【感想・ネタバレ】哲学と宗教全史のレビュー

あらすじ

ライフネット生命創業者でAPU学長出口治明が初めて語る哲学と宗教全史。世界史、哲学、宗教が一冊に凝縮!世界最古の宗教、ギリシャ哲学と東洋哲学、ルネサンスと宗教改革から20世紀まで東西完全網羅!ヘーゲルの三兄弟はキルケゴール、マルクス、ニーチェ!巻頭巻末ジャバラに3000年の哲学と宗教人物相関図付き!

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Posted by ブクログ

いつか読むだろうと積読してあった本。なんせ450ページ超なので読み出す勇気がなかなか出ず。でも哲学を断片的に理解するのではなく、時系列に理解することも必要だなと思って、2ヶ月ぐらいかけてゆっくり読み切った。ギリシア哲学や諸子百家、仏教、キリスト教、イスラム教など時代の順番に起きたことを学べる。デカルトが出てくるのなんて322ページだからほんとその前の思想だけでも重厚。辞書的に使える本なので、これからもとても役立ちそう。参考文献の書籍の数は圧巻。

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2025年11月27日

Posted by ブクログ

哲学について網羅的に書かれている本。
まず、興味深いのは知の爆発時代。インドやギリシャ、中国でほぼ同じ時代に有名な哲学者が生まれたのは偶然ではないと思う。
食糧生産に余剰ができ、人間に考える時間ができたというのが大きいのではないか。

そして、神学の時代。トマス・アクィナスによって神学は哲学の端女と1200年頃に言われていたが、その700年後の1900年ごろにはニーチェによって、神は死んだと言われている。

そして科学の時代。科学が発達しすぎて、事実として認識されるものが多くなりすぎて哲学が衰退していっている。ただ、科学で検証されたものをすべて事実と捉えるのは怖い所がある。
なんらかの物質や構成要素などは正しいと思うが、「人間の脳はこうだからこうである」みたいな考え方は逆にそれが足枷となって思考の幅を狭くしていると思う。

個人的にはレヴィストロースの構造主義が一番しっくりくるが、「人間はまず存在し、次に自分をどう生きるかを決める」と言ったサルトルの実存主義も忘れずに生きていきたい。
ミシェル・フーコーの以下の考え方は興味深い。
初期は構造主義的(知の考古学)だが、後期は「権力と主体の生成」に関心を移す。「主体は構造に支配されるだけでなく、構造の中で抵抗し、形成される」と考える。

自分の考えでは、人は構造主義の中で生きていくしかないのだが、それに抗う過程で生きる意味などを見つけていくのではないか?
構造主義に心頭し過ぎると、機械的なつまらない人生になりそうだから。理性的には構造主義だが、感情的には実存主義で生きていっているのがhumanなのではないか。

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2025年10月21日

Posted by ブクログ

1ヶ月かけてちまちま読んだ。
善とは何なのか、必死に考え、死の恐怖と向き合い、人類が紡いできた物語や思想を、古代から現代まで分かりやすい流れで書いてあり、読みやすかった。
中盤あたりの宗教の章は、聞きなじみのないカタカナが多く、読解に苦労した。
何周か読んでみると、理解が深まるかもしれない。
各章ごとに参考書籍をまとめてくれているので、非常に読書欲が深まる。
レヴィ・ストロースで哲学に終止符が打たれ、自然科学で答えがバンバン見つかる時代に産まれたのは、すごくラッキーだなと思った。
巨人の肩に乗って、自分もよく考えたいな。
ヘーゲル三兄弟の中では、キルケゴールとニーチェに興味が湧いたので読んでみよう。

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2025年05月16日

Posted by ブクログ

出口先生の著書にはいつも圧倒される。この本もそうだ。

「日本人が最も苦手とする「哲学と宗教」を現代の知の巨人が初めて解説!」と本の帯にあるが、全くその通りで「哲学と宗教」はホント苦手だ。

が、この本を手にとってみると、意外にも内容がとても分かりやすい。紹介されている本も読んでみようかなと思う。さすが出口先生だ。

哲学、宗教の分野で著名な偉人は大勢いる。世界史の教科書でお馴染みの偉人から、初めて名前を聞く偉人。本書を読むと、出口先生はこの偉人についてはこう見ているんだなということがよくわかり、とても面白い。

400ページ余りの本で一体何人の偉人、何冊の古典を紹介しているのだろうか。この本はあくまでとっかかり、その中で、今後、どの哲学者、どの宗教家の本を手に取ることになるのか。そこが大事だと思う。

自分が実際にその人物の偉大さを体感するためには、その人物の著書を読むしかない。幸いにも、この本で紹介されている本は、一部を除きほとんどが書店で簡単に入手できる。少なくとも今は。(いつまでも書店にあるとは言い切れない。因みによく引用されるディオゲネス・ラエルティオス著『ギリシア哲学者列伝』は悲しいかな絶版!)

