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  • 魂に秩序を(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻1,705円 (税込)
    わずか2年前、アンドルーは多重人格者の魂の代表として26歳にして“誕生”し、魂たちの共存のため奮闘していた。ある日、殺人犯を事故死へ追い込んだことで、自分が継父を殺害したのではないかという疑念に囚われる。真相解明のため、同じ障害をもつ女性ペニーと故郷へ向かうが、自身の隠された秘密だけでなく闇の魂からの脅威にも晒され……。あらゆるジャンルを包み込む物語の万華鏡!(解説・霜月蒼)
  • 紫姫の国(上)(新潮文庫)
    完結
    小説・文芸
    3.9
    全2巻693~737円 (税込)
    俺はこんなにも、死に取り巻かれている――。酒浸りの父親が逝き、商いの船旅に出た青年ソナンは奴隷として売られそうになるも、寸前で海へと飛び込む。激しい波は一緒に逃げた親友の命を奪うが、ソナンは絶壁の岩棚に投げ出された。水も食料もなく死と隣り合わせのその地に、突然ひとりの少女が現れ……。心に陰なき男と、国を背負う女。過酷なふたつの運命が交わる圧巻のファンタジー長編。
  • 財布は踊る(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻781円 (税込)
    「今よりもう少し、お金がほしい」専業主婦として穏やかに暮らす葉月みづほ。彼女はある夢を実現するために、生活費を切り詰め、人知れず毎月二万円を貯金していた。努力が実り、夢を実現した喜びも束の間、夫に二百万円以上の借金があることが発覚する。株での失敗、リボ払いの罠。日常に潜むお金の落とし穴からどう逃げる? 切実な想いと未来への希望を描く「お金のつくりかた」超実践小説。(解説・朱野帰子)
  • ベージュ(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻506円 (税込)
    虚空に詩を捧げる/形ないものにひそむ/原初よりの力を信じて(「詩の捧げ物」)。弱冠18歳でのデビューから70余年。谷川俊太郎の詩は、私たちの傍らで歌い、囁き、描き、そしてただ在り続けた。第一詩集『二十億光年の孤独』以来、第一線で活躍する谷川がくりかえし言葉にしてきた、誕生と死。若さと老い。忘却の快感。そして、この世界の手触り。長い道のりを経て結実した、珠玉の31篇を収録。(解説・斉藤壮馬)
  • これはただの夏(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻649円 (税込)
    その瞬間、手にしたかったものが、僕の目の前を駆け抜けていったような気がした――。テレビ制作会社に勤める秋吉、知人の結婚式で出会った風俗嬢の優香、育児放棄気味の母親と暮らす十歳の明菜、末期癌を患う秋吉のクライアント、大関。長い人生の中でのほんの一瞬、四人は絶妙な距離を保ちながらも、ひと夏を過ごす。嘘で埋めつくされた日常の中で、願いのようにチカリと光る「本当」の物語。(解説・菊地成孔)
  • 侏儒の言葉・西方の人(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻605円 (税込)
    眠りは死よりも愉快である。少くとも容易には違いあるまい――。鋭敏な頭脳と表現力を無尽に駆使し、世に溢れる偽善や欺瞞を嘲る。死に取り憑かれた鬼才の懐疑的な顔つきと厭世的な精神を鮮烈に伝えるアフォリズム(「侏儒の言葉」)。自らの人生を聖者キリストに重ね、感情を移入して自己の悲しさ、あるいは苦痛を訴える(「西方の人」)。自殺の直前に執筆された芥川文学の総決算。(解説・海老井英次)
  • 悲しみよ こんにちは(新潮文庫)
    セシルはもうすぐ18歳。プレイボーイ肌の父レイモン、その恋人エルザと、南仏の海辺の別荘でヴァカンスを過ごすことになる。そこで大学生のシリルとの恋も芽生えるが、父のもうひとりのガールフレンドであるアンヌが合流。父が彼女との再婚に走りはじめたことを察知したセシルは、葛藤の末にある計画を思い立つ……。20世紀仏文学界が生んだ少女小説の聖典、半世紀を経て新訳成る。(解説・小池真理子)
  • 文鳥・夢十夜(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻473円 (税込)
    人に勧められて飼い始めた可憐な文鳥が家人のちょっとした不注意からあっけなく死んでしまうまでを淡々とした筆致で描き、著者の孤独な心持をにじませた名作『文鳥』、意識の内部に深くわだかまる恐怖・不安・虚無などの感情を正面から凝視し、〈裏切られた期待〉〈人間的意志の無力感〉を無気味な雰囲気を漂わせつつ描き出した『夢十夜』ほか、『思い出す事など』『永日小品』等全7編。(解説・三好行雄)
  • 二百十日・野分(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻506円 (税込)
    “豆腐屋主義”の圭さんと奔放な性格の碌さん。江戸っ子二人の軽妙な会話を通じて、金持が幅をきかす社会を痛烈に批判する『二百十日』。理想主義が高じて失職した元中学教師の文筆家・白井道也と二人の青年・高橋と中野。学問、金、恋、人生の葛藤を描く『野分』。漱石の思想や哲学をもっとも鮮やかに体現する二作品。(解説・紅野敏郎)
  • 草枕(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻539円 (税込)
    住みにくい人の世を芸術の力で打破できぬかと思案する青年画家。あるとき温泉場の出戻り娘・那美に惹かれ、絵に描きたいと思うが何か物足りない。やがて彼が見つけた「何か」とは――。豊かな語彙と達意の文章で芸術美の尊さを描く漱石初期の代表作。(「漱石の文学」江藤淳、「『草枕』について」柄谷行人)
  • 夜明けのカルテ―医師作家アンソロジー―(新潮文庫)
    その眼で患者と病を見つめてきた医師にしか描けないことがある。新米研修医が気づいた真実。引きこもり患者を救うひと癖ある精神科医。無差別殺人犯への緊急手術。友の脳腫瘍に握る電気メス。深夜の出産に奔走する医療チーム――。彼らは考える。決断する。オペを行う。あなたの命を守るために。9名の医師作家が、知識と経験をもとに臨場感あふれる筆致で描く、空前の医学エンターテインメント集。(解説・吉田大助)
  • カンガルー・ノート(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻693円 (税込)
    ある朝突然、〈かいわれ大根〉が脛に自生していた男。訪れた医院で、麻酔を打たれ意識を失くした彼は、目覚めるとベッドに括り付けられていた。硫黄温泉行きを医者から宣告された彼を載せ、生命維持装置付きのベッドは、滑らかに動き出した……。坑道から運河へ、賽の河原から共同病室へ――果てなき冥府巡りの末に彼が辿り着いた先とは? 急逝が惜しまれる国際的作家の最後の長編!(解説・ドナルド・キーン)
  • 密会(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻737円 (税込)
