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はじまりは、「ぬかどこ」だった。先祖伝来のぬか床が、うめくのだ――「ぬかどこ」に由来する奇妙な出来事に導かれ、久美は故郷の島、森の沼地へと進み入る。そこで何が起きたのか。濃厚な緑の気息。厚い苔に覆われ寄生植物が繁茂する生命みなぎる森。久美が感じた命の秘密とは。光のように生まれ来る、すべての命に仕込まれた可能性への夢。連綿と続く命の繋がりを伝える長編小説。
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Posted by ブクログ
梨木さんの世界。
はじまりは「ぬかどこ」。
世界に一つしかない細菌叢の世界。
しかも時間とともに変化し続ける。
一つの細胞から細胞膜、細胞壁、細菌、麹菌、動物、人。
脈々と続く時間の流れ。
境界のない世界。
とても大きな世界感。
人と人の結合がこのように語られるのか と驚き。
「かつて風に靡く白銀の草原があったシマの話」もすごい伏線だと思う。
子どもの頃は100年なんて想像もできなかったけれど、梨木さんの世界に触れることで、今は1000年単位でも理解が出来るような気がします。
この本も大切な一冊になりました。
老若男女におすすめです。
で、読み終わってすぐですが、もう一度読み返しています。。
Posted by ブクログ
読み終えるのに3、4ヶ月かかってしまった。
更に感想書き終えるのに数ヶ月?
ぬか床から卵が出てきたり、そこからひとが孵ったり。人に説明しようとすると、ついこのようにセンセーショナル?な感じで言ってしまってましたが、不思議ではあるけど嫌いじゃないんです。だけど伝わらない自分の語彙力。いや語彙じゃない。よりによって場面一部切り取ってそこしか言わんのがあかんのですよ、自分。とわかっちゃいるが、余りにインパクトがありまして。
ぬか床、酵母、菌。生命の根源から未来まで。
何言ってるんだか。でも相変わらず梨木さんの本は読んでいて気持ち良いのです。
カッサンドラの目がパタパタしてるのは気持ち悪いような、でも可愛いらしさも感じるような…まさに文章ならではの面白みだなあと。
島のイメージは青ヶ島とか勝手にそんな感じをイメージしたけど、もっと沖縄の離島な感じなのかな?
自分が行ったことあるのは父島の森だからなあ。
大東島とかそんなイメージもあったり。
途中で挟まれた僕たちの物語も嫌いじゃなかった。
しかし読み手を選ぶ本ですね。
Posted by ブクログ
親族から相続したのはぬか床。そのぬか床から現れるものは。久美と風野さんはぬか床の秘密を求めて「島」へと旅する。
ずっと以前に読んでいたのだけど、何か消化不良で心にひっかかっていた本。再読です。
梨木さんは、今のモノ・コトについて、その記録のページを一枚一枚めくるように思索を掘り下げていくのが得意な作家さんで、けっこうなナチュラリストでもあると思います。この本ではその科学的知識と命の進化から、生命とは何か、生命はどこから来るのか、という根源的な問いを深める作品でした。
確か前に読んだ時は「結局そこに落ち着くのか」みたいな、ちょっとしたガッカリ感を感じたのではなかったかと思いますが、まあ今回も、そこまで広げておきながら結論はそこかあ。という感想にはなりました。ただ、最後の誕生を言祝ぐ詩にはすごくグッときたのですが、これは多分このストーリー(落とし所)だったからこその効果だったんだろうなあ、と感じました。
しかし改めて読み返して感じたこととしては、梨木さんがすごく真剣に命はどこから来るのか、どこへいくのかについて向き合いながら書いたんだな、ということでした。共生説や受精になぞらえたサブストーリーなんかをみても、その思索のあしあとは迫力がありました。
同じく生命のゆくえについては「ピスタチオ」でもテーマにしていたと思うので、こちらも再読してみようと思いました。
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小説・文芸
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