ということでまずは、納富信留先生の「哲学の誕生」を入手した。(ネットで納富先生を検索したことろ、なんと僕と同級生のようだ)

出口先生の本を読まなかったら、絶対に手にすることがなかった本だ。

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2024年08月29日

Posted by ブクログ

名前だけは聞いたことのある人について、生い立ちや思想の経緯までを写真付きでわかりやすく解説されています。

本の厚みの割に読みやすく、夢中になってしまいました。

本書をきっかけに哲学や宗教に関してより一層興味が湧きました。おすすめの書籍等が豊富に紹介されているので、参考にしたいと思います。

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2024年02月04日

Posted by ブクログ

最初は難しそうで、分厚い本なので読みづらそうと思っていたが、
歴史背景などが見えて、よみやすくどっぷりハマってしまった。

ソクラテスなど昔だが、今も同じような悩みや考え事をしていると感じた。
色々とみんな考えて、幸せを見つけようとしたが、
人間は変化しているので、時と場合で違うのでこれが答えだ!!
ってのは無いと思った。
人間が完璧じゃないのに、完璧を求める事ができないとの事も
共感できた。

今の私はストア派で流れに沿って生きていくが、
せっかく生きるのでしっかり楽しく生きようと思った。

宗教は、金集めや人集め。
答えはこれだと考える事を中断する気がする。
そのため、常に疑い常に変化する事を恐れない心を持とうと思った。

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2023年11月15日

Posted by ブクログ

まずこの壮大な哲学と宗教の歴史をこんなにも分かりやすくまとめた著者に敬意を表します。著書自身が凄まじい知への欲求をお持ちなのだと思います。わたし自身、ほとんど無知で、社会の授業で学んだ人が何人も出てくるなあと思いながら、読み進めていきました。いろんな思想が登場していましたが、何が正解なのかは結局個人の判断によるものなのかなと。個人的には著書と同じく、人間には意志があり、自分次第で世界は変えていけると信じています。

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2023年05月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

哲学も宗教も知れば知るほど、もっと知りたい欲が出ます。参考文献のどれから読んでみようか、どれだけ読めるか楽しみです。

それにしても、哲学者は男の人ばかりですね。どの時代でも、男の人は難しくいろいろと考えたくなるものなのでしょうか。

結局のところ、それぞれの時代背景や環境の範囲の思考である場合が多いですよね。レヴィ=ストロースの思考に納得です。

とはいえ、プラトンも孔子もやっぱり好きですし、ベーコンのシェイクスピア説も気になるし、ニーチェの名言は魅力的ですし、哲学は面白いです。

宗教に関しては、イスラム教の成り立ちについて、非常に興味深い内容でした。

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2023年04月06日

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ここまでわかりやすく、プラトンのイデア論の説明をしてくれている文章には出会ったことがない。

難解な哲学者たちの思考を、平易な言葉で表してくれる出口さん、すごすぎる。

高校で習った、世界史や哲学のぼんやりとしたイメージの、解像度を一気に引き上げてくれる本。

出てきた人物の中で、1番感銘を受けた人物はニーチェ。彼の研究をしていたと言う、清水真木さんの『ニーチェ入門』からまず読んでみようと思います。

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2023年03月03日

Posted by ブクログ

哲学と宗教を学ぶうえでの地図となるような、入門書として最適な一冊だと感じた。
見た目の重厚感やこのテーマにつきまとう堅苦しさとは裏腹に、著者の語りかけるような文章はとても読みやすく、もっと深めたい人向けの参考文献も事細かく紹介されていて親切。
僕はアリストテレスの「ニコマコス倫理学」を読んで、西洋版の「中庸」を知りたくなった。

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2023年02月23日

Posted by ブクログ

勤めている会社主催の講演会で、筆者のことを知り、小気味よく芯を食う内容に非常に感服した記憶があり、Audibleで本書を見つけだので聴きました。
人類の思索の道のりを一つ一つ宗教と哲学をメインストーリーとして出口節で書き上げられている。
後半、難しくなってくるので何度か聴き直し(読み直し)しないと理解できなかった(笑)
何度か読み直して味わいながら理解したいと感じました。