    ある夏の未明、突然やって来た救急車が妻を連れ去った。男は妻を捜して病院に辿りつくが、彼の行動は逐一盗聴マイクによって監視されている……。二本のペニスを持つ馬人間、出自が試験管の秘書、溶骨症の少女、〈仮面女〉など奇怪な人物とのかかわりに困惑する男の姿を通じて、巨大な病院の迷路に息づく絶望的な愛と快楽の光景を描き、野心的構成で出口のない現代人の地獄を浮き彫りにする。(解説・平岡篤頼)
  • 雷神(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻935円 (税込)
    あの日、雷が落ちなければ、罪を犯すことはなかった――。埼玉で小料理屋を営む藤原幸人(ゆきひと)を襲った脅迫電話。電話の主が店に現れた翌日、娘の夕見(ゆみ)から遠出の提案を受ける。新潟県羽田上(はたがみ)村――幸人と姉・亜沙実の故郷であり、痛ましい記憶を封じ込めた地だった。母の急死と村の有力者の毒殺事件。幸人らが村を訪れると、凄惨な過去が目を醒まし……。最後の一行まで最上級の驚愕が続くミステリ。(解説・香山二三郎)
  • 出版禁止 ろろるの村滞在記(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻781円 (税込)
    奈良県辺境のある奥深い山間部に、村はあった。心に深い傷を負い、積年の恨みを抱えた人々が最後に辿りつく「すくいの村」。だがそこには呪いで人を殺すという根強い噂が。二〇〇八年、近隣の廃村で陰惨な死体遺棄事件が発生。遺体は山奥の湖畔で、切断され樹木に釘で打ち付けられていた……。発禁となった手記、エグすぎる真相、二度読み必至の衝撃作! 『出版禁止 いやしの村滞在記』改題。
  • アンソーシャル ディスタンス(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻781円 (税込)
    心を病んだ恋人との生活に耐えきれず、ストロングゼロに頼る女。年下彼氏の若さに当てられ、整形へ走る女。夫からの逃げ道だった、不倫相手に振り回される女。推しのライブ中止で心折れ、彼氏を心中に誘う女。恋人と会えない孤独な日々で、性欲や激辛欲が荒ぶる女――。絶望に溺れて掴んだものが間違っていたとしても、それは、今を生き抜くための希望だった。女性たちの疾走を描く鮮烈な五編。(解説・朝井リョウ)
  • もう一杯だけ飲んで帰ろう。(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻693円 (税込)
    居心地最高な西荻窪の焼鳥屋、喧噪を忘れる新宿の蕎麦屋、朝まで開いている中野の鮨屋に、激辛好きも唸る吉祥寺のラオス・タイ料理店。神田で羊を食べ尽くし、永福町でチーズにとろけ、立石ではしご酒を愉しむ。今日もまた、うまい肴と好きな人との時間をアテに、つい頼んでしまうもう一杯。夫婦で綴る、めくるめく“外飲み”エッセイ! 文庫書き下ろし「乗り越えて釜山(プサン)タコ鍋旅」を収録。
  • 神様には負けられない(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻825円 (税込)
    クラスで一人だけCマイナス――。7年勤めた会社を辞め、義肢装具士を目指す26歳の二階堂さえ子は専門学校の製作実習で最低評価を受け、激しく落ち込む。同じ班のメンバーは内気だが実力抜群の戸樫博文と、ピンク色の髪にドクロの服を好む永井真純という個性派だったが、次第に打ち解けて切磋琢磨してゆく。けれどさえ子には隠しごとがあって……。つまずいても立ち上がる大人のお仕事小説。(解説・彩瀬まる)
  • 草原のサーカス(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻737円 (税込)
    大手製薬会社に勤める姉の依千佳(いちか)と、人気アクセサリー作家の妹の仁胡瑠(にこる)。それぞれの道で成功を掴んだ姉妹は、やがて日本を揺るがす治験データ捏造事件、そしてハラスメント騒動を引き起こす。たった一度でも踏み外せば、容易(たやす)く切り捨てられる世の中で、私たちは何を「正しさ」の指標にできるだろう。「間違えた」後も続く自分の人生と、傷ついた心への向き合い方を渾身の力で問う長編小説。(解説・芦沢央)
  • オルタネート(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻990円 (税込)
    高校生限定のSNSアプリ「オルタネート」が必須の現代。料理コンテストでの失敗に悩む調理部部長の蓉(いるる)は、再びの挑戦を決断。高校を辞め居場所を探す尚志(なおし)は、音楽家らのシェアハウスに潜り込む。オルタネートを信奉する凪津(なづ)は、アプリが導く運命の相手を探す。そして文化祭の初日、三人それぞれに起こる奇跡――。10代の過酷さと煌めきを鮮やかに切り取る、青春小説の新たなマスターピース。(解説・重松清)
  • やがて訪れる春のために(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻737円 (税込)
    入院中の祖母から、庭の様子を見てきてほしいと頼まれた村上真芽(まめ)。彼女が目にしたのは、荒涼とした景色だった。花が咲き誇った庭に、しっかり者の祖母に、いったい何が起きたのか? 庭を復活させようとする真芽は、怪しげな隣人や家の売却計画など様々な困難に直面するが、幼なじみたちの力を借りながら奮闘する。バラ、クレマチス、ミントなど植物が彩る庭を舞台に描く、あなたのための物語。(解説・岩田徹)
  • 地上に星座をつくる(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻880円 (税込)
    エベレスト山頂を眺めながら、この瞬間は二度と経験できないんだと思った。泣きたいくらい苦しいのに、それでもまたこの空間に身を置きたいと感じた――。旅を続けるのは自分の身体で世界を知りたいから。ガンジスの河口でカレーを味わい、カナダの森で松の香りをかぎ、知床の山でヒグマの足音を聞く。未知の風景を求め、そこだけに輝く一瞬を、撮って、繋げた、かけがえのない7年の記録。 ※書籍版のモノクロ写真を、電子版ではカラーで収録しています。
  • 影に対して―母をめぐる物語―(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻649円 (税込)
    なぜ父と母は別れたのか。なぜあのとき、自分は母と一緒に住むと勇気を持って言えなかったのか。理由は何であれ、私が母を見捨てた事実には変わりはない――。完成しながらも手元に遺され、2020年に発見された表題作「影に対して」。破戒した神父と、人々に踏まれながらも、その足の下から人間をみつめている踏絵の基督を重ねる「影法師」など遠藤文学の鍵となる「母」を描いた傑作六編を収録。(解説・浅井まかて)
  • 村上朝日堂(新潮文庫)
    完結
    小説・文芸
    3.9
    全6巻539~990円 (税込)
    ビールと豆腐と引越しとヤクルト・スワローズが好きで、蟻ととかげと毛虫とフリオ・イグレシアスが嫌いで、あるときはムーミン・パパに、またあるときはロンメル将軍に思いを馳せる。そんな「村上春樹ワールド」を、ご存じ安西水丸画伯のイラストが彩ります。巻末には文・安西、画・村上と立場を替えた「逆転コラム」付き。これ一冊であなたも春樹&水丸ファミリーの仲間入り!?
