ブックライブでは、JavaScriptがOFFになっているとご利用いただけない機能があります。JavaScriptを有効にしてご利用ください。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
来店pt
閲覧履歴
My本棚
カート
フォロー
クーポン
Myページ
4pt
はじまりは、「ぬかどこ」だった。先祖伝来のぬか床が、うめくのだ――「ぬかどこ」に由来する奇妙な出来事に導かれ、久美は故郷の島、森の沼地へと進み入る。そこで何が起きたのか。濃厚な緑の気息。厚い苔に覆われ寄生植物が繁茂する生命みなぎる森。久美が感じた命の秘密とは。光のように生まれ来る、すべての命に仕込まれた可能性への夢。連綿と続く命の繋がりを伝える長編小説。
アプリ試し読みはこちら
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
はじまりは、「ぬかどこ」だった。先祖伝来のぬか床が、うめくのだ――「ぬかどこ」に由来する奇妙な出来事に導かれ、久美は故郷の島、森の沼地へと進み入る。そこで何が起きたのか。濃厚な緑の気息。厚い苔に覆われ寄生植物が繁茂する生命みなぎる森。久美が感じた命の秘密とは。光のように生まれ来る、すべての命に仕込ま...続きを読むれた可能性への夢。連綿と続く命の繋がりを伝える長編小説。 「新潮社」内容紹介より 読後に残る欠片は、「原初の望み」みたいなもの. 結局はそれをプログラムされているんだ. 人間がそれをまねて組織を作るのも、絵として表現するのも、すべてそこにつながるんだ. そして人として生まれてきたからにはそこからは誰も逃れられない. 人が作り上げてきたと幻想している家の格式とか、集落のしきたりとかといったものが、外部からの働きかけにより壊れていく様は、現在の様子に重なる. ただ壊れるだけではなく、それは新しいものへの変容とか、再生といったものにつながっているところが、細胞と重なって面白いと思った.
こんな物語に出会えて嬉しい。 生物としての喜び、幸せを斬新な切り口で伝えてくれる。自分の存在まで背中を押された気分になった。幸せになろうと思える話、ちょっと忘れちゃった。また読みたい
何書いても余計になる気がするけど、書いてみたいから書く。 読み進めていくと、綺麗な情景や人間との関わり(個人的にそう感じた)と相対するように生物の底なしの存続への渇望が醜く表現されすごく絶妙な話だと思った。 最後、風野さんと久美ちゃんはどういう結末を迎えたんだろうか。 きっとしばらく経ってから読み返...続きを読むすべき話だ。 私には少し早すぎたのかもしれない。
生生しく体をかき回されるような描写に取り込まれて、官能小説のようだなと思った。 ぬか床をかき回したくなる。
物語としては、「ぬかどこ」から始まる不思議なお話ではあるのだが、読んでいくうちに、現実の生命現象がすでに不思議な存在であることを再認識することになる。 生命とは、性とは、個とは。現代の生物学的知識を踏まえた上でも、語り切れるものではない。では、その先、我々はどう考えたらよいのだろうか? その問いに...続きを読む対して、本書は、ひとつの方向性を示してくれるだろう。
☆5じゃ足りないです 読み終わって世界の見え方が少し変わるような 自分の心や体の様子とともに周囲に五感を働かせてみよう 読後、ぬか床に挑戦したくなる!?
梨木さんの世界。 はじまりは「ぬかどこ」。 世界に一つしかない細菌叢の世界。 しかも時間とともに変化し続ける。 一つの細胞から細胞膜、細胞壁、細菌、麹菌、動物、人。 脈々と続く時間の流れ。 境界のない世界。 とても大きな世界感。 人と人の結合がこのように語られるのか と驚き。 「かつて風に靡く...続きを読む白銀の草原があったシマの話」もすごい伏線だと思う。 子どもの頃は100年なんて想像もできなかったけれど、梨木さんの世界に触れることで、今は1000年単位でも理解が出来るような気がします。 この本も大切な一冊になりました。 老若男女におすすめです。 で、読み終わってすぐですが、もう一度読み返しています。。
再読、なのにはじめて読んだような感じです。最初に読んだときは、この物語を受け入れる準備が自分にはなかったのかな?と思う。たぶん三度目の再読があると思う。
読み終えるのに3、4ヶ月かかってしまった。 更に感想書き終えるのに数ヶ月? ぬか床から卵が出てきたり、そこからひとが孵ったり。人に説明しようとすると、ついこのようにセンセーショナル?な感じで言ってしまってましたが、不思議ではあるけど嫌いじゃないんです。だけど伝わらない自分の語彙力。いや語彙じゃない...続きを読む。よりによって場面一部切り取ってそこしか言わんのがあかんのですよ、自分。とわかっちゃいるが、余りにインパクトがありまして。 ぬか床、酵母、菌。生命の根源から未来まで。 何言ってるんだか。でも相変わらず梨木さんの本は読んでいて気持ち良いのです。 カッサンドラの目がパタパタしてるのは気持ち悪いような、でも可愛いらしさも感じるような…まさに文章ならではの面白みだなあと。 島のイメージは青ヶ島とか勝手にそんな感じをイメージしたけど、もっと沖縄の離島な感じなのかな? 自分が行ったことあるのは父島の森だからなあ。 大東島とかそんなイメージもあったり。 途中で挟まれた僕たちの物語も嫌いじゃなかった。 しかし読み手を選ぶ本ですね。
親族から相続したのはぬか床。そのぬか床から現れるものは。久美と風野さんはぬか床の秘密を求めて「島」へと旅する。 ずっと以前に読んでいたのだけど、何か消化不良で心にひっかかっていた本。再読です。 梨木さんは、今のモノ・コトについて、その記録のページを一枚一枚めくるように思索を掘り下げていくのが得意な...続きを読む作家さんで、けっこうなナチュラリストでもあると思います。この本ではその科学的知識と命の進化から、生命とは何か、生命はどこから来るのか、という根源的な問いを深める作品でした。 確か前に読んだ時は「結局そこに落ち着くのか」みたいな、ちょっとしたガッカリ感を感じたのではなかったかと思いますが、まあ今回も、そこまで広げておきながら結論はそこかあ。という感想にはなりました。ただ、最後の誕生を言祝ぐ詩にはすごくグッときたのですが、これは多分このストーリー(落とし所)だったからこその効果だったんだろうなあ、と感じました。 しかし改めて読み返して感じたこととしては、梨木さんがすごく真剣に命はどこから来るのか、どこへいくのかについて向き合いながら書いたんだな、ということでした。共生説や受精になぞらえたサブストーリーなんかをみても、その思索のあしあとは迫力がありました。 同じく生命のゆくえについては「ピスタチオ」でもテーマにしていたと思うので、こちらも再読してみようと思いました。
レビューをもっと見る
新刊やセール情報をお知らせします。
沼地のある森を抜けて(新潮文庫)
新刊情報をお知らせします。
梨木香歩
フォロー機能について
「新潮文庫」の最新刊一覧へ
「小説」無料一覧へ
「小説」ランキングの一覧へ
海うそ
試し読み
椿宿の辺りに
ある小さなスズメの記録 人を慰め、愛し、叱った、誇り高きクラレンスの生涯
家守綺譚 上
家守綺譚(新潮文庫)
裏庭(新潮文庫)
エストニア紀行―森の苔・庭の木漏れ日・海の葦―(新潮文庫)
f 植物園の巣穴
「梨木香歩」のこれもおすすめ一覧へ
一覧 >>
▲沼地のある森を抜けて(新潮文庫) ページトップヘ