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2025年12月07日

Posted by ブクログ

全体像を掴むのにとても分かりやすく、読みやすくて良かったです。
最後の20世紀の章が少し駆け足のように感じましたが、入門として、興味を持つきっかけとして素晴らしいです。高校生の時に出会いたかった本です。

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2025年12月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

我々はどこから来たのか、我々は何者か、我々はどこへ行くのか。その問いに試行錯誤を繰り返してきたのが哲学と宗教。途中進まずAudibleと併用し読み切り。「日々の泡」のサルトル(パロディでパルトル)、遠藤周作「沈黙」なども出てきて勢いがついた。「沈黙」では、神教が持つ矛盾、全能の神がなぜ現世の苦しみを解決できないのか、人間の思考を深くする側面があるのかもしれない。 「万物は流転する」/ヘラクレイトス 「海のほか何も見えないときに、陸地がないと考えるのはけっして優れた探検家ではない」/フランシス・ベーコン

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2025年07月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

哲学の歴史を見てみたくて、チャットGPFに相談。こちらの本を紹介された。
分厚い。本を持ち上げて読むのはきつく、机に置いたり、足の上に置いたりしている。寝ながら読むのは不向き。スピンは1本。巻はじめ、最後に年表(長い紙を織り込んである)がある。読んでいて関係が分からなくなったときに重宝した。

区切りごとに、詳しく知りたいか方への推薦本が記載されており、読んでみたくなる。
最初の方で、P15うちゅうの解明、脳の解明が書かれており、はっとした。
「心の病」の脳科学 なぜ生じるのか、どうすれば治るのかで書いた感想を思い出した。所詮感情は・・・以下略

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2024年07月07日

Posted by ブクログ

『還暦からの底力』で著者の出口氏が脳卒中と闘病していた事を知り、執筆はその前の本だが、本書を読んで、その直前までのパワフルさに改めて感銘を受ける。著者は哲学者でも無ければ、その道の研究者ではないので、オムニバスのように哲学者とその中身を紹介していく仕立てで、良い意味で推論や主張が少ない。そして何より、体系だっていて読みやすい、入門編として素晴らしい作りだ。

宇宙を構成する物質は、5%が水素や炭素や酸素といった元素、70%がダークエネルギー、25%がダークマター・・・人にはフォックスP2と言う遺伝子があって、これが言語中枢に関わっている。南アメリカのある猿は、危険信号を発するぎゃーと言う鳴き声を空を見上げるためか、木の下を見るためか、周囲見回すためが使い分けている。この鳴き声は言語に非常に近い・・・と、こんな所から、開始する。出口氏の気合の入りようが分かる。

以下は個人的に記録しておきたいと思った内容。

人類初の世界、宗教はゾロアスター教。宗教家ザラスシュトラの英語読みがゾロアスター。最高神は、アフラマズダー。偶像崇拝はなく、火を信仰した。ゾロアスター教は、セム的一神教に影響与えた。現代社会に影響与えている宗教を3つに対立するなら、このセム的一神教、インドの宗教、東アジアの宗教に分けられる。ニーチェの『ツァラトゥストラかく語りき 』のツァラトゥストラが、ゾロアスターの事だった?とか、自動車メーカーマツダがMAZDAがアフラマズダーから取っていたとか。なるほど、そこかしこに浸透しているな、と。

ソクラテスの弁証法は、当時は産婆術とも呼ばれていた。粘り強く若者たちの過ちを正していき、真理に到達させる話術。

墨子は人は皆、男も、女も、貧者も、弱者も等しく、人間として尊重されなければいけないのだと説いた。身分、社会を前提とした孔子に対して、現在のヒューマニズムに匹敵する新しさがあった。

牛を神に捧げるバラモン教に対し、牛を奪われた人たちが、牛を捧げることを禁止したブッダを歓迎したのは自然なこと。

エピクロスが主張した快楽主義とは、美味美食や恋人に心を奪われ、夢中になるという意味ではなく、身体的に苦痛を感じることなく、精神的に不安がない静かな状態でいること。魂が掻き乱されていない静音な状態をアタラクシアと呼んだ。心の平静のこと。

エドマンド・バークは政治思想家であり、後に保守主義の父と呼ばれたが、フランス革命を激しく非難していた。王侯貴族に絶対的な特権を与える事は正しくないが、彼らが何百年も積み上げてきたことを簡単に壊すのではなく、少しずつ社会を良くするのが最善なのである。これに対して、トマス・ペインは激怒し、反論して、『人間の権利』を執筆した。ここにいたり、保守と革新という二項対立のイデオロギーが立ち上がる。