  • 象工場のハッピーエンド(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻781円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 春が来るとジョン・アプダイクを思い出す。ジョン・アプダイクを読むと1968年の春を思い出す。ほんのちょっとしたことなのだけど、われわれの人生や世界観はそのような「ほんのちょっとしたこと」で支えられているんじゃないか、という気がする……。都会的なセンチメンタリズムに充ちた13の短編と、カラフルなイラストが奏でる素敵なハーモニー。語り下ろし対談も収録した新編集版。 ※この商品は固定レイアウトで作成されており、タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
  • かたみ歌(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻605円 (税込)
    不思議なことが起きる、東京の下町アカシア商店街。殺人事件が起きたラーメン屋の様子を窺っていた若い男。その正体とは……「紫陽花のころ」。古本に挟んだ栞にメッセージを託した邦子の恋が、時空を超えた結末を迎える「栞の恋」など、昭和という時代が残した“かたみ”の歌が、慎ましやかな人生を優しく包む。7つの奇蹟を描いた連作短編集。(解説・諸田玲子)
  • アガワ家の危ない食卓(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻605円 (税込)
    亡き父、弘之の口癖は「一回たりとも不味いものは食いたくない」であった。朝食をとりながら夕食のメニューを訊ねて周囲をゲンナリさせ、気にくわない食事に出くわせば「一回損した!」と本気で憤怒する。そんなワガママで怒りん坊の父に振り回されても母は家族のために台所に立ち続け、娘サワコは冷蔵庫から干からびた食材を発掘しては、危ない料理をせっせと作る。爆笑必至の食エッセイ。
  • 百(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻649円 (税込)
    「おやじ、死なないでくれ――、と私は念じた。彼のためではなく私のために。父親が死んだら、まちがいの集積であった私の過去がその色で決定してしまうような気がする」百歳を前にして老耄のはじまった元軍人の父親と、無頼の日々を過ごしてきた私との異様な親子関係を描いて、人生の凄味を感じさせる純文学遺作集。川端康成文学賞受賞の名作「百」ほかに三編を収録する。(解説・川村二郎)
  • この素晴らしき世界(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻649円 (税込)
    ど天然な西川きよし師匠、嫉妬が原動力の山里亮太、客にマジギレするメッセンジャー黒田、スケールのでかいバカ・ピース綾部、還暦のバイト芸人リットン調査団、常にふざけてる女・ガンバレルーヤよしこ……。吉本歴30年超えの「日本一心のない司会者」が、底知れぬ芸人愛と悪い笑顔で、吉本芸人の奇行蛮行をいじり倒す! 【キングコング西野の東野幸治論、平成ノブシコブシ徳井の解説収録】
  • 商う狼―江戸商人 杉本茂十郎―(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻825円 (税込)
    江戸の金の流れを握る。それはお上を動かす力になる――。甲斐の農家から出て江戸で名を挙げた茂十郎は、永代橋の崩落事故で妻子を失ってしまう。だが悲嘆を糧に、茂十郎は立ち上がる。大胆不敵な資金集め、流通の構造改革、旧弊の刷新。すべては江戸の繁栄のために――。既存の枠を超えた発想と、強引なまでの辣腕で「狼」と畏怖され、歴史の闇に消えた謎の経済人を描く。新田次郎賞受賞。(解説・本郷和人)
  • 悶絶スパイラル(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻649円 (税込)
    作家の一日は忙しい。「シャツがイン」のあるべき姿を考察し、脳内政界ラブロマンスに思いを馳せ、ジョジョTを着て打ち合わせにむかう。タクシー運転手さんにはモテ女を演じ、野球場のゲイカップルをやっかみ、天丼を求め夜の町を彷徨う……。キャラの濃すぎる家族や友人たちに囲まれて、妄想アドレナリンは今日も絶賛分泌中! 愛と笑いで読者を包む、情熱的ミラクルエッセイ。(解説漫画・松苗あけみ)
  • 人生激場(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻693円 (税込)
    気鋭作家の身辺雑記、だけに終わらぬ面白さ! プレーンな日常を「非日常」に変えてしまう冴えた嗅覚。世間お騒がせの事件もサッカー選手の容貌も、なぜかシュールに読み取ってしまう、しをん的視線。「幸せになりたいとも、幸せだとも思わないまま、しかし幸せとはなんだろうと考えることだけはやめられない」。美しい男を論じ、日本の未来を憂えて乙女心の複雑さ全開のエッセイ。
  • クジラアタマの王様(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻825円 (税込)
    記憶の片隅に残る、しかし、覚えていない「夢」。自分は何かと戦っている?――製菓会社の広報部署で働く岸は、商品への異物混入問い合わせを先輩から引き継いだことを皮切りに様々なトラブルに見舞われる。悪意、非難、罵倒。感情をぶつけられ、疲れ果てる岸だったが、とある議員の登場で状況が変わる。そして、そこには思いもよらぬ「繋がり」があり……。伊坂マジック、鮮やかなる新境地。(解説・川原礫)
  • わが人生の時の時(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻825円 (税込)
    ヨットレースの最中、髪の毛一筋ほどのきわどさで目撃した落雷の恐怖と眩さ。海面下23メートルに広がる豪奢な水中天井桟敷。杭打ち機の何千トンという圧力を跳ね返すぼろぼろのされこうべ。ひとだまを捕獲する男。冷たい雨の夜に出会ったずぶ濡れの奇妙な男。かけ替えのない弟裕次郎の臨終の瞬間。作家の人生の中で鮮烈に輝いた恐ろしくも美しい一瞬を鮮やかに切り取った珠玉の掌編40編。(解説・福田和也)
  • 硝子の葦(新潮文庫)
    値引きあり
    小説・文芸
    3.9
    1巻454円 (税込)
    道東・釧路で『ホテルローヤル』を営む幸田喜一郎が交通事故で意識不明の重体となった。年の離れた夫を看病する妻・節子の平穏な日常にも亀裂が入り、闇が溢れ出す――。彼女が愛人関係にある澤木とともに、家出した夫の一人娘を探し始めると、次々と謎に直面する。短歌仲間の家庭に潜む秘密、その娘の誘拐事件、長らく夫の愛人だった母の失踪……。驚愕の結末を迎える傑作ミステリー。(解説・池上冬樹)
  • 苦役列車(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻572円 (税込)
    劣等感とやり場のない怒りを溜め、埠頭の冷凍倉庫で日雇い仕事を続ける北町貫多、19歳。将来への希望もなく、厄介な自意識を抱えて生きる日々を、苦役の従事と見立てた貫多の明日は――。現代文学に私小説が逆襲を遂げた、第144回芥川賞受賞作。後年私小説家となった貫多の、無名作家たる諦観と八方破れの覚悟を描いた「落ちぶれて袖に涙のふりかかる」を併録。(解説・石原慎太郎)
  • 成功は時間が10割(新潮文庫)
    ビジネス・実用
    3.9
    1巻572円 (税込)
    人間にとって最も大切なのは、金でも物でもない。時間である――。ベストセラー作家が教える最強の時間論とは。人生の成功者は時間の征服者。時間を買う人と時間を売る人の違い。仕事ができる人は時間を凝縮できる人。すべての道具は時間を生むために作られた。時間は金に交換可能だが、金を時間に変えることはできない……人生が変わる目からウロコの思考法。『百田尚樹の新・相対性理論』改題。
