ぎを感じていた。予感は的中し、猛火が街を襲う。妻子と母を探し歩く敬介だったが。さらに昭和20年の空襲、昭和29年の洞爺丸沈没。立ち直ろうともがく敬介に、運命は非情な仕打ちを繰り返す……。仙台在住の著者が震災から半年後、悩み迷いながら筆をとった、再生と希望の長編小説。『烈風のレクイエム』改題。
  • 居酒屋道楽
    3.7
    全国の居酒屋を制覇した達人・太田和彦が、もっと贅沢な居酒屋の愉しみを求めて再び旅立つ――。東京から東北へ、横浜から大阪へ、訪ね歩いた古き良き居酒屋には、人を酔わせる歴史があり、歌があり、物語があった。さらに創業八十周年を迎えた「シンスケ」始め名居酒屋ひしめく東京下町では、伝統を受け継ぐ若手が育っている。文庫書き下ろしエッセイも入った上級者向け居酒屋案内。
  • 春の城
    3.7
    学徒出陣、基地での激務と空襲、マリアナ沖大海戦、父や恩師、そして恋人を奪った広島の原爆の惨状……。第二次大戦に遭遇した一人の青年の友情と恋愛、師弟愛と肉親愛とを、入念な筆で情趣ゆたかに描いた著者の処女長篇。激動の時代と生きながらなお、溌剌たる若い生命の感受性、健康で素直な生活感情と故国への愛、掛替えなき青春という時の、一つの姿を浮彫りにする。読売文学賞受賞。
  • 情報、官邸に達せず
    3.7
    事前に知りながら、なぜ金正日の長男は国外退去となったのか。JCO放射線事故の対応に、政府はなぜ4時間半もかかったのか。オウム真理教教祖逮捕を確認できないまま閉会した対策会議のお粗末さとは?……小泉政権から村山内閣時代までの大事件を遡り、極秘の政治情報を駆使しながら、危機管理体制の舞台裏を生々しく再現。「国家の情報機能」の弱体ぶりを告発した傑作ドキュメント。
  • 水を抱く
    3.7
    初対面で彼女は、ぼくの頬をなめた。29歳の営業マン・伊藤俊也は、ネットで知り合った「ナギ」と会う。5歳年上のナギは、奔放で謎めいた女性だった。雑居ビルの非常階段で、秘密のクラブで、デパートのトイレで、過激な行為を共にするが、決して俊也と寝ようとはしない。だがある日、ナギと別れろと差出人不明の手紙が届き……。石田衣良史上もっとも危険でもっとも淫らな純愛小説。
  • 当り屋ケンちゃん
    3.7
    プロの当り屋、赤木圭一郎は、今を去ること十年前、当り屋専門学院の講師、当り屋文左衛門が言った言葉を思い出した。「幻の少年カスパー・ハウザーを見た日、あんたは当り屋をやめなあきまへん」。そして圭一郎は見た、幻の少年が、車の前へ身を躍らせるのを……。場外馬券売り場のガード下からアンスバッハのしらゆきつもる公園へ。母と子の愛憎が交錯する悲しくも美しい妄想の純文学。戯曲「小指の思い出」原作。
  • シュンポシオン
    3.7
    ギリシア・ローマ古典学の教授宮沢明は数年前に交通事故で妻を失っているが、避暑地で会った知的な和泉聡子に強くひかれ、二人は美しく愛しあっている。そして、現役を退いた老カップルやユニークな学生ペアのそれぞれの愛のかたち……。21世紀に入って10年がすぎた夏の日の避暑地=半島の海辺にある別荘に集う数組の男女の、優雅な〈饗宴=シュンポシオン〉と〈愛=エロス〉の時間を描く長編恋愛小説。
  • 城の中の城
    3.7
    英文学教授の山田信氏は、去年突然渡仏中にパリで洗礼を受けカトリック信者になった、と妻の桂子(30歳)さんに事後告白をした……。夫君の裏切りに、自尊心を傷つけられた桂子さんは、二人の可愛い子供を思いながらも、棄教か離婚かを夫君にせまり、二人だけの宗教戦争がはじまった! 禁じられた愛や夫婦交換を、キリスト教を背景に描き、現代の知識人家庭を風刺する長編小説。
  • 妖女のように
    3.7
    女の胎のかわりに、体内にことばを分泌する虚無の暗闇をもって小説を書く女、これが妖女です。――“女にして作家であること”の奇怪さを追求した表題作。結婚という茶番的儀式を、双生児KおよびLの濃密な近親相姦の愛のフィルターを通して描く「結婚」。結婚に巣くう不貞の精神を暴く「共棲」。欺瞞的現実世界にイロニイの矢をはなつ倉橋由美子の《反世界小説》三編を収める。
  • 暗い旅
    3.7
    他者との自由な関係を認めあった恋の、突然の破綻――“かれ”の失踪。“かれ”を捜しに暗い旅へと出発した“あなた”の心は、失われた愛を求めて過去へ内部世界へと退行してゆく。だが、絶望は次第にイマジネールなものの中に吸収され、最後に“あなた”は一つの小説を書くことを決心する。〈ことば〉の自己繁殖によって反世界の文学空間をきりひらく、倉橋由美子の処女長編。
  • 考えすぎた人―お笑い哲学者列伝―
    3.7
    「ソクラテスより頭の強い人間はいますか」聞き間違えた神託のせいで頭突き勝負が始まって(「ソクラテスの石頭」)。論理学の講義が苦痛で仕方がない未来の大王は……(「アリストテレスの論理が苦」)。若く美しい婚約者とモメた四十男のヘーゲルは思慮深すぎる手紙を書くが(「ヘーゲルの弁証法的な痴話喧嘩」)。哲学史に燦然と輝く巨星たちを笑いのめし、叡智の扉へと誘うユーモア小説。
  • メタモルフォシス
    3.7
    その男には2つの顔があった。昼は高齢者に金融商品を売りつける高給取りの証券マン。一転して夜はSMクラブの女王様に跪き、快楽を貪る奴隷。よりハードなプレイを求め、死ぬほどの苦しみを味わった彼が見出したものとは――芥川賞選考委員の賛否が飛び交った表題作のほか、講師と生徒、奴隷と女王様、公私で立場が逆転する男と女の奇妙な交錯を描いた「トーキョーの調教」収録。
  • クロノス―天命探偵 Next Gear―
    3.7
    1巻737円 (税込)
    目覚める気配もなく“死の予知夢”を見続ける志乃。その原因究明と引き換えに〈クロノスシステム〉で夢を解析し捜査に使うという警察庁からの提案を、真田省吾たちは迷いながらも受け入れた。新たな活躍の場は公安課内の「次世代犯罪情報室」。天才的頭脳で超毒舌、そして時に暗い影が覗く謎めいたバディ・黒野武人と共に、真田は国際テロを阻止できるのか。衝撃の新シリーズ開始!