カントは自然界に自然法則があるように、人間界にも道徳法則があると述べた。「目的の王国」とは、すべての人間が相手の人格を手段ではなく目的として扱うことで互いの人間性を最大限に尊重し合って生きていく関係を基盤にして成り立つ理想の社会のを意味する言葉。カントは、起床時間から散歩の時間、大学への出勤など、規則正しく日々を暮らしていた。独身のまま生涯を終えた。

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2024年06月12日

Posted by ブクログ

すらすら読めました。高校時代カタカナの名前の人を覚えられず、世界史は苦労した。今回も同じで、覚えることはできそうもない。でももう別に暗記しなくてもいいから読んでいて楽しかった。自分でやる学びは楽しい。また後日読みたい。

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2024年04月29日

Posted by ブクログ

宗教から哲学に続く思想の変遷がよく理解できる。

「世界はどのように出来たのか」、「人はなぜ生きるのか・どう生きるべきか」といった非常に抽象的な問いに対して、前近代では、「神」を使って説明し、近代からは人間の理性で説明しようとした。この説明手法の違いが宗教と哲学の違いで、どちらも向き合った問いは同じということなのかなと感じた。
また、この向き合った問いに対して、「神」「絶対精神」「唯物史観」といった、絶対的・本質的な答えを宗教や哲学が示してきたものの、最後は、「絶対的・本質的な答えなんてない」という構造主義の結論に至ったのは、その通りかもしれないと思いつつも、少し寂しい気がした。

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2024年04月28日

Posted by ブクログ

一気に読み終えた。5時間ぐらいあれば読める。
出口さんは語り口が優しくて、わかりやすくページを繰るスピードが本当、はやくできる。そんな出口さんの本を読んでも、カントとかヘーゲルとかハイデガーとかのとこら辺は、やっぱり何かよくわかったようなわからないようなだな。キルケゴール、マルクス、ニーチェを三兄弟とくくって解説してある部分はなんか腑に落ちた。
いやあ、哲学と宗教はこのくらい噛み砕いてくれると、無教養な私にもおおよその理解ができて面白い。

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2023年12月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 孟子は誰をもって性善としたかといえば、上人を中心とする人たちです。自分と同じインテリ、すなわち識字階級です。もともと賢いのだから自分で努力して学べば、それで十分だという意見です。
 対して荀子は下人を対象として考えました。字の読めない人間に自助努力をせよと諭しても、やりようがないのだから半ば拘束して勉強させる仕組みをつくれ、と主張しました。したがって性善説と性悪説は、社会を構成する別々の階層の教育について言及しているのであって、2つの説の間には矛盾はない。むしろ2説を並立させたことが、儒家の思慮深いところであるという見解です。
 この考えは、儒家の思想を中心に考えれば整合性はあるのかもしれません。けれども教育という主題から考えれば、知識や良識を身につけるべき手段を、個人の主体的な努力に任せるのか、それとも社会システムや制度、仕組みとして確立すべきか、という大きな問題でもあります。さらにいえば、性悪説を唱える荀子は、社会の安定の基礎を法制度に置くという法家の思想に近いともいえます。放火を代表する思想家の韓非はもともとは荀子の弟子でした。

 ベーコンは観察や実験の重要性について言及しましたが、実験や観察には常に誤解や先入観、あるいは偏見がつきものであることを理解していました。
 人間には、そのような偏見や先入観に囚われがちな性質があることを、ベーコンは警告しています。その性質はラテン語でイドラidolaといいます。偶像とか幻影と翻訳されていますが、アイドルidolと語源は同じです。現代のアイドルはファンたちによって、彼らの理想像として偶像化された存在です。ベーコンが言及するイドラの性格も、アイドルとつながる部分があります。イドラもアイドルも、対象を正しく見ずに偶像化しているからです。
 彼はその著書『ノヴム・オルガヌムーー新機関』(桂寿一訳、岩波文庫)の中で、人間が持つ4つのイドラについて言及しています。いかに厳密に観察や実験を積み重ねても、人間は4つのイドラに気をつけないと、世界の真実を見逃してしまうと警告したのです。
・種族のイドラ 人間が本来、自然の性向としてもっている偏見。対象を自分の都合のいい方向に変えたがる性向です。嫌なことは過小評価する。楽しいことは過大評価する。見たいものしか見ない。そのような性向を指します。しばしば思い当たるのですが、現代の学問では、これは脳の持つ特性の一つだと考えられています。
・洞窟のイドラ 個人の経験に左右されて、ものの見方がゆがむケースです。狭い洞窟から外界をのぞき見るようにしか、ものが見られないことです。幼少時の悲惨な体験が尾を引いて、ものごとを悲観的にしか考えられない場合や、社会的経験が少なくて自分を中心とした価値判断しかできない「井の中の蛙」もこの同類です。
・市場のイドラ 伝聞によるイドラともいいます。市場の人混みで耳にした噂話から、事件の真相を誤って理解してしまうようなケースです。週刊誌の記事に踊らされるのも、これと似ています。
・劇場のイドラ 別名は権威のイドラです。劇場の舞台で有名なタレントが話したことや、立派な寺院で権威ある宗教家が説教したことを、何の疑いもなく信じてしまうようなケースを指します。これもよくありがちな偏見です。