  • 鳥と雲と薬草袋/風と双眼鏡、膝掛け毛布(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻649円 (税込)
    「土地の名まえ」の背景には、いつも物語がある。そこに暮らす、人々の息遣いがある。峠や湖川など、地形に結びついた名まえ。植物や動物に由来する地名。街道や国境など、人の営みをめぐる地名。音やまなざしから付けられた名まえ。消えた地名、新たに生まれた地名……。空を行き交う鳥や風のように伸びやかに、旅した土地の名まえから喚起される思いを綴る、二作の葉篇随筆を合本した文庫版。(解説・吉田篤弘)
  • エンジェル エンジェル エンジェル(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻539円 (税込)
    コウコは、寝たきりに近いおばあちゃんの深夜のトイレ当番を引き受けることで熱帯魚を飼うのを許された。夜、水槽のある部屋で、おばあちゃんは不思議な反応を見せ、少女のような表情でコウコと話をするようになる。ある日、熱帯魚の水槽を見守る二人が目にしたものは――なぜ、こんなむごいことに。コウコの嘆きが、おばあちゃんの胸奥に眠る少女時代の切ない記憶を呼び起こす……。
  • からくりからくさ(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻880円 (税込)
    祖母が遺した古い家に女が四人、私たちは共同生活を始めた。糸を染め、機を織り、庭に生い茂る草が食卓にのる。静かな、けれどたしかな実感に満ちて重ねられてゆく日々。やさしく硬質な結界。だれかが孕む葛藤も、どこかでつながっている四人の思いも、すべてはこの結界と共にある。心を持つ不思議な人形「りかさん」を真ん中にして――。生命の連なりを支える絆を、深く心に伝える物語。
  • 「話が通じない」の正体―共感障害という謎―(新潮文庫)
    ビジネス・実用
    3.9
    1巻605円 (税込)
    上司はわかってくれない。部下は話が通じない。夫とは一緒にいるだけでイラつくし、二人でいるのに孤独……。これらはすべて「共感障害」が原因だ。脳の認識が違うため、他人が「普通にやっていること」が理解できず、結果周囲から誤解され、軋轢を生んでしまう人たちが存在するのだ。このような共感障害者と柔らかな人間関係を築くためにすべきこととは。脳科学から解き明かす驚きの真相。(解説・尾木直樹)
  • 警官の血(上)(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1~2巻825~880円 (税込)
    昭和二十三年、警察官として歩みはじめた安城清二は、やがて谷中の天王寺駐在所に配属される。人情味溢れる駐在だった。だが五重の塔が火災に遭った夜、謎の死を遂げる。その長男・安城民雄も父の跡を追うように警察学校へ。だが卒業後、その血を見込まれ、過酷な任務を与えられる。大学生として新左翼運動に潜りこめ、というのだ。三代の警官の魂を描く、空前絶後の大河ミステリ。
  • 残りものには、過去がある(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻649円 (税込)
    「あの子さ、やっぱりお金目当てかな」まだ肌寒い春の日、清掃会社の2代目社長・友之と、同じ会社で契約社員として働く早紀の結婚式が始まった。18歳差のカップルを揶揄する声を耳にしつつ、栄子は披露宴の祝辞に臨む。今日初めて会った新婦の〈友人代表〉として――。列席した新郎の旧友、新婦の従姉、そして主役の二人も、人には言えない秘密を抱えていた。誰かの幸せを祈りたくなる6編!(解説・一木けい)
  • ノースライト(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻935円 (税込)
    北からの光線が射しこむ信濃追分のY邸。建築士・青瀬稔の最高傑作である。通じぬ電話に不審を抱き、この邸宅を訪れた青瀬は衝撃を受けた。引き渡し以降、ただの一度も住まれた形跡がないのだ。消息を絶った施主吉野の痕跡を追ううちに、日本を愛したドイツ人建築家ブルーノ・タウトの存在が浮かび上がってくる。ぶつかりあう魂。ふたつの悲劇。過去からの呼び声。横山秀夫作品史上、最も美しい謎。
  • 鬼憑き十兵衛(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻781円 (税込)
    寛永十二年、熊本藩主・細川忠利の剣術指南役を務める松山主水大吉が暗殺された。主水の隠し子・十兵衛は父を襲った十五人の刺客を続けざまに斬り裂く。二階堂平法秘伝の技〈心の一方〉によって。僧形の鬼・大悲を連れ、父の暗殺を企てた者への復讐を誓う十兵衛。だが、金色の髪に深い海のような瞳をもつ少女と出会い……。時代伝奇小説の新たな傑作! 日本ファンタジーノベル大賞2018受賞作。(解説・前島賢)
  • 心療内科を訪ねて―心が痛み、心が治す―(新潮文庫)
    ひどい腰痛に苦しんだ3年間の地獄体験が、著者を心療内科取材に駆り立てた。潰瘍性大腸炎、顎関節症、高血圧、拒食・過食症、脱毛……原因不明のすべての症状の裏には、心の痛みが隠れていた。心はあらゆる形をとって警告を出していたのだ。様々な症状に苦しむ人々の体験を語り、大反響のルポルタージュ。腰痛、肩こり、不眠、倦怠……の原因は、あなた自身かもしれません――。
  • うちのレシピ(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻649円 (税込)
    チョコレートケーキ、すきやき、ミートソース。その味は、きっと生涯忘れない。小さなレストランを営む両親のもとに生まれた真衣。会社を辞めて店に入った啓太。ふたりの結婚は、頑固一徹の料理人と仕事命の敏腕ビジネスウーマンを結びつけた。当然そこには摩擦も起こって。私たちは、恋や仕事や子育てに日々悩みながらも、あたたかな食事に癒される。美味しさという魔法に満ちた6つの物語。(解説・瀧井朝世)
  • 方丈の孤月―鴨長明伝―(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻781円 (税込)
    齢五十余にして粗末な庵で想う。私の一生とは何だったのか。下鴨神社の神職の家に生まれながらも、不運と挫折の連続。孤独を抱え、災禍に遭った都を悶々と歩き回る。やがて歌の才が認められ「新古今和歌集」に入撰するのだが――。晩年、独り方丈に坐し、筆を執る。「ゆく河の流れは絶えずして…」。人はどこから来てどこへ行くのか。世の無常と、生きる意味を見つめ続けた長明の不器用で懸命な生涯。(解説・細谷正充)
  • せき越えぬ(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻649円 (税込)
    東海道箱根の関所には、曰くありげな旅人が訪れる。離縁され故郷に帰る女。江戸から夜逃げをした夫婦……。実直な番士武藤一之介は、親友の騎山市之助から関所に関する法外な依頼をされる。一之介は逡巡するも決断する。友の人生の岐路に際し何もしないのは裏切りも同然。たとえこの身に害が及んでも必ず友を助けなければならない――。関所をめぐる人間ドラマを描いた圧巻の人情時代小説。(解説・末國善巳)
  • オリンピア1996 冠〈廃墟の光〉(新潮文庫)
    近代オリンピック百年の節目となった1996年大会は、父祖の地アテネを押しのけ、グローバル資本を背景にもつスポンサーとテレビ局によってアメリカ・アトランタに持ち去られて開幕。著者は全日程をつぶさにレポートしつつ、五輪はいまや「滅びの道」を歩んでいるのではないかという仮説を抱くのだった……。一見華やかだが、巨体に悶え、岐路に立たされる五輪の姿を見出した最前線傑作ルポ。(解説・阿川佐和子)
  • なにを食べたらいいの?(新潮文庫)
    ビジネス・実用
    3.9
    1巻539円 (税込)