  • 飢えて狼
    3.7
    ささやかだが平穏な暮らしが、その日、失われた。怪しい男たちが訪れた時刻から。三浦半島で小さなボート屋を経営していた渋谷は、海上で不審な船に襲われたうえ、店と従業員を炎の中に失う。かつて日本有数の登山家として知られた渋谷は、自らの能力のすべてを投じ、真実を掴むための孤独な闘いを開始する。牙を剥き出し襲いかかる「国家」に、個人はどう抗うことが出来るのか。
  • ロビンソン漂流記
    3.7
    難船し、ひとり無人島に流れついた船乗りロビンソン・クルーソーは、絶望と不安に負けず、新しい生活をはじめる。木材をあつめて小屋を建て、鳥や獣を捕って食糧とし、忠僕フライデーを得て、困難を乗りきってゆく。社会から不意に切り離された人間が、孤独と闘いながら、神の摂理を信じ、堅実な努力をつづけてゆく姿を、リアリスティックに描いたデフォーの冒険小説である。
  • 最後の花束―乃南アサ短編傑作選―
    3.7
    色恋をめぐる狂気は、その女たちを少しずつ蝕み、少しずつ壊していった……。ある女は大阪に引っ越してまで愛人を追いかけ、またある女は親友の婚約者を欲しがる。職人の夫の浮気を疑った妻は夫の作る提灯に火を仕込み、OLは見る間に垢抜けた同僚への嫉妬に狂う……。サスペンス・ミステリーの名手による短編を、単行本未収録作品を加えて精選したベスト・オブ・ベスト第一弾!
  • 薄桜記
    3.7
    愛する妻の過ちから左腕を失って浪人し、はからずも非業の運命を生きることになる当代一の使い手・丹下典膳。高田馬場の決闘で一躍名をあげ、素浪人の身の上から浅野の家臣となる闊達な正義漢・中山安兵衛。かの〈忠臣蔵〉事件にまきこまれた二人は、互いに友情を抱きながら、やがて敵味方に別れてゆく――泰平の元禄の世を揺るがした赤穂義挙の裏話として無類の面白さを放つ時代長編。
  • アニバーサリー
    3.7
    1巻737円 (税込)
    母親との確執を抱えて育ち、望まれない子を妊娠、たった一人で出産を迎えようとするカメラマンの真菜。七十歳を過ぎても、育児中に始めたマタニティスイミングの指導員を続ける晶子。あの日、あの震災が、二人を結びつけた――。食べること、働くこと。子供を産み、育てること。世代の違う二人の物語を丁寧に紡ぎつつ、時代とともに変わりゆく女性たちの生を凝視した渾身の長編小説。
  • ふむふむ―おしえて、お仕事!―
    3.7
    あなたがなりたかった職業は何ですか。靴職人、お土産屋、動物園飼育係、フィギュア企画開発、漫画アシスタントにフラワーデザイナー。夢を叶え、技能と情熱をもって働く15職種16人の女性に、作家が直撃インタビュー。時に持ち前の妄想力を炸裂させ、時にキレキレの自己ツッコミを展開し、時に物欲の鬼と化しながら、聞き取った素晴らしき人生の物語。さあ皆でレッツ“ふむふむ”!
  • 日本原爆開発秘録
    3.7
    戦時下で秘密裡に進められていた「ニ号研究」「F号研究」という日本の原爆製造計画。戦局の挽回を期し、軍部が命じて科学者の叡智を集めた研究の全貌とは……。昭和史研究の第一人者が、膨大な資料と関係者への貴重なインタビューをもとに、戦後、原発立国へと舵を切った日本の「原子力前史」を繙き、現代との因果を詳らかにする。『日本の原爆─その開発と挫折の道程』改題。
  • 6TEEN
    3.7
    あれから2年。テツロー、ナオト、ダイ、ジュンは高校生になった。はじめてのセックス、二股の恋愛と裏切り、同級生の死。なにが変わって、なにが変わらないのか。東京湾に浮かぶ月島で、ぼくらは笑い、怒り、悩みながら、永遠と未来の間をさまよい歩く。まだ少しだけ、憂鬱や退屈や不安よりも、早く走れると信じて──。『4TEEN』のその後、四人組が駆け抜ける16歳の青春。

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