 イングランドの経験論を確立させた哲学者たちは、ベーコンが死んでロックが生まれ、ロックが死ぬとヒュームが生まれるというように、ほぼきれいにつながって登場してきます。
 そしてデイヴィッド・ヒューム(1711-1776)は経験論を大成させた存在として今日でも高い評価を受けています。
 人間は目・鼻・耳に代表される感覚器官によって外界の事物を見分けたり、感じたりすることで学習します。この働きを知覚(preception)といいます。ヒュームは知覚を2つに分けて考えました。印象(impression)と観念(idea)です。最初は印象しかありません。あの人はきれいやな、とか、これはおもしろいなとか。その印象をたくさん重ねていく中で、一つの観念が生まれてくる。しかし印象から観念は生まれるけど、観念から印象は生まれません。その関係は不可逆的です。すなわち観念とは、具体的に人間が感知した印象から生まれるもので、観念のみが独立して存在するのではない、とヒュームは考えたのです。
 さらにヒュームは因果関係(因果性)を疑いました。
 人は因果関係をついつい必然的なこと、と考えがちです。あいつがワルだからああなったのだとか、バチが当たったのだとか。しかし、よくよく熟慮してみると、原因と結果を安易につないでしまうのは、人間が経験に基づいて未来を推測する心理的な習慣にすぎないのであって、本当に因果関係は存在するのかという問題提起をヒュームは行ったのです。Aという印象の後にBという印象に出会うことが重なると、人は勝手にその関係を必然と思ってしまう。けれどもそれは、心の中でしか成立しない連想の必然性である。本人のみが信じる虚偽の観念なのだと、ヒュームは考えました。
 因果関係は本当にあるのか、ないのか。因果関係に決着をつけた理論は、未だ登場していません。

 僕がペットボトルという実在を見ています。正確に述べれば、僕の大脳が眼から伝わった「ペットボトルだよ」という信号を受け取って、ペットボトルだと認識したのです。
 しかし大脳は僕の頭の中にあり、その真っ暗な中で電子信号を打ち出しながら、眼からの信号を受け取り、ペットボトルを確信したので、大脳が直接にペットボトルを認識しているわけではありません。したがって、厳密にいえば、僕はペットボトルが実在していることを証明できないのです。現在の脳科学の世界では、以上のように考えられています。
 エトムント・フッサール(1859-1938)は、大脳に関する最先端の学問が明らかにしたことを、自分の論理展開によってすでに予見していました。
「世界は現象であって実在はない。なぜなら世界は人間の頭の中にしか実在しないからである。そのような世界の実在を、人間はどのように確信できるのか」
 そして、フッサールは、いかにして実在を確信するかについて議論を進めていきます。ここでは具体的にペットボトルを例にとって話を進めたいと思います。
 フッサールは「なぜペットボトルがあると確信できるのか。その確信の根拠は何か」を追求していく論理を「現象学的還元」という、難解な言葉で表現しました。
「現象学的還元」を達成するために、フッサールは「エポケー」という概念を用います。
 エポケーは古代のギリシャ哲学にもあった用語です。懐疑主義者のピュロンは、ものごとを見誤る理由を、「……である」と断定してしまうことにあると考えました。
 それを防ぐために、何ごとによらず軽率に判断することを留保すべきだとしました。
 そして、この判断の留保をエポケーと呼んだのです。
 フッサールは、このエポケーを彼の哲学的考察の基本に置きます。彼は人間の日常生活において、その存在が自明なことと思われている事実について、その実在性に対する信頼をひとまず留保するという意味にエポケーを置き換えました。
 わかりやすく述べれば、何も考えずによく見ようと主張したのです。