    では、どうやって食べ物を選べばいいのですか? ベストセラー『食品の裏側』の著者のもとに最も多く寄せられる質問です。みなさんのそんな悩みに応えるため、この本は書かれました。手軽で「おいし」くて長持ち。三拍子そろった商品はなぜ危険なのか。スーパーやお店では、どんな基準で買えばいいのか。添加物そして食の安全の専門家が、あなたに、やさしく丁寧に伝えます――。
  • 結婚のためなら死んでもいい(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻737円 (税込)
    わたしはね、55歳になったあんた自身、そして今でも独身だよ――。彼氏なし、売れない小説家の「わたし」は、勤め先のエレベーターの片隅に佇む女からそう告げられる。気迫に満ちた未来の自分に促され、死に物狂いの婚活を開始するが。自分語りが大好きな皮膚科医、24歳のかわいいDJ、趣味は合うほぼ童貞のSE……。〈運命の人〉は実在するのか。過激で赤裸々で切ない10年を描く実録小説。『婚活1000本ノック』を全面改稿の上、改題。併せてお読みください。(解説・清田隆之)
  • 文字渦(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻825円 (税込)
    「昔、文字は本当に生きていたのじゃないかと思わないかい」。始皇帝の陵墓づくりに始まり、道教、仏教、分子生物学、情報科学を縦横に、変化を続ける「文字」を主役として繰り広げられる連作集。文字を闘わせる遊戯に隠された謎、連続殺「字」事件の奇妙な結末、本文から脱出し短編間を渡り歩くルビの旅……。小説の地平を拓く12編、川端康成文学賞・日本SF大賞受賞。(解説・木原善彦)
  • 「日本の伝統」の正体(新潮文庫)
    その伝統、本当に昔からあった? お正月の定番「初詣」も「重箱おせち」も、実は私鉄や百貨店のキャンペーンから生まれた新しい文化。喪服は黒、土下座が謝罪のポーズになったのも実はごく最近。行事・風習・食生活……日常のいたるところに潜む、一見それらしい“昔からのしきたり”や“和の心”の裏側には、面白エピソードが盛りだくさん。楽しく学べるベストセラーに大幅増補して文庫化。
  • うかれ女島(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻737円 (税込)
    お前の母親は淫売や――大和が小学生の時、母親は飛田新地から売春島に渡った。以来絶縁し二十年。島で娼婦、女衒として生きた母は、溺死体となって発見された。遺されたのは、四人の女の名前が書かれたメモ。保育所経営者、主婦、一流企業の会社員、女優……皆、島で体を売った過去があった。そのうちの一人に誘われ、大和は島へ向かう。母の死と女たちの秘密とは。衝撃の売春島サスペンス。(解説・酒井順子)
  • 神の子どもたちはみな踊る(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻693円 (税込)
    1995年1月、地震はすべてを一瞬のうちに壊滅させた。そして2月、流木が燃える冬の海岸で、あるいは、小箱を携えた男が向かった釧路で、かえるくんが地底でみみずくんと闘う東京で、世界はしずかに共振をはじめる……。大地は裂けた。神は、いないのかもしれない。でも、おそらく、あの震災のずっと前から、ぼくたちは内なる廃墟を抱えていた――。深い闇の中に光を放つ6つの黙示録。
  • 螢・納屋を焼く・その他の短編(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻649円 (税込)
    秋が終り冷たい風が吹くようになると、彼女は時々僕の腕に体を寄せた。ダッフル・コートの厚い布地をとおして、僕は彼女の息づかいを感じとることができた。でも、それだけだった。彼女の求めているのは僕の腕ではなく、誰かの腕だった。僕の温もりではなく、誰かの温もりだった……。もう戻っては来ないあの時の、まなざし、語らい、想い、そして痛み。リリックな七つの短編。
  • 海辺のカフカ(上)(新潮文庫)
    完結
    小説・文芸
    3.9
    全2巻1,045~1,100円 (税込)
    「君はこれから世界でいちばんタフな15歳の少年になる」――15歳の誕生日がやってきたとき、僕は家を出て遠くの知らない街に行き、小さな図書館の片隅で暮らすようになった。家を出るときに父の書斎から持ちだしたのは、現金だけじゃない。古いライター、折り畳み式のナイフ、ポケット・ライト、濃いスカイブルーのレヴォのサングラス。小さいころの姉と僕が二人並んでうつった写真……。
  • か「」く「」し「」ご「」と「(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻737円 (税込)
    みんなには隠している、少しだけ特別な力を持った高校生5人。別に何の役にも立たないけれど、そのせいで、クラスメイトのあの子のことが気になって仕方ない――。彼女がシャンプーを変えたのはなぜ? 彼が持っていた“恋の鈴”は誰のもの? それぞれの「かくしごと」が照らし出す、お互いへのもどかしい想い。甘酸っぱくも爽やかな男女5人の日常を鮮やかに切り取った、共感必至の青春小説。
  • ガラスの街(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻737円 (税込)
    「そもそものはじまりは間違い電話だった」。深夜の電話をきっかけに主人公は私立探偵になり、ニューヨークの街の迷路へ入りこんでゆく。探偵小説を思わせる構成と透明感あふれる音楽的な文章、そして意表をつく鮮やかな物語展開――。この作品で一躍脚光を浴びた現代アメリカ文学の旗手の記念すべき小説第一作。オースター翻訳の第一人者・柴田元幸氏による新訳!
  • ティファニーで朝食を(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻737円 (税込)
    第二次大戦下のニューヨークで、居並ぶセレブの求愛をさらりとかわし、社交界を自在に泳ぐ新人女優ホリー・ゴライトリー。気まぐれで可憐、そして天真爛漫な階下の住人に近づきたい、駆け出し小説家の僕の部屋の呼び鈴を、夜更けに鳴らしたのは他ならぬホリーだった……。表題作ほか、端正な文体と魅力あふれる人物造形で著者の名声を不動のものにした作品集を、清新な新訳でおくる。
  • ルビンの壺が割れた(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻572円 (税込)
    「突然のメッセージで驚かれたことと思います。失礼をお許しください」――送信した相手は、かつての恋人。フェイスブックで偶然発見した女性は、大学の演劇部で出会い、二十八年前、結婚を約束した人だった。やがて二人の間でぎこちないやりとりがはじまるが、それは徐々に変容を見せ始め……。先の読めない展開、待ち受ける驚きのラスト。前代未聞の読書体験で話題を呼んだ、衝撃の問題作!(解説・西山奈々子)
  • デトロイト美術館の奇跡(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻539円 (税込)
    ピカソやゴッホ、マティスにモネ、そしてセザンヌ。市美術館の珠玉のコレクションに、売却の危機が訪れた。市の財政破綻のためだった。守るべきは市民の生活か、それとも市民の誇りか。全米で論争が過熱する中、一人の老人の情熱と一歩が大きなうねりを生み、世界の色を変えてゆく――。大切な友人や恋人、家族を想うように、アートを愛するすべての人へ贈る、実話を基に描かれた感動の物語。(解説・鈴木京香)
  • 羊たちの沈黙(上)(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1~2巻825円 (税込)
    獲物の皮を剥ぐことから“バッファロウ・ビル”と呼ばれる連続女性誘拐殺人犯が跳梁する。要員不足に悩まされるFBIが白羽の矢を立てたのは訓練生クラリス・スターリング。彼女は捜査に助言を得るべく、患者を次々に殺害して精神異常犯罪者用病院に拘禁されている医学博士ハンニバル・レクターと対面するが――。1980年代末からサスペンス/スリラーの潮流を支配する“悪の金字塔”!
