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Posted by ブクログ
人が如何に、世界がどうしてできたのか、人はなぜ生きているのか(★)、を考え続けてきたのかが、とても分かりやすく説明されている。
時代を経る毎に、世情を反映しながら少しずつ深化してきたことが分かる。
その最終型のような、最後(最近)のストロースの示した構造主義「社会の構造が人間の意識を作る。完全に自由な人間なんていない」というものは、とても説得力があり、納得した。
ただ、自然科学的にも正しそうなストロースが公知となった今も、イスラム教やキリスト教は大多数が信じているし、マルクスやサルトルが支持を集めている。そう考えると、人間は正しいものを信じるのではなく、自分が正しいと信じたいものを信じるのかなと思う。救いなんてものはありません、と言われても、信じたくないのであろう。
今後、ストロースよりも、「信じたい」と思える考えに出会えたら嬉しいな。
Posted by ブクログ
哲学について網羅的に書かれている本。
まず、興味深いのは知の爆発時代。インドやギリシャ、中国でほぼ同じ時代に有名な哲学者が生まれたのは偶然ではないと思う。
食糧生産に余剰ができ、人間に考える時間ができたというのが大きいのではないか。
そして、神学の時代。トマス・アクィナスによって神学は哲学の端女と1200年頃に言われていたが、その700年後の1900年ごろにはニーチェによって、神は死んだと言われている。
そして科学の時代。科学が発達しすぎて、事実として認識されるものが多くなりすぎて哲学が衰退していっている。ただ、科学で検証されたものをすべて事実と捉えるのは怖い所がある。
なんらかの物質や構成要素などは正しいと思うが、「人間の脳はこうだからこうである」みたいな考え方は逆にそれが足枷となって思考の幅を狭くしていると思う。
個人的にはレヴィストロースの構造主義が一番しっくりくるが、「人間はまず存在し、次に自分をどう生きるかを決める」と言ったサルトルの実存主義も忘れずに生きていきたい。
ミシェル・フーコーの以下の考え方は興味深い。
初期は構造主義的(知の考古学)だが、後期は「権力と主体の生成」に関心を移す。「主体は構造に支配されるだけでなく、構造の中で抵抗し、形成される」と考える。
自分の考えでは、人は構造主義の中で生きていくしかないのだが、それに抗う過程で生きる意味などを見つけていくのではないか?
構造主義に心頭し過ぎると、機械的なつまらない人生になりそうだから。理性的には構造主義だが、感情的には実存主義で生きていっているのがhumanなのではないか。
Posted by ブクログ
1ヶ月かけてちまちま読んだ。
善とは何なのか、必死に考え、死の恐怖と向き合い、人類が紡いできた物語や思想を、古代から現代まで分かりやすい流れで書いてあり、読みやすかった。
中盤あたりの宗教の章は、聞きなじみのないカタカナが多く、読解に苦労した。
何周か読んでみると、理解が深まるかもしれない。
各章ごとに参考書籍をまとめてくれているので、非常に読書欲が深まる。
レヴィ・ストロースで哲学に終止符が打たれ、自然科学で答えがバンバン見つかる時代に産まれたのは、すごくラッキーだなと思った。
巨人の肩に乗って、自分もよく考えたいな。
ヘーゲル三兄弟の中では、キルケゴールとニーチェに興味が湧いたので読んでみよう。
Posted by ブクログ
優位性は変遷する 宗教は誰のためのものであったのか、
仏教の 上座部⇒大乗⇒密教と生まれた順番など、興味深く読んだ。
一番の驚き、発見は イスラム教はなんで、メッカを聖地とするのか かも
キリスト教と名は違うが、結局同一の神を信奉している 本当に?
神が異なるとしか思えない対立。
神の代理戦争が十字軍であり、以降の対立と思い込んでいた。
同じ神を信奉するなら、手を組んで仏教滅ぼしたら、あとは全部俺のもんじゃん。
本当に神がいてそんな志向をするなら、あまりに人間的か。
哲学は人間の本質・理想を突き止めるものと思っていた。
ゆえに最高の学問でもあるのかと
とはいえ19世紀で哲学は次にその座を明け渡すのだろうか、
最先端の学問が哲学の証明を行うようになってきたとき、何が残るのだろう。
構造主義が最後に紹介されているところに、
意図を感じたのはどうなんだろうと、思ってしまった。
Posted by ブクログ
出口先生の著書にはいつも圧倒される。この本もそうだ。
「日本人が最も苦手とする「哲学と宗教」を現代の知の巨人が初めて解説!」と本の帯にあるが、全くその通りで「哲学と宗教」はホント苦手だ。
が、この本を手にとってみると、意外にも内容がとても分かりやすい。紹介されている本も読んでみようかなと思う。さすが出口先生だ。
哲学、宗教の分野で著名な偉人は大勢いる。世界史の教科書でお馴染みの偉人から、初めて名前を聞く偉人。本書を読むと、出口先生はこの偉人についてはこう見ているんだなということがよくわかり、とても面白い。
400ページ余りの本で一体何人の偉人、何冊の古典を紹介しているのだろうか。この本はあくまでとっかかり、その中で、今後、どの哲学者、どの宗教家の本を手に取ることになるのか。そこが大事だと思う。
自分が実際にその人物の偉大さを体感するためには、その人物の著書を読むしかない。幸いにも、この本で紹介されている本は、一部を除きほとんどが書店で簡単に入手できる。少なくとも今は。(いつまでも書店にあるとは言い切れない。因みによく引用されるディオゲネス・ラエルティオス著『ギリシア哲学者列伝』は悲しいかな絶版!)
ということでまずは、納富信留先生の「哲学の誕生」を入手した。(ネットで納富先生を検索したことろ、なんと僕と同級生のようだ)
出口先生の本を読まなかったら、絶対に手にすることがなかった本だ。
Posted by ブクログ
「体系的に語る」と案内されている通り、本当に読みやすく、思想の流れを感じながら読むことができます。本書を中継点にしながら、他の思想史や歴史、宗教の解説本を何度も行き来して、理解を深めていくこともできそうです。
惜しむらくは読み手である自分の力量で、古代ギリシャを扱う最序盤では、地理と歴史の流れを一体のものとして感じながら読めるのですが、思想や地域が広がりを見せていく中盤以降になると、だんだん理解が追いつかなくなり、文字をなぞるだけになってしまうところもありました。
電子書籍で一気に読むというより、紙の本として手元に置いておき、気になったときに関心のあるページをぱっと開く、ほかの本とも行き来しながら、少しずつ理解を深めていくような読み方が合っているのかなと思います。
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