 人間が住んでいる地上の空間(すなわち世界)にはさまざまな要素があって、それに人間が名前をつけることで世界がつくられてきたのではない。もともと世界は存在していて、あちこちに住む人間は自分たちの眼前に広がる世界を、記号で区切ることで自分たちの世界を認識してきたのである。ソシュールはそのように考え、その記号が言語であると指摘しました。
 レヴィ=ストロースは、社会と人間の主体的行動との関係についてソシュールの言語論を深く研究し、自分の学問に役立てました。
 自由な人間が主体的に行動して社会を変革するという、サルトルのアンガージュマンの思想に対して、レヴィ=ストロースは、人間は社会に行動を規制されていると論証しました。ソシュールは言葉が世界を分けると述べましたが、レヴィ=ストロースはさらに一歩進んで社会の構造が人間の意識を形づくると考えたのです。
 戦後の日本という社会が現在の日本人をつくり、江戸時代という社会が江戸時代の日本人をつくったのです。同じ日本人でもまったく異質ですよ、というのが、平たくいえばレヴィ=ストロースの考え方です。
 今でも「日本人の本質は、独創にあるのではなく改良にあるのですよ」とか、「日本人の本質は、完全を求めてまじめに仕事に取り組むことです」などと語る人がたくさんいます。
 レヴィ=ストロースは、それとは真逆に日本人の本質を否定したのです。それぞれの時代の構造が、それそれの時代の日本人を創っただけであって、どの時代にも通底する日本人の本質のようなものは一切ないのですよ、と。
 自由な人間も人間の主体的な行動も実は存在しない。人間は社会の構造の中で、そこに染まって生きるのであると、彼は考えました。常に進歩があるわけではない。先進国ばかりではなく、未開の社会もあるし、人間は社会に合わせて生きていくことしかできないという考え方です。このような思想は、「構造主義」と呼ばれています。ちなみに、構造主義の本質は方法論にあって、研究対象の構造、すなわち構成要素を取り出し、その要素間の関係を整理統合することで研究対象を総合的に理解しようというものです。

「本質主義」という考え方があります。全ての事物には変化しない核心部分である本質が存在する、という考え方です。超自然的な原理の存在を認める立場です。プラトンのイデア論も本質主義的な考え方です。そしてこの考え方は、構造主義が強く否定している思想です。
 ところが、構造主義と本質主義の間に、本当の学問的な意味での決着はまだついていません。決着がつけにくいのです。
 本質主義的な立場から、オーストリアの教育家であり神秘思想家でもあったルドルフ・シュタイナー(1816-1925)は、人間の霊的な能力の存在を認めたうえで、独自の教育理論を確立しました。そしてその理論により、初等・中等および職業教育を行う総合学校を設立しました。その学校は今日でも、世界に900校以上も存在しています。
 また、人間が本来持っている才能を子どもたちから引き出そうとして、シュタイナーほど特殊な方法ではなくても、数多くの教育者がさまざまに努力している現実が存在しまし。
 人間の秘められた才能であるとか、世界が本来持っている本質的な価値であるとか、それらの存在を密かに認め、それを具体化しようとする努力は、今も世界のさまざまな分野で行われているのです。
 すでに自然科学も脳科学も、そして構造主義の論理も、人間の意識は自分たちの存在する社会のコピーであって、自由な人間の意思など存在しないと断言している時代です。それでも多くの人々は密かにつぶやいているのだと思います。
「そんなことは信じたくないよ」
 刑法は、今でも過失と故意の2つに犯罪を分けて、刑罰の基準を定めています。
 しかし、人間の主体的な自由意志の存在は、ありえないと考えられている時代です。それでも刑法は「過って」とか「意図的に」とか、犯罪行為を自由意志の存在を前提に峻別するという虚構のうえに、その体系を構築しています。それは自由意志の存在を認めない場合に、犯罪をいかに裁けばいいのか、その知恵がまだつくれないからだと思います。人間が自由意志を持っていると考えたほうがわかりやすいからでもあります。
 結局、現在の人間社会は構造主義や自然科学、そして脳科学が到達した人間存在についての真実よりも、昔から主流であった本質主義的な概念、平たく言えば日常的な概念を上手に利用して虚構に立脚したうえで社会の秩序を保っています。それは人間の生きる知恵なのだと思います。
 哲学も宗教も、人間が生きていくための知恵を探し出すことから出発したといえなくもありません。生きていくための知恵とは、不幸といかに向き合っていくかの知恵ともいえます。
 不幸と呼ぶべきか、宿命と呼ぶべきか、人間は常に病気や老化や死と向き合って生きています。これらの避けられぬものと、いかに向き合って生きていくか。このことが数千年の歴史を通じて、いつも人間の眼前にありました。