  • ハンニバル(上)(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1~2巻880~990円 (税込)
    あの血みどろの逃亡劇から7年――。FBI特別捜査官となったクラリスは、麻薬組織との銃撃戦をめぐって司法省やマスコミから糾弾され、窮地に立たされる。そこに届いた藤色の封筒。しなやかな手書きの文字は、追伸にこう記していた。「いまも羊たちの悲鳴が聞こえるかどうか、それを教えたまえ」……。だが、欧州で安穏な生活を送るこの差出人には、仮借なき復讐の策謀が迫っていた。
  • ちょちょら(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻825円 (税込)
    間野新之介は、兄の自刃を受けて、多々良木藩の江戸留守居役を引き継いだ。先輩の留守居役たちにしごかれながら、幕府と藩の橋渡し役として、接待や付け届け、情報戦に明け暮れる日々。そんなとき新之介は、多大な負担を強いる「お手伝い普請」の情報を得る。困窮する藩のため、何としてでもこれを逃れたい――。兄の死の謎や思い人の運命に悩みつつ奔走する、若き藩士の痛快奮闘記。(解説・立川談四楼)
  • ひりつく夜の音(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻605円 (税込)
    46歳の下田保幸は、プロのジャズクラリネット奏者。演奏に全てを捧げた若い日の情熱は潮が引くように褪せ、いまは音楽教室講師の僅かな収入で過ごす。そんな暮らしがギタリストの青年・音矢との出会いで動き出す。どうしても困ったら下田を頼るよう、亡き母に言われたという音矢の名字は佐久間。下田が昔愛した女性と同じだった……。人生の折返し点で迷う大人たちの心をはげます感動作。(解説・北上次郎)
  • 東京湾景(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻649円 (税込)
    品川の貨物倉庫で働く亮介は25歳の誕生日、出会いサイトでOLの〈涼子〉と知り合った。どんな愛にも終わりは来るとうそぶく亮介と、愛の力を疑いながら、でもどこかで信じたい〈涼子〉。嘘と不安を隠し、身体を重ねるふたりは、やがて押し寄せる淋しさと愛おしさに戸惑う……。東京湾に向きあった、品川埠頭とお台場に展開する愛の名作に、その後を描く短編「東京湾景・立夏」を増補した新装新版。(解説・朝井リョウ・陣野俊史)
  • 朝が来るまでそばにいる(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻539円 (税込)
    火葬したはずの妻が家にいた。「体がなくなったって、私はあなたの奥さんだから」。生前と同じように振る舞う彼女との、本当の別れが来る前に、俺は果たせなかった新婚旅行に向かった(「ゆびのいと」)。屋上から落ちたのに、なぜ私は消えなかったのだろう。早く消えたい。女子トイレに潜む、あの子みたいになる前に(「かいぶつの名前」)。生も死も、夢も現(うつつ)も飛び越えて、こころを救う物語。(解説・名久井直子)
  • アカペラ(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻693円 (税込)
    身勝手な両親を尻目に、前向きに育った中学三年生のタマコ。だが、大好きな祖父が老人ホームに入れられそうになり、彼女は祖父との“駆け落ち”を決意する。一方、タマコを心配する若い担任教師は、二人に振り回されて――。奇妙で優しい表題作のほか、ダメな男の二十年ぶりの帰郷を描く「ソリチュード」、独身の中年姉弟の絆を見つめた「ネロリ」を収録。温かくて切ない傑作小説集。
  • 何様(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻825円 (税込)
    生きるとは、何者かになったつもりの自分に裏切られ続けることだ。直木賞受賞作『何者』に潜む謎がいま明かされる―。光太郎の初恋の相手とは誰なのか。理香と隆良の出会いは。社会人になったサワ先輩。烏丸ギンジの現在。瑞月の父親に起こった出来事。拓人とともにネット通販会社の面接を受けた学生のその後。就活の先にある人生の発見と考察を描く6編!(解説・若林正恭(オードリー))
  • 五つ星をつけてよ(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻572円 (税込)
    PC上で輝く星(レビュー)だけが、進むべき道を照らしてくれる――。離婚して実家に戻った恵美は、母の介護を頼んでいるホームヘルパー・依田の悪い噂を耳にする。細やかで明るい彼女を信頼していたが、見る目がなかったのだろうか。動揺する恵美に、母が転んで怪我をしたと依田から連絡が入り……。ネットのレビュー、ブログ、SNS。評価し、評価されながら生きる私たちの心を鮮やかに描き出す6編。(解説・彩瀬まる)
  • 明るい夜に出かけて(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻825円 (税込)
    富山(とみやま)は、ある事件がもとで心を閉ざし、大学を休学して海の側の街でコンビニバイトをしながら一人暮らしを始めた。バイトリーダーでネットの「歌い手」の鹿沢(かざわ)、同じラジオ好きの風変りな少女佐古田(さこだ)、ワケありの旧友永川(ながかわ)と交流するうちに、色を失った世界が蘇っていく。実在の深夜ラジオ番組を織り込み、夜の中で彷徨う若者たちの孤独と繋がりを暖かく描いた青春小説の傑作。山本周五郎賞受賞作。(解説・朝井リョウ)
  • 新任巡査(上)(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1~2巻737~781円 (税込)
    上原頼音(ライト)、22歳。職業、今日から警察官。はじめての24時間交番勤務。立番・巡回連絡・職務質問・無線の使い方・出前の取り方……「バカヤロウ」と何度も怒鳴られながら、組織で働く社会人としての、そして地域を守る警察官としての心構えをたたき込まれる。そんな新米巡査の日常の中に、少女連続行方不明事件の手がかりが潜んでいた。圧倒的な熱量とリアリティで描き出す“警察お仕事小説”。
  • 罪の終わり(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻693円 (税込)
    どん底に生を受け、殺人を犯し、脱獄を果たした、ナサニエル・ヘイレン。奇妙なシリアル・キラーと旅を共にし、新たな倫理を打ち立てながら悩める者を解き放つ。彼らを追うのは白聖書派の使徒、ネイサン・バラード。文明崩壊後の北米を駆ける傑作ロードノベルにして、“食人の神”黒騎士(ブラックライダー)の穢土(えど)降臨を描く、未来世紀の神話。頁を開け――物語の奔流にその身を任せよ。中央公論文芸賞受賞作。(解説・吉野仁)
  • 炎の岳―南アルプス山岳救助隊K-9―(新潮文庫)
    値引きあり
    小説・文芸
    3.9
    1巻577円 (税込)
