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Posted by ブクログ
著者のお名前は、ネットや新聞で知っていたが、著作を読むのは初めて。先日、ネットで働き方改革についての対談記事があり、それに感銘したため、著書も購入。
著者の日本に対する見方、特に経済面に関する見方は、デービッド・アトキンソのそれと共通している部分が多い。日本がGDP2位の先進国になったのは人口が多かったから、というもの。経済の総量=数量(人口)×単価(一人当たりのGDP=生産性)であるから、今後は単価を上げるためにどうするべきか、ということである。
著者の面白いところは、アメリカの後追い型で経済成長してきて、若い人は考えずにただ一生懸命仕事をすれば、所得も上がった、企業は人手を確保するために青田買いをした、という考え。結局、そういう「仕組」で回ってきて、これが制度疲労を起こしている。時代が変わったのだから、社会の仕組みも見直していかなければならない。50歳でも、もっと高齢でも知力や経験を生かして、社会に還元できる社会に変えていけばいい。そのためには、著者のようによく本を読み、常識を身につけ、自分で考える力をつけることが必要なのだ。
Posted by ブクログ
20170417
学び、知り、考える事は人間に生きる力を与える
あのことをやっておけば良かったという後悔をできるだけ減らすことが、人間にとって最良の生き方と思う。
チャンスは何度も訪れない。迷ったらやる。行く。
仕事は人生の三割に過ぎない。
元気に明るく楽しく仕事をする。
企業の業績は10年前と比べて上り調子であればまずまず。
下り調子であれば将来性は厳しいと見るべき。
部下はみんな変な人間。自分の子供より言う事を聞かないのが当たり前。
前年比105%を最低目標とする。
起業時に掲げる旗は、ミッション、コアバリュ、ビジョン。
これからは、大義のある理念に共感してもらえるビジネスを展開する。
アメリカの人口は三億二千三百万人。2050年年には五億人になる。
日本の男女平等の達成レベルは144カ国中、111位。中国、インドよりも低い。
世界第2位の農業輸出国はオランダで、9兆円。日本は7千億円。
今のあなたが残りの人生の中で一番若い。
誰だって、いつだってチャレンジできる。
日本の生産性はG7の中で24年間連続最下位。
Posted by ブクログ
本書では、仕事と人生、そしてお金との向き合い方を、合理性と実践性の両面から説いている。著者は元APU学長でもあり、経営者・教育者としての豊富な経験と膨大な読書をもとに、年齢や立場に応じた「働き方」の哲学を分かりやすく提示している。ただ、ライターの仕事による部分が大きい。
本書の冒頭で提示されるのは、「人生とは悔いを残さず使い切るものであり、遺産を残すことではない」という価値観である。人間の寿命には限りがある。ならば、失敗を恐れずチャレンジを重ね、持ち時間を最大限に活かすことが大切だと説く。お金も時間も「貯める」より「使う」ことに意味がある。
第1章では、人生は「失敗の連続」であるという前提からスタートする。人間はワインのように時間とともに熟成する存在であり、完璧や成功を求めすぎることに意味はない。むしろ、人生とはトレードオフ(何かを得るために何かを捨てる)であり、「何を選ぶか」より「何を捨てるか」が重要だと指摘される。選択に迷ったときには、「本当にやりたいこと」「やらなくて後悔しそうなこと」を優先すべきであり、他人の期待ではなく、自分自身の納得感を軸に行動することが奨励される。
第2章では仕事と人生の関係に焦点が当てられる。仕事は人生の一部に過ぎず、それ自体が目的ではない。人生を豊かにする「手段」としての仕事を、どのように選び、どう関わるかが問われている。「楽しさ」を重視する姿勢を勧めており、自分が楽しめる仕事こそが成果を生み出し、結果として他者への貢献にもつながるという好循環を生む。人生全体のバランスの中で、仕事の位置づけを冷静に見直す視点が必要である。
第3章では20代に向けたメッセージが語られる。この時期の最大の学びは「自立」であり、一人で完結できる仕事を身につけることが鍵となる。「やりたいことが見つからない」という悩みに対しては、そもそも「やりたいことは死ぬまで見つからない」と明快に答え、現時点での興味や相性を基準に選択すればよいと説く。また、思考力を鍛えることと、インプットをただ蓄積するのではなく、小さなアウトプットを積み上げる姿勢も重要視されている。
第4章では30~40代の働き方に注目する。この年代はマネジメントや組織運営に関わることが多くなるため、「人間のリアリティを知る」ことが必要不可欠である。人は基本的に怠け者であり、すべての部下が理想的に動くわけではないという前提に立ち、制度や仕組みによって行動を促す視点が求められる。また、過去の成功や得意領域に固執せず、変化に応じて柔軟に学び続けることもこの時期の課題である。
第5章では50代の働き方について論じられる。出口はこの年代を「遺書を書く世代」と位置づけ、自分の知識・経験を次世代に伝えること、そして社会へ還元する視点を強調する。また、新たな挑戦を始める時期としてもふさわしく、起業などに踏み出すことも推奨されている。その際には、情熱(好きという気持ち)と合理性(数字や論理)を両立させる必要があるとされ、「算数と熱意」のバランスが鍵になる。
終章では、これからの時代が年齢フリー社会へと進んでいくことが示唆される。人生100年時代においては、年齢によってキャリアを終える必要はなく、自身の経験や知見をどう活かすかが問われる時代である。働き方は一つではなく、変化に応じて柔軟に組み替えていく力が、これからの生存戦略となる。
本書は、年齢ごとに人生と仕事の意味を問い直しながら、自分なりの軸を持ち、行動することの大切さを教えている。働き方は「こうあるべき」ではなく、「どう生きたいか」から逆算して決めるべきものだという一貫したメッセージが通底している。そして、どの年代においても、思考を止めず、失敗を恐れず、楽しみながら行動することが、悔いのない人生につながっていくと述べている。
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