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2023年11月26日

Posted by ブクログ

出口さんの本は読みやすく、わかりやすいのでありがたい。ただ、人名だけでもいいので索引が欲しかった。

カントは、1795年に「永遠の平和のために」を発表し、世界市民法と自由な国家の連合も構想した。これは、後に国際連盟や国際連合が結成されるときの理論的なバックボーンになった。

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2023年11月03日

Posted by ブクログ

世界史を人間の悩みや思想を通して振り返る事ができました。
思想、宗教、いずれもあくまで主役は人間である事は時代を通して変わらない事を改めて認識しました。

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2023年05月23日

Posted by ブクログ

本格的に哲学を学ぼうとした時に入り口として良い本なのだと思う。それにしても著者の知識量には驚かされるが、無数に本を読んで研究してきたのだろうと思う。
参考文献にも少しずつ挑戦してみたい。

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2023年04月15日

Posted by ブクログ

結構分厚い本。哲学と宗教について過去から年代順にどういう遍歴を経たのか、洋の東西を問わずまとめてある。テーマとして内容は難しくならざるを得ないが、それでも平易に書いてあるので哲学宗教の本の割には比較的読みやすい。

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2023年02月28日

購入済み

高校の世界史の授業で、先生が宗教はその時代の文化だと言っていたのを思い出した。哲学や宗教を時代背景や人物像に即して解説してあるので、無理なく入ってくる。広く浅くといった感じだが、参考図書も多量に示してくれているのでこれで丁度いい。
ただ、横に時間軸のある図を見開きで2ページつなげて見ることができないことが残念。せっかく良い図があるので、漫画のように見開きで見ることができるようにして欲しい。

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2020年11月04日

購入済み

とても読みやすい

哲学、宗教の全体がとても分かりやすく書かれた本です。もう少し説明が欲しいところもありますが、全体を俯瞰するにはとても良い本だと思います。

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2020年03月01日

Posted by ブクログ

哲学と宗教を中心に世界史の流れに沿って、どのような背景からその思想が誕生したのかが書かれていたが、ボリュームもあるので世界史の前提知識がないと途中で整理がつかなくなる。紀元前から紀元後数百年間の純粋な思想から生まれた哲学と宗教は面白かったが中世頃に政治のツールとしてのものはあんまり。その後のルネサンスでの人権、民主主義に繋がっていく流れはまた興味深かった。

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2025年11月30日

Posted by ブクログ

哲学と歴史を順を追って掻い摘んで
(とはいえ、かなりのボリューム)
教えてくれる本

哲学初心者の私は何度か読み直さないとと思う

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2025年11月06日

Posted by ブクログ

タイトルの通り、哲学と宗教を概観することができる。特にイスラム教についての解説がわかりやすかったです。一夫多妻制について、
・寡婦を養う
・平等に扱う
・最初の妻が多妻を拒否することができる
という制度になっていたと知り、勉強になりました。

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2025年07月27日

Posted by ブクログ

厚い本だけど、なんとか読み終わった。
おもしろかったけど、やはり哲学は難しい…。
あまり理解できていない気がする。
私自身は宗教の方が興味があるのだが、哲学の記述の方が多かったような気がして、そこが残念。

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2024年08月09日

Posted by ブクログ

思った以上にあっさりとした内容だった。もう少し知りたい、という手前で参考文献の紹介になる。ある意味上手い構成なのかな。もっと勉強したいな、と思わせてくれた。

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2024年03月24日

Posted by ブクログ

時代を追って世界の宗教、哲学を分かりやすく解説する。平易な言葉と、多くのたとえを使った文章は相当に解りやすい。また語り口も上手く、専門用語を大胆且つ適切に変換する能力は素晴らしい。著者が保険業のビジネスマンであることが、このあたりの能力を授けたのかもしれない。
ただ、イスラム教が大変ご贔屓のようで、説明がやや片寄っている。「女性差別は無い。むしろ世界史的には最も早く女性の地位を向上させた。日本にとって羨ましい社会」「ジハードとは寛容と慈悲のこと」「ISはイスラム教の教義と何も関係無い」など。マッカ(メッカのこと)、アッラーフ(アラーのこと)、ジブリール(大天使ガブリエルのこと)、イスラーム教、などイスラムの言葉の発音にも妙にこだわる。確かに重要ではあるが、ギリシャやキリスト教や仏教や中国の事柄については、それを適用しないのはダブルスタンダードっぽい。