    “幻の名峰”として人気の新羅山。その日も登山客で賑わうなか突如、群発地震が襲う。不穏な空気が漂い火山学者は警告を発するが、行政に黙殺される。やがて噴火が始まり、逃げ遅れた人々を救うべく、救助隊員の静奈と夏実は相棒の犬と共に山頂へ向う。だが山中には凶悪な殺人者も潜んでいた。荒れ狂う山、襲いかかる魔手。決死の救出に挑む彼女たちにタイムリミットが……。『火竜の山』改題。
  • ふがいない僕は空を見た(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻693円 (税込)
    高校一年の斉藤くんは、年上の主婦と週に何度かセックスしている。やがて、彼女への気持ちが性欲だけではなくなってきたことに気づくのだが――。姑に不妊治療をせまられる女性。ぼけた祖母と二人で暮らす高校生。助産院を営みながら、女手一つで息子を育てる母親。それぞれが抱える生きることの痛みと喜びを鮮やかに写し取った連作長編。R-18文学賞大賞、山本周五郎賞W受賞作。
  • たんぽぽ団地のひみつ(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻781円 (税込)
    取り壊しが決まった団地に暮らす祖父を訪ねた六年生の杏奈。そこはかつてドラマ『たんぽぽ団地のひみつ』のロケ地だった。夢の中で主演の少年、ワタルくんに出会ったことをきっかけに、杏奈と祖父、そして住民たちは、団地をめぐる時空を超えた冒険に巻き込まれて――。大人たちが生きた過去への憧憬と、未来へ向かう子どもたちへの祝福に満ちたミラクルストーリー。『たんぽぽ団地』改題。
  • 閻魔の世直し―善人長屋―
    小説・文芸
    3.9
    1~2巻737~825円 (税込)
    周囲から「善人長屋」と呼ばれる千七長屋。差配も店子も表向きは堅気のお人好し揃いだが、実は裏稼業を営む悪党だらけ。ある日、「閻魔組」と名乗る三人組によって裏社会の頭衆が次々に襲われ、惨殺される事件が発生する。天誅を気取る「閻魔組」の暗躍は、他人事として見過ごせない。長屋を探る同心の目を潜り、裏稼業の技を尽くした探索は奴らの正体を暴けるか。人情溢れる時代小説。
  • 天平の女帝 孝謙称徳―皇王の遺し文―(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻869円 (税込)
    奈良時代、二度の皇位についた偉大な女帝、孝謙称徳。彼女は生涯独身を貫き、民のため、国のため、平和な世のために、全力をつくした。大仏開眼供養、遣唐使の派遣。逆臣たちの内乱を抑え、僧道鏡を重用し、九州の民・隼人を侍童として置いた――女帝の突然の死と遺詔の行方、秘められた愛の謎を追い、一人の人間として、そして女性としての人生を求めた女帝の真の姿を描く、感動の歴史小説。(解説・島内景二)
  • 決定版 快読シェイクスピア(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻649円 (税込)
    シェイクスピアが「ロミオとジュリエット」の下敷きとなった物語に加えた、ふたつの重要なアレンジとは。ハムレットって実は体育会系? その根拠は。リチャード三世はアドラー理論を体現したような人物である――。ひとの心を深く知る心理学者と、女性初のシェイクスピア全作品訳に挑む翻訳家による、洞察力とユーモア溢れる11のセッション。幻の「タイタス・アンドロニカス」論を初収録。
  • 愛のひだりがわ(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻605円 (税込)
    幼いとき犬にかまれ、左腕が不自由な小学六年生の少女・月岡愛。母を亡くして居場所を失った彼女は、仲良しの大型犬デンを連れて行方不明の父を探す旅に出た。暴力が支配する無法の世界で次々と事件に巻き込まれながら、不思議なご隠居さんや出会った仲間に助けられて危機を乗り越えていく愛。近未来の日本を舞台に、勇気と希望を失わずに生きる少女の成長を描く傑作ジュヴナイル。
  • 笑うな(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻737円 (税込)
    タイム・マシンを発明して、直前に起った出来事を眺めるというユニークな発想の『笑うな』。夫の目前で妻を強姦する制服警官のニューロイックな心理『傷ついたのは誰の心』。空飛ぶ円盤と遭遇したSF作家の狼狽ぶりをシニカルに捉えた『ベムたちの消えた夜』。ほかに『赤いライオン』『猫と真珠湾』『血みどろウサギ』など、スラップスティックでブラックな味のショート・ショート34編。
  • 俗物図鑑(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻858円 (税込)
    評論家だけの風変りな“梁山泊”プロダクション出現――盗聴、横領、出歯亀、放火などタブーとされる芸ばかりに秀でている彼ら俗物センセイは、一躍、マスコミの寵児にのし上がる。しかし、彼らの奔放な活躍ぶりは、次第に世間の良識という怪物の反撃に合い、両者の壮烈な戦いが開始された……。人間の隠された悪への欲望と破壊衝動を、豊かなパロディ精神と言葉の遊びで描き出す長編小説。 ※当電子版には文庫版掲載のカットは収録しておりません。ご了承ください。
  • 生きてるだけで、愛。(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻539円 (税込)
    あたしってなんでこんな生きてるだけで疲れるのかなあ。25歳の寧子は、津奈木と同棲して三年になる。鬱から来る過眠症で引きこもり気味の生活に割り込んできたのは、津奈木の元恋人。その女は寧子を追い出すため、執拗に自立を迫るが……。誰かに分かってほしい、そんな願いが届きにくい時代の、新しい“愛”の姿。芥川賞候補の表題作の他、その前日譚である短編「あの明け方の」を収録。
  • ドッグ・メーカー―警視庁人事一課監察係 黒滝誠治―(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻1,045円 (税込)
    黒滝誠治警部補、非合法な手段を辞さず、数々の事件を解決してきた元凄腕刑事。現在は人事一課に所属している。ひと月前、赤坂署の悪徳刑事を内偵中の同僚が何者かに殺害された。黒滝は、希代の“寝業師”白幡警務部長、美しくも苛烈なキャリア相馬美貴の命を受け、捜査を開始する。その行く手は修羅道へと繋がっていた。猛毒を以て巨悪を倒す。最も危険な監察が警察小説の新たな扉を開く。
  • 731―石井四郎と細菌戦部隊の闇を暴く―(新潮文庫)
    ビジネス・実用
    3.9
    1巻990円 (税込)
    731部隊の闇は戦後も続いていた。太平洋戦争中に生体解剖やペスト菌による非人道的な実験を行った細菌戦部隊。残虐な行為に手を染めながら、なぜ彼らは戦犯とならずに済んだのか。そこには隊長・石井四郎とGHQの驚くべき駆け引きがあった。戦後50余年を経て発見された石井の直筆ノート2冊から隠された真実を読み解く。国内外の圧倒的な取材から浮上した新しい戦後史。
  • 君はこの国を好きか(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻594円 (税込)