レヴィ=ストロースは、都会で優雅に暮しながら哲学をするサルトルの思想に、強く反論した。人間が自由で主体的に行動する、というのは先進国の人間の発想だし、それは幻想だ。先進国だけが人間社会ではない、と。彼は世界中の様々な民族の社会を研究していた。
彼の思想は、「人間は自由な存在ではないし、主体的にもたいした行動はできない。その時代、その場所による社会構造に強く影響されて、存在や生き方が決まる」「社会の構造が人間の意識をつくる。完全に自由な人間などいない」それが世界の本質だと。これを構造主義と言う。1968年のパリの大学生なら、流行のサルトルにかぶれ「僕の人生はアンガージュマンだっ!」とリベラル運動をして生きようとするが、ブラジルの奥地では「どうやって猪を捕まえようか?」と考えることを生きることととらえる人びとがいる。そして「世界は人間無しに始まったし、人間無しに終わるだろう」と結論した。
このことにより「哲学は終了した」とも言われている438

サルトルは神なき世界に至って「人間は自由の刑に処されている」と発想した。その自由を個人個人が責任を持って成長させ、主体的に行動することにより、自分自身と、社会そのものを変えることができる。つまり自由に責任を持った個々人の力で、社会は発展していく、という弁証法の新たな解釈をした。これをアンガージュマンと言う。アンガージュマンはパリ五月革命や日本の全共闘運動から大いに支持された437

ヘーゲルは、フランス革命後の社会で「弁証法」(対立思想が解決して、レベルが上がった次元になり、更なる別の対立が生まれる。これが繰り返され理想社会が生まれるという理論)を発案。好評だったが、その次の世代は「実際の社会はそうとは言えない。実存こそ大切」とこれを批判。
一人はキルケゴール。実存は最終的に神への信仰によって救われる、と説いた。
一人はマルクス。実存は社会が生み出す物質が、より多く、多数の人にわたることで救われる(唯物論)。彼は弁証法を批判したのではなく、むしろ改良発展させた(ブルプロ闘争)。
一人はニーチェ。実存は厳しいもの。それにもはや神は死んだ。それを乗り越えて人間は超人になる388

1776年アメリカ独立、1789年フランス革命の時、エドマンド・バークは「過去の経験と歴史も生かすべき」、反論してトマス・ペインは「権利は人民にこそある」と主張して、ここで保守と革新という構図が初めて出現した349

『むすんでひらいて』はルソーが作った340

ホッブスのリヴァイアサン(怪物)は、人間社会はリヴァイアサンのような絶対的な力で押し止めないと平和な秩序が生まれないとの考えだが、この理論の大事なポイントは、その存在を「神」ではなく「怪物」を持ち出して説いたこと。厄介な「神の話」を遠ざけた334

近代哲学の祖デカルト。疑うことを本質にした懐疑論からの脱却を目指す。懐疑を目的じゃなく手段とする。物事を徹底的に懐疑してそこから残ったものが「真実」ではないか、という考え。懐疑の対象には当然「神」も含む。ここから人は完全に神から自由になった。325

明治国家は儒教の体系をベースに天皇制を作った。わが国の神道は、あまりにも没理論的で、天皇制の創出に役にたたなかった280

ムハンマドの言葉に「知識を求めよ。たとえ中国であろうとも。」というのがある(伝説)255

マリアの処女懐胎。ヘブライ語であった聖書をギリシャ語に翻訳したときに発生した。ヘブライ語では「乙女」、これを誤訳してギリシャ語「処女」にしてしまった211

4世紀ローマ帝国でキリスト教が国教になると、古代ギリシャの諸々の信仰は禁止された(ルネサンスまで)。
オリンピックも禁止された208

キリスト教教義の元の一つだったミトラス教。太陽神ミトラの誕生日(冬至。12/25)に牛肉とパンとワインを食べる199

ヘレニズムの時代、ギリシャの王ミリンダは仏教徒になった189

墨子(墨は刺青)は浪費の徹底否定と非攻(非戦。先制攻撃の否定)を訴え、教団を作った。しかし「質素はつまらない」「非攻は危うい」という民意により消滅した119

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2024年03月24日

Posted by ブクログ

で口さんの豊富な知識と終わることのない吸収欲にはほんとうに敬服する。
理解されているから、これだけわかりやすく書けるのだろう

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2023年04月03日

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