    わたしはハングルに感電した―。アメリカで出会った友人に影響され、雅美は韓国語に魅せられて、ついに留学を決意する。ところが文化の違いから、いらだちと挫折感を味わうようになって……。東京とソウルを行き来する青春の日々を新しい感性で描く『君はこの国を好きか』に、ふとしたことから、在日であることを自覚させられる男子大学生を主人公にした『ほんとうの夏』を併録。
  • 世界は数字でできている―数の「超」活用法―(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻605円 (税込)
    「数字を見ると頭が痛くなる」「数字は無味乾燥」と思っていませんか? でも本当は、見慣れた世界を数字という鏡に映してみると、実に多くのことがわかってきます! 統計データに潜むトリック、歴史を変えた数字のマジック、数で相手を説得するテクニック、ノーベル賞物理学者お得意の物事のざっくりした見積り方など、複雑極まる現代を生き抜くのに役立つ最強バイブル。『数字は武器になる』改題。
  • 一人っ子同盟(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻781円 (税込)
    ノブとハム子は、同じ団地に住む小学六年生。ともに“一人っ子”だが、実はノブには幼いころ交通事故で亡くなった兄がいて、ハム子にも母の再婚で四歳の弟ができた。困った時は助け合う、と密かな同盟を結んだ二人は、年下の転校生、オサムに出会う。お調子者で嘘つきのオサムにもまた、複雑な事情があって――。いまはもう会えない友だちと過ごしたあの頃と、忘れられない奇跡の一瞬を描く物語。
  • オリヴァー・ツイスト(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻1,155円 (税込)
    孤児オリヴァー・ツイストは薄粥のお代わりを求めたために救貧院を追い出され、ユダヤ人フェイギンを頭領とする少年たちの窃盗団に引きずり込まれた。裕福で心優しい紳士ブラウンローに保護され、その純粋な心を励まされたが、ふたたびフェイギンやその仲間のサイクスの元に戻されてしまう。どんな運命がオリヴァーを待ち受けるのか、そして彼の出生の秘密とは――。ディケンズ初期の代表作。
  • 「働き方」の教科書―人生と仕事とお金の基本―(新潮文庫)
    ビジネス・実用
    3.9
    1巻649円 (税込)
    人生に占める仕事の時間は3割程度。だからこそ自由に、勇気をもって仕事をしよう――。60歳で起業した異色の実業家にして当代随一の読書名人が語る、ふつうだけど大事なこと。「仕事は人生のすべてじゃない」「失敗して当たり前なのだから恐れることはない」「自分が楽しく働くことこそがお客さまのためになる」。読めば20代から50代まで、各々の世代でやっておきたいことが見えてきます。 ※文庫版に掲載の対談は、電子版には収録しておりません。
  • 貘の檻
    小説・文芸
    3.9
    1巻869円 (税込)
    1年前に離婚した大槇(おおまき)辰男は、息子・俊也(しゅんや)との面会の帰り、かつて故郷のO村に住んでいた曾木美禰子(そぎみねこ)を駅で見かける。32年前、父に殺されたはずの女が、なぜ――。だが次の瞬間、彼女は電車に撥ねられ、命を落とす。辰男は俊也を連れてO村を訪れることを決意。しかしその夜、最初の悪夢が……。薬物、写真、地下水路。昏(くら)い迷宮を彷徨(さまよ)い辿り着く、驚愕のラスト。道尾史上最驚の長編ミステリー!
  • 透明な迷宮
    小説・文芸
    3.9
    1巻572円 (税込)
    深夜のブタペストで監禁された初対面の男女。見世物として「愛し合う」ことを強いられた彼らは、その後、悲劇の記憶を「真の愛」で上書きしようと懸命に互いを求め合う。その意外な顛末は……。表題作「透明な迷宮」のほか、事故で恋人を失い、九死に一生を得た劇作家の奇妙な時間体験を描いた「Re:依田氏からの依頼」など、孤独な現代人の悲喜劇を官能的な筆致で結晶化した傑作短編集。
  • 杳子・妻隠
    小説・文芸
    3.9
    1巻605円 (税込)
    “杳子は深い谷底に一人で坐っていた。”神経を病む女子大生〈杳子〉との、山中での異様な出会いに始まる、孤独で斬新な愛の世界……。現代の青春を浮彫りにする芥川賞受賞作「杳子」。都会に住まう若い夫婦の日常の周辺にひろがる深淵を巧緻な筆に描く「妻隠」。卓抜な感性と濃密な筆致で生の深い感覚に分け入り、現代文学の新地平を切り拓いた著者の代表作二編を収録する。
  • 上野池之端 鱗や繁盛記
    小説・文芸
    3.9
    1巻737円 (税込)
    騙されて江戸に来た13歳の少女・お末の奉公先「鱗や」は、料理茶屋とは名ばかりの三流店だった。無気力な周囲をよそに、客を喜ばせたい一心で働くお末。名店と呼ばれた昔を取り戻すため、志を同じくする若旦那と奮闘が始まる。粋なもてなしが通人の噂になる頃、店の秘事が明るみに。混乱の中、八年に一度だけ咲く桜が、すべての想いを受け止め花開く――。美味絶佳の人情時代小説。
  • ペスト
    小説・文芸
    3.9
    1巻935円 (税込)
    アルジェリアのオラン市で、ある朝、医師のリウーは鼠の死体をいくつか発見する。ついで原因不明の熱病者が続出、ペストの発生である。外部と遮断された孤立状態のなかで、必死に「悪」と闘う市民たちの姿を年代記風に淡々と描くことで、人間性を蝕む「不条理」と直面した時に示される人間の諸相や、過ぎ去ったばかりの対ナチス闘争での体験を寓意的に描き込み圧倒的共感を呼んだ長編。
  • 欲望
    小説・文芸
    3.9
    1巻781円 (税込)
    三島由紀夫邸を寸分違わず模倣した変奇な館に、運命を手繰り寄せられた男女。図書館司書の青田類子は、妻子ある男との肉欲だけの関係に溺れながら、かつての同級生である美しい青年・正巳に強くひかれてゆく。しかし、二人が肉体の悦びを分かち合うことは決してなかった。正巳は性的不能者だったのだ――。切なくも凄絶な人びとの性、愛、そして死。小池文学が到達した究極の恋愛小説。
  • 柩の中の猫
    小説・文芸
    3.9
    1巻484円 (税込)
    東京郊外に暮らす美術大学の講師、川久保悟郎。その娘でララという名の猫にだけ心を開く孤独な少女、桃子。そして、家庭教師として川久保家にやってきた画家志望の雅代。微妙な緊張を抱きながらもバランスのとれた三人の生活はそれなりに平穏だった。そう、あの日、あの女が現れるまでは……丹念に描かれた心の襞と悲劇的なツイストが光る心理サスペンス。
  • 夜ごとの闇の奥底で
    値引きあり
    小説・文芸
    3.9
    1巻539円 (税込)
    誤って恋人の脚本家を射殺してしまった妹をかばうため、凶器の拳銃を捨てようと山梨方面に車を走らせていたフリーライター、世良祐介。ところが車を木にぶつけ立ち往生してしまった。偶然通りかかった亜美という若い女に助けられ、彼女のペンションに連れて行かれる……雪の降りしきる山奥のペンション、蠱惑的な女、サイコパセティックなその父親。やがて狂気が全